界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ

登録日:2014/09/28 Sun 22:57:26
更新日:2024/02/02 Fri 20:55:31
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古き時代は、パワーがすべてだった。




《界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ》はデュエル・マスターズのクリーチャーである。


概要

DMR-13「龍解ガイギンガ」でスーパーレアで収録されたジュラシック・コマンド・ドラゴン

界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ SR 自然文明 (11)
クリーチャー:ジュラシック・コマンド・ドラゴン 27000
ワールド・ブレイカー
相手のクリーチャーがバトルゾーンに出て、そのクリーチャーの能力がトリガーする時、かわりにその能力はトリガーしない。(例えば、相手は「このクリーチャーをバトルゾーンに出した時」で始まる能力を使えない)

異様な威容を誇るドラゴンである。
イラストもフルフレームイラストというわけでもないのにカード面を全体に広く使って表現している。
11コストと重いものの踏み倒しに制限なく27000と《緑神龍ディルガベジーダ》を超える存在で、ワールド・ブレイカーも兼ね備える。

だがそれだけなら、重くした準バニラで終わり、別になんてこともなかったろうが、このクリーチャーにはとある能力が付随する。

相手のクリーチャーがバトルゾーンに出て、そのクリーチャーの能力がトリガーする時、かわりにその能力はトリガーしない。(例えば、相手は「このクリーチャーをバトルゾーンに出した時」で始まる能力を使えない)

デュエル・マスターズの十余年の歴史でも例を見ない、「トリガーする」という表現がなされている。
何が何だかよくわからないが、要は「cip(Comes Into Play)」を参照する能力である。

例えば、こいつがバトルゾーンにいて、横になんか味方クリーチャーでもいるとしよう。
そうしたとき、こいつが殴って、シールドを全て割る。そうすれば、隣のクリーチャーでトドメがさせるだろう。

そのとき、相手が「シールド・トリガー!アクア・サーファー!」とかやってきたとする。

そのとき、ワルド・ブラッキオの効果が発動する。
「あ、cipバウンス無効です」

クリーチャートリガー涙目。特にトリガービートのような受け身なデッキはほぼ機能停止してしまう。
また、ハヤブサマルの効果もcipでブロッカーを付与するため、ただの置物になる。
クロックも止まるし他のcipも止まるので、ドラゴンの天敵《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》にすら強い。
このため、連ドラにおけるお守りとしてのVANの採用率は下がった(踏み倒しが基本の連ドラにおいてVANはお守り以上の仕事をできないため)。

攻めるときのプレッシャーもかなりのものだが、攻めを考えずに自軍の耐性付加カードとして見ても優秀。
こいつさえ出しておけば相手のcipが意味をなさなくなるため、相手にターンを渡す際にもこちらの被害を抑えることができる。
ジュラコマの王なのに何の耐性も持たない《古代王 ザウルピオ》を守ることも可能なため、ザウルピオはパワーでも負けているこいつに頭を下げて眠れない。

欠点

もちろん難点もなくはない。

まず第一に呪文にたいしてはなんの耐性も持たないこと。
これだけのパワーを誇り、あのVANが出てもビクともしない巨体が《スパイラル・ゲート》一枚で簡単に吹き飛んでしまう。
革命編でトリガー持ちのクリーチャーが増えてはいるものの、
呪文トリガーもまだまだ現役であり、完全に安全とは言い難い。

じゃあクリーチャーにたいしては無敵かといえばそうでもない。
こいつが封じれるのはあくまでcipとだけであり、常在能力とアタックトリガーを封じることはできない。
そのためすでに場に出ていたクリーチャーやスピードアタッカー持ちのクリーチャーにはほぼ無力であり、
相手の場を処理しなければ殴りきられる場面で除去カードを使わずこいつをだしてもダイレクトアタックを決められるのがおちである。
先ほどザウルピオをこき下ろしたが、ザウルピオはブラッキオの苦手な「殴りきられそうな盤面」を解決できるカードであるため、
逆にブラッキオからすると、脇をすり抜けてなだれ込んでくる大軍を抑え込んでくれるザウルピオに足を向けて寝られない。

しかし、何よりもきつい欠点は「コストが異常に重い」ことである。
いくら踏み倒しとマナブーストを得意とする自然文明でもこれではまず場に出すのに難儀するし、序盤に手札に来るとまず間違いなく腐る。
また先述した、すでに出ているクリーチャーに対抗できない点が、この欠点を助長する。
要するにこいつを出すよりも即座に相手の場に干渉できるカードを出した方が強いときのほうが多いのだ。
先述したVANが強いのは強力なロック能力に加えて相手の盤面を排除する能力を併せ持つことが大きい。

環境では

このため、主な戦場として期待されていた【5Cフェアリーミラクル】では結局VANが使われることの方が多くなり、
本来の職場であるはずの【緑単ジュラシック・コマンド・ドラゴン】でも流石に搭載しない、とされることも珍しくなくなってしまった。
しかも重量級ながらメインではなくサブで投入するカードということもあり、そこまで積みたいカードではない。
こういうこともあり、当初の取り扱い価格は1000円程度だったが、今では300~400円程度でも買えるようになってしまいかなり落ち込んでしまった。

だがコマンド・ドラゴンかつ自然文明という素質の良さと、そうそう負けない超巨体、そして出てしまえば一気に相手の行動を縛れるという強みは、他のカードに比べてもなかなかないワイルドなカードであるといえよう。

現在では上に書いたデッキで時々積まれる他、鈍重さとコストの重さをカバーできる【カチュアシュート】や【退化】のフィニッシャーとして活躍している。
マナをためるデッキや踏み倒しを行うデッキならばある程度降臨を狙えるため、自然であることにメリットがあるならば、VANを押しのけて採用することもできる。

界王類

ジュラシック・コマンド・ドラゴンの命名ルールは一部を除きそのクリーチャーの特徴を表した分類名が冠詞に入る、というものである。
見た目で決められている者もいれば能力で決められている者もおり、千差万別である。
数も多く分かりやすいのは連鎖類辺りだろうか。

ワルド・ブラッキオが属している界王類もいくつかのクリーチャーが分類されており、ワルドを含めて現在3体存在している。
3体とも個性的な能力を持つが共通しているのは取り扱いにくいが他のジュラコマとは一線を画す強力な能力を持つこと。
運用方法はそれぞれ異なるものの、どれもうまくデッキを作ってやればデッキのエースとして機能する優秀なカードばかりである。

界王類邪龍目 ザ=デッドブラッキオ SR 自然文明 (8)
クリーチャー:ジュラシック・コマンド・ドラゴン 9000
多色マナ武装 5:このカードが自分の手札にあり、自分のマナゾーンにカードが5枚以上あって5文明がそろっていれば、このクリーチャーは「スーパーS・バック」を得る。(カードを自分のシールドゾーンから手札に加える時、そのカードを捨ててもよい。そうした場合、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚する)
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。
相手のドラグハートは龍解できない。
W・ブレイカー

ワルドから大分遅れてやってきた第二の界王類。
普通にナチュトラ持ちジュラコマとして扱ってもかなり強いが、その真価は多色マナ武装から繰り出される「スーパーS・バック」にある。
これにより、マナゾーンに全文明を揃えて5マナ以上ためておけば、相手がどんなシールドをブレイクしたとしてもそのシールドを犠牲に手札から舞い降り、
ナチュトラをぶち込む凶悪カードと化す。

龍解封じもおまけで持つには強力すぎる能力。
これさえあればあのモルトくんの持つも怖くないぞ!!
まぁアニメではこの能力にかまけすぎてモルトくん自体にトドメ刺されたけど

愛称はデッドブラキ、デブラ。ブラキだとワルド・ブラッキオ(と《仁義類鬼流目 ブラキオヤイバ》)との区別がつかないためこう呼ばれることが多い。
さらに縮めて「デブ」なんてひどいあだ名で呼ばれることも。

界王類七動目 ジュランネル SR 自然文明 (1)
クリーチャー:ジュラシック・コマンド・ドラゴン 24000
このクリーチャーは、バトルゾーンにタップして置く。
自分のマナゾーンに自然のカードが6枚以下しかない場合、このクリーチャーをアンタップできない。
ワールド・ブレイカー

1マナというコストに相応しくない超高打点と、それが納得できるほどの重いデメリットを持つ第三の界王類。
自然のマナが7枚以上なければアンタップができないため、それまでの間はずっと置物と化してしまう。
反面条件さえ満たせばその高パワーで一気に勝負に持ち込むことができる。

詳しくは本人の項目で。

デュエル・マスターズ プレイス

DMPP-21「ジ・オーバー・ロワイヤル -無法神聖紀-」にて収録。レアリティ・性能共に変更点はなくそのまま輸入された。

余談

  • この弾ではスーパーレアとして、水文明は「呪文を墓地から唱えつつ回収してしまう」《龍素記号Sr スペルサイクリカ》、闇文明は「でっかくなったクズトレインにしてサンダーブレードなリュウセイさん」《永遠の悪魔龍 デッド・リュウセイ》、火文明は「名前と封入率のネタさから一時敬遠されたが普通に安定して強い」《超熱血 フルボコ・ドナックル》が収録された。龍解ガイギンガがいいパックと呼ばれる所以の一つになっている(他に6コストドラグナー&ビクトリードラグハート、各種種族の絶妙なサポートなども相俟って)。
    え?光?聖霊龍王 ジーク・キャヴァリエですが何か?

  • ドラゴン・サーガは必ずしも連ドラに向けたシリーズではないものの、ワルド・ブラッキオやディグルピオンなど連ドラに相性のいい自然ドラゴンが封入されていることもあり、連ドラの復権(もっとも環境トップではなかっただけで十分に準環境といえ、トップ相手にも構築次第で勝ち抜けるスペックはあったが)も期待されるところ。

  • 一応、多分見かけることはないが《世紀末 ヘヴィ・デス・メタル》が踏み倒しされても効果が強制のためバトルゾーンに居座ることを許してしまう。
    ヘヴィ・デス・メタルを踏み倒すのはだいたいセンジュロックなのであまり気にしなくていいだろうが。

  • フレーバーテキストは古き時代はパワーが全てと語っているが、あくまで背景ストーリーでの話であろう。
    現実のデュエル・マスターズは初期の頃はウィニービートが流行しており、その後ボルバルザークボルメテウスといった「効果に主眼を置いた」ファッティが優先されていった。その後もパワーが低いというカードこそ少なかったものの、大型種族の選定にはパワーより能力や種族などの要素が優先されていた。
    …もっとも、ワルド・ブラッキオくらいでかければ十分パワー勝ちは狙いやすい(上回るクリーチャーが少ないため)。



追記・修正はパワーを27000以上にしてからお願いします。

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最終更新:2024年02月02日 20:55