滑り台行き

登録日 :2014/11/02 (日) 17:57:14
更新日 : 2017/04/18 Tue 17:07:15
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滑り台行きとは、エロゲー/ギャルゲーおよびその派生作品において、 主人公と結ばれなかったヒロインたち を総称するネットスラングである。
掲示板などで、「○○は滑り台行き」というのは、大抵が作中内でフラグを折られてしまったヒロインを指している。
同義語として「負け犬」などもあるが、いずれにせよ使うシチュエーションを選ぶ用語である。

元ネタは2011年秋放送のエロゲー原作アニメ『ましろ色シンフォニー』。
主人公とヒロインの天羽みうが付き合うことになり、失恋した他の 全ヒロインたちが雪の降る滑り台 に集結して、
「今後生涯においても主人公以外の男は二度と現われない」 と一生独身をみんなで誓い合うというシーンが発祥。

その状況を表した AA も2011年の年末にネット掲示板で誕生。
滑り台で敗者が全員終結した絵面に「悲しみの向こうへ」のワンフレーズを添えたもの(※歌詞はましろ色シンフォニーとは無関係)で、
「主人公を巡る争いに負けたヒロイン達」の表現として(一部の)ネット住民たちの間で普及した。


【ネタの解説】


基本的にこの手のかわいい女の子がい~っぱい!でキャラ萌えが描写の中心となる作品は、
「主人公はいずれかのメインヒロインと付き合う」といった展開になることも多い。
(他にもハーレム展開・オムニバス形式・それ以外の展開となったりなど色々あるが、それは置いておく)


このさい、どうしてもあぶれるヒロインが出てくるために勝ち組 / 負け組やらなんやらが出てきてしまう。
そして限られた尺で複数人のヒロインを活躍させたりするため、 結ばれなかったヒロインたち の風景を描く作品はあまり存在せず、
例え原作ではメインヒロインであってもアニメでは大きな見せ場が無いままフェードアウト…という展開もままある。


しかしながら『ましろ色』では主人公と天羽みうが付き合うことが確定してラブラブな雰囲気が始まりだした中、
『選ばれなかったヒロイン全員(※サブキャラ含む)が雪の降る寒空の中家から飛び出し、公園で遊ぶ。そして最後に滑り台で全員が一生独身宣言をし始める。』
というあまりにも印象的過ぎる風景が描かれた。

そのためこの場面の象徴である 『滑り台』 が一発で定着してしまい、
アニオタは「○と△は滑り台?」等といった具合にこの用語を交えてネタにしたり、警戒するようになった。
正妻戦争」による視聴者増加が起因なのか、当時リアルタイム無料配信時での動画内コメントは荒れに荒れたのは有名な話である。


ちなみに原作におけるここの元となったシーンは 『滑り台』ではなく、『ブランコ』 である。
そして傷心しているのはサブキャラの乾紗凪のみ、他キャラは瀬名愛理だけ(たまたま居合わせて慰める)、一生独身宣言などもない。
紗凪はその前から『ブランコ』に乗って主人公と話をしたりしていて『ブランコ』はピックアップされているが、『滑り台』は原作に影も形もなかったりする。
ただ、失恋へと至る流れは原作のみうルートを踏襲している。

この手のアニメで大きな反響を呼んだキャベツ(作画崩壊&原作レイプ)、空鍋や一人糸電話などの、
原作から離れた展開・昼ドラ展開など、そのアニメの本質から外れた部分で強い印象を残してしまったネタとは異なり、
『滑り台行き』は原作の流れをほとんど崩さずに話題を呼んでしまった ストロングスタイルなネタ といえる。


【余談】


『滑り台行き』に関連して、よく「メインヒロインっぽい扱いの愛理が何故ヒロインになれなかったのか?」と疑問を抱かれていることが多い。
しかしながら原作は みう以外のストーリーが余りにもパッとしない ことに加えて、みうのキャラ人気も悪くなく(無論他キャラも人気そのものは悪くない)、
更に公式人気投票一位 *1 の非攻略対象のサブキャラ(前述の紗凪)も この展開だからこそ映えるキャラ なため、
客観的に考えてアニメを成功させるには、原作みうルートをメインに描くか、危険を承知でアニオリにするしかなかった感が強い。

このネタだけを見ると物凄い後ろ向きなのであまり良い脚本に見えないかもしれないが、その後は各ヒロインも前向きに生きている。
結果として他ヒロインファンの批判や心情は察するものがあるが(特に最も影が薄かった瓜生桜乃)、全体の脚本を考えると間違った判断ではなかったと思われる。
…この『滑り台行き』演出の賛否はともかくとして。







追記・修正は、雪降る夜の公園の滑り台にみんなで集まってからお願いします。


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