グリフ(悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印)

登録日:2014/10/07 (火) 19:26:01
更新日:2024/04/24 Wed 08:31:34
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グリフはNINTENDO DS専用ソフト『悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印』に登場する設定及びゲームシステム。

概要

主人公・シャノアが所属する組織・エクレシア
歴史の表舞台から姿を消したベルモンド一族に代わり、魔王ドラキュラを始めとする夜の一族を滅ぼす手段として
長きに渡る研究の末に編み出した退魔の秘術。

万物に宿る力を術式変換し呪印に形を変えたもので、
『グリフ』(Gryph。『象形文字』『絵文字』の意)という名称もそこから取られている。
各グリフはラテン語で呼称される。

シャノアの戦闘能力は全てこのグリフに起因するものであり、他作品における武器や魔法といった攻撃手段もすべて専用のグリフで賄う
(ゆえに『奪われた刻印』では装備品の欄に『武器』という概念が無い)。
彼女はこの戦術に適応するべく幼少期から特殊な訓練と実験を重ねた結果、グリフを己の肉体に『吸印』することで
その術式を自由自在に発動できるという特殊な能力を持つ。

シャノアの左右の肩と背中に刻まれた刺青のような文様は、グリフを吸印・発現させるため設けられた
魔力の出入り口のようなもので、背中が全開になったエロいデザインの戦闘服もグリフ吸印の妨げにならないため*1の工夫の結果である。
シャノアの師・バーロウや兄弟子・アルバスもグリフに関する知識を持ち、使うことが可能だが、
そのためには魔導書といった間接的なツールを利用せねばならず、
身体一つであらゆるグリフを瞬時に使用したり、新規にグリフを吸印することが可能なのはシャノアのみである。

魔物との戦闘技術としても極めて有効な手段であるグリフだが、その究極的な目標は魔王ドラキュラの完全消滅にある。
その為にはエクレシアが入手したドラキュラの『魂の器』を破壊せねばならないが、通常のグリフではそれは不可能。
ゆえにエクレシアはドラキュラ滅殺を可能とする究極のグリフ・『ドミナス』を完成させることになるのだが…


ゲームシステムとしては両腕背中の3か所に用意されたグリフを装備することで異なる能力を発現できるようになる。
グリフの使用にはMPを消費する(MPは自然に回復)。タイミングよく連続して入力すると
左右のグリフを連続して繰り出すコンビネーション攻撃に繋がる。また、同じグリフでも左右どちらに装備するのかで
武器の攻撃判定やリーチといった性能が微妙に変化する。また、両腕のグリフは↑+攻撃ボタンのコマンド入力で
ハートを消費して放つ強力な攻撃・合成印術としての発動も可能。合成印術の内容はグリフの組み合わせにより変化する。
ただし、それ以外のハズレの組み合わせだと目の前に低威力の衝撃弾を出す『プルスス』(pulsus。ラテン語で『衝撃』の意)が出るのみ。
それぞれのグリフには属性があり、特定のグリフを使いこむことでそれに対応した属性パラメータが伸び、効果が高まる。

グリフの組み合わせはABCの3通りまで記憶させることができ、序盤手に入る魔導器『グリフパレット』の入手後は
いちいちメニューを開かずとも、あらかじめ記憶させてあるこれら3パターンをワンタッチでスイッチすることができるようになる。

グリフはステージ上に隠されていたり、敵を倒したり、敵の使う魔法などから吸印していき自らの能力とする*2
吸印は↑ボタンを押し続けることで可能だが、地上で立った状態でなければ使えず、途中で違う行動を取ったり、
敵の攻撃や罠と接触するなどの妨害に遭うと中断され、やりなおしになってしまう。
また、グリフの吸印に成功するとハートが10回復する。

クリアデータを使い周回プレイに引き継ぎも可能だが、移動能力を向上させるグリフやシナリオ進行に関わる特別なグリフはその限りではない。


メイン/サブグリフ

左右の腕に装備するグリフである。武器の形状をしている他、各属性の魔法なども使用可能。

武器型グリフ

手持ちの武器の形状をしたグリフ。
名称の冠にヴォル(強い=fortesの変形)が付くと中位メリオ(より良い=melior)が付くと高位
と言う風に3段階のパワーアップがあり、性能や攻撃時のグラフィックが変化する。
しかし、これらの階級分けは各武器ごとに別々で、下位の武器を使いこんでもヴォルやメリオに変化するわけでは無いし、
上位のグリフを入手しても無印のグリフは残る。


◆コンフォデレ◆
ラテン語で『突き刺す』(confodere)の意。印術の突剣。最初に手に入るグリフ。
細い刀身の剣でまっすぐ刺突を繰り出す。隙が少なく、手数も多めでMP消費も少ないコストパフォーマンスに優れた武器。
ただし、攻撃判定が若干狭く、不規則に飛び回ったりサイズが小さい敵をこのグリフで捉えるのは少々面倒くさい。
ヴォルでは刀身に赤いラインの入った剣、メリオでは蒼い刀身の剣が出る。

両腕ともコンフォデレを装備した状態で専用合成印術『ユニオン(合成)・コンフォデレ』が発動。
赤い花びらを散らしながら刺突を繰り出す。リーチは画面半分程度をカバーし、最大で3Hitする。


◆セカーレ◆
ラテン語で『斬る』(secare)の意。印術の剣。コンフォデレの刺突に対し、
こちらは真上から真横にかけての90度をカバーするように振り下ろしの斬撃を浴びせるため判定が広く、威力も高い。
オーソドックスな武器として最初から最後まで頼れるグリフ。ヴォルは曲剣、メリオは蒼い剣が出る。

両腕ともセカーレを装備した状態で専用合成印術『ユニオン・セカーレ』が発動。
シャノアの身の丈の3倍近い刀身を持つ巨大な宝剣を振り下ろし、広範囲を一刀両断にする。
威力・リーチ・判定が三拍子そろって優秀なうえに派手な見た目に反し燃費も良心的なので、
強いザコが大挙して襲ってくるシチュエーションの多い本作では心強い必殺技。

なお、属性魔法+武器型グリフの組み合わせで発動する合成印術はセカーレでなくても大体剣による斬撃っぽい演出になる。


◆ハスタ◆
ラテン語で『槍』(hasta)の意。印術の槍。しかし、長い柄に穂先を持つ本来のハスタとは違い、
どちらかというとハスタ系グリフの形状は馬上槍(ランス)に近い。
性能はコンフォデレの威力と射程を強化した感じで、近接攻撃にしてはリーチがかなり長いが、
攻撃発生までのタイムラグが長めでやや即応性に欠ける。ヴォル・メリオでは槍の身に赤いラインが入る。

両腕ともハスタを装備した状態で専用合成印術『ユニオン・ハスタ』が発動。
長大な槍を正面に突出し、真一文字に貫く。最大で3Hitし、威力はU・コンフォデレの2倍。
なお、攻撃は突きだが属性的には斬属性に含まれるので、剣が弱点の敵にこれを使ってもきちんと弱点は衝ける。


◆プルサーレ◆
ラテン語で『叩く』(pulsare)の意。印術の槌。リーチや攻撃範囲はセカーレとほぼ同じ感覚だが、
威力が高く、隙は大きいという大味な性能が特徴。スケルトン系やアーマー系共通の弱点である打撃属性を持つため、
全編通しての使用頻度は想像以上に高い。ヴォルで突起が付き、メリオはハンマーというか棘付の大型メイスになる。
無表情のクールビューティが振り回すと考えると絵的にかなりコワイ!

両腕ともプルサーレを装備した状態で専用合成印術『ユニオン・プルサーレ』が発動。
極大ハンマーで相手を叩き潰すという判り易すぎる演出。
なお、鎌・槌・斧といったポールウェポン系の合成印術は柄には当たり判定が無い為、
懐に入られるとピンチに陥るので注意が必要。


◆ファルクス◆
ラテン語で『鎌』(falx)の意。印術の鎌。片手に持つ鎌なのでサイズよりはシックルに近い。
セカーレと同じ軌道だが、若干リーチが長く、斬属性の武器型グリフでは最強の攻撃力を持つ。
ただし、若干攻撃時にスキがあり、ヴォルやメリオといった強化版を手に入れるまでは威力の高さよりも
使い勝手の悪さが印象に残るかもしれない。強化されるごとにその刃は禍々しく/ゴツくなる。

両腕ともファルクスを装備した状態で専用合成印術『ユニオン・ファルクス』が発動。
デス様のお株を奪うような大鎌を振り下ろし、刈り取る。


◆スクトゥム◆
ラテン語で『盾』(scutum)の意。印術の盾。当然ながらこれで攻撃はできず、防御一辺倒のグリフである。
攻撃ボタンを押している間はダメージを減少させ、一部の敵の飛び道具を無効化する。
両手に装備することでより効果を発揮するが、そうなると完全に反撃不可能なカメ状態なので
反撃が困難な状況下でボスの猛攻を凌ぐ時くらいしか役に立たない。
ヴォル、メリオと通して盾のデザインやサイズの他、展開する角度も変化し、通常のスクトゥムは斜め上に出るのに対し、
強化版は正面に展開される。

両腕ともスクトゥムを装備した状態で専用合成印術『ユニオン・スクトゥム』が発動。
全身を覆う程の大きな盾が展開され、短時間だけ相手からの攻撃を無効化する。


飛具型グリフ

投擲/投射することで使用する飛び道具のグリフ。基本的に純粋な威力は武器型に劣るが、
距離を置いて安全な位置から敵を攻撃できるため様々な局面で非常に重宝する。
こちらも無印ヴォルメリオの段階で強化されていく。

◆サギッタ◆
ラテン語で『矢』(sagitta)の意。印術の矢。空中に浮遊した弓矢一式の形状をしており、
シャノアが直接弓を引くのではなく発動時にひとりでに弓が引き絞られ矢を放つ。
威力は低いが連射と相性が良く、MPの許す限り相手をハリネズミにできる。
無印は直射、ヴォルは対空軌道、メリオは自動で敵に照準を合わせる…と強化に合わせて
使い勝手が劇的に向上していく。こちらも矢を射るという形だが、属性は斬属性。

両腕ともサギッタを装備した状態で専用合成印術『ユニオン・サギッタ』が発動。
巨大な弓を真上に構えて、矢を空中に放つことで 画面全体に計88本もの矢の雨が降り注ぐ。
OVAジャイアント・ロボで花栄の使った『追魂奪命剣』っぽいビジュアルで楽しい。
集弾性に乏しいので巨大ボスなどに有効。


◆クルテ◆
ラテン語で『ナイフ』(culter)の意。印術のナイフ。投げて使う短剣であり、
悪魔城ドラキュラシリーズ伝統のサブウェポン『ナイフ』のポジションに当たる。
性能的にも低下力だが隙が少なく、射程が長いというお馴染みのもの。
あくまでグリフによって作り出しているものなので、発動にはハートでなくMPを使い、
結果的に間隔さえ開けば無尽蔵に使える。グラントさんは間隔すら不要だがな!
ヴォルで2本、メリオで3本を同時に投擲し、Hit数が上がっていくがそれでも非力。
タフな敵が多い本作でこれ一本を頼りに攻略するのはかなり骨が折れる。

両腕ともクルテを装備した状態で専用合成印術『ユニオン・クルテ』が発動。
アイテムクラッシュ『サウザンドエッジ』よろしく無数のナイフを水平方向に連続投擲する。
多段ヒットするので全弾命中させればかなりのダメージが稼げるが、
巨大ボスの足元でシャカシャカ投げてると終わり際に踏みつぶされて即死することもあるので注意。
一応発動中↓を入力すれば途中でキャンセルできるが、ハートはちゃんと1回分消費してしまうのでもったいない。


◆アクシス◆
ラテン語で『斧』は“ascia”だが、語感重視ということなのか何故か“axis”になっている。これでは『軸』なのだが…
印術の斧。直接叩き斬るのではなく放物線軌道で投げつける、シリーズ伝統のサブウェポン『斧』のポジション。
飛具型グリフにしては攻撃力が高めで、高低差のあるマップの多い本作では非常に効果的。
ヴォル、メリオと段階を踏むことで大型化し、当たり判定も広がる。

両腕ともアクシスを装備した状態で専用合成印術『ユニオン・アクシス』が発動。
こちらは飛び道具では無く、巨大斧で大上段からブッた斬るという実にダイナミックな攻撃。


◆レディーレ◆
ラテン語で『帰る』(redire)の意。磁力を持つ刃物の印術。外見は丸い基部から左右逆向きの刃が生えた手裏剣のような形状
(映画『ヴァン・ヘルシング』のトージョー・ブレードに似ている)。
それ自体が殺傷力を持つのに加え、空中に固定することで磁力のグリフ『キルクルス』の基点となる磁石の役割を果たす。
即ち、そこがどのような地形であろうと自身でいくらでも中継ポイントを設置して空中を飛んで行けるということになり、
使いこなせさえすれば通常プレイとは異次元の機動でステージを飛び交うことが可能になる
(逆を言うと操作テクに自信の無いプレイヤーにとっては苦労して手に入れた割にあまり有難味の無いグリフ)。

本作最高レベルの難易度を誇るチャレンジステージ『修練堂』でしか入手できないレアもの。
両腕にレディーレを装備しても専用の合成印術は発動しない。


魔法型グリフ

いわゆる攻撃魔法に相当するグリフ。多種多様な属性と固有の軌道・判定を持ち、
従来のシリーズの魔法に比べると『敵の性質に合わせて使い分ける』ことの重要性が上がっている。
一部には上位魔法として冠にヴォルが付くグリフもあるが、武器型と違ってメリオは無い。
また、合成印術の要素として装備する場合、無印・上位魔法どちらでも
属性さえ一致していれば発動する合成印術の効果・性能に変化はない。

敵が使ってくる魔法を逆に吸印して手に入れるパターンはこのグリフがほとんど。
また、マップ探索で入手する場合、そのグリフの持つ力によってトラップが起動するなどして
吸印が困難な状況が形成されることが多い。吸印にはかなりの操作テクニックが要求されるグリフもある。


◆クブス◆
ラテン語で『立方体』(cubus)の意。印術によりブロック状の石を生みだす。
石は触れた敵にダメージを与えることができ、最大で4つまで置ける。
本作では非常に珍しい『石』の属性を持つ攻撃手段であり、耐性のない敵を石化させることもある。

最初に攻略するマップ、『廃修道院』にあるが、グリフの力の影響で
いくら壊しても無限に積み重なるブロックの向こう側に隠されており、
ブロックをまとめて破壊しグリフを露出させる手段が揃うまでは入手もお預けとなる。
『グロブス』の乱反射で崩すか、合成印術『ウニウェルシタース』の全画面効果で
まとめて消滅させるのがセオリー。

手に入れるのに手間がかかる割に、攻撃としては足下にボトッと置くような軌道なのに加え、
燃費も悪く低威力、とどう役立てたらいいのかわからない程使えない。
攻略サイトなどでも手に入れるまでの過程は詳しいが、活用法となると記載は皆無である。
なお、両腕にクブスを装備しても合成印術は出ない。


◆トルペンス◆
ラテン語で『動けないでいること』 (torpens)の意。
足下に黄色い結晶を放ることで、着弾地点から結晶体の柱が生え、触れた相手を拘束する印術。
小ダメージを与えるほか、呪い・石化に対する耐性の無い敵なら動きを封じることができる。なお、属性は『氷』。

使用感覚的には従来シリーズの伝統的サブウェポン『聖水』に近いが、それ自体の威力よりは
本格的な攻撃に繋げるための布石として利用するのが主。威力の高い近接攻撃を得意とするザコを確実に仕留めるのに特に役立つ。
合成印術の要素はない。

ストーリー的にもかなり重要なポジションにある印術で、シャノアの兄弟子・アルバスが得意とする。
アルバスはこの術を使いウィゴル村の住人達をバラバラの場所に拘束しており、彼らを救出する過程で確実にグリフが手に入る
(長期間放置されていても問題ない様子から見るに、このグリフによる拘束は一種のコールドスリープとしての効果もあると思われる)。
また、村人の共有するある因子をグリフの吸印を通し取り込んだことでシャノアの体質に変化が起こり、
終盤の展開における大きな伏線へと繋がっていく。

隠しモードでアルバスを操作する際はRボタンで魔銃『アガーテ』から一種の特殊弾頭として発射可能。


◆ラピスト◆
名称は恐らくラテン語の『石』(lapis)+英語の『拳』(fist)の造語。
石造りの巨拳を召喚し、猛烈な拳打によって敵を粉砕する印術。打撃属性を持ち、区分は魔法型グリフだが
武器型グリフと同じ感覚で使える。同じ打撃でもプルサーレと比べると圧倒的に出が早く、
リーチもそこそこあるので使い勝手が良い。言うなれば『打撃属性のコンフォデレ』。
両手に装備してタイミングよくコンボを発生させると「ROCK!ROCK!ROCK!ROOOOOCKKK!!」という
独特の掛け声で相手をボコボコにでき、かなり気持ちいい。

『悪魔城地下冥宮』にて触れると大ダメージを受ける巨岩が一定間隔で転がってくるマップの奥に安置されている
(グリフの吸印に成功すると岩の発生は止む)。

両腕にラピストを装備した状態で合成印術『ユニオン・ラピスト』が発動。
画面の左右から巨大な岩石の拳が迫り、間にある全てを叩き潰す。拳の位置はシャノアのいる高さによって決まり、
『等間隔で敵が配置された渡り廊下』のような地形において抜群の殲滅力を発揮する。

また、片腕にラピスト・もう片方に武器型グリフの組み合わせでは合成印術『サトゥルヌス』が発動。
巨大な岩石の槌を振り下ろす。演出は『ユニオン・プルサーレ』と似ているが、威力はそれ以上。


◆プネウマ◆
ラテン語で『息吹き』(pneuma)の意。突風を巻き起こす印術。このゲームには風属性はなく、斬属性扱いである。
「ヒュウッ!」という掛け声と共に手刀を振り上げると地を這う風の刃が吹き上がる。
連射が利き、威力もそこそこだが、あくまで地面という支えが前提になっている技であり、
空中にいる状態で放つと風圧の弾が斜め下に落ちてしまうので空を飛ぶ相手には使いづらい。
両腕に装備して短い間隔で連射すると「疾風!!」の掛け声で倍近い大きさの衝撃波を起こせる。

『ティメオ山脈』にて、遥か頭上の短い足場に安置されているが、
グリフの力によって横から強風が吹き付け、吸印している間に足場から落とされてしまう。
ゆえに、入手するには『キルクルス』のジャンプ角度を調整して足場のギリギリ端に着地、
風で吹き落される前に吸印を完了せねばならないというかなりシビアなチャレンジが必要。

両腕に装備して合成印術『ユニオン・プネウマ』が発動。
シャノアを中心に包み込むような軌道で風の刃が地面から立ち昇る。前後・頭上に判定があり、最大で6Hit。
発動時に「ウェントゥス!!」と叫ぶが、これはラテン語の『風』(ventus)を意味する。

片腕にプネウマ・もう片方に武器型グリフの組み合わせでは合成印術『テルス』が発動。
最大5hitする風の刃で前方の敵を切り刻む。エフェクトは『月下の夜想曲』のチート装備・ベルマンウェに似ている。

演出や掛け声から見るにモチーフは完全に餓狼伝説シリーズのボスキャラ、ギース・ハワードが使う必殺技。
通常使用は烈風拳、連続使用はダブル烈風拳、空中使用は疾風拳、合成印術はレイジングストームである。


◆イグニス◆
ラテン語で『火』(ignis)の意。「炎よ!」の掛け声と共に前方へ3WAYの火炎弾を発射する、
どことなくドラキュラやアルカードの使う魔力弾『ヘルファイア』に似た印術。属性は『炎』。

攻略中盤のメインウェポン大本命。かなり連射が利き、中距離までカバーできる射程に3WAYゆえの広い攻撃判定を持ち、
一度につき最大3発の多段ヒット、炎属性というのもアンデッド系モンスターの多い本作では非常に有利に働く。
その使い易さは大部分の武器系グリフをお払い箱にしかねないほど。
ちなみに、ハードモードでは敵対時のアルバスもアガーテから発射してくることがある。

同系統の技で目の前に火柱を発生させる『ヴォル・イグニス』があり、
こちらは『悪魔城地下冥宮』で火柱トラップ満載の部屋の奥に安置されている。
威力は高いが使い勝手は無印イグニスに大きく劣り、手に入れても無印にとって代わるような魔法ではない。

イグニス系を両腕に装備した状態で専用合成印術『ユニオン・イグニス』が発動。
前方に二条の猛火を放ち、正面一帯を焼き払う。

片腕をイグニス系・もう片方を武器型グリフの組み合わせでは合成印術『マルス』が発動。
炎の剣で敵を断つ。斬属性・炎属性を兼ね備え、斬撃終了後の残り火にも攻撃判定が発生する。


◆グランドー◆
ラテン語で『雹』(grandō)の意。突き出した片手から水平方向に氷柱を撃つ。属性も『氷』。
ベーシックな飛び道具で使い勝手はそこそこだが、イグニスに比べ氷が弱点属性という敵が少なく、
相性的な強みを発揮する機会に乏しいのが難点。上位魔法に鋭い氷の塊を召喚する『ヴォル・グランドー』がある。
こちらは『トゥリスティス峠』の滝を凍らせており、グリフの吸印で滝を元通りにしないと先に進めないため確実に手に入る。
ハードモードでは敵対時のアルバスもアガーテから発射してくることがある。

両腕にグランドー系を装備した状態で専用合成印術『ユニオン・グランドー』が発動。
シャノアを中心に渦巻く猛吹雪を発生させ、周囲の敵を攻撃する。単発の威力は低いが最大で20Hitする。

片腕にグランドー系・もう片方に武器型グリフで合成印術『メリクリウス』が発動。
氷の剣で斬撃を繰り出す斬属性・氷属性を持つ攻撃。

イグニス系とグランドー系を一つずつ装備すると合成印術『エウァーネスカーレ』(ラテン語で『消滅』“ēvānescere”)が発動。
「焼け凍れ!!」の掛け声と共にの弾幕を交互に放つ。両方の属性を併せ持つため、
効率よく属性パラメータを上げるには便利だが、空中では使用できないという弱点がある。


◆トニトルス◆
ラテン語で『雷』(tonitrus)の意。「雷よ!」の掛け声と共に目の前に球状の雷を発生させる印術。属性は『雷』。
触れた敵に多段ヒットし、水棲の魔物や金属製のボディを持つ、機械仕掛けの敵に高い効果を発揮する。
上位魔法はシャノアと最短距離の位置にいる敵とを結びつけるように稲妻を発生させる『ヴォル・トニトルス』。
かなり多段ヒットするが燃費も悪く、両腕につけてコンボすると即座にMPがカラになる。
また、シャノアのすぐ下や真上といった位置を取られると当たらなくなることもあり、誘導性能に過信は禁物。
序盤のマップである『ミネラ監獄島』電気仕掛けのトラップ部屋で手に入るため、珍しく無印よりも早く上位版が手に入るグリフ。
これはどうもスタッフの表記ミスらしく、後の作品『悪魔城ドラキュラ Harmony of Despair』では雷撃を放つ方がトニトルスという形に修正されている。
ハードモードでは敵対時のアルバスもアガーテから発射してくることがある。

両腕にトニトルス系を装備した状態で専用合成印術『ユニオン・トニトルス』が発動。
頭上に巨大な雷の球を召喚し、そこから敵めがけて帯状の電撃が放出される。一度発動した後は自由に行動できるので
波状攻撃をしかけることも可能。

片腕にトニトルス系・もう片方に武器型グリフで合成印術『ユピテル』が発動。
雷の槍を前方に突き出して敵を貫く。最大5Hit。


◆ルミナーレ◆
ラテン語で『照らす』(lūmināre)の意。「輝きよ!」の掛け声と共に二つの光球を時計周りに回転させながら段々と外に広がるようにして飛ばす。
全方位の敵を攻撃できる他、大きな敵などには連続でHITさせることができる。
しかし、飛ぶ速度はややスローで、敵の数が多かったり動きが速かったりすると対処が追い付かなくなる場合もある。
『光』の属性を持つため、アンデッド系には利きが良い。
上位魔法は『ヴォル・ミナーレ』。標的を追尾する大きな光弾を放つ。
相手に命中するか画面から光弾が消えるまでは次弾は発射できず、大きく回り込むような軌道なので使い勝手は悪い。
しかし、ラスボスであるドラキュラ伯爵には一番効率よくダメージを与えられる魔法でもあり、
至近距離から接射する要領で当てていけば多大なダメージ源になる。

両腕にルミナーレ系を装備した状態で専用合成印術『ユニオン・ルミナーレ』が発動。
全画面に及ぶ光の結界を張り、その中に入った敵を円状の光で攻撃する。
発動時叫ぶ「ルーメン!」はラテン語で『光』(lumen)の意。

片腕にルミナーレ系・もう片方に武器型グリフで合成印術『ウラヌス』が発動。
白き光剣を弧を描くようにして振るうことで、周囲の敵を斬り裂く。これもラスボス戦におけるメイン火力として重宝する。


◆ウンブラ◆
ラテン語で『影』(umbra)の意。亡者の怨念を撃ち出す『闇』の属性を持つ印術。
「お逝きなさい!」という掛け声の元ネタは多分漫画「スカイハイ」イズコ
黒髪ロングのクールな美女という点では、合ってるかも。

画面上をグルグル不規則な軌道で彷徨うため、特定の敵を狙い撃ちにするのには使いづらい。
画面から消えるまで次弾が撃てず、『ヴォル・ルミナーレの闇属性版』といった使い心地。
上位版は『ヴォル・ウンブラ』。前方一定距離に暗黒の球体を飛ばし、しばらくそこに停滞させる。
射程は画面端から使用した場合は中央近くまで飛び、 画面内に同時に2個まで発射させることが可能。
『猟奇の館』にて暗闇の中無数のトラップが仕掛けられた部屋の奥に安置されている。
同ステージのボス・アルバスの弱点が闇なので、入手しておくとボス戦が飛躍的に楽になる。

両腕にウンブラ系を装備した状態で専用合成印術『ユニオン・ウンブラ』が発動。
全画面に及ぶ闇の結界を張り、その中に入った敵を円状の闇で攻撃する。

片腕にウンブラ系・もう片方に武器型グリフで合成印術『プルートー』が発動。
瞬時に2Hitする深紅の血鎌を振るい、周囲の敵を斬り裂く。斬属性と闇属性を兼ね備える。

また、ウンブラ系とルミナーレ系をひとつずつ装備した状態で合成印術『ウニウェルシタース』(ラテン語で『宇宙』“ūniversitās”)が発動。
「消飛べ!!」の掛け声と共に画面全域を巻き込む大爆発が発生し、全てを消滅させる。燃費は最悪だが
全画面をカバーできる攻撃範囲と凄まじい威力を兼ね備えるため、攻略サイトによってはボス戦指南として
魔法攻撃力が最大になる装備でこれを連発するゴリ押しが推奨されるほど。光と闇が合わさって最強に見える。

なお、ウンブラ系の中には『モルブス』、『アケルブス』、『グロブス』、『クストース』も含まれ
これらのグリフを代用して合成印術を発動させることも可能である。


◆モルブス◆
ラテン語で『病』(morbus)の意。呪いの力を打ち出す印術。赤黒い気泡のような弾が発射後ゆっくりと画面上方に浮上していく。
片方の手につき1発まで画面内に発射可能。あまり単独で役立つグリフではないが、ウンブラ系の代用として利用でき、
合成印術も同じものが使える。『悪魔城機械塔』の電気計のある部屋で、
上下の電気計に同時に(ヴォル・)トニトルスを当てることでグリフが解放・吸印できるようになる。


◆ニテンス◆
ラテン語で『輝く』(nitens)の意。魔力を収束させ破壊光線に換える印術。
シリーズでも常連のモンスター、スケルトンビーマーから吸印できる。
水平方向に伸びるビームは多段ヒットするうえ『光』『炎』の2つの属性を併せ持ち、
当てた敵がどちらか片方が弱点だった場合、そちらを優先してダメージ補正がかかる。

両腕にニテンスを装備した状態で専用合成印術『ユニオン・ニテンス』が発動。
画面全体を貫通する極太のビームを発射する。

片腕にニテンス・もう片方に武器型グリフで合成印術『ヴェヌス』が発動。
自身の身長の2倍以上はある光の刃を振り下ろし、敵を一刀両断する。
光・炎に加えて斬属性が追加され、連発すると一度に3種類の属性パラメーターを伸ばせるうえ、
絶大な威力を持つためボス戦でも切り札になり得る必殺技である。


◆アケルブス◆
ラテン語で『苦しい』(acerbus)の意。怨念を弾丸と化し撃ち込む印術。
アルバスの奥義『マックスショット』の骨子ともいえるグリフで、「グリフ・イン・バレット!」の叫びでグリフを展開、
魔銃アガーテから収束した怨念を発射する。大ダメージに加え、
MPがゼロ化しグリフが一切使えなくなる呪いの追加効果のある恐ろしい技だが、
この時に吸印でグリフを奪うことで妨害しつつシャノアも同じ印術が使用できるようになる。
アルバス以外から入手はできないため、忘れずに吸印したい。

高威力なのに加え、貫通軌道を持ち当て易く、更には呪いを弱点とする敵の動きを遅く出来ると至れり尽くせりの印術。
欠点は連射が出来ず、一度放つと次が中々撃てないと言う事ぐらい(両手装備で交互に撃てば2連射が可能)。
の3つの属性をカバーするため、属性パラメータを効率よく伸ばすのにも重宝する。
なお、合成印術はウンブラ系と同じものになる。

アルバス使用時は↑+YボタンでMPを消費しマックスショットが使用できる。


◆グロブス◆
ラテン語で『球体』(globus)の意。魔力で創り出した球体を放つ印術。
この魔力弾はボールのように壁・床・天井に当たるとバウンドして向きを変える性質を持ち、
閉所における戦闘でその真価を発揮する。『狭い部屋に無数の敵がひしめいているような状況』で使うと効果的。
ボスとして登場するバーロウからしか吸印する機会が無いレアなグリフだが、一応チャレンジステージ『大鍾乳洞』でエンカウントするレアモンスターから吸印できるチャンスもある(ただし大鍾乳洞を生きて出るのは難しい)。

区分は打撃属性だが、ウンブラ系の代用グリフとして利用可能。


◆クストース◆
ラテン語で『番人』(custos)の意。冥府の番犬ケルベロスの三つ首を象ったグリフで、
メインサブバックそれぞれに装備することで
悪魔城最上部への道が開かれるというストーリー上のキーとなる存在である。

3つのクストースはそれぞれ悪魔城各エリアで待ち受ける強力なボスやトラップに守られている。
魔法型グリフとして入手できるのは『デ・クストース』『シス・クストース』。
冠についているのはデ=ラテン語の『右』(dextra)・シス=『左』(sinistra)の変形。
実際は別に左右どちらにつけても効果に変わりはない。

使用すると巨大な魔犬の首が目前の敵に喰らいつく。右が黒左は白。おっかないパペットである。
斬属性扱いだがウンブラ系の代用として使用可能。
…しかし、「イベント上重要なグリフだし、三つ首が全部揃えばさぞや凶悪な合成印術が使えるだろう」
という期待がものの見事に裏切られるため、肩透かしをくらったプレイヤー間では
「散々入手に苦労させておいて、実物はわんこが噛みつくだけの地味なグリフ」と揶揄されている。
…実は斬属性近接攻撃系のグリフの中で唯一着地キャンセルされないという玄人めいた特性もあるのだが…


◆ドミナス◆
ラテン語で『支配者』(dominus)の意。物語中、最も重要なキーとして扱われるグリフで、
タイトルにある『奪われた刻印』とはドミナスのことを指す。しずもんが描いたイラストでアルバスが箸で奪ったエビフライとはたぶん関係ない。

ドラキュラの完全消滅を達成するべく研究の末完成した『究極のグリフ』。
あまりにも強大な力を秘めているため、単独で使えないよう
3つに分割した上、別々の魔導書に封印する形でエクレシアに管理されている。

ドミナスの担い手になるには特別な素養が必須であり、
対ドラキュラの最終兵器として育てられたシャノア以外にドミナスの力を使える者はいない。
しかし、アルバスはバーロウとの間に「自分が担い手になる」という先約を取り付けており、
それを反故にされたことに逆上、シャノアのドミナス吸印の儀式を妨害したうえで
3冊の魔導書を強奪し逐電した。シャノアはドミナス奪回のため彼を追跡するが…


劇中、アルバスがシャノアのグリフ吸印を会得するためにあえてドミナスの一部を手放し吸印させることで
段階を経て必ず入手する。メイン・サブ・バックそれぞれに装備することで絶大な能力を行使できるようになるが、
反動にHPが減少するという形でその禁断の力が表現されており、乱用すれば確実に死ぬ。
また、3つのドミナスを装備した状態で合成印術『ドミナス』を発動させると問答無用でゲームオーバーになる。

●『ドミナス・オディウム』(ラテン語で『憎悪』“odium”)
最初にアルバスから返してもらえるドミナス。闇属性の破壊光線を天に撃ち上げ、時間差で地上に降り注がせる。
序盤に入手できるグリフとは思えない威力を持つが、その代償に膨大なMPと最大HPの1/6を消費する。
つまり、回復せずに6発使用すれば死・あるのみ。
その演出はドラキュラ伯爵の定番攻撃パターン『デストラクション・レイ』そのもの。


●『ドミナス・イラ』(ラテン語で『憤怒』“ira”)
次にアルバスから返してもらえるドミナス。闇属性の大火球を水平方向に放つ。
炎を発しているが属性は闇のみ。こちらもオディウムと同様の代価を必要とし、6発撃ったら即死亡。
なまじ連射が利くので要注意である。
その演出はドラキュラ伯爵の定番攻撃パターンにしてヘルファイアの上位互換『ダークインフェルノ』そのもの。


バックグリフ

背面にセットするグリフ。シャノアの身に持続的な効果を及ぼす補助的な性質を持つ。
それ自体は攻撃に転化する機能を持たないものが多く、基本的に合成印術にも影響しない。


移動グリフ

シャノアの移動力を向上させるグリフ。魔導器の入手によって可能になるアクションの追加(2段ジャンプなど)とはまた別。
攻略の幅が大きく広がり、入手後もクリアしたステージにとんぼ返りすることで
行ける場所や入手できるアイテムが増えている場合も多い。

◆キルクルス◆
ラテン語で『円』(circulus)の意。シャノアを中心に円形の磁場を展開し、
特定のステージ内で空中に設置された磁石を中継ポイントにして浮遊・移動が可能になる。
本作のアクションの中でも特に重要性が高く、キルクルスによる移動をマスターしないと
マップ攻略やボス戦でも立ち行かなくなるほど。

発動ボタンを押しっぱなしにすると磁場が展開し、磁場が磁石に触れることでシャノアを空中に固定できる。
この状態で方向ボタンを使って位置を調整できるほか、磁場の限界点までシャノアを引き寄せた状態で磁場展開を解除すると、
押し込んだ方向の逆に大きくジャンプできる(引いて飛ばす、スリングショットのような感じ)。
飛んだ方向に磁石があった場合磁石から磁石へと飛び移って上下左右を問わない大移動が可能だが、
角度調整をミスると廊下の向こうまでビッシリ生えそろった針の山に思い切り叩きつけられたり、
背中越しに飛び越そうとした巨大ボスの顔面に激突して赤い花が咲く羽目になる。
飛具型グリフ『レディーレ』と組み合わせることで自分で中継ポイントを自由に設置できるようになる。

なお、それ自体に殺傷力があるわけでは無いが、何故か属性(光)と攻撃力が設定されている。


◆パリエス◆
ラテン語で『壁』(pariēs)の意。
緑色の光を放っている特殊な壁を出入り口にして壁の中を自在に移動可能になるグリフ。

そんなもん使わなくても壁の中をホァイホァイ移動できる変態もいるのにわざわざご苦労なことである。
壁の中は歩くようなゆっくりとした動きしか取れないが、敵も出てこないので特に問題は無い。
悪魔城内であるエリアを通過するのに必要な他は、大抵各ステージの隠しアイテムやグリフの入手に使う程度。


◆ウォラーレ◆
ラテン語で『飛翔』(volāre)の意。印術で背面から翼を広げ、空を自在に飛ぶことができるようになる。
まるで天使か戦乙女のごときふつくしい演出
…のはずだが、実際に使うと何故か紫色のオーラに縁どられた漆黒の翼が生える。
翼を展開ししている間は常時ホバリング状態となり、高度を最低に下げても地上には立てず、グリフの吸引もできない。
その代り横スクロールシューティングのように十字キーでマップ上のあらゆる場所に移動できるため、活動範囲は最大となる。
飛行にはMP消費も時間制限も無いが、敵に接触するなどしてダメージを受けると一発で解除されてしまう。


◆イニレ・ラピドゥス◆
ラテン語で『踏込み』(inīre)・『速い』(rapidus)の意。高速移動を可能とする神足の印術。
発動すると攻撃判定のある衝撃波を纏っての超高速移動が可能になる。
『暁月の円舞曲』におけるブラックパンサーのソウルの効果。
その凄絶なスピードからTAS動画ではユリウス・ベルモンドが得意とする伝説の変態機動『ドゥエ』に因み
『イニレ・ラピドゥエ』の通称で親しまれており、変態でありながら悪魔城シリーズ屈指の流麗な美しさをも併せ持ったその機動は
ゲーム序盤でアルバスがシャノアに投げかけた『かつての流れるような美しい動き』そのものと評される。


能力アップグリフ

発動時間中、シャノアの各種パラメータを強化できるグリフ。
地味だが確かな効果が実感でき、マップ探索で入手できるお金やレアアイテム発生確率に影響を及ぼすグリフもあるので
探索や資金稼ぎにも重宝する。一定時間と言うとすぐに効果が切れてしまいそうな印象があるが、実際は解除しない限り持続するので安心。


◆イニレ・ウィス◆
ラテン語で『力』(vīs)の意。発動中シャノアの力(STR)の数値が上昇し、物理攻撃力が強化される。
先手必勝で物理系の合成印術を叩き込むボス戦の友。


◆イニレ・ドゥルム◆
ラテン語で『硬い』(dūrum)の意。発動中シャノアの耐久力(CON)の数値が上昇し、物理防御力が強化される。
基本的に『耐えずに避け、殺られるまえに殺る』が原則のシビアなゲームなので、ゴリ押しできると過信はしない方がいい。


◆イニレ・サピエス◆
ラテン語で『賢明な』(sapiens)の意。発動中シャノアの知性(INT)の数値が上昇し、魔法攻撃力が強化される。
大きく隔てられた崖の突端に安置されており、取りに行くには二段ジャンプに加えて崖の間を行き来する敵に
ジャンプキックを入れることで踏み台にしなくてはならないという頭を使わねば入手できないグリフ。


◆イニレ・フィデス◆
ラテン語で『信義』(fides)の意。発動中シャノアの精神力(MIND)の数値が上昇し、魔法防御力が強化される。
敵、特にボス格の魔法攻撃は一発くらえば致命傷というレベルのものがほとんどで、あまり効果が実感できない。


◆イニレ・ヴェアーティ◆
ラテン語で『幸運の』(beātī)の意。発動中シャノアの運(LUK)の数値が上昇し、
それに伴い敵を倒した際のドロップアイテム出現確率が上がる。
村人からのクエストで無茶なレアドロップアイテムを要求された時、本当に有難い。…それでも出ない時は出ないのだが。
劇中のシャノアの不幸ぶりを見ていると、一生発動していて欲しくなる。


◆イニレ・ペクニア◆
ラテン語で『富』(pecūnia)の意。こちらは金運が上がり、オブジェクト破壊や敵撃破の際出現する金額が大幅に上昇する。
回復アイテムがやたら高額な本作においては資金作りのために毎度お世話になるグリフ。


変身グリフ

特定の敵を倒すことで稀に手に入るグリフ。発動中はシャノアはその敵と同じ姿に変身する。
外見だけでなく攻撃パターンや取れる行動にも大きな変化が起こる。
また、隠し要素として変身中は同族であるモンスターと出くわした場合
味方と認識され攻撃を受けなくなり、同時に他の種類の敵と同士討ちを開始するという効果がある。
冠にはアルマ(ラテン語で『武装』“arma”)が付く。
猫やら蝙蝠やらに化ける姿は完全に魔女。ジャッジメント版サイファさんに見られたらヤバイ。

◆アルマ・フェレス◆
ラテン語で『猫』(feres)の意。ブラックパンサー(本作ではキャットウーマンのような姿をしている)を倒して入手。
変身するとブラックパンサーの意匠をを赤くしたような姿に変身。移動は思いっきり尻を高く上げた四足歩行エロ過ぎる。
攻撃手段はメインが突進してのひっかき、サブが尻尾を鞭のように振り回しての多段ヒット攻撃。
また、攻撃を当てると極少量HPを回復できるようになる。
この状態になるとウィゴル村の猫たちと会話ができるようになり、隠し要素のヒントを聴ける。


◆アルマ・ウェスペル◆
ラテン語で『蝙蝠』(vespertilio。単にvesperとだけ書くと『晩』だが)の意。ワーバットを倒して入手。
緑の肌蒼いボンデージ衣装、蝙蝠の腰羽と韮澤靖デザインの女性クリーチャーめいた格好に。
攻撃手段はメインが掬い上げるような廻し蹴り、サブが使い魔の蝙蝠をけしかける攻撃。
こちらもヒット時はHP回復ができる。また、タイミングよく蹴りを当てると被弾を無効化できる。

翼を生やしてるくせに飛行は出来ないが、バックダッシュ時のスピードが通常より速く、TASではこれを利用することで
『左右にシャカシャカと身体を反転させつつすれ違った相手を廻し蹴りでブッた斬っていく変態コウモリ女』という
不名誉なレッテルがシャノアに貼られることになるのだった。これも『奪われた常識』の一端…

なお、悪魔城内の敵で蝙蝠と人間を折衷したようなドラキュリーナという敵が出るがこちらとは別物。


◆アルマ・マーキナ◆
ラテン語で『機械』(machina)の意。オートマトンZX27を倒して入手。
オートマトン(自動人形、要するにロボット)に変身する。見た目は3頭身のブリキのおもちゃのような感じで、
非常に愛くるしい。シャノアが化けたものらしく、髪の毛のようなパーツがついているなど女の子らしい意匠が加わっている。
この状態に変身することで物理攻撃を完全にガードできるようになる。ただし、ガードする度にMPが減っていき、
MPがなくなると術が解除され元の姿に戻ってしまう。この状態では一切の攻撃が出来ず、
ジーコジーコゆっくり歩くことしかできなくなる。ジャンプも可能だが高度は非常に低い。また、魔法攻撃に対しては無力。

隠れた機能として、通常なら接触して大ダメージを受ける トゲトラップを逆に破壊してしまうことができる
(『月下の夜想曲』におけるスパイクブレイカの効果)。ビッシリ生えたトゲをバキバキへし折りながら練り歩くのは楽しい。


召喚グリフ

シャノアに追従する使い魔を召喚する。『Circle of the moon』におけるサターン系DSSに類した効果。
珍しく成長する要素を持ったグリフで、使い魔が敵を倒す、あるいは同じ種類のグリフを一定量吸印することで最大LV3まで強化される
(使い魔の数が増える・動きが速くなる等)。冠にはフィデ(ラテン語で『忠実に』“fide“)が付く。

一部の使い魔の攻撃力は、シャノアの召喚時のステータスに依存する。これを利用し、
大幅にステータスが上昇する代わり、一度でも攻撃を受けると即死してしまう『デスリング』を付けて
使い魔を召喚してすぐにデスリングを外す
シャノアは通常時に戻るが使い魔の攻撃力は大幅に上がったままという状況を作り出すことができる。

単純に同型のザコを呼び出すだけ、という内容からかこの系統のグリフのみラテン語へのこだわりが妙に薄い。


◆フィデ・ゾンビ◆
その名の通り腐った死体を地面からズモモモ…と生やしてけしかけるネクロマンティックな印術。
最大レベルで3体まで召喚可能。触れた相手にダメージを与える他、オブジェクトも壊せる。めちゃくちゃトロいけど。


◆フィデ・ウィング◆
白骨化した悪魔のような姿のモンスター、フライングスカルを召喚する。
周囲を飛びながら敵に突進して援護攻撃を仕掛けてくれる。
実はタッチペンで倒すべき敵を指示できるという隠し要素がある。


◆フィデ・ポーキル◆
宙を浮遊する一つ目のクラゲのような姿をした魔物・ポーキルを召喚する。
ポーキルは地を薙ぎ払うレーザーを発射しシャノアを援護射撃する。
レーザーだけでなく、時間差で起こる爆発にも攻撃判定があり、
レベルを上げると爆炎の規模が大きくなっていく。


◆フィデ・ウルラ◆
ラテン語で『梟』(ulula)の意。梟を召喚する。
梟は敵を発見すると滑空するように高速の体当たりを仕掛け、レベルが上がると最大で3体まで数が増える。
あるクエストの達成に必要。また、{何もしないでいるとシャノアの肩に止まる。ノースリーブだから痛いと思うんだが…
フィデ・ウイング同様タッチペンによる誘導が可能。


◆フィデ・メディウサ◆
悪魔城伝統のザコキャラ、メディウサヘッドを召喚する。
シャノアの周囲をグルグル旋回するように飛び、触れた相手にダメージを与え、耐性の無い相手は石化させることもある。
レベルを上げると最大で6体まで増える。味方ながらウザい…!
悪魔城機械塔のメディウサヘッド出没地帯で灰色のメディウサヘッド(ゴルゴンヘッド)を狩ると
ほぼ確実にグリフが出るので、レベル上げは全使い魔中最も簡単。


◆フィデ・スパイダー◆
頭蓋骨からクモの脚が生えたモンスター、スカルスパイダーを召喚する。
当たりを高速でカサカサ這い回り、攻撃にはの追加効果がある。
敵を毒に冒すと攻撃力&防御力を減らせるので戦いやすくなる。レベルが上がると移動速度が上昇する。
なお、『悪魔城ドラキュラ ジャッジメント』を本作と連動させると入手できるアクセサリー
(装備させたキャラの外見が変わる)で、何故かこれが手に入る。
ダッコちゃん人形のように二の腕にくっつくのだが、生きてるのだろうか…


◆フィデ・スケレトゥス◆
ラテン語で『骸骨』(sceletus)の意。スケルトンではなく、チビキョンシーを召喚するというユニークな印術。
チャレンジステージ『大鍾乳洞』の隠しボス・キョンシーが戦闘中使ってくるのでそれを吸印することで入手できる。
攻撃には呪いの追加効果があり、敵の動きを遅くしてくれる。レベルアップすると最大で3体まで召喚できるようになる。


その他

◆レフェクティオ◆
ラテン語で『修復』(refectiō)の意。発動中、徐々にHPが回復する。
…のだが、もの凄くペースが遅い。
敵陣のど真ん中で回復アイテムが切れ、なおかつマジカルチケットで村へも帰還できないどん詰まりの状況で
安全地点を探し当てじっと回復を待つくらいのシチュエーションでないと役立てるのは無理。


◆デルム・クストース◆
ラテン語で『神の~』(deorum)の意か。クストースの中央の首の力。
発動するとシャノアの背後に赤い魔犬の首が浮かび上がる。
ケルベロスの力を身に纏い、残りHPが少ないほどATKとSTRがアップする。
…三つ首を同時に装備しても戦闘時には何の変化も無い。


◆ドミナス・アンゴル◆
ラテン語で『恐怖』(angor)の意。
『ドミナス』最後のひとつ。アルバスを撃破することで入手。それと共に、全ての真相が明かされる。
発動中は攻撃力が劇的に上昇するが、同時にHPが徐々に減っていく。
与ダメージのブーストに使うことで、ボス戦のゴリ押しに向いている。



追記・修正のグリフを両腕に装備した状態で専用合成印術『編集』が発動。
その効果は…………

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最終更新:2024年04月24日 08:31

*1 背中の刻印を隠すようなものがあると吸印力が弱まる。また、しずもんが描いた公式4コマ漫画では湿布を張りっぱなしにしたせいで吸引力が弱まるというネタがあった。

*2 これを利用して魔法を使う敵からグリフを奪うことで行動を不意にさせることが可能。