干柿鬼鮫(NARUTO)

登録日:2014/10/26 Sun 06:14:41
更新日:2024/03/24 Sun 22:03:00
所要時間:約 24 分で読めます





悪いですが この”鮫肌“のエサになってもらいますよ



干柿鬼鮫(ほしがききさめ)とは『NARUTO‐ナルト‐』及び派生作品『ロック・リーの青春フルパワー忍伝』の登場人物。

●目次


◆プロフィール

所属:霧隠れ→暁
年齢:33歳(初登場時29歳)
身長:195cm
体重:83.1kg
誕生日:3月18日
星座:うお座
血液型:AB型
好きな言葉:弱肉強食
好きな食べ物:海老、蟹
嫌いな食べ物:フカヒレ
CV:檀臣幸

◆概要

霧隠れの里の抜け忍で、の一員を務める大男。
暁での相方はうちはイタチ
指輪の文字は「南」、はめているのは左手の薬指である。
ちなみにはめる指は外道魔像の指と対応しており、鬼鮫が一方的にあの指にさせられた可能性もあるので「まさか鬼鮫さんにも春が…そう言えば暁の紅一点の名前に「南」が…!」とか変に勘繰らないように!

元「霧の忍刀七人衆」の一員であり、「霧隠れの怪人」という異名を持つ。
霧隠れの里のある水の国で大名殺し、国家破壊工作などの重罪を犯した危険な人物。

頬にエラのような傷があって、歯は全て尖り、肌の色は青白く、髪は藍色で、瞳(キラー・ビー曰く意外にかわいい)は小さくて黄色いためその容姿は鮫を思わせる。
ぶっちゃけジンベエアーロンホーディ・ジョーンズらと同じ種族として『ONE PIECE』に出演しても違和感が無いほどの名が体を表しすぎな風貌である。
アニメのオマケコーナーでは自身の容貌を気にして「色物」と嘆いていた。

「忍刀七人衆」の一人として、大刀「鮫肌」を背中に背負い込むようにして携帯している。
先代の持ち主は西瓜山(すいかざん)河豚鬼(ふぐき)
鬼鮫はかつて彼の部下であったが、殺して奪っている。


◆性格

口調は非常に紳士的で常に丁寧語だが、性格は残虐かつ好戦的である。
他の暁のメンバーと違い、自身の信条や目的をおおっぴらに口にすることはほぼない。
危険な雰囲気を漂わせているが、意外なことに作中一度もキレたり激昂した描写が存在しない(焦ったことはある)。
元々霧隠れで仲間殺しの任務を負っていたことから、己の存在を常に問い続けており、イタチ曰く「居場所を決められず霧の中をさ迷う」存在。
戦闘においては常に冷静であり相手の出方をうかがいつつ、堅実にチャクラと体力を削り取っていく。
また本人は最期の瞬間になるまで自覚していなかったものの、実は仲間意識が強く自分が仲間と認めた相手には全霊を尽くす。


◆能力

霧隠れ出身の強者だけあり、水遁に長ける。
性質変化はそれ以外に土遁を扱う他、火遁も使えることが公式ファンブック「陣の書」に記されている。
鮫肌を駆使した独特の剣術にも長じているが、実は鬼鮫本人も鮫肌ほどではないもののチャクラの吸収能力を備えており、山城アオバの『秘術・石針』*1を食らった際には逆に彼のチャクラを即座に吸い尽くしてダウンさせていた。
更に身体能力もかなり高く、特に膂力に優れる。
また巨体に見合わぬ俊敏さも兼ね備えているようで、彼が接近してくることを感知した香燐は「速い!」と焦りを見せていた。

しかし、特筆すべきはそのチャクラ量。
長門の「象転の術」による実力3割の同一体ですら、日向ネジの見立てでは「ナルトと同等」である。
つまり、鬼鮫本人は少なくともうずまきナルトの3倍以上もの膨大なチャクラを備えていることになる*2
この膨大なチャクラ量と生来の性質を生かした水遁の規模は千手扉間をも上回る恐るべきものであり、荒野を海へと変え、雪原に巨大な水のドームを作り上げてしまうほど。

大刀・鮫肌

鬼鮫のトレードマークとも言える刀。
文字通り鮫の肌を巨大にしたかのようなトゲだらけの刀身を持ち、切れ味はまるでなく打撃武器に近い。
"斬る"のではなく、その表面で"削る"ことで相手を攻撃する。

相手の持つチャクラを削り取ることもでき、削り取ったチャクラを吸収して鬼鮫に還元し、チャクラの回復及び負傷した箇所の再生まで出来る。
彼は生来持つ莫大な量のチャクラと相手からチャクラを奪い取るこの鮫肌の能力から「尾を持たない尾獣」とまで呼ばれていた。

ただし一度に吸収出来るチャクラの量には限度があるらしく、作中ではビーの「バージョン1」のチャクラの衣の尻尾の内6本を一度に吸収することは出来たものの、「バージョン2」のチャクラは吸収しきれずに攻撃を喰らってしまった。

更に鬼鮫は鮫肌と融合することでヒレが生えたり、全身がますます鮫のような姿と化し、エラ呼吸になる。
そのため水中戦での戦闘力が爆発的に向上する(この状態で忍術が使えるのかは不明、ゲームでは使える)。
鮫肌と融合した状態の鬼鮫は触れた相手のチャクラを奪い取ったり、相手のチャクラを感知して位置を特定したりも出来る。

実は自我と感情があり、切っ先の部分には牙と舌のある顎が開く。
火遁を熱がって怒ったり、相手のチャクラが気に入るとトリップするほど興奮したり、挙句の果てに持ち主を裏切ってその相手を助けたりもする。
自身が気に入った存在しか主として認めないため、それ以外の者が手にすると柄に仕込んである刃が飛び出す。

鬼灯水月によると鬼鮫の前の持ち主であった河豚鬼も鬼鮫と同等に使いこなしていたようだ。
第四次忍界大戦の直前、八尾の情報を集めるための布石としてキラービーの手に渡り、以後は彼が使用。
大戦の後は回収された他の刀ともども霧隠れに返却された模様。

SDでは、鬼鮫は鮫肌を犬のように扱っており(というか犬と思っており)、たまたま見かけたドッグカフェに連れて行った他、犬がする芸も習得させている。
ちなみにネコ用のトイレの砂を食べていた。
まあ赤丸といい友達になれたみたいなので良しとしよう……

使用術

  • 水遁・爆水衝波
体内で練り上げたチャクラを大量の水に変換、敵を押し流すと共に辺り一面を水で覆ってしまう。
本来は水のないところで水遁使いが本領を発揮するための術。
逆に言えば、地の利がなくとも一定の効果を保証できる扉間の水遁との違いがここに現れている。
ちなみにこの術の基本バージョンが、その扉間の「水遁・水衝波」である。

  • 水遁・大爆水衝波
爆水衝波の単純なアッパーバージョン。
水の量が更に凄いことになっている。
アニメでは放送当時、東日本大震災からまだ一月程度しか経っていなかったが故の配慮なのか、鬼鮫が水を津波のように吐き出すシーンはカットされ、いきなり空中に水の塊が現れてドームを形成しながら大きく広がっていくかのような演出となっていた。

  • 水分身の術
水を使って分身を作り上げる。

  • 水牢の術
水で対象を覆って閉じ込める。
水分身の体の一部から出現させることも可能な他、自分自身を覆って敵の攻撃から身を守ることも出来る。
大爆水衝波から繋げれば、巨大な水のドームで相手を中心とした一帯の広大な範囲を覆いつくす。

  • 水牢鮫踊りの術
巨大な水牢の術で敵を捕獲後、自身は鮫肌と融合して半魚人となり、相手のチャクラを削り取りながら弱らせていく生け捕りの術。
このドームは術者を中心として動くため、鬼鮫が鮫肌と一体化して水中を高速移動出来る状態になると脱出はほぼ不可。

  • 水遁・水鮫弾の術
鮫の形の水弾を叩きつける。

  • 水遁・大鮫弾の術
巨大な鮫の形の水弾を叩きつける。
相手の術のチャクラを吸収して巨大化する性質を持つ。
おそらく鬼鮫最大の必殺技。

契約動物は鮫。
地上ではチャクラで水遁を纏って動く。

  • 水遁・五食鮫
水中の敵にチャクラで形成した五匹の鮫を襲い掛からせる。
水中の岩を粉々にするほどの威力を持つ。
一匹ずつ当てていき五食目で一匹襲い掛かった後四匹が一斉に襲い掛かる。

  • 水遁・五暴食鮫
「ナルティメットアクセル」で使用。
敵にチャクラで形成した五匹の鮫を襲い掛からせる。
連続で五匹の鮫が襲い掛かる。

  • 水遁・千食鮫
凄まじい数の鮫型の水遁の群れを大波のように展開して襲い掛からせる。
五食鮫の上位互換。

  • 水遁・雨刺鮫
「ナルティメットストームジェネレーション」に収録されているオリジナルアニメで使用。
敵の頭上に鮫型の水弾の雨を降らせる。
イタチとの手合わせで披露して起爆札付きのクナイで一掃されたものの、飛び散る微小な水滴の一つ一つが新たな水弾となって再びイタチを襲った。

  • 水遁・無限鮫
「ナルティメットアクセルシリーズ」で使用。
小型の鮫型の水遁の群れを襲い掛からせる。

  • 水遁・水鮫刃
「ナルティメットアクセル3」で使用。
鮫型の水遁を鮫肌に纏わせ相手に突き刺すように飛ばす。

  • 水遁・大瀑布の術
「ナルティメットヒーローシリーズ」で使用。
恐らくこの当時技のレパートリーが少なかったため、やむを得ず同じ霧隠れ繋がりで再不斬の技をチョイスしたと思われる。
というか技のほとんどが再不斬に似通っており、ほぼ再不斬のコンパチキャラであった。

  • 霧隠れの術
「ナルティメットヒーローシリーズ」で使用。
大瀑布の術と以下同文。

  • 土遁・土中潜航
チャクラで周囲の土を流動化させ、地面を潜って敵に接近する。
ガイ班に対しては手始めにこの術で鮫肌を背鰭(せびれ)の如く突き出しながら奇襲を仕掛けた。


◆来歴

過去

暁に入る以前まだ霧隠れの里にいた頃は、主に他の忍達の護衛役を請け負っていた。

そんなある日鬼鮫は上司の河豚鬼の命令で暗号部の忍達の護衛任務を引き受けることとなった。
ちなみに暗号部の忍達は皆「インテリの自分達と肉体派の護衛役とでは肌が合わない」と鬼鮫を冷遇していたものの、一人の女性(美留)だけが彼に温かく接していた。
これが結構カワイイ。
しかもアニメでは鬼鮫は彼女に任務後食事をしないかと誘われていた。鬼鮫爆発しろ!

しかし移動中、木ノ葉隠れの里の森乃イビキ率いる拷問尋問部隊に囲まれ、彼らは窮地に陥ってしまう。
すると、鬼鮫は何と自身の護衛対象であるはずの暗号部の忍達を次々と殺し始めたのだ。

彼は、もし護衛対象が敵に捕縛されそうになってしまった場合には敵に情報が漏れないよう彼らを始末する「仲間殺し」を専門としていたのである。

なお原作では暗号部の忍達を皆殺しにした後、木ノ葉の追手達に対して鬼鮫がどのような行動を取ったのか不明であったが、アニメでは自殺覚悟で傍の激流へと身を投じ、辛くも逃げおおせたことが明らかになった。

その何年か後、鬼鮫は四代目水影・やぐらの命により河豚鬼を暗殺した。
河豚鬼は他国と密通しており、里の機密情報を漏洩していたのだ。
彼は部下である鬼鮫に対しては油断があったため、容易に殺害に成功した。
原作では既に暗殺し終えた後だったが、アニメでは河豚鬼を殺した際の顔、使用した刀を乱暴に投げ捨てたのをみると彼に対して何かしら不満・憤りがあったと思われる。

その直後、やぐらを伴って"うちはマダラ"を名乗る忍が現れる。
彼は自分がやぐらを『写輪眼』の幻術で操作していたこと、そして暁という組織を立ち上げ「月の眼計画」を実行することを告げ、彼の思想と目的に共感した鬼鮫は暁の一員となることを決意した。

第一部

大蛇丸による「木ノ葉崩し」の数日後、イタチと共に木ノ葉を訪れ、本編に初登場した。

猿飛アスマ夕日紅の両名と交戦し、アスマが両手のチャクラ刀を使って鬼鮫が片手で振り下ろす鮫肌の切っ先を受け止めたにもかかわらず押し切られてしまうという驚異的な腕力を見せた。
アスマとの肉弾戦では中々勝負が付かず、『水遁・水鮫弾の術』で攻撃したが、そこに増援として現れたはたけカカシに写輪眼でコピーされて同じ術で相殺された。

再不斬と戦ったというカカシに関心を抱き、今度は彼と戦おうとする。
しかしイタチに「その人とまともにやり合えばただでは済まない。お前はここに手傷を負いに来たわけじゃないだろう」と忠告されて渋々引き下がり、イタチにカカシとの戦いを譲る。
そして、『月読』でカカシを戦闘不能にしたイタチに「紅とアスマは殺し、暁についての情報を持つカカシだけは拉致する」と指示されたことで彼らに飛びかかるも、更なる増援として駆け付けたマイト・ガイの『木の葉剛力旋風』を喰らって吹き飛ばされてしまった。




これが長きに渡る因縁の始まりだった……


何て格好だ…珍獣の間違いでは?←あんたが言うな!


鬼鮫は次なる獲物としてガイに狙いを付ける。
だが、月読を使ったことでイタチが激しく疲弊していたため、その場を離脱した。

それから数時間後、人柱力であるナルトを捕らえるために「短冊街」の旅館に乗り込むが、自来也に邪魔されて失敗に終わった。
そして月読だけでなく『天照』まで使ったことにより、しばらく体を休めなければならないほどにイタチが消耗したこともあり退散したのだった。

第二部前半

我愛羅救出のために暁のアジトに向かうガイ班の足止め役として登場。


お前は…誰だ?

珍獣は頭の方も獣レベルのようですね。まあすぐに思い出させてさしあげますがね…


鬼鮫は自身に有利なフィールドを作るために『水遁・爆水衝波』で膨大な量の水を吐き出して襲いかかる。
だが、ガイ班の巧みなコンビネーションに翻弄されてしまう。


…水遁系忍術にそのデカい刀…お前は…

どうやらやっと思い出していただけたようですね…

どこかで会ったよーな気も…

………


どうでもいいが、アニメではこの戦いの鬼鮫…やたらハイテンションである。

鬼鮫はリーネジテンテンを『水分身の術』からの『水牢の術』のコンボで捕らえた。
更にヌンチャクを取りだしたガイをも圧倒し、またもや常人離れした怪力を披露してガイを驚愕させた他、『水遁・五食鮫』で彼を追い詰めるも、『八門遁甲・第六景門』を開いたガイの『朝孔雀』によって瞬殺された。

しかし、この鬼鮫は実はペインの『象転の術』によって作りだされた偽物であり、本物にチャクラの3割しか与えられていなかった劣化版だった。
鬼鮫によるとこの術は、与えたチャクラの分量に比例して力も使える術も制限されるらしい。
それでもネジ曰くナルトに匹敵するチャクラ量とのこと。

ちなみに戦いの始めに鬼鮫が『水遁・爆水衝波』で辺り一面の荒野を広大な湖のように変えてしまったことや、その鬼鮫が本来の力より遥かに弱い偽物だったこともあり、相対的にかつて木ノ葉崩しの時に「水の無い所でこのレベルの水遁を発動出来るなんて!」と暗部を驚嘆させた扉間の水遁が物凄くショボいスケール*3になってしまったため、コラ画像まで作られるほどネタにされる事態となってしまった。

一応フォローしておくと、あの時の大蛇丸穢土転生は非常に出来が悪く、生前の実力をほとんど再現出来ていなかったのに加え、鬼鮫の場合はチャクラ量が無茶苦茶+水遁の本家たる霧の忍というアドバンテージがあるので、ある種当然である。
もっとも、扉間は性格上「いかに効率的に殺すか」を重視するので、必要でなければ出来たとしてもやらないだろうが。
しかし問題はあの程度の水遁を「水もないところで作るとは信じられん規模」と評した暗部のレベルの気もする……*4


それから月日は巡り、久しぶりに登場したと思ったら四尾の人柱力・老紫を生け捕りにした直後であった。
イタチには手を出さないよう頼んで自分1人だけで戦わせてもらったらしい。

その後はまたしばらく特に目立った出番も無く、飛段角都がやられたと聞いた時には「あのゾンビコンビでも死ぬんですね。どうやって死んだのか見たかったですねェ」と揶揄したり、デイダラが死んだ時には「彼は結構強かったと思いますが」と評価したり、トビがデイダラの自爆に巻き込まれた(と思われた)時には、「んー…あと何か忘れてるような…」「あの逃げ腰が逃げ遅れるとは」とうっかり彼のことを忘れそうになりながらもゼツの言葉で思い出して皮肉ったりと、他のメンバーが次々と死んでいく中のらりくらりと生き延びる「霧隠れの暇人」と化していた。



更には雨に打たれるイタチの体を気遣い、「お体にりますよ…」という伝説の名言を残す(一応コミックス収録時には「障」に訂正された)。

鬼鮫は犠牲になったのだ…業者の水遁・誤植鮫…その犠牲にな。
これはその後公式でもネタにされていたりする。


サスケ率いる小隊“蛇“がイタチの待つうちはのアジトへと向かう道中でも姿を現して、サスケ以外の者はイタチの元へ向かってはならないということを伝える。
サスケとイタチの戦いに決着が付くまでの間、かねてより鬼鮫の持つ鮫肌を狙っていた水月は彼に手合わせを挑む。
彼らの戦いがどのような感じであったのかは不明だが、アニメでは少し描かれ、鬼鮫は水月にそれなりの評価を下しつつも完全にひよっ子扱いしていた。
サスケVSイタチが終結した時にはゼツが止めに来たようだ。


蛇改め“鷹“が暁に参入した後は、暁のアジトでトビに正体を告げられる。
鬼鮫は暁に入る前にも彼の素顔を見て、彼が四代目水影やぐらを操っていたことも知らされていたため「元水影様…いや、マダラさん」と彼を呼んだ。

その少し後の会議では水月に喧嘩を売られるもマダラが仲裁して事なきを得る。
この時に水月がサスケに言った「そのうち美味いフカヒレでも食べさしてあげるからさ」という台詞を見る限り、やはり彼は読者の間だけでなく作中でもそういう認識なのだろうか?

第二部後半

マダラの命を受け、八尾の人柱力であるキラービーの捕獲に乗り出す。
「鉄の国」の外れでビーが演歌忍者頭領・サブちゃん先生(アニメではキンちゃん先生)から演歌の指導を受けていた所を発見。

ビーは先のサスケ達との戦いで刀の大半を折られてしまったために得意の七刀流は使えなかったもののサブちゃん先生との連携攻撃で彼を追い込む。
しかし、鬼鮫が鮫肌で、ビーが刀に流していた雷遁チャクラや体に纏ったチャクラの衣を吸収したことで苦戦し始める。
ビーは鮫肌が一度に吸収出来るチャクラの量に限界があることを見抜き、尾獣の力を人型に留めた「バージョン2」の『雷犂熱刀(ラリアット)』で鬼鮫に重傷を負わせることに成功した。

だが、鬼鮫は鮫肌からチャクラを供給して傷を治し、『水遁・大爆水衝波』で巨大な水球を作ってビー達を閉じ込めた。
更に鮫肌と融合して彼らを潰しにかかる。
鬼鮫の位置に応じて水球も移動する『水牢鮫踊りの術』や、サブちゃん先生とペットのアライグマであるポン太を利用した鬼鮫の狡猾な策、更にはサブちゃん先生とポン太を巻き込まないようにするために完全に尾獣化することが出来なかったことでビーは完全に追い詰められてしまった。

勝利を確信した鬼鮫は水球を消して鮫肌との融合を解き、ビーが逃げられないように足を切り落とそうとするも、ここでアクシデントが発生。
何と鮫肌がビーのタコ味のチャクラを気に入り、鬼鮫を裏切ったのだ。
鮫肌はビーを庇い、チャクラを彼に渡す。

更にビーを捜していた四代目雷影、シー、ダルイも現れ、鬼鮫は彼らに向けて『水遁・大鮫弾の術』を放とうとするが、心の中で術を唱えている最中にビーと雷影の『絶牛雷犂熱刀(ダブルラリアット)』で首を跳ねられて絶命した。



実に呆気ない最期であった……

ちなみにこの戦いの中でのビーの発言によって「鮫を食べるタコもいる」ということを知った読者もたくさんいるらしい。
興味のある方は是非一度動画サイトでその映像を見てみることをオススメする。







































以下衝撃のネタバレ!!



何と彼は生きていた。

実はビーとの戦いの途中に水中で白ゼツと入れ替わっていたのだ。

白ゼツは『寄生分身』と『成り代わりの術』のコンボによって鬼鮫の外見だけでなくチャクラの質まで完全に再現していたため、誰も偽物と見抜くことが出来なかったのである。
本物の鬼鮫は鮫肌の中に入って身を隠しており、鮫肌がビーのチャクラを気に入ることもビーが鮫肌を持って帰ることも計算の内だった。
鬼鮫の真の狙いは忍連合総大将の雷影がいる雲隠れに潜入して、連合の情報を盗み出すことにあったのだ。

鮫肌は普段鬼鮫のチャクラを吸ってエネルギーとしているために鬼鮫とチャクラの性質が同じであり、雲隠れの忍達もそういうものだと推測していたため、鮫肌が鬼鮫のチャクラを発していても誰も疑問には思わなかった。

ちなみに鮫肌がビーにチャクラを与えるのは流石に予想外だったとのことで、実際戦闘中には「私から奪ったチャクラを!」と焦っていた。



雲隠れの島亀内部にてナルトが九尾チャクラモードを会得した後、彼の悪意感知によって鬼鮫は鮫肌に潜伏していることを看破されてしまう。
鬼鮫は鮫肌の口から顔だけ出して鮫肌の側面から足のような突起を幾つも突き出したゴキブリさながらの姿になり、
更に「ガササササ」というこれまたゴキブリさながらの効果音で走りながら逃亡した。



一方その頃、ナルト達と同行して島亀に来ていたガイは「真実の滝」で己の心の闇と向き合っていた。
もう一人の"自分"の「老けたオッサンが無理をすると体を壊すぞ」「誰もそんなお前の無理矢理な青春を望んでなんかいないんじゃないか?」という、
非情(?)な発言に憤慨したガイは姿を見せるように言うのだが、滝の中から飛び出したのは…


こ…これがオレの本当の姿…!!?? 珍虫!!?

…こいつは確か…珍獣!?


逃亡する鬼鮫だった。
ガイは彼こそが自分の本当の姿なのだと勘違いし、青春を忘れてしまった己の根性を叩き直してやると『木ノ葉壊岩升』で吹っ飛ばした。
一緒にいた忍達から、目を開けた時点で真実の滝から出てしまうためそれはガイの本当の姿ではないと伝えられるのだが…


こ…こいつは確か…フグとかいう魚!!

相変わらず頭の方は珍獣以下ですね…


鮫肌は鬼鮫の体から離れてビーにじゃれつき始めてしまったものの、鬼鮫はそれを逆に利用し、鮫肌を通してビーからチャクラを奪い取って回復。
そしてガイ達を振り切り、自身が出した水鮫弾の中に入って島亀の外側まで逃げて、隠し持っていた連合の情報入りの巻物を口寄せした鮫の口の中に入れた所で、ビーに力いっぱい放り投げられたガイに追い付かれる。

鬼鮫は巻物を入れた鮫を無事暁のアジトへと送り届けるために、かつて3割のチャクラの偽物が使った『水遁・五食鮫』の上位術と思われる『水遁・千食鮫』という術を放った。
鮫の数が多すぎるあまりどの鮫が巻物を持っているのかを見切れなくなったガイは『朝孔雀』で鮫を片っ端から始末していく。
だが、それでも倒しきれない鮫達が水中にたくさんいるのを見て、更に広範囲を攻撃するために『八門遁甲・第七驚門』を開く。
それを見た鬼鮫はここまで体術の強い忍は珍しいと驚きを見せ、今回は称賛の意味でガイを「珍獣」と呼んだ。


そして鬼鮫は自身の最強の術である『水遁・大鮫弾の術』を繰り出し、ガイも奥義『昼虎』でそれに応える。

大鮫弾は相手の忍術がぶつかるとその術からチャクラを吸い取る術であり、相手の術が強ければ強いほど大鮫弾も強く大きくなる。
だが、大鮫弾の口の中に昼虎が入り昼虎が収縮しているのに大鮫弾は大きくならないことを鬼鮫は訝しむ。
昼虎はチャクラの気弾を元とする忍術ではなく、相手に向かって一点に集中していく空圧正拳、すなわち体術だったのだ。
大鮫弾は忍術でなければ吸収出来ないため、昼虎は大鮫弾を透過して鬼鮫に炸裂し、一気に拡散した。

昼虎に巻き込まれて残りの鮫達も全て殲滅され、巻物を奪い返したガイは、まだ意識が残っている鬼鮫と相対する。


アナタとはこれで三度目ですが ……まだこんなものを隠し持ってたとはね…

まあ…アナタは私のことなど覚えていないようですが…


まだ何か抵抗しようと指を動かしていた鬼鮫を油断無く殴り付けて気絶させたガイは彼を連れてナルト達の元に戻った。



暁について探るために、同行していた忍の一人である山城アオバの能力で鬼鮫の記憶を覗き込む。

彼の記憶の中でアオバは、鬼鮫が霧隠れの里にいた頃に「仲間殺し」の任務を専門としていたこと、うちはマダラが四代目水影やぐらを操っていたことを知った。
「国や里のために裏切りを遂行してきたお前だからこそこの世は偽りでしかないと知っている」というやぐらの口を介したマダラの言葉に鬼鮫は同意し、彼は自身の抱く苦悩を打ち明ける。

霧の忍でありながら霧の忍を殺す自分は何者なのか… 自分は敵なのか、味方なのか… 自分の目的と立ち位置は何なのか…
自分はどこへ行こうとし、どこに行けば落ち着けるのか……


自分自身が偽りの存在でしかない事だけは実感できる


そして記憶の中のマダラは、本当にあの"うちはマダラ"なのかとなお彼の言葉を信用しきれていない鬼鮫に「信用するかしないかはお前が選べ」と言って素顔を見せようとしたが、その瞬間鬼鮫は突如自分の舌を噛み、混濁としていた意識を無理矢理回復させた。
鬼鮫はもしかしたらアオバが覗けなかった記憶の中で告げられていたのかもしれない。
マダラの素顔だけでなく彼の正体を。

咆哮を上げながら木遁の拘束具を力尽くで引き千切った鬼鮫は「無限月読」について初めて聞かされた時のことを回想して思う。
自分も偽りのない本当の世界に行ってみたかったと…

ガイは暴れる鬼鮫を再び取り押さえようとした。
だが、鬼鮫は『水牢の術』で自分を覆い、ガイの攻撃から身を守る。
しかし鬼鮫の体力も既に限界に達しており、またもや意識を失いかけてしまう。
薄れゆく意識の中、鬼鮫は今度はイタチと初めて出会った時のことを思い出していた。


追憶の中、鬼鮫はイタチに自己紹介をした後、自分と同じく同胞を殺したイタチに共感を抱くと共に忠告とも脅しとも付かない言葉を告げる。
一部の鮫は生まれてすぐに母親の胎内で他の稚魚と共食いをする習性があり、自分以外の仲間はエサとしか見なしていないということ、そして自分達もこれからは暁の“仲間“なのだから自分には気を付けた方がいいということを。

そんな鬼鮫にイタチは、一度でも仲間に手をかけた人間はろくな死に方をしないものなのだから覚悟をしておかなければならないと忠告を返す。

余談だが、この会話の中での「ならアナタも私もすでにろくでもない人間ってことですね」という鬼鮫の発言に対する「イヤ…オレ達は魚じゃない。人間だ」というイタチの返答には多くの読者が混乱し、この台詞もまたコラ画像が作成されるほどにネタとして人気を博した。

その後イタチは「どんな奴でも最後になってみるまで自分がどんな人間かなんてのは分からないものだ。死に際になって自分が何者だったか気付かされる」と続けているため、鬼鮫の発言へのイタチの返答は「オレ達は魚じゃなくて人間なんだから、ろくでもないかどうかは死んでみるまでわからない」と言いたかったのだと考えれば多少は意味が通る…気がする。



イタチの言葉を振り返りながら鬼鮫は笑みを浮かべる。


イタチさん…
どうやら私はろくでもない人間…









でもなかった(・・・・・・)ようですよ…










情報漏洩を防ぐため、己の口寄せした鮫に自らを喰わせ、自害したのだ。






確かにろくな死に方ではないかもしれない。
だが、仲間の情報を守るためにそんな死に方を自ら選んだ彼が、果たして一概にろくでもない人間であったと言えるのか……。
少なくとも鬼鮫本人はそうではないと感じていた。里の情報を守るために霧隠れの仲間を殺し続けた自分も、仲間の情報と引き換えに生き延びるほどの外道ではなかったと。

彼の死にナルト達は敬意を示す。そして鮫肌も泣いていた…。
その死に様に、木ノ葉の猛獣は宣言する。






敵ながらアッパレだ! 忍の生き様は死に様で決まる!

干柿鬼鮫!

お前のことは一生覚えておこう!






なお、この後奪い返した巻物をその場で開いたせいで鬼鮫が巻物に仕組んでいたトラップが発動し、
木の葉の忍達は鮫が入った水牢に閉じ込められ、出てきた鮫の内の一体が巻物を咥えて暁のアジト目掛けて逃げてしまいましたとさ…




第四次忍界大戦では暁のメンバーやかつての忍刀七人衆が薬師カブトによって穢土転生される中、鬼鮫が再登場することはなかった。

結局彼を『月の眼計画』に勧誘したオビト本人は改心し、その無限月読も実体は大筒木カグヤの復活と全人類を白ゼツ化させるための手段にすぎなかったことが発覚した。
計画達成のため暗躍しつつも暁にどこか居場所を感じ、無限月読の世界を望んでいた鬼鮫にとっては受け入れがたい事実かもしれない。
死んでいるため知りえることがないのが唯一の救いだろうか……


◆おもな人間関係

暁での相方。
鬼鮫はリーダーのペインを除く他のメンバーのことは自分より年上の角都も含めて全員呼び捨てにしていたにもかかわらず、イタチのことは「さん」付けで呼ぶなど敬意を払っていた*5
イタチとはなんだかんだいいコンビだったようで、イタチの体調を何度か気遣ったりイタチ自身もビーが持つ鮫肌をみて鬼鮫が倒されたのを察して感慨深い様子だった。
実際イタチとは自分よりも仲間を大事に思うが、自里という大多数のために自分の感情を殺してその仲間を始末してきたという点が共通しており、初対面時に自身が言っていたように似たもの同士だったようだ。
また、死ぬ間際にはイタチが言った言葉を思い出すなど、イタチにどことなく救われた面もあった様子。
一方で、忍や里に絶望して『月の眼計画』に初めて己の夢を見出し暁に尽くした鬼鮫に対して、イタチは暁のスパイとして最後まで里に尽くすというように目的は正反対であった。

忍刀七人衆の一人。
同じ霧隠れの里の出身であり、共に「七人衆」の一員であった再不斬のことは「小僧」呼ばわりしながらも実力を買っているようで、カカシが再不斬と戦ったと聞いた時には目を見開き「削りがいのある方だ」と喜んでいた。

元霧隠れの里の忍で、忍刀七人衆の一人である鬼灯満月の弟。
水月自身も霧隠れ時代には忍刀七人衆を目指して修行していた縁か鬼鮫とは互いに面識があり、水月がサスケと一緒に行動していることを聞かされた鬼鮫は「懐かしいですね」と口にしていた他、彼と再会するなり「おお!見違えましたよ!」とまるで親戚のおじさんのように嬉しそうな様子を見せていた。
水月は七人衆の刀を全て手に入れることを目的としているため、鬼鮫のことを「先輩」と呼びつつも当然その命を狙っているが、鬼鮫の側は彼を半人前扱いしており意に介していない。
水月のことを神童だと評している辺り才能を認めてはいるようだが。

  • 西瓜山河豚鬼
忍刀七人衆の一人で鬼鮫のかつての上司。
大刀“鮫肌”の使い手で、後にそれを引き継ぐ鬼鮫と同等に鮫肌を使いこなしていた。
鬼鮫に仲間殺しの仕事を命令しておきながら、自身は他里に内通して情報を漏らしていた。
それが発覚した為か、四代目水影・橘やぐらの命令を受けた鬼鮫によって殺害された。
アニメ版では、事実を知ったことで相当頭に来たのか、その時の鬼鮫の表情は憎悪に満ちており、それまでの得物だった河豚鬼の血に塗れた大刀を放り投げ捨てるほどの激情を露わにしていた。

  • 美瑠
霧隠れの里のくノ一。
暗号部に所属しており、鬼鮫に護衛される形で共に任務を行っていた。
他の暗号部の忍たちが「話が合わない」と鬼鮫を冷遇する中、彼女だけは鬼鮫に優しく接していた。
だが、森乃イビキ率いる木ノ葉隠れの部隊に襲われ包囲された際、敵に情報が漏れるのを防ぐため鬼鮫に殺害された。
彼女に対しては鬼鮫も好意を持っていたのか、小説「暁秘伝」で彼女の事に触れている場面がある。

四代目水影・橘やぐらを写輪眼幻術で操り影から霧隠れの里を支配していた人物。
後に鬼鮫を暁へとスカウトした。
イタチの死後、仮面を外して再び素顔を見せた時には「一番身近なお前を騙していて済まなかった」と謝罪していた上「これからもよろしく頼むぞ」と改めて挨拶の言葉を述べている。

宿敵。
ひょんなきっかけから彼らの因縁は始まり、幾度も拳を交えることになる。
鬼鮫の名前と生き様はガイの心に生涯刻まれたことであろう。


◆余談





追記・修正に触りますよ…

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最終更新:2024年03月24日 22:03

*1 クナイで刺した相手にチャクラを流し込んで動きを止める術

*2 ナルトはカカシの4倍のチャクラを有しているので、そこから計算すると鬼鮫のチャクラ量はカカシの12倍以上となる

*3 アニメのこの回においては扉間の水遁の規模が原作より数段大きくなっている他、水圧カッターのような水を何本も発射するオリジナルの術によって、ヒルゼンの土遁・土流壁を粉砕している。

*4 木ノ葉の主要キャラで水遁を主軸にしている者は確かに珍しい。……同時代の暗部には滝を作れるようなテンゾウ(ヤマト)が居るが。

*5 アニメ疾風伝142話では、設定が不明瞭だったこともあり、イタチの死後サスケの前で内心イタチを呼び捨てにする場面があるが、脚本家もその時点で鬼鮫の過去や人格を知らないため仕方ない。