三雲修(ワールドトリガー)

登録日:2014/10/26 (日) 01:00:00
更新日:2024/04/22 Mon 16:28:23
所要時間:約 16 分で読めます





「ぼくがそうするべきだと思ってるからだ!!」


三雲(みくも)(おさむ)』とは漫画『ワールドトリガー』の主人公…の一人。
CV:梶裕貴(アニメ版)/逢坂良太(VOMIC版)


概要


■年齢:15歳(中学生)
■誕生日:5月25日生まれ
■星座、血液型:うさぎ座、A型
■身長:168センチ
■視力:両目共に0.2
■好きなもの:親の手料理、橋
■所属:ボーダー本部C級→B級→玉狛支部B級三雲隊
■使用トリガー:レイガスト、スラスター、アステロイド、シールド、バックワーム、スパイダー、ハウンド
■ポジション:アタッカー→シューター
■人気投票:2位2974票(単数投票)/1位6466票(複数投票)
■バレンタインチョコいっぱいもらった人ランキング:1位(2014)/6位(2015年)/1位(2016年)
■サブタイ回数:15回(1、4、21、35,36,37、50、69、82、84、85、107、115、143、148話)

作者のコメント
1巻
「なぜか描くのがすごく楽なので、オサムばっかりのページだとやたら早くあがります。
多少変な顔になっても許してくれそう。たぶん。」
「最初期の設定にただ一言「メガネ」と書いてあった一点突破キャラ。口癖は『な……!』
かなりの高確率で頬に冷や汗をかいており、冷や汗をかいてないオサムを50個集めると抽選で金のオサムと交換できる。」

22巻
「色々あったが生き延びたメガネ。話数を重ねるごとに師匠ポジのキャラが増え続けており、このままのペースでいくと2050年には3800人を超えるという試算が弾き出されている。
相変わらず冷や汗はかいているが、昔より「なんかやってくれそう感」がアップして、まあまあ主人公している。ごらん、金のオサムは、ぼくらのすぐ傍にいたんだね。」

ワールドトリガー主要キャラ四人の一人。
主な視点人物であり、行動で積極的に物語を牽引する、いわゆる主人公と言って差し支えないポジションの人物。
だが、“持たざるメガネ”とも言われるほどに非才な少年。
詳細は後述するが、簡単に言えば戦闘員に向いていないのである。

主要キャラとあって、読者人気は非常に高い。
勇敢なお人好しで弱者ゆえの壁も工夫と努力で乗り越え少しずつ成長していくという、王道な主人公設定と活躍で多くの読者に愛されている。
人気投票は単数2位複数1位で相方の遊真は単数1位複数2位と見事なW主人公となっている(一位を取ると小南から頭を齧られる)。

性格

真面目で、自分の信念を曲げず、自分がそうすべきだと思ったことからは絶対に逃げない。
それに関しては本人曰くそう思ったときに一度でも逃げてしまったらまた逃げるようになる、自分がそういう人間だと知っている、だから自分が逃げないようにやっていることらしい。
そんな彼だがどこか感情や倫理が欠落しているわけではなく、むしろ人一倍に常識や正義感を備えている。
初見だったり彼をよく知らないと凡夫にしか映らないが、むしろ常人の感性のうえでそれらをぶっちぎって無茶な行動ができるあたりがオッサム・クオリティ。
身に降りかかる脅威にも恐怖を、命を失う状況に真っ青になるが、それでも動くのが三雲修という男。

人を守ることには敏感だが、自身に向けられる敵意や悪意には鈍感。
例え気付いたとしても「あ、そうなの?」「それよりも別件が丸まって助かったよ(意訳)」な具合であっさりと流してしまうほどのお人好し。
その言動によりウソを見抜く……見抜けるからこそ本気だと分かる遊真から「面倒見の鬼」「自分と他人の心配のバランスがおかしい」「自分の事になると鈍い」等と言われている。
アニメではこれらの性格に加え若干焦ることが多くなっている(冷や汗は少し減った)。

その性格から遊真や千佳、レプリカをはじめとする多くの登場人物から全幅の信頼を寄せられており、一目置かれている。
反面、その性格故に組織の方針や規則から外れた行動を取ったりする事もあり、彼をよく思わない者もいる。
外れた行動を取るのもルール違反であることを分かっていながら自分の信念に従うため、組織人としてはかなり問題ありな面は否めない。まるで。
仮にまた同じ状況になったとしても同じ事をすると上層部面々に囲まれながら、躊躇しつつも発言しており、唐沢からは「馬鹿正直なヒーロー」と評されている。
実際、軸に置いているのが善行や人命救助だからまだお目こぼしをもらっているだけで、
仮にこの行動原理のまま自分本位な欲求に従っていればとんでもない破戒者になるのは火を見るよりなんとやら。上層部の気苦労も窺えるというものである。

ボーダー所属隊員としても特殊な過去を持つが、逆に言えばそれだけの平隊員だった当初から判断力に優れていて、ボーダー側が知らないトリオン兵が街を襲撃した際、
トリオン不足により自身は戦えなかったため「街の人たちを助けに行く」とすぐさま救助に切り替えた。

過去

ボーダーに入隊した理由は、自分の家庭教師だった雨取麟児の妹である雨取千佳をトリオン兵から守るためで、
なにより何も出来ない自分に腹が立ったから。
麟児からはもし自分に何かあったらその時は千佳を頼むと言われており、大規模侵攻編では執拗に狙われまくる千佳を守るため、悪戦苦闘ながらも大奮闘している。

活躍

ストーリーを主導するメイン主人公格だが、巻末コメントやジャンプの主人公集合絵などでは遊真の方が優先されており、単行本表紙も1巻が遊真で修は2巻だったり、巻頭カラーでもほとんど遊真の後にいたり、アニメのキャストクレジットも遊真→修の順だったりと、公の場ではもう一人の主人公扱いなことが多い。
事態を動かす修と物語の鍵を握る遊真という関係、作品としても修と遊真の出会いから物語が始まること等を踏まえても、W主人公というのが最も無難な表現と言えるか。

C級隊員時代

近接武器のレイガストを使っていたが、B級に昇格し遠征部隊を目指すにあたり中距離でトリオンの弾を射つシューター(射手)に転向。
シューターへの転向を決めてからも近接武器のレイガストは引き続き重用しており、決まり手や活躍頻度もレイガストが多め。
そのため読者の間ではシューターではなく中近両方で戦うオールラウンダーではないのかと議論されていたが、
後にオールラウンダーと呼ばれる条件として「アタッカー用トリガー、ガンナー用トリガーの両方で一定以上のポイント(実力)が必要」というルールが明かされ解決した。

大規模侵攻編

迅の予知した「最悪の未来」では修が死ぬ未来が見えており、死亡フラグがビンビンに立ちまくる。
79話でハイレインのアレクトールを回避するために戦闘体を引っ込め生身のまま敵の遠征艇に特攻。
だがミラの最後の力を振り絞った攻撃で太ももと腹を刺され、内臓を直撃し吐血したが、こちらも最後の力を振り絞ってレプリカを敵の遠征艇内に投げ入れて艇を強制帰還させ、レプリカと共にアフトクラトルを追っ払い大規模侵攻に片を付けた。
だが刺し傷の出血が激しく意識不明の重態に陥るが、のサイドエフェクトにより、生還が確定。
一週間以上の昏睡状態だったが、色々な人達がお見舞いに来てくれたことが修の母親である三雲香澄(39)から語られている。
なお、母親が修に、「ボーダー辞めろ」とか言ってきたらどうしようと一部読者の間で言われていたが、
実際かけられたのは

「……修、あなた……」
「こんな大けがしたのに、千佳ちゃんに泣いてもらえなかったわよ。」
「親密さがたりないんじゃないの? 親密さが」

という色々ツッコミどころのある言葉。
目覚めた後で遊真と会話し、終わったら唐沢にボーダーの記者会見会場に連れてこられる。
自分の意見を述べた後、自分のやるべきことを「相棒」と呼んだ遊真に告げた。

ランク戦

2月1日。修がリーダーの元、玉狛第二(三雲隊)が始動。

第一戦の吉里、間宮隊との戦いでは吉里隊は遊真が全員瞬殺し、間宮隊は千佳の砲撃でいぶり出し遊真が瞬殺して完封勝利を収めた。
この時は修は怪我が完治してなかったので欠席し遊真と千佳の二人で闘った。

第二戦の諏訪、荒船隊では地形を上手く利用し、千佳がやられたが諏訪隊全員と荒船を主に遊真が倒し快勝。

第三戦の鈴鳴第一、那須隊は河と橋の地形により分断されたが日浦、村上を遊真が倒し辛勝。修は引き気味に闘ったが素直な動きを読まれて那須さんのトマホークで爆発させられた。

第四戦の二宮、影浦、東隊では、遊真の負担を減らすために修行を行って挑んだものの、東による壁抜き狙撃という射線も糞もない変態技で早くも退場。千佳は砲撃した後倒される前にベイルアウト、遊真は乱戦の末小荒井の顔を切断し影浦と闘うが、二宮に横やりを入れられ退場とぼろ負けしてしまった。

第五戦の香取、柿崎隊では後述のスパイダーをひっさげて大暴れ。「仲間をアシストし強化する」という発想の転換から得たワイヤー戦術で相手チームを絡め取るばかりか、千佳の放つ鉛弾と、ワイヤーを利用し磨きのかかった遊真の変態機動で圧倒する。最終的にはワイヤーを逆利用した香取に不意を衝かれて撃墜されるものの、引き換えにスパイダーで香取の動きを封じて遊真のアシストを完遂、圧勝する。

第六戦の生駒、王子隊ではワイヤーへの警戒から王子隊に付け狙われるも、千佳と共に追っ手を返り討ちにし、隊長の王子の追撃にも食い下がって千佳の逃走をアシスト。構築済みのワイヤー地帯へと送り届け、上位部隊相手の辛勝に貢献した。

そして根本的な戦力不足を補うため、近界民の捕虜・ヒュースを部隊に加入させるべく上層部との交渉を行いこれをクリア。高い実力を持つ二人目のエースを獲得することになった。

新戦力の加入・ボーダー推薦による進学も決まり、今後は玉狛支部に半ば住み込むことになった際、与えられた部屋に司令と同じ「城戸」という名字のネームプレートが張られているのに気づき、室内から旧ボーダーメンバーの集合写真を発見する。その写真には城戸司令も満面の笑顔で写っていたものの、修は現在の冷厳な司令との違いから指摘されるまで同一人物だと気づけなかった。

この写真を切っ掛けに修は、かつて玉狛支部が旧ボーダー本部であったこと、玉狛支部の近界との融和思想は旧ボーダーの方針であり理想だったこと、写真に笑顔で写る旧メンバーのうち未成年多数を含め過半数が戦死したこと、それを切っ掛けに城戸司令が現在の「こわい顔」になり、近界民排除を掲げたことを知ることになった。


戦闘員として

はっきり言って個人の戦闘能力はかなり弱い。物語開始時点の見習い隊員時では作中最弱クラス。
物語が進んだ現在でも良くてB級下位といったところ。

まず何より、HPMP装備メモリとも言えるトリオン量が致命的に足りない
当初から「トリオン量が理由で落とされかけた」と作者から語られており、後に82話で「トリガーを使う『才能』」=十分なトリオン能力が無いという理由で一度入隊試験に落とされていたと判明した。
そのうえ身体能力や戦闘センスも低く、ガリ勉メガネ風の見た目相応でしかない。

師匠に就いた烏丸からは、「本当にB級か?」と言われるレベル*1
のちに個人特訓を行う中でも、A級隊員最弱(どころかB級と比べてもけっこう見劣りすると言われる)の唯我と200戦するが、48勝152敗という結果に終わっている。*2

ここまでで色々ぼろくそだが、後述する、部隊を率いる中で発揮している判断力・発想力は個人単位の戦闘でも見られる。
直接戦闘での斬り結びセンスこそボーダー基準では低く、学習速度が遅い、全体の戦況判断以外のとっさのアドリブに弱いものの相手の不意をつく、想定を上回ることには長けている。
A級3位部隊の風間隊長*3との練習試合では24連敗を喫するもののその中で動きを摑み、訓練所の特性を生かした戦法と動きを読み切った戦略で引き分けに持ち込み、風間に「この先が楽しみ」と言わしめた。

また、第4話で初遭遇し、殺されかかった戦闘用トリオン兵・モールモッドには、大規模侵攻編にて単独撃破に成功している。
第4話の時点では「修が20人いて、内18人を犠牲にしてやっと倒せる」とまで言われていたところから単独での撃破までこなせるようになったあたり、実力自体は確実に成長している。
A級でさえ単独では食われかねない、量産型としては最高峰の性能を誇るラービットと何度も対峙したが、辛くも撃破から逃れている……どころか、状況が手伝ったとはいえ複数体の撃破に成功している
A級部隊隊員の自他ともに厳しい木虎からも「上と勝負できるようになるにはあと2年は必要」と酷評とも取れるが、逆にちゃんと時間を掛けさえすれば上とも戦えるようになるとの評を下されている。
アニメではモールモッド2体を(結構ダメージを負ったが)一般人を守りながらかなり手早く倒すという、初期の実力とは見違えるほどの活躍を見せた。


戦略

個人の実力はあまり冴えない一方、玉狛第二を率いる隊長として、ランク戦で部隊を勝利に導くための戦術は各方面から一目置かれている。
師匠である烏丸からも「弱いけど馬鹿じゃない」と言われる通り、問題に対する工夫と発想力、場面場面の判断力はなかなかなのもの。
チーム戦における駒としても、シューター(=射撃トリガー持ち)である事を活かした場のコントロールや、自身が弱い事を逆手にとった“釣り”を行うなど一定のレベルにある。

木虎からワイヤー戦術を学んでからは、仲間のアシストのみならず自身もポイント獲得に貢献し始めた。
無論これはワイヤーによる妨害や仲間との連携あっての成績であり、極端に地力が伸びた訳では無いものの、相手チームにも「化けた」「放置すると一番面倒」と警戒される戦力になりつつある。
放っておけばただでさえ強いエースを手がつけれない域に強化する布陣をせっせと各地に作り、
追えば本来追うほどの脅威じゃないので“弱い駒が強い駒の働きを止める”事態になり、他メンバーの合流を許す他、不意打ちが得意な遊真の影を警戒せねばならず、なりふり構わず本気で逃げるし案外しぶといので時間稼ぎをされるetc...
無視も追跡もロクなことにならない夢の二者択一を相手に強いている。主人公の戦術じゃない……

指揮の能力値も新米としては及第点どころかむしろ全体的にも優秀なレベルであり、仲間の基礎性能が高いことを差し引いても、隊長として確かな能力を有している。
これは先輩も心配するほど入念な調査とミーティングを重ねているのが理由のひとつにある。

しかしトリオンの低さ故に射撃トリガーの威力や継戦能力には不安が付きまとう。
新たなトリガーを検討した際にも、基本のトリオン量が乏しい修では、追加したトリガーの装備コストでリソースを食いつぶされ、弾丸や武器生成用のトリオンが不足する事を指摘され断念している程。*4
装備トリガーを増やすことで、自身の非力や仲間をカバーするという創意工夫を実行するのも困難な状況に陥っている。



戦闘員としては平凡未満の彼だが、その真価は単純な戦闘とは全く別の領域にある。
良くも悪くも信念を貫くその一本気さ故か、彼は近界民の遊真やトリオン怪獣の千佳、捕虜のヒュースを仲間に引き入れることができたり、ボーダー上層部やA級隊員などにも目を掛けられるようになっている。
戦闘員としての適性が余りにも低いだけで(それも上記の通りちゃんと時間を掛ければ適性の低さを補える伸びしろを持っている)、人間関係の構築という観点から見れば危ういところが多々あるものの非凡な結果を出し続けており、そういう部分ではむしろ優れていると言って差し支えないだろう。

公式データブックである「BBF」のパラメーター評価でも全体的に低く、判明している戦闘員の中で最弱クラスの1人
特にトリオン量は2戦闘員ではぶっちぎりのワースト(3すらおらず、次点は4)で、オペレーターの大多数にも劣るという悲惨な数値を叩き出している。
一番高い指揮でやっと6、次いで技術の5という有様。ただしBBFのデータはワイヤー戦術の習得前なので、現在の基準で評価すればもう少し違ってくると思われる。


三雲修の伝説

  • 入隊試験で落とされたことに納得出来ずペンチで有刺鉄線を切断し警戒区域に侵入。
    基地まで乗り込んで直談判しようとする。
  • 警戒区域に出たトリオン兵(バムスター)を倒すべく向かっていったが、まったく刃が立たず吹っ飛ばされる
  • 警戒区域外の学校に出たモールモッドを生徒が避難する時間を確保したうえで倒す時間稼ぎは成功したものの返り討ちに合い、遊真に助けられる
  • イルガーの爆撃を受けた市街で、住民の救助・避難誘導を行う。
  • A級3位部隊の先輩と引き分ける。総戦績:0勝24敗・1引き分け
  • 大規模侵攻の終盤、敵近界民の遠征艇を攻撃。撤退に追い込む。
  • 自身が「大規模侵攻発生の原因」扱いされている記者会見の場に現れる。
    疑惑を認めた上で堂々と自分の意見を述べた。
  • 黒トリガー持ちの近界民と、幼なじみのトリオンモンスターを引き入れ新部隊を結成。
  • ランク戦初参加ながら下位チームを瞬殺。わずか1試合でB級上位に躍り出た。
  • 上位チームに完敗した次の試合で、新戦術をひっさげて相手チームを蹂躙。
  • 捕虜になっていた敵国アフトクラトルの精鋭をチームに加入させる。
  • 遠征試験入りを賭けた最後の試合で、隠し弾を用いてB級1位隊長に深手を負わせ勝利の起点を作る。
  • A級とB級の実力者たちと剣を使って100本勝負全部敗北(アニメ版のみ)。
  • モールモッド2体を(痛手を負いつつも)子供を守りながら手早く倒す直後に3体目が現れ窮地に陥り、遊真に助けられる(アニメ版のみ)。
  • 近界からの逃亡者を匿い、親交を深める(アニメ版のみ)。
  • その追手の追跡、進攻から一週間守り抜き、逃亡の手助けを成功させる(アニメ版のみ)。
などなど。
客観的に見ればというか、色々と裏事情もあるのだが、修が居なければこうした状況にはなり得なかったのも事実である。


使用トリガー

■レイガスト
防御重視の重装トリガーで、1話から使われている修の主力武器。
当時流行っていた射撃トリガーに対抗するため、スコーピオンとシールドを元に開発された。
シールドを越えた強度を持ち形状変化可能な盾モードと、それなりの攻撃力を持つ大剣モードに変形し、また専用オプションとして加速用スラスターも付属する多機能トリガー。
修は主に盾モードで防御しながらアステロイドの射撃を行い、隙あらば大剣モードに変形してスラスターによる吶喊を行うのが基本スタイル。

防御評価【SS】を誇る盾モードの信頼性は非常に高く、耐衝撃であればラービットパンチを何度も防ぎ、変形アンカー込みであれば正面から受け止め切れる。
銃撃に対しても強く、トリオン【8】の諏訪でさえ集中シールド以外で受けられなかったイーグレットも、レイガストならトリオン【2】でもしばらくは耐えられる。


可変機能と盾モードの耐久力とスラスターが長所だが、剣として見ると他のものより重量があるせいで取り回しに難があり、そもそも普通に入隊できるトリオン量ならだいたいシールドで事足り、
攻撃能力も弧月・スコーピオンよりは劣るなど、既に研究が進んでいる二種を置いて特に選ぶ理由に乏しく、三種類あるアタッカー用トリガーの中ではぶっちぎりであまり人気がない。
だが修の場合はトリオン能力の関係でその多機能さが役に立ち、
  • 最低限の攻撃能力を備え、通常より脆いシールドをはるかに越えた頑強な盾として防御力を補強できる
  • スラスターによって元々重さで削れる余地がないぐらい低い機動力を多少は補えること
  • 可変機構により発想力が反映しやすいこと
などから、相性の良い武器となっている。

上述したように、重装というだけあって大型の敵に特に相性がよく、
ラービットにつけ狙われながらも完走できたのはレイガストあってこそだろう。

ちなみに27話時点ではシールドモードの事を知らなかったようだが、12話で普通に使っている。色からすると、変形機能を使って盾のようにしていたのだろうか。

■スラスター
ブレードやシールド部分からトリオンを噴射するレイガストのオプショントリガー。
純粋な移動や回避から盾モードでのシールドチャージ、レイガスト本体をぶん投げての投擲攻撃と多くの見せ場で活躍している。
白兵戦のセンスに乏しい修にとって強固な盾を壁にして突っ込んでいけるのは数少ない有力な“択”であり、加速によってカウンターを喰らいにくいのも利点。同じ要領でスラスター斬りも可能。
スラスター投げは修が発揮できる最大の攻撃力で、ここぞという場面で使われる。ヒビ割れていたとはいえラービットの装甲を破る威力は魅力的。あと単純に投擲センスが高く、必中ともいえる精度。
難点として警戒されていれば冷静に弾かれてしまうほか、投げたあと回収困難な場合が多いので再生成分のトリオン消費は修にとって痛いことが挙げられる。

本誌掲載時の初使用時では普通に使いこなしてるが、単行本の追加修正では噴射に振り回されてしまうという情けない姿を見せていた。

■アステロイド
これと言った特殊能力が無い代わりに純粋な攻撃力が高い通常弾。銃手はこれを銃トリガーから射出し、射手はキューブ状の弾丸をそのまま発射する。師匠の烏丸と相談した上で、修は射手を選んでいる。

射手は銃手に比べて射程や命中精度で劣る一方、弾数・弾速・威力・射程・射出タイミングなどを細かく調整できるという特徴がある。
単純な複数分割による弾幕射撃の他に
  • キューブを分割無しで放つ高威力の大玉
  • 分割した弾を各所に設置し相手の死角から叩き込む置き弾
  • 敵の動きを封じる高威力の低速散弾
など極めて応用性が高い使い方が可能。

修のトリオン量では威力が出ないため牽制が主な役割だが、トリオン体の強度自体は全員同じであるため、ガードを外したところに集中して撃ちこむことで、このトリガーでも敵を撃破している。
後に嵐山隊から修行を受けた際、弾丸発射前のキューブのコントロールの技術を教わり、トラップのように時間差で発射する方法を習得した。
なお、千佳と臨時接続を行い彼女のトリオンで放った際には、多重分割した小玉にもかかわらず、作中最強クラスのトリオン兵であるラービットの極めて頑丈なボディを文字通り消し飛ばすほどの威力を叩き出した。*5
いっぽう、修側の問題か膨大すぎる千佳トリオンのせいかは不明だが、何回か撃ったあと臨時接続先が機能不全に陥る現象も確認されており、戦場ではおいそれと使えない。

射手トリガーは自由度の高さ故に、テンパると狙いどころか全部ままならなくなる難点がある。
現No.1銃手の里見は毎回微調整が必要な特性を活かせなかったため、射手を断念して反射神経で使える銃での戦いを選んでおり、
また現No.1射手の二宮ですらも、発射直前に攻撃を受けた際には暴発を起こして弾が周囲に飛び散ってしまった。
修は現状、相手の防御や回避で仕留め損ねることはあっても動揺して発射を失敗したことはないので、射手としての適性はそういう意味でも決して低くない。

■シールド
文字通りシールド。
離れた場所でも使えるのがメリットだが、基本的にレイガストのシールドモードで事足りているため出番は少ない。というか修のトリオン量だと脆すぎて通常の使用に耐えない。
36話で存在が確認されるが初使用は69話とかなり遅かった。それも投擲してレイガストを失った時での使用。しかもレプリカの助けが入ったため硬さは不明だった。
那須隊長の全方位変化弾など、純粋にカバー面積が足りない場合にしばしば使われる。

ボーダーのほぼ全隊員が両手に2つ装備している中、修のみ1つだけの装備となっている(師匠の烏丸もだが、アニメでは烏丸も2つ使用)。

■バッグワーム
トリオンを消費してレーダーに映らなくなるマント。
位置がバレるだけで致命的な狙撃手の必須アイテムだが、攻撃手や銃手射手も奇襲や攪乱のために使用する。
修のデビュー戦となった諏訪隊荒船隊戦の時点で所持が確認されているが、劇中ではB級ランク戦第4戦が初使用。
雪と建物で視界の悪い第3戦でも早めに使用していれば、犬飼に追い詰められたり東さんに壁抜き狙撃されたりすることもなかったのかもしれない。
修の場合ただでさえ少ないトリオンを常時消費する仕様上悠長に使えないジレンマがある。

■スパイダー
木虎に教えてもらったワイヤーを張るトリガー。
トラップとしてあちこちに張り巡らせつつ、相手の行動阻害及び空閑の機動戦の足場にする。
低燃費なので修でも使い易く、使い手が倒されてもワイヤーは消えないため、修自身が退場しても空閑の援護に貢献できる。
だだっ広い所ところでは無力だが、そうなると千佳の重石狙撃or大砲を当て放題になり、チームとしてどんなフィールドでもある程度機能を発揮できるようになっている。

また色を自由に設定でき、修は派手な色と背景色の2種類に分けるだけでなく、目立たない色をグラデーションでさらに細かく色分けして利用。
露骨な赤とそこそこ分かりやすいワイヤーで意識をそらし、意識の外から分かりづらいワイヤーで引っ掛け動きを阻む、という嫌な使い方をしている。
さらにダメージがほぼないのか知覚できないまま相手の体を壁や地面と繋いで、致命的な硬直を与えることも可能。
そういう嫌がらせ……阻害に特化した性能であるため、敵からしたらうざったいことこの上無く、ファンからは三蜘蛛の巣等と呼ばれている。

初使用したB級ランク戦第五試合では、主に香取隊がワイヤー戦術の犠牲に。転ばされ、引っかかり、縫い留められ、哀れなほどにボコボコにされていた。
トリオン量の都合上妨害として成り立つほどの数がとっさには出せず、あっさり切り払われて突破される。
そこを反省したのか、階段等の地形を利用し足を止めさせたうえで逃げに徹し、格上のアタッカーに追われてもしばらく時間を稼ぐことに成功するなど、自身での扱いも向上している。

■ハウンド
アステロイドと同様ガンナー(銃手)・シューター(射手)用トリガーの一種。
威力は低いが追尾性能を持つ弾丸で、B級ランク戦第八試合でアステロイドに代わって使用。
アステロイドよりも威力が低いが、修の場合は基となるトリオン量が低いためハウンドでもそこまで威力差は出ない。
第八試合では追尾性能を使わず普通の弾として使うことで修の弾がアステロイドだと相手に思い込ませ、最後の最後で二宮に対して追尾性能を使用。
アステロイドだと思って普通に避けた二宮に大ダメージを負わせ、勝利の起点を生み出した。
事の詳細は是非とも単行本22巻を読んでもらいたい。


  • メガネ
彼の代名詞でネタに事欠かさないのが「メガネ」。
その関連性は作者に「修と冷や汗の関係性は、オムライスとケチャップの関係性に似ている。(メガネが卵のポジション)」と言われており遠回しにメガネが本体であると明言されている。
呼称や愛称に「エターナルメガネ」「メガネくん」「メガネ」「持たざるメガネ」「衝撃のモテメガネ」「B級がんばりメガネ」「B級いやがらせメガネ」「6つの傷を持つメガネ」など多くの人物や作者にメガネ関連の単語を付けられている。
トリオン体では視力が回復するが、それでもなおメガネを掛けているため、自身のアイデンティティを守るためにメガネを掛けているのではないかという疑惑がある。
ネタかと思われるが、風呂に入ってる時や就寝してる時もメガネを掛けているため結構信憑性が高かったりする。
なお眼鏡を外した素顔は怜悧な印象を受けるイケメン。お姉さ…母親にそっくりの美形である。
ちなみにメガネのフレームは父親のお古らしい。

人間関係


■空閑遊真
転校生は近界人。修の相棒。
当初は「ちょっと変わったメガネくん」ぐらいの認識だったが、自分を顧みず他人を助ける修に興味が湧く。
助けられる理由なんてないのに面倒を見るところが亡き父と重なるところも。
修からすれば出会ってすぐ命を救ってくれたし、その後も「遠征に行く」目的を手伝ってくれる恩人。
ウソを嫌でも見抜いてしまうSEが逆にクリティカルする稀有な人物で、気遣いや普通ならお世辞な文言も全て本気本心だとわかってしまうせいで信頼と理解度がマッハで上がっていった。
責任感からたまにウソの強がりを言う修の背中を押すよき女房役。
遊真からすれば修は「近界人を全力で匿ってくれた」「レプリカ探しを手伝ってくれる」「生きる意味をくれた」人物でもある。

■雨取千佳
彼女の兄が家庭教師だった関係で友人。チームメイト。
修にとっては庇護対象であり、ある意味では一度守れなかった人。彼女の存在がボーダー、ひいては危険な戦場の門を叩く原動力となっている。
過保護と言っても過言ではないほど大切にしており、人が撃てない千佳のメンタルを気遣うあまり合理的な決断ができない時も。
遊真に関係を茶化された際はあの修が赤くなって動揺していたため、まったくの脈なしではないと思われる。……今はそんなこと言ってられる状況ではなくなってしまったが。
千佳は全幅の信頼を寄せていて、ボーダー入隊を嫌がり一人で行動したがっていた時期でも修だけは頼っていた。
純然たるミスは普通に注意されるものの、「千佳が心情的にうまく動けない」としても決してそれを咎めたりしない修たちは非常にありがたい存在であると同時に、
だからこそ「そんな修くん達を失望させたくない」と気負ってる節がある。

■雨取麟児
千佳の兄にして修の家庭教師。
どうやら非凡な人物だったらしく、修は彼を慕い、彼も妹を修に任せるほど買っていたようだが、顛末は作中の通り。
修の性格をよく知っていたがゆえか騙す形で同行を拒み、修が無力に打ちひしがれる原因の一つになっている。

■レプリカ
遊真のお目付け役。
修としては色々協力してくれたうえ、最終的に千佳と自分の命をも救ってくれた大恩人。彼を取り返し遊真と再会させることが今の修の大きな目標。
存在そのものが近界バレでそう易々と姿を明かせないレプリカだが、修にはかなり早い段階で話しかけている。その言動で信頼を勝ち取ったらしい。
親亡きユーマのお目付け役である彼にとって「遊真の生きがいをくれる人」は何物にも代え難く、レプリカにとって修もまた大恩人と言えるだろう。

■迅悠一
かつて助けてくれたすごい人。実力派エリート。
一般隊員では何から何までどうしようもない局面を円滑に解決してくれる恩人も恩人。
「メガネくん」と呼んで親しむいっぽう、大規模侵攻では死ぬかもしれない囮に黙って、かつハッキリ意識的に動員したことを非常に重く考えていて、
生存が確定した際は大の字になって安堵したものの昏睡状態が明けてもしばらくは沈んでいた。どうやらイレギュラーゲートをはじめとして数々の未来に修が関わってくるらしく、
手厚くサポートしているのも少なからずそうした面があると思われる(というより迅に余裕がない)。
修が「ずっと助けてもらってる」「(囮の件も)借りだなんて思ってない」と返した際、何を思ったか、どれだけ救われたかは彼のみぞ知る。

■木虎藍
A級隊員。師匠その二。
初対面時の状況と同年代のため【負けたくない】が適用され、キツい性格を惜しげもなくぶつける。隊歴で先輩かつ上位だが修も彼女に対しては若干フランク。
過大評価はしないが過小評価もせず、現場を何回か共にした関係で彼の人間性をよくよく思い知らされる。
また生真面目で責任感が強い似た部分があるためか「負けが続けば無償のやさしさはいずれ重荷に変わる」と提言は厳しいものの修のことを想ってあえてそうしている節も。

■嵐山准
A級隊員。隊長仲間。師匠その三。
爽やかイケメンかつ実力者のボーダーの顔。修は助けられたことがあるし射手トリガーのレクチャーもしてくれた頼れる人。
嵐山さんは家族大好きで「家族の無事を確認したら安心して最期まで戦えます」と言ってのけるほどで、規則を押して弟たちを助けてくれた修は大恩人。
……逆に言えば修が動かなかったら家族を失った嵐山さんの対近界意識が変わり、遊真の黒トリガー争奪戦に参加してくれなかったばかりか敵対する可能性すらあったことになる。
常に冷静沈着な彼が大慌てで急行したことを思えば、未来がどう転ぶか分からない事態だった。

■烏丸京介
A級隊員。師匠その一。
修の「それは……そうなんですが……」の最大の被害者。
ぶっちゃけポテンシャル激高の二人の余り物枠で修を引き受けたが、兄ちゃん気質のとりまる的には真面目で素直で時として頑固にお願いをしてくる修はそう悪くない弟子の様子。
修がかなりの早さで強くなり使えるようになっているのはこの人あってこそ。頭を抱えながらも雑魚メガネのために綿密な強化スケジュールを立て、それを変えてほしいと頼まれても応じてくれる。
面倒見の良さはちょっと過保護なぐらいで、レイジに助言を止められた際には「厳しくないすか」と言ったらレイジには「甘やかしすぎるな」と言われた。
修側もかなり頼りにしていて、無茶ぶり気味なお願いをすることも。


■小南桐絵
支部の先輩。
シメる形がほとんどとはいえやたらボディタッチが多いのだが、修は痛がる以外無反応。ボーダーでも屈指の美人さんなのに……
当初は「弱いやつはウチにいらないわ!」とツンケンしていて、彼女の過去を考慮すればそれも本心ではあっただろうが、修が奮闘する理由を知ったのもあってか割とすぐフレンドリーになった。

■木崎レイジ
支部の先輩。ボーダーで唯一人の遠中近全対応できるパーフェクトオールラウンダー。
死ぬ気で守れは死んでも守れって意味じゃねえよ!

■風間蒼也
A級隊長。若いの。
目にかけるようになった経緯は上記の通り。かなりヘコむやられ方をした際は解説の評として特に責めはせず、遠回しのようだがほぼストレートなアドバイスを送るなどしている。
そのアドバイスで迅をスカウトに行く発想や行動力に呆れるやら感心するやら。三雲の指揮で動く迅とか面白そうとまで語っている。

■菊地原士郎
A級隊員。
風間さんとの1対1を控室で見ながらボロクソに言っており、対面した際に容赦なく本人にぶつけたが、修から素直な弱音が返ってきたため逆にうろたえてしまったツンツンしたいい子。
陰口をも拾ってしまう強化聴覚のSEにより心をざらつかせていたが、棘混じりであっても内容が合っていれば聞き入れる裏表のない修は好相性だった模様。
いつの間にか個人の連絡先まで交換しており、若干ふわふわした相談までするほど修も頼っている。

■A級三バカ
槍バカ(米屋)・弾バカ(出水)・迅バカ(緑川)。
それぞれ個人的に交友があったことでそれなりに親交が生まれていて、入院していたときは揃ってお見舞いにも来てくれた。
緑川は理不尽な新人イビりをかましたものの円満に解決し、空閑と合わせて仲良くなった。銃手上位の話を聞きたがった修に隊の先輩である里見を繋いでくれた。
出水は師匠その四。大規模侵攻での奮闘もあって「メガネくん」と呼ぶようになり、烏丸から頼まれた射手レクチャーを快く受けている。

■唯我尊
No.1A級部隊の隊員。修最大のライバル(?)
B級に100敗させられると抵抗していたが自分でも快勝できる相手と知ると一転先輩風を吹かせ始める。なんだかんだ結構修を気に入ったようで、修があえなくやられるとアチャーと心配している。
あの修目線でさえ「(本当に失礼だけどなんであの人がA級なんだ……?)」と困惑する言動・実力なのだが、それはそれとしてその辺頓着しない修が目上として敬っているため関係が良好なのだと思われる。

■三雲香澄
実母。「「母です」」
たびたび姉と見間違われる若々しい風貌の持ち主で、人相はキツめ。
外観に違わず意思が強く、大怪我するまで奮戦した息子を叩くメディアに「棒か何かでぶん殴ってやりたい」と隠そうともしないほど。本当にやりそう。
上記の通り昏睡から覚めた息子に開口一番好感度を説くちょっと変わったお母さん。
ボーダー入隊を志願したときに大反対したが、見舞いにきた面々が誰も「もう辞めたほうがいい」と言わなかったこと、自分がやりたいことを見つけた息子の姿を収めたことで全面的に認めた。
「本当に嫌になった時は言いなさい、首に縄かけてでも引き戻してあげるわ」と頼もしさは健在。ホントにやりそう。

たしかに母より圧の強い女の人には会ったことがないかも」とは息子談で、女性に囲まれても平然としているオッサムメンタルはここ由来なんじゃないかと目された。

■城戸正宗
ボーダーで一番偉い人。
なにかと妙な案件を持ち込んだり巻き込まれたりする関係ですっかり見知った仲。
過激派寄りで冷徹な判断を出す司令に楯突くこともしばしばながら、お互い玄界の安全を優先している同士でもあるので険悪というほどでもない。
むしろ修を気遣っている節さえあり、復帰後わざわざ直接会いに来て快復を労い、記者会見の仕込みには修に同情的な忍田本部長や林藤支部長が関与していないことを伝えた。
修もメディアの槍玉に仲間を上げたら許さないと言い放ったいっぽう、支部の部屋で今の姿からは想像もつかないような司令の笑顔とその背景を知ることとなる。

■鬼怒田本吉
ボーダー本部開発室長。
やっとの思いでベイルアウトを開発したのに死にかけて苦労を水の泡にされかけた修にはもっと怒ってもいいんじゃないかな。
やはり疫病神めいた修には若干刺々しいものの普通に対応しており、どうせそのうち知るからかもしれないが相当な機密のエネドラッドとの尋問にも通している。

■根付栄蔵
ボーダーメディア対策室長。
散々爆弾を持ち込むしメディアを騒がせてくれるうえに仕込みまで台無しにされるとかもっと怒っても(ry
市民とボーダーの関係を調整する役であり、度々問題を起こしてくる修にはため息まじりで当たりがキツめ。それでも仕事として対応してくれる立派な大人。
情報戦のやり口を自分から学ぶ修に「悪い知恵ばかりつけていくねぇ……」と言ったときの顔はなんとも複雑。

■唐沢克己
ボーダー外務・営業部長。
かなり早く修を「馬鹿正直なヒーロー」として評価していた人物。
あくまで組織の利益を優先するらしいが、それでも……あるいはそうとは思えないほど最大限に気を回してくれる。


迅が見た「最悪の未来」の意味

+ 以下の内容は作中で明言されていない、ファンの考察による内容を含みます。
大規模侵攻での迅が唱えた「最悪の未来」というワード。
その場にいた修と親交のあるメンバーにとってはなるほど、拉致でまだ再会が望める形より死亡は最悪と言う他ないかもしれない。
しかし、戦力としては数枚劣る修が死ぬことがなぜ大局的に「最悪」なのだろうか? もっと具体的な他の惨状が先に来るのではないか? という謎が作中に残されている。いくつかの推論としては、

「被害の分岐点」 →作中で語られた根拠。千佳を泳がせて修に守らせることで戦局が収束し、最良の未来を誘導しやすくなる。代わりに修が死ぬという最悪の未来と隣合わせ。

「強力な戦力の分離」 →黒トリガーを保有し高い練度の近界傭兵・ユーマ、望外のトリオン保持者・アマトリチャーナ。この二人は修がいればこそボーダーに所属しているが、彼が消失すればボーダーを去る可能性が非常に高い。ユーマは生に執着する理由すらなくなり、千佳に至っては精神崩壊してもおかしくないほどの自責が予期され、場合によっては強大な戦力が敵対国に渡る危険性まである。

「ボーダーの信頼」 →トリオンの性質(若いうちに鍛えれば伸び、怠ければ加齢と共に衰える)もあれど未成年を戦場に送り出している民間組織。危うい面もあるがスポンサーが付き続けるのは「絶対に戦死しない」という前提の存在が大きい。多数の拉致者が出た時点でメディアのバッシングがあったのだ、緊急離脱機能がありながら死亡するなんて事態になれば大騒動になるのは想像に難くない。社会的地位は暴落し、無理にでもボーダーを辞めさせようとする家庭が増えることだろう。

……といったものが挙げられる。
そもそも能力的に不合格を免れず、無断侵入して余計な人死を出しかねない大ポカをやらかした修をどうにか入隊へ導いた謎の人物は直接現場で遭遇し、さらに裏工作に長けた迅以外に候補がいないと言っていい。
つまり、「よう 無事か? メガネくん」と修を目にしたあの日あの時、迅はいったいどんな未来を彼に見たのかがいまだ明かされていない。
あるいは、大規模侵攻などはまったくの通過点に過ぎず、迅が危惧する「最悪の未来」の是非に修の存在が大きく関わっているのでは? という推論がファンの間で立てられている。
あの夜、ヒーローに出会ったのは果たしてどちらだったのだろうか


「自分が一度でも追記修正すべきと思ったことから一度でも逃げたらきっと、本当に追記修正しなきゃいけない時にも逃げるようになる。」
「自分がそういう人間だって知ってるんだ。」

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最終更新:2024年04月22日 16:28

*1 実際、B級への昇格も実力ではなく、当時部外者であった遊真とレプリカの功績を修に充てたため

*2 「唯我に100勝できたら出水が修に合成弾を教える」という条件で始めた勝負だったが、出水が途中で「50勝にまけてやろうか?」と言い出すほど。想像以上の弱さだったことが見て取れる。

*3 ボーダー内全アタッカー中2位の強者

*4 かつて稼働していたスマホアプリのゲームでは修の必殺技として変化弾のバイパーが設定されていたが、アニメ・漫画とも現在のところは使用していない。

*5 直前に修がアステロイド放った際には、最大威力である分割無しの大玉にも関わらずビクともしなかった