北斗星司

登録日:2014/08/29(火) 16:32:43
更新日:2024/04/15 Mon 19:00:30
所要時間:約 6 分で読めます




本当です!信じてください!!

『ウルトラマンA』の主人公。
演:高峰圭二

元は広島県福山市のパン屋でパンの配送車の運転手として働いていた青年であった。
第1話でヤプールが送り込んだミサイル超獣 ベロクロンに、あろうことかそばにあったタンクローリーで特攻して命を落としてしまった。
しかし、その勇気をウルトラ兄弟に認められ南夕子と共にウルトラマンエースから新しい命をもらって蘇生し、その後夕子と共にTACに入隊した。

性格はとにかく血気盛んで猪突猛進気味。
そのせいかヤプールの策略に馬鹿正直にはまったり、他の隊員と対立することが多いと少々不憫。
「本当です!信じてください!」→「お前は謹慎だ」の流れはもはやTACの様式美。そして北斗が謹慎を破るのも様式美。

と言っても、実際に謹慎を食らった回数は2、3、30、32(厳密には地上勤務)、46話の5回である。
ちなみに2話は北斗が無茶をする事を恐れた隊長が置いていった(後に解除)*1、3話は飲酒操縦(事情聴取した民家で、北斗は勤務中だと断ったにも関わらず、押し付けられる形で飲まされた。後に解除)、
30話は犠牲者を伴うミスを2度繰り返した*2
32話は飛行訓練中にコオクスの超能力で妨害され、北斗が異常を訴えても信じてもらえなかった、
46話は幻覚装置により北斗にのみ見えたベロクロン2世の幻覚に銃を乱射したためである。この5回の中で、明らかに隊員達に非があったのは32話のみである。

中盤で南が地球を去ってからは一人でエースに変身するようになり、多少は落ち着きをみせるようになった。
生まれてすぐに父親が死んだり、少年時代にグレかかかった経験があることから、親のいない子供や暴走族とも心を通わせた。

円谷プロ監修の「僕らのウルトラマンA」では、婚約者の復讐に頭に血を上らせた山中を制止したり、奇病で筋力が落ちた際にも似た症状の病気(筋ジストロフィー)の筋トレを主軸とした実際に成果を上げているリハビリ方法を応用したり*3するなど、根は筋道だった思考が出来る人物像が劇中描写から強調されている。

最終回ではヤプールの陰謀によって人を信じる気持ちを失いかけた子供たちの心を救うべく、夕子から「正体を明かせば二度と人間に戻れなくなる」と忠告されるも地球から去る覚悟でサイモン星人ジュニアを射殺、皆の眼前でエースに変身、
最強超獣ジャンボキングを倒した。
そして、子供たちとTAC隊員たちに最後のメッセージを残すと、エースと一体化したまま地球を去った。

放送期間は1年間であるが、第20話で「TACに入隊してから3年」という台詞や第29話の梅津ダンの父親の墓の命日が1971年と記されており、ダンが「何で、エースは助けに来なかったんだ」と怒っていたことから(史実では71年はウルトラマンジャックが活躍している時期のため)、第1話から数年が経過していたことになっている(その話限りの設定かもしれないが)

脚本家の市川森一の初期構想では最後の戦いの後にエースに変身する力を失うものの、
代わりに夕子との幸せな時間を手にするという最終回だったそうである。


【他シリーズでの活躍】


第33話「ウルトラの国大爆発5秒前!」 第34話「ウルトラ6兄弟最後の日!」に登場。
バーベキューに誘われて、地球に来訪。極悪宇宙人テンペラー星人との戦いで隠密活動を行った際には、上野隊員やバレーボール部員の身体を借りた。
1人でテンペラー星人を倒すという試練を与えられたタロウを真っ先に助けに行こうとしたり、
テンペラー星人を倒して、増長した光太郎に掴みかかったりするなど、血気盛んな面は健在。

ヤプールを封印するためにエネルギーを使い果たし、神戸で20年間ホテルのオーナーシェフとして働きながら封印を監視していた。
地球人としては年齢を重ねたこともあり、若い頃よりは落ち着いた面を見せるようになったが、
罠にかかったメビウスを真っ先に助けに行こうとしたり、封印を解いたナックル星人をあっさり殺したヤプールに怒りをあらわにするなど、
本来の血気盛んな面は健在。

第44話「エースの願い」第50話「心からの言葉」に登場。
月面で苦戦するCREW GUYSをテレパシーで激励。
エースに変身してルナチクスを倒し、ミライにかつて最終回で語ったメッセージを「変わらぬ願い」として送った。
そして、34年ぶりに夕子と……
エンペラ星人との決戦では、兄弟と共に、GUYSにメッセージを送る。

パラレルワールド設定の本作では横浜でパン屋を営む一般市民として登場。南夕子(地球人)と結婚して娘もいる。
やはりというか少々短気なようで、自分を「兄さん」と呼ぶミライ(正史の世界から来たメビウス)に対し「(こんな奴は)知らん!」と一喝した。
夫婦仲良く薬指には銀の指輪が輝いている。演出が心憎すぎる(ミライも「ウルトラリングですよね!?」と勘違いしていたほど)。
終盤ではウルトラマンを応援する人々の声援で平行世界の記憶が宿り、ウルトラマンエースに変身して戦った。

光の国のシーンで登場。
次元を越えて暗躍するバット星人の事を聞き、「すべての平行世界を見張ることは不可能だ」と危惧している。


【主な台詞】


「本当です!信じてください!」

「隊長……!俺も連れてってください!」

「とにかくねぇ、TACにはうんざりしちゃったんですよ。朝から晩まで超獣超獣!
 せっかく一度きりしかない青春なんですよ、もっと自由にね、楽しく暮らします!」

「しかし俺は本当に見たんだ!確かに子供たちは消えたんだ!真っ白い砂浜で!海は青いかと老人はいうんだ、子供たちは黄色いと答える!
 山は緑か、茶色だと答える!花は咲いたか、いや死んでいる!みんな一斉に答えるんだ!」

「それから歌だ、今はやってる歌!お前はお前を信じなさい、ホレ信じなさい!ホレ信じなさい!」

「誰も俺の言う事を信じていない……」

「ウルトラの星は本当に頑張る奴にしか見えないんだ」

「あいつら寂しいんだよ……俺にもあんな風になりかけた時期があった」

「肝心な所ではずれちまったんですよ。おかげで命拾いしましたがね」

「ウルトラ兄弟は弱いものいじめはしない。何もしない宇宙人の子供をわけもなくいじめたりはしない。ゾフィーもマンもセブンも弱いものの味方なんだ」

「テレパシーがわかったのは、それは僕が――ウルトラマンエースだからだ」

「彼らに真実を伝えるにはこうするしか仕方がなかった。さようなら地球よ、さようならTACの仲間たち。さようなら……北斗星司」

「優しさを失わないでくれ。弱い者をいたわり、互いに助け合い、どこの国の人達とも友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。
例えその気持ちが何百回裏切られようと――」

「――それが私の、変わらぬ願いだ」


追記修正されているんです!信じてください!!


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最終更新:2024年04月15日 19:00

*1 北斗が撃墜を報告した未確認飛行体が再出現した事で、他の隊員の非難を受けた。竜隊長自身は「巧みに撃破を装う手段を有している敵なのでは?」と北斗の証言をほぼ全面的に信じる推理を行っていたが、その推理の証拠を掴んで他の隊員を説得するまでは北斗に大人しくして貰わなければ困ると待機を命じた

*2 ただし、2度目に関しては北斗が諸事情で検問を離れている間に暴走族が面白半分で侵入した結果、出現したレッドジャックに殺されたというものであり、代わりの検問官を立てなかったのは判断ミスではあるが、被害者達の自業自得でもある

*3 尤も、症状に対してリハビリがハードだったので竜隊長には無茶だと叱られたが