カンクロウ(NARUTO)

登録日:2014/11/05 Wed 00:14:11
更新日:2024/02/03 Sat 09:56:55
所要時間:約 10 分で読めます




漫画『NARUTO‐ナルト‐』及び続編の『BORUTO‐ボルト‐』の登場人物。

◆もくじ

【プロフィール】

所属:砂隠れ
役職:下忍→上忍
忍者登録番号:54-002
誕生日:5月15日
年齢:18歳
星座:おうし座
身長:175cm
体重:61.2kg
血液型:B型
性格:策略家
好きな食べ物:ハンバーグ
嫌いな食べ物:ほうれん草
戦ってみたい相手:我愛羅
好きな言葉:好機、逸するべからず
趣味:からくり人形集め
CV:加瀬康之

【概要】

風の国の砂隠れの里の忍であり、中忍試験編から登場。
黒子衣装に隈取と、歌舞伎役者のような格好が特徴的で、口癖は「~じゃん」。ちなみに顔の化粧はよく変わる。
素顔は我愛羅以上に父親に似ている。
一尾の人柱力我愛羅の兄であり、父親は四代目風影の羅砂(ラサ)で、母親は加瑠羅(カルラ)。姉にテマリがいる。
風影の息子としてカンクロウも守鶴の人柱力候補となったが、適合しなかったらしい。
登場時は下忍だったが、第二部では上忍に昇格している。

【人物】

性格は不遜かつ傲慢であり、またそれに見合った高い実力も併せ持つ。
だが弟である我愛羅には「恐怖」に近い感情を抱いており、その一昔前のヤンキー口調(「~じゃんよ」)も相俟って微妙に小物臭い印象を受ける。
我愛羅も実の兄貴に対して愚図呼ばわりしていた。

しかし我愛羅がうずまきナルトとの対決を経て改心して以降は、普通に兄弟の情も湧いて来たようである。
また当初はかなり残忍な性格に描かれていたが、我愛羅の変化に伴い彼自身も落ち着いた性格へと変化している。

【能力】

人形のような仕込みカラクリをチャクラの糸で操る傀儡(くぐつ)師であり、"黒秘技"の操演者である。
「傀儡師は使える傀儡の数でその者の能力が測れる」らしく、その言葉通り当初は攻撃用のカラス一体のみだったが、のちに捕獲用のクロアリと合わせた二体、
さらに第二部以降は防御用のサンショウウオも合わせた三体と、その成長が窺える。
これらの傀儡には刃や毒薬等、多数の武器が仕込まれている。

◆使用する傀儡

これらの傀儡に砂を纏わせ、変わり身や不意打ちに使用することも可能。
当初は包帯でぐるぐる巻きにして背負っていたが、第二部以降は巻物を使用した口寄せで取り出すようになった。

  • (カラス)
最初から持っていた攻撃用の傀儡。案山子を思わせるボサボサ頭で、各部のパーツが分離できる。分離部分はそれぞれ刃がついており、これで攻撃することが出来る。
また毒針や毒の煙玉など仕込みも多彩。

  • 黒蟻(クロアリ)
左近・右近戦で披露した捕獲用の傀儡。四本の腕に刃がついているが、戦闘能力自体はたいしたことがない。胴体部分が開くようになっており、そこに敵を捕獲することが出来る。
基本的には烏との連携で使われる。ちなみに手足のパーツは烏同様刃が仕込んである。

  • 山椒魚(サンショウウオ)
第二部で上忍に昇進してから手に入れた防御用傀儡。文字通り山椒魚の形で、展開することで防壁になる。
数万トンもの衝撃を防ぎきるほどの強度を持つが、傀儡人形の例に漏れず関節が弱い。
実は口の中にビーム砲が仕込まれている。

  • (サソリ)
サソリ撃破後に入手した万能傀儡。生前のサソリが自身の肉体を人傀儡に改造したものをそのまま使っている。
サソリ自身が仕込んだギミックは全て健在で、さらにカンクロウによって新たな仕込みが追加されている。
ナルストシリーズでは第二部バージョンの覚醒状態で使用。この状態での技は忍術含めてサソリの覚醒モードと同じであり、「赤秘技・百機の操演」を使うという離れ業も披露。

  • 「父」と「母」
穢土転生で蘇ったサソリを倒した際、彼の遺言によって譲り受けた。戦闘での使用は疾風伝のみ。


◆術

  • 黒秘技(くろひぎ)機々一発(ききいっぱつ)
黒蟻で敵を捕獲し、分離した烏で串刺しにする。ナルスト4ではこの後爆破してトドメ。

  • 黒秘技(くろひぎ)機々二発(ききにはつ)
シカマルとの連携技。影真似で誘導した相手を捕獲し、黒蟻の刃で切り裂く。

  • 黒秘技(くろひぎ)機々三発(ききさんぱつ)
機々一発を黒蟻二体で行い、2人の敵を同時に攻撃。
第四次忍界大戦において、穢土転生のサソリとデイダラの捕獲に使った。

  • 赤秘技(あかひぎ)機々三角(ききさんかく)
蠍の頭部を離脱し、首と両手からクナイを乱射する。
「黒」ではなく「赤」なのは、傀儡人形がサソリ自身の人傀儡であるため。

  • 黒秘技(くろひぎ)山椒魚(さんしょううお)
地中に山椒魚を隠し、落とし穴の要領で敵を捕獲する。

  • 毒々(どくどく)針々百連発(はりばりひゃくれんぱつ)
疾風伝で使用。毒針を連射する。

  • 黒秘技三大悲劇
ナルスト4の第二部バージョンの奥義。
カチ上げた敵を烏で連続攻撃し、体勢を崩したところを黒蟻で捕獲し、正面に来たところを山椒魚のビーム砲でぶっ飛ばす。

  • 黒秘技操演蝎劇
ナルスト4での奥義。
蠍を突撃させて空中に敵を跳ね上げ、両手から放つ火炎で焼き尽くしつつぶった切る。

【来歴】

中忍選抜試験編

中忍選抜試験に受験するために我愛羅テマリとともに木ノ葉隠れの里を来訪。

自分にぶつかってきた木ノ葉丸に因縁をつける形で初登場。
「いてーじゃん…」
このシーンのカンクロウは不良がカツ上げしているようにしか見えない。

そしてうずまきナルトをチャクラ糸で転ばせ、幼い木ノ葉丸相手に本気で手を上げようとするが、うちはサスケに石礫をぶつけられる。

そこに我愛羅が登場、「里の面汚し」呼ばわりされてしまった。
チームメイトの我愛羅にビビっている姿も描かれ、この頃から小物臭かった。

中忍選抜第一の試験はカラスを試験官の中忍に化けさせて突破。…しかし試験官にはバレていた。

第二の試験も僅か97分(史上最短記録)で突破する(死の森のサバイバルだけでなく我愛羅と長時間過ごすことも恐れていた)。

第三の試験の予選では、大蛇丸の部下の一人、ツルギ・ミスミ。
関節を外して敵を締めつける能力を持つツルギに捕まり、首の骨をへし折られた…かに見えた。

実はツルギに捕まったのは傀儡のほう。カンクロウは傀儡と入れ替わっていた。そのまま傀儡で相手の体中の骨をへし折ってしまった。
こう書くと酷い事をしているようだが殺さないように首の骨だけは避けているのでまだ優しい…のか?
余裕の予戦突破である。
その後は情報収集のためナルトに近づく…が、マイペースなナルトに振り回され(「お前面白くねーじゃん」)、
実際にはナルト(と読者)のために我愛羅とロック・リーの試合の解説役になった。
この時点で得体の知れない我愛羅や残忍な印象が目立ったテマリと比べるとどこかコミカルで人のいい一面が覗き始める。

本選では油女シノと試合することになるが、すでに大蛇丸と通じて"木ノ葉崩し"に加担していたため、観衆の前で仕込みをさらすことを嫌い、棄権した。

その後、サスケとの試合中に我愛羅が暴走、時を同じくして"木ノ葉崩し"が勃発すると、カンクロウはテマリとともに我愛羅を連れて一旦退却。
彼らの後を追ったサスケの足止めを買って出る。
だが、そこに不穏な空気を察したシノが登場、今度こそシノと戦うことに。

蟲を操るシノを相手にカンクロウはかなり苦戦、毒煙で敵を戦闘不能に追い込むも、自分も倒され、両者相討ちとなってしまう。
回復した後にナルトとの戦闘を終えた我愛羅の前に現れ、弱りきった我愛羅の姿や「済まない…」という謝罪の言葉にかなり驚いていた。

サスケ奪還編

その後綱手の要請を受けて我愛羅たちとともにサスケ奪還任務中のナルトたちの援護に駆けつける。
カンクロウは犬塚キバの救援に現れ、音の四人衆の右近・左近と戦う。

あらかじめクロアリと入れ替わっておくことで肉体の共有を利用した暗殺を得意とする右近をクロアリに近づかせ、逆に手傷を負わせる。
その後、左近が主体となって動き出した相手に、クロアリで捕獲し、攻撃用のカラスを利用した"黒秘技機々一発"(某海賊オモチャのパロディ)でトドメをさした。
キバには「敵のときは恐ろしかったが…味方になるとこうも頼もしいとはよ…」と言わしめている。
一方、捕えた相手をほくそえみながら容赦なく殺害する冷酷さも存分に見せつけ、血が噴き出す人形とともにキバを戦慄させてもいた。

「終劇」

第二部

上忍に昇格したことが奈良シカマルの口から語られる。
我愛羅とデイダラとの戦闘を見守っていたが、我愛羅がデイダラに捕縛されると、単身その後を追う。

操る傀儡の数も三体になり(新たにサンショウウオが加わった)成長したカンクロウだったが、
暁のメンバーであり天才傀儡師、さらに手持ちの傀儡の製作者でもある赤砂のサソリには全く歯が立たず、完敗。
サソリの毒により瀕死の重傷を負った(追跡用にカラスの服の一部を握らせることには成功したが)。

死の期限である三日の刻限が迫る中、ナルトたち第七班が到着。綱手の下で修行を積み、一流の医療忍者となった春野サクラの手により辛くも命を取り留める*1
その後は我愛羅から話を聞いていたナルトに、「弟を頼む」と後を託した(ナルトも「まかしとけってばよ」と快く承諾している)。
回想でも変わる事を始めた弟に対してはっきりした肉親の情を抱き始め、それを支える様子が描かれている。

第四次忍界大戦

第四次忍界大戦勃発後は奇襲部隊の隊長に就任。
不安を抱く部下に対し、「成功する事だけ考えろ! 家族と仲間を守りたいならな!」と鼓舞した。

戦場では敵の奇襲部隊と衝突。薬師カブト穢土転生されたサソリと戦う。
かつては歯が立たなかった強敵を相手にカンクロウは互角の戦いを演じ、「糸の使い方が上達した」と褒められた。
カンクロウはサソリの傀儡(サソリ本人が自らの身体を傀儡に改造したもの)を繰り出し、穢土転生された敵たちの動きを封じることに成功した。

サソリの「今のオレは本物の人形そのもの」という発言に対し、「アンタは傀儡を操る一流の忍だった」「誰かに操られるようなゲスじゃなかったハズだぜ」と反論。
さらに「アンタの技術…そして造った傀儡は朽ちる事のないもんだ」「そこに宿る魂を受け継ぐ後世の操演者がいてこそな!」と説き伏せた。
その言葉に自身が求めた芸術の形を悟り納得したサソリは、心の変化で魂が昇天。散り際にサソリは、自らが造った"父"と"母"をカンクロウに託して、そしてカンクロウが死んだら更に次の者に"父"と"母"を託すよう言葉を残した。
このサソリの言葉にはカンクロウも「もちろん分かってる」と応えた。

大戦後は我愛羅の護衛役を務めており、五影会談で木ノ葉隠れの里に来たついでに、奈良一族に嫁いだ姉のテマリの家に我愛羅と共に訪れた。

関連人物

・我愛羅
実弟。しかし当初の彼からは「愚図」、「馬鹿」と完全に見下されており、「兄弟と思ったことはない」とまで言われるほど関係は悪かった。
しかし、改心後は良き兄弟関係を築けたようで、我愛羅がデイダラに攫われた際は単身で救出に向かった。

・テマリ
実姉。こちらは我愛羅と異なり関係は悪くなかったようで、時折我愛羅との間にフォローを入れられていた。

・羅砂
実父。しかし絡みのあった我愛羅、テマリと異なり一切の絡みがなかった(テマリも殆どなかったが…)。

・うずまきナルト
中忍試験時は「アホ」と完全に見下していたが、扱いやすいとも思ったのか情報収集のために彼に接触し、リーと我愛羅の試合を一緒に観戦した。
後に自分でも心を解きほぐせなかった我愛羅を改心させたナルトのことを見直したようで、風影奪還の際はナルトに我愛羅のことを託している。
五影会談でも我愛羅がサスケの説得を試みた際は「説得できるならナルトは失敗してない」と言うなど、テマリと同じくナルトの人を変える力を高く買っている。

・サソリ
自身の操る傀儡の作成者。
初戦闘では実力差からか完敗したが、第4次忍界大戦では事実上彼に勝利し*2、改心させる。同時にサソリの作った父と母の傀儡も託された。
また、サソリ本体の傀儡を自分用の傀儡として使用しており、この時のみ技名が「赤秘技」になる。



追記・修正は傀儡を利用してお願いします。

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最終更新:2024年02月03日 09:56

*1 ここで初めてすっぴんを披露した。

*2 このときのサソリは自前の傀儡がなかったため全力からは程遠かった