マグマ団/アクア団(メディアミックス)

登録日:2014/07/19 Sat 00:19:41
更新日:2024/01/09 Tue 08:52:59
所要時間:約 22 分で読めます




この項目では、『ポケットモンスター ルビー・サファイア・エメラルド』やリメイク版の『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』に登場する二大組織、マグマ団アクア団のメディアミックス展開における役回りについて記述する。




〈アニメにおける両組織〉


ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』に登場。
ホウエン地方において密かに活動する。

基本的にはゲームと一緒だが、目的が世界征服になっている。
それぞれが求めるものは「陸の力」「海の力」である。

劇中では「めざめのほこら」、2つの「たま」、ある伝説のポケモンを探している。
なお、「たま」は「珠」と表記される。


オープニング映像には、それぞれの男性・女性したっぱがシルエットで登場している。

アニメ用の立ち絵は原作ゲームの公式イラストと同じポーズであることが多く、マグマ団・アクア団の各メンバーも基本的にゲーム版と変わらない。
例外として、幹部であるホムラとイズミはドット絵しか存在しなかったため、立ち絵はオリジナルのポーズとなっている。
この2人がアニメの関連書籍に掲載される際は、色が薄く影がない設定画段階のものが使用される。


出番はおよそ10話分と、『AG編』全体で見ると多くはない。
その中で幹部の2人や一般団員が出番の大半を占めている。
また、話に大きく関わるのはその10話分の内の7話分、とさらに少ない。

組織に関する伏線が多く出てくる、『ダイヤモンド&パール』以降のような作風ではなかったことが両組織の出番が少ない要因と思われる。
制作側の事情としては、『無印編』の途中から『AG編』の最終話まではシリーズ構成の役職が不在の時期だった(『DP編』以降は存在している)。

最後はどちらの組織も解散という形になったが、アニメ版では珍しく逮捕されたような描写はなく、各メンバーの去就は不明。


6種類あるBGMの内、マグマ団登場・アクア団登場・アジト・したっぱ&幹部戦の4つがアニメ用にアレンジされており、評判も良い。
開運!なんでも鑑定団』では、マグマ団登場のBGMの一部が使用されている。



【マグマ団】


コトキ遺跡を調査して古代ポケモンの謎を解いたウメヅ博士(またはウメズ教授)を誘拐、そしてサトシハルカを隔離する。
しかし必要な情報が遺跡にはないと分かり、ヘリでその場から撤退した。
なお、遺跡の奥にはジーランスが生息する湖があった。

遺跡にある「Gの反応」を探すべく、カズキ少年がツチニンと共に海岸の崖に造った、洞窟状のひみつきちを占拠する。
ついでにロケット団の名乗りをキャンセルしている。
特殊な装甲車で壁を強引に破った先には広い空間があり、ホバー機能で降りた先には「めざめのほこら」と思わしき巨大な建物状の遺跡があった。
結局それらしい反応は確認できず、遺跡の正体が古代人の造った「祈りの塔」と判明し、アクア団と争うこともなく離脱した。

「海の博物館」に潜入。クスノキ館長が研究中の、珍しい焼け焦げた謎の岩石を大量に強奪した。
なお、この話でサトシ達と初めて直接対決をした。

ソライシ博士が「えんとつ山」の噴火口の近くで発見した隕石を「ボルケーノ作戦」遂行のために狙う。
隕石を機械にセットして実験をしていたが、サトシと博士の活躍で作戦は阻止され、博士は自らの手で隕石を機械ごと噴火口に放棄した。
アクア団も隕石を巡って対立しており、消失したことが分かり次第、マグマ団と同様に即座に撤退している。

ピカチュウの電撃により海に飛ばされたサトシ達とロケット団を、偶然だが潜水艦で捕らえた。
アクア団の探していたカイオーガを捕獲していたことが判明、本来の目的であるグラードンはアクア団に捕獲されており、2匹を交換すべく会見場所に向かう。
しかしアクア団のイズミにカイオーガを逃がされた上に、紅色の珠を持つアクア団の首領・アオギリにカイオーガを操られ基地を破壊された。
紅色の珠に操られたアオギリがカイオーガを暴走させ、それを止めるグラードンとの激しい戦いを見て、自分達の想像を超えた力に脅威を感じ、その力を使う事を諦めて解散した。


◆団員


◇マツブサ
CV:藤原啓治

マグマ団のリーダーで、紳士的な人物。
地球の謎を解明するためにマグマ団を創設し、世界をより良くしようと考えている。
その本当の目的は、グラードンの力で世界を支配することである。

捕らえたサトシ達に危害は加える気はないと言っていたが、「藍色の珠」が一時的にピカチュウと融合してしまう。

カイオーガを捕まえることに成功したがコントロールすることはできず、会見場所のモンス島でアクア団のグラードンと交換することになる。
そこで部下にグラードンを奪取させようとするも失敗し、マグマ団に変装して潜入していたイズミにカイオーガを奪われてしまった。
さらにはアオギリの操るカイオーガに基地を破壊され、アオギリにマグマ団の解散を迫られた。

そして火山の大爆発が起こり、藍色のパワーを帯びたピカチュウと共にグラードンが復活。
「紅色の珠」により操られたカイオーガを止めようとする。

その凄まじい戦いを目の当たりにし、超古代ポケモンの力を諦めてマグマ団を解散する。
その後の消息は不明。


◇ホムラ
CV:風間勇刀

マグマ団の幹部で、行動隊長を務める。
マツブサからの信頼は厚く、多くの部下を率いて作戦を遂行する。

ライバル同士である彼とイズミは、2人きりで会話するシーンも度々ある。
お互いに余計な戦闘を避けており、目的のものがないと分かり次第、彼らは即座に撤退する。
また、初登場時はそれぞれ自分たちの様子をうかがうサトシ達と顔を合わせなかった。

グラードンとカイオーガの戦いの際には、その圧倒的な力のぶつかり合いをただ見ているより他なかった。
解散後の消息は不明。

ゲームのホムラに比べ性格は冷徹で真面目、薄紫の髪とタレ目が特徴。ウヒョヒョなんて言わない。
作戦時は左耳にインカムを装着している。

アニメでは幹部が合わせて2人だけなこともあり、敵対するイズミとのシーンが印象に残っているファンも少なくない様子。

  • 手持ち


◇バンナイ (英語名:Brodie)
CV:小西克幸

アニメオリジナルの団員で、「千の顔を持つ」と称される変装の名人。
決め台詞は「目に見えるものだけが真実とは限らない」。
相棒はちょっと悪そうなメタモン。

「お天気研究所」の女性研究員であるミリに変装して潜入し、超古代ポケモンの資料を盗んだ。
タケシは彼が変装したミリには反応しなかった。
後で登場した本物のミリには反応しており、彼女は事件には関わりがなかった。

解散後はホウエン地方の各地で怪盗として活動している。
豪華客船「セント・フラワー号」に飾られていた、ポケモンコンテストの「グランドフェスティバル」優勝者に渡される「リボンカップ」を偽物にすり替えた。
カップの裏側には、怪盗らしく自身のマーク入りのカードを添えている。
サトシ達や潜入捜査をしていたジュンサーさんの活躍でカップは取り戻されたものの、ロケット団が邪魔をしたことで逃走できた。
彼はガードマンや船長、ゲーム版の「おじょうさま」の格好に変装しており、ジュンサーさんの変装はタケシの能力により見破られている。

モデルは「多羅尾伴内」とされる。
髪の一部にメッシュを入れており、右目の下には何かのマークがある。
髪型やコスチュームは非対称のデザイン。

  • 手持ち
メタモン
ゴルバット


一般の男性・女性団員の中には、ゲームのデザイン準拠のキャラもいる。
女性団員がとても可愛らしい。

インカムの他、調査のために特殊な黒いゴーグルをしていることもあり、赤く光る。

コールサインは「フレイム○」(○内は数字)。



【アクア団】


スパイがツワブキ社長らのいる「デボンコーポレーション」の社員に成りすまし、研究所に保管されていた薬品の奪取を試みる。
その後、キャモメのピーコちゃんを人質にとり、ハギ老人を脅迫してボートで逃走、仲間の潜水艦と合流して去っていった。
ピーコちゃんは「ピーコちゃん号」で追いかけたハギ老人により無事に救出された。

「Kのシグナル」を探しもとめ、巨大な潜水艦からダイバーの姿で海に潜り、ムロ島のとある遺跡にたどり着く。
結局それらしいシグナルは確認できず、マグマ団と争うこともなく引き上げた。
(最初にグラエナのシャドーボールとキバニアのハイドロポンプがぶつかり合ったのみ)

超古代ポケモンの資料を奪うため「お天気研究所」に来た時は、所員を人質にするなど手段を選ばない所を見せたが、研究所員のミリに変装していたマグマ団のバンナイにデータを消去されたうえ、資料のデータがコピーされたディスクを奪われる。
消去された膨大な量のデータは、所長のバールと本物のミリが一から手作業で入れ直し復旧した。

マグマ団が捕獲したカイオーガを奪うため、イズミがマグマ団員に変装してアジトに潜入、カイオーガを海へ解き放つ。
また、マグマ団が目当てにしているグラードンをすでに捕獲しており、両方の超古代ポケモンを手中におさめることとなった。
リーダーのアオギリが珠の力でカイオーガを操りマグマ団のアジトを破壊、アクア団の立場を有利に持ち込む。
その後アオギリは珠と融合しカイオーガと共に暴走、サトシ達やグラードンの活躍で騒動が収まった後は、超古代ポケモンを利用することを諦めてアクア団は解散する。


◆団員


◇アオギリ
CV:相沢正輝(相沢まさき)

アクア団のリーダー。
割と紳士的なマツブサと対照的に、態度や口調が荒っぽい海賊の親玉みたいな人物。
その目的は、カイオーガの力で世界を海に沈めて支配することである。

偶然発見したグラードンの捕獲に成功、そしてイズミに命じてマグマ団が捕獲したカイオーガを基地から海に逃がし、カイオーガさえも手に入れた。
「紅色の珠」を使ってカイオーガを操り、マグマ団の基地を破壊させる。

その後紅色の珠の力に操られて珠に融合されて正気を失ってしまう。
邪悪な心により暴走するアオギリとカイオーガだったが、「藍色の珠」を介してピカチュウの電気エネルギーで復活したグラードン、そしてサトシ達の活躍により鎮められる。
アオギリは無事に解放され正気に戻り、分離した珠は消滅した。

超古代ポケモンの想像を超えた力に愕然とし、その力を諦めてアクア団を解散する。
その後の消息は不明。

相沢氏は、後に『ベストウイッシュ シーズン2 エピソードN』でプラズマ団ゲーチスも担当している。


◇イズミ
CV:津田匠子

アクア団の幹部で、作戦隊長を務める。
敵対するマグマ団の行動監視や作戦の阻止を担当する。
そして素手による戦いも強い。
部下と共にダイバーの格好で任務を遂行することもあり、その動きはとても華麗。

マグマ団員に変装して潜入し、カイオーガを目覚めさせて逃がすことに成功する。

アオギリのことを深く慕っており、操られ暴走した彼の身を案じていた。
ワタルやマグマ団のマツブサ・ホムラが見守る中、アオギリが正気に戻った際は抱き抱えて嬉しそうに微笑んだ。
解散後の消息は不明。

ゲームのイズミに比べ落ち着きのある性格で、常に丁寧な言葉遣いで敬語を話すのが特徴。
アニメではピアスらしきものを付けており、作戦時は左耳にインカムを装着している。
とても美人で、被り物を取った際の前髪はボリュームがある。

余談だが、津田氏は『鋼の錬金術師』のイズミ・カーティス役でもおなじみの方である。

  • 手持ち


◇男性団員
CV:園部啓一

アニメオリジナルの一般団員。
先述のデボンとピーコちゃんの話で登場したグラサンスパイ。
イケメンでガタイが良く、髪の後ろを結っている。

  • 手持ち
シザリガー


◇女性団員
CV:西村ちなみ

アニメオリジナルの一般団員。
髪が長く目が大きめの可愛らしいデザイン。
ポワルンの話で初登場し、その後は潜水艦の警備や見回りをしていた。

  • 手持ち
シザリガー


他の男性・女性団員の中には、ゲームのデザイン準拠のキャラもいる。
美人系の女性団員は可愛い系のデザインにやや変更されている。

マグマ団と同様に、インカムを装着していることが多い。

コールサインは「ストリーム○」(○内はアルファベット)。




〈関連する人物〉


◇バトラー (英語名:Butler)
CV:山寺宏一

劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 七夜の願い星 ジラーチ』に登場。
幼馴染のダイアンと共に、マジシャンとして各地を旅している。
かつてはマグマ団の団員で、化石からグラードンを再生しようとしたが、
エネルギー不足により装置が稼働しなかったため失敗し、組織から追放された。

その復讐のためにジラーチの力を利用してグラードンを再生しようとするも、代わりに生み出された怪物「メタ・グラードン」が暴走してしまう。
モデルは『もののけ姫』の暴走したダイダラボッチで、「ファウンス」の植物が枯れさせ、液体状の半透明な触手でポケモンや人々を吸収していく。

バトラーはこの有り様を望んでおらず、装置の逆稼働やサトシ達の活躍でエネルギーを得たジラーチの「はめつのねがい」によりメタ・グラードンが倒された後、
荒れ果てた「ファウンス」の自然をダイアンと共に元に戻すことを決意する。
『ミュウと波導の勇者 ルカリオ』のエンディングにも登場。

ダイヤモンド・パール・プラチナ』では、エリートトレーナーとして同名の2人が登場する。

  • 手持ち


ワタル
CV:千葉進歩

カントーリーグしてんのう・ジョウトリーグチャンピオン
ジムリーダーイブキの師匠でもある。

悪の組織のポケモン犯罪を取り締まる「ポケモンGメン」としても活動しており、『ジョウト編』では「いかりの湖」における事件でサトシ達をロケット団から助けた。

『AG編』ではマグマ団・アクア団の動向を監視している。
変装も得意であり、劇中ではマグマ団に潜入していた。
また、マツブサ達を危険から守る場面もある。
手持ちのポケモン達もしっかり活躍する。

  • 手持ち


サカキ
CV:鈴置洋孝→三宅健太

主にカントー地方で活動するロケット団のボス。
冷酷な性格だが、部下がパーティーを開くこともあるため信頼は厚いようで、自身のペルシアンを可愛がる一面もある。

ホウエン地方にはロケット団の支部がないため、ムサシコジロウニャースからホウエン地方にいるという報告を受けた際、秘密基地を造ることやロケット団の名を広めることを指示する。
その他、ホウエン地方で動きを活発化させるマグマ団・アクア団の情報を手に入れる目的もあった。

しかし秘密基地づくりは失敗(一度ツチニンの話でツチニンを奪い、基地を乗っ取って報告したが、最後はやはり上手くいかず)。
そしてロケット団もあまり知られずじまい(知っているのはゲストキャラの皆さんや警察のジュンサーさん達くらいである)。

そして両組織が解散したため動向を探る必要もなくなり、既にその報告を聞いていた後、3人が自分たちの手柄のように報告してきた際は疑問に思っていた。
また、バンナイの話では3人がいつもの妄想を披露している。

鈴置氏の逝去に伴いサカキ役を引き継いだ三宅氏は、フロンティアブレーンのヒースや、同じく悪の組織のボスであるアカギも演じている。
このように複数の組織のトップを演じる例は、アオギリの相沢氏は鈴置氏に続き2例目ということになる。

  • 手持ち
ペルシアン
(他、多数)






〈ポケスペにおける両組織〉



中盤で一時的に手を組み、グラードンとカイオーガを復活させる。
共同で作戦行動をする際、団員の中にはお互いに警戒し合う者もいた様子。

こちらの「たま」は「宝珠」と表記される。
操る者の精神が弱いと宝珠の力に呑まれてしまい、体内に入り込んだ宝珠に支配されてしまう。
入り込まれた状態では、身体にグラードンとカイオーガの模様が浮かび上がる。
ルビーサファイアとも一体化しており、宝珠を取り出すには強い精神力が必要となる。


その後、第13章にシズクとホカゲが移動を始めた宝珠の行方を追うため手を組み再登場。
フーパを利用してカイオーガとグラードン*1を呼び出しそれぞれのリーダーを探し出すも様子のおかしい二人の姿に困惑させられる。
その後再び消滅した二人の意思を継ぎ、星を守るために巨大隕石破壊作戦に協力することとなる。

なお13章にはoras版のアクア団、マグマ団幹部も前任者からコードネームを引き継いだ別人という形で登場している。
ヒガナに率いられロケット破壊を目論むもサファイア一人に蹴散らされた上、次に出た際にはフロンティアブレーンに完全敗北しているという情けない姿をさらしていた。
しかし新ホムラと新イズミは元デボン社研究者という立場のため終盤の隕石破壊作戦にちゃっかり参加してたりする。


【マグマ団】


自由奔放なスタンスで、アクア団すらその実態を掴みきれていない。
中心となる特定のアジトを持たない。
頭領と幹部はお互いにタメ口で話しており、情報を共有する為に頻繁に顔合わせをするなど、上下意識が薄く風通しのいい人間関係をしている。

幹部である3人のメンバーは「三頭火」と呼ばれる。
一般の団員よりも長いマントで、よくなびく。

マグマ団員のフードに付いている角は「記憶のライター」であり、記憶の炎を発して情報を得たり、紙にあぶり出して絵にしたりできる。
ライターの中身はマグマッグの炎が入っている。

◆団員


◇マツブサ

マグマ団の頭領。
大胆不敵で、どんな事態にも動じない豪胆な性格。
「男なら腕一本で勝負」という考えを持っており、言動もヤクザの様で荒々しい。一方で、自分達が宝珠を使う事でアクア団よりも優位に立てると見越した上でアオギリに一時共闘を持ち掛けるなど、頭領だけあって確かな強かさや交渉力も持ち合わせている。
自由奔放な性格をしており、作戦は細かくあれこれ指示を出さず部下に好きにやらせている。また、かなり歳が離れているホカゲ達とも互いにタメ口で話し、マグマ団に潜入してたヒガナが逃亡した際も持ち込んだ情報に益があったので不問にするなど、組織内の人事に関しては割と寛大。しかし、裏切ったカガリを躊躇なく殺害したり、自身の目的達成の為なら地上に甚大な被害が出ても全く気にしないなどアオギリと同じく根は冷酷である。
初登場時にお酒を飲んでおり、度々飲酒しているシーンが描かれている。

ポケモンバトルでは主にバクーダを使用し、"ふんか"や"オーバーヒート"などの高威力な技で焼き尽くす戦法を好む。相性不利な水タイプとも渡り合っており、トレーナーとしての実力は高い。

「紅色の宝珠」を体内に取り込んだことで、その力に支配され正気を失ってしまう。
それにより身体が崩壊寸前になったが、サキの手でどこかの空間に助け出される。
特殊な剣と鎧をめぐりアオギリと対決したが、敗北し生死不明となった。

第13章でリメイク後の姿、性格をして再登場。しかも、目的はアオギリと共にグラードンとカイオーガの力での隕石破壊と読者と作中のキャラたちを混乱させまくった。
その実態はマツブサとアオギリがやぶれたせかいで分子レベルになって混ざり合い、再構成されて地球を守る意思に呼応して再びこちら側にやってきた存在。
そんな存在であるためゲンシカイキした二体のコントロールに体が追いつかず、本命の隕石が来る前に限界を迎えてしまった。
消滅間際、本来の性格に戻りもう一度生き延びたらまたアオギリと手を組むことを誓いあい、ホカゲに使命を託した。

初期と中盤以降では顔つきや服装のデザインが異なっており、見比べてみると別人レベル。中盤以降のデザインは昭和の名優・成田三樹夫氏も参考になっている。

  • 手持ち


◇カガリ

マグマ団幹部の1人で紅一点。
垂れ目で、よくフーセンガムを口にしている。
言葉遣いはあまり良くない。
スカートが長く、脚もとがセクシー。
手袋には「きのみ」から抽出した薬液を仕込んでおり、様々な用途に使用できる。

「カナシダトンネル」の事件以降はルビーに興味を持ち、彼に固執する。
ゲーム『オメガルビー・アルファサファイア』では性格は異なるものの主人公に執着する様子が見られ、こちらのカガリの性質に近いかもしれない。

かつてはポケモンコーディネーターをしており、そのことが「きのみ」に詳しい理由である。
グリーンの姉であるナナミと共にコンテストにも出場していた。
この頃のパートナーはロコン。

そんなカガリだが、作戦中はきのみを使用したりもするものの、戦闘スタイルは至ってストレートに「焼きつくす」というもの。
ルビーとの闘いではタイプ相性すら覆して脅威を感じさせたが、ルビーの奇策の前に敗れることになる。
その後もルビーに執着するが、最終的には共闘した。

読者からの人気がとても高く、人気投票でも上位だった。
そのため、幹部の中で唯一『エメラルド』に登場しないことを残念に思うファンも少なくなかった。

  • 手持ち
(ロコン)→キュウコン
オオスバメ


◇ホムラ

マグマ団幹部の1人。
大柄でセミロングの黒髪や割れたアゴが特徴。
語尾はカタカナで表記される。
敵であるシズクの命を助けたりと、人情深いところもある。
バトルは煙によって相手を昏倒させるスタイル。

劇中ではジムリーダーアスナとよく関わる。
僅かながら「藍色の宝珠」に触れていたことから、終盤に一時的に暴走した。

  • 手持ち
コータス
オオスバメ


◇ホカゲ (英語名:Blaise)
ポケスペオリジナルの団員で、マグマ団幹部の1人。
片目が鬼太郎のように髪で隠れている。
炎の幻影を駆使し、相手を精神攻撃で苦しめる戦法が得意。
そのため周りから「火影」と呼ばれる。

「カイナシティ」ではクスノキ所長(クスノキ館長)から潜水艇「かいえん1号」を、「おくりびやま」では宝珠守り爺さん・婆さんから2つの宝珠を強奪した。
また、宝珠の在り処はカガリとホムラがすてられ船で回収した探知機を修理して突き止めた。

どちらかと言うと、彼がゲームにおけるホムラの立ち位置である。

  • 手持ち
マグマッグ(複数)
オオスバメ
アーマルド



【アクア団】


表向きは自然保護団体を装っており、縦割り構造になっている。
悪事の目撃者は抹殺しようとする。
「ミナモシティ」の沖合にアジトがある。
メンバーは階級に関係なく敬語で話す。

3人のメンバーはツワブキ社長から特別な部品を奪った功績が認められ、サブリーダーに昇格した。
彼らは「SSS」(スリーエス)と呼ばれる。
正式名称は「Subleaders of the Sea Scheme」(海の組織の統率者たち)。
昇格以降、幹部はゲームと同様の特別なジャケットを着るようになる。

ソライシ教授(ソライシ博士)が発見した「グラン・メテオ」と呼ばれる隕石にはエネルギーを抑え込む力が秘められており、それを利用して「フエン火山」の火山活動を停止させた。
隕石の欠片は終盤に活躍することになる。
実は隕石には宇宙ウイルスが付着しており、突然変異を起こしてあるポケモンへと変化するのだった。


◆団員


◇アオギリ
アクア団の総帥。
丁寧な口調で話すが、手段を選ばない。
用済み・役立たずの団員は容赦なく切り捨てる冷酷な性格をしている。任務失敗者に対しても突き放した態度をとっており、温かみのない敬語調なのも相まって部下との人間関係は非常に緊張感のあるものとなっている。
マリとダイが働くテレビ局の局長でもあり、報道統制としてマグマ団の情報のみ流していた。

計算高い反面、トレーナーとしての実力自体も相応に高く、マツブサに凄まれた際も「もちろんその方面でも、負けませんが」と微塵も臆さずに切り返している。
また彼のアメタマはタマゴから孵して愛情を込めて育てており、タマゴ技の"サイケこうせん"も取得している。冷血漢の印象が強いアオギリだが、手持ちのポケモンは大切に扱っている模様。

「藍色の宝珠」を体内に取り込んだことで、その力に支配され正気を失ってしまう。
それにより身体が崩壊寸前になったが、サキの手でどこかの空間に助け出される。
特殊な剣と鎧をめぐりマツブサと対決して勝利し、ガイル・ハイダウト(Guile Hideout)と名乗ることになる。
そして幻のポケモンであるジラーチを求めてバトルフロンティアに現れる。
その後の顛末についてはガイルの項目を参照のこと。

ゲームやアニメに比べると顔つきが濃い。

  • 手持ち
トドゼルガ(複数)
ドククラゲ
アメタマ→アメモース
スターミー(複数)
レンタルポケモン


◇イズミ
アクア団幹部の1人で紅一点。
いし」の扱いやポケモンの「しんか」に関して詳しい。

ウシオやシズクと共に、ツワブキ社長から部品を強奪した他、騙されやすいソライシ教授を利用した。

幹部の中では唯一アオギリに切り捨てられなかった。
その後の消息は不明。

ポケスペではモミアゲが長く、美しい谷間も描かれている。

  • 手持ち
ハスブレロ→ルンパッパ
ビブラーバ


◇ウシオ
アクア団幹部の1人。
頭の回転が速く、実力は確かである。
しかし、バトルではついつい慢心してしまう。

サファイアナギに立て続けに敗北したことから、アオギリとイズミに切り捨てられる。
その後の消息は不明。

ポケスペでは短い黒髪で普通の格好。
マリルリは目つきが悪い。

  • 手持ち
サメハダー
マリルリ
ビブラーバ


◇シズク (英語名:Amber)
ポケスペオリジナルの団員で、アクア団幹部の1人。
鋭い目と坊主頭、そして毒舌が特徴。
名前の由来は「滴」(雫とも書く)。

アオギリに絶対の忠誠を誓っており、海底洞窟でホムラから「トリック」で奪った「藍色の宝珠」をアオギリに届けた。
そのまま用済みとみなされて切り捨てられ、「かいえん1号」の中で死を覚悟したが、ホムラに助けられて生還し一時的に共闘する。

アオギリに対する忠誠心は変わらず、最後の言葉は聞き間違いだと自分に言い聞かせていた。
しかし、最終的に「かいえん1号」に残っているアジトへの航行記録をジムリーダー達に提供している。

事件後も組織への思いは捨てきれず、かつての同志達との再会を望み、一人アクア団アジト跡を訪れていた。
そして事件から4年後のある日、そこでウシオとイズミの姿を確認するが…。
旧マグマ団幹部であるホカゲと利害が一致し手を組むも、再び現れたマツブサとアオギリがまるで性格が入れ替わったような言動をしていたために困惑。
最終的には彼らから互いに殺し合い、混ざり合い、再構成されて再びこの世界に解き放たれたという事実を聞き、かつての総帥の意思とメガイカリとメガサメハダーを継承。
ラスト隕石破壊には旧団服を着て参加した。


相手の足元に展開した水たまりに水の一滴を落として波紋を拡げ、ハイドロポンプ並みに威力の高まった一撃を放つ「恐怖の一滴」という戦法を得意とし、そこから「シズク」という通り名で呼ばれるようになったという。

  • 手持ち
キバニア
ペリッパー
バルビート(複数)
ツチニン→テッカニン(イズミのポケモン)
ヌケニン
サクラビス



〈関連する人物〉


マグマ団とアクア団の陰謀に多くの人々が巻き込まれていくことになる。
両組織の行動は作戦において平気で暴力を働くなど、原作ゲームよりも過激になっている。
そのため負傷者も多く出ており、中には死にかけた者もいる。

ツワブキ社長は公式イラストが存在するため、こちらでも同じ容姿。
ハギ老人とソライシ教授のデザインは、アニメ版では『ポケモンカードゲーム』の公式イラストに準拠していたが、こちらでは容姿が異なる(特に後者)。
クスノキ所長やツガ助手、宝珠守り爺さん・婆さんは公式イラストが存在せず、クスノキ所長はアニメとも容姿が異なる。


マリとダイ
テレビ局の「ホウエンテレビ」で働くリポーターとカメラマン。
二大組織の暗躍について調査を始め、後にアブソルに導かれる。

デザインは『ポケモンカードゲーム』の公式イラストと容姿が異なる。


◇ヤナセ・ベルリッツ
ポケスペオリジナルキャラで、プラチナの母親。
フルネームは第7章で判明した。

第4章の回想シーンではジョウト地方の研究棟に所属しており、
「ホウエンポケモン協会」の理事から、協会が捕獲したレックウザを人工的に操ることができる「翠色の宝珠」(みどりいろのたま)の開発を依頼された。

レックウザの研究は順調に進み、宝珠の完成も間近だったが、協会で起きたある事件により開発を断念することになる。
第6章の回想シーンにおいて宝珠を川に放棄したが、その欠片はエメラルドの手に渡ることになる。

なお、こちらの宝珠は現代の科学技術により開発されたものだが、上記の2つの宝珠はどのようにして生み出されたのかは明かされていない。
マツブサやアオギリ達は宝珠に支配されてしまったが、こちらはそのような危険な効果は見られない。

後に、『ハートゴールド・ソウルシルバー』には「もえぎいろのたま」(萌黄色の珠)が登場。
グラードンに対応する「べにいろのたま」とカイオーガに対応する「あいいろのたま」と同様に、レックウザを目覚めさせる効果がある。
また、3体が姿を現す「うずもれのとう」は古代のホウエン地方の人々が建造したとされる。
これらの要素は第13章において触れられることになった。


◇ウコン
ホウエン地方のフロンティアブレーンの一人で、腕に青い刺青を持つ。
おくりびやま」の宝珠守り爺さん・婆さん(老夫婦)と親しく、かつて宝珠に触れることのないよう言われていた。
しかし気持ちを抑えきれず「藍色の宝珠」に触れてしまい、宝珠の魔力に取り憑かれてしまった。
自身の行いを反省した彼は、精神力を鍛えて「心」を試すバトルパレスのブレーンとなる。

宝珠に触れてからは瞳に鈍い光を持つようになり、サファイアや「甲冑の男」が宝珠に触れたことも見抜いている。
その中で、サファイアの瞳は清んだ光をしているという。


サカキ
ロケット団の首領。
第4章のラストシーンにおいて、役目を終えたことで砕け石に戻った宝珠の欠片を、「三獣士」と共に回収した。

第13章の回想シーンではそれが別の視点から描かれ、ロケット団が欠片を回収する瞬間を、探知機によりたどり着いたホカゲが目撃していた。
気配に気付いたサカキはとっさにスピアーを繰り出し、ホカゲはその強い殺気に一歩も動くことができなかった。


サキ
ロケット団幹部で「三獣士」の1人。

なのだが、ロケット団を見限って各地方に存在する悪の組織に接触しており、物語の裏で暗躍する。

第6章ではマツブサとアオギリを助け出していたことが明かされた。
2人を対決させ、勝利したアオギリに「瞬の剣」と「永の鎧」を与える。
「鎧をまとい荒ぶる海の流れのごとく」という意味で、彼を「鎧流」と命名する。

ミステリアスな雰囲気を漂わせる彼女の正体は、シンオウ地方で活動するギンガ団幹部の「Saque」。
しかし、この姿もまた…

「争い、淘汰することにより、悪の素質は、より純度の高いものへ、昇華する」


〈ポケモンマスターズEXにおける両組織〉

マツブサとアオギリがバディーズとして参戦。どちらもマスターバディーズ。
2021年5月の所謂「マグマ団アクア団人気投票」で敵バディーズとして登場。
2021年6月のエピソードイベントで両組織の幹部の顔合わせが行われた。
キャラは全員ORAS準拠。

マツブサは地面物理アタッカー。バディーズはグラードン。
超高火力地面物理技「だんがいのつるぎ」、サブ技に「ソーラービーム」、「クリティカット」「新たなる大地を」でバフを自己完結可能。特に「新たなる大地を」は晴れ時に使うと攻撃、命中がさらに1段階上昇、抜群時威力上昇とより殲滅力に磨きがかかる。ただし防御面は脆くなるため工夫しよう。後述のことを考えればマツバ&ムウマージと組ませるのも手。
主な運用はやはり地面アタッカー。だんがいのつるぎの制圧力は絶大で地面タイプバディーズが少ないこともあり殊更目立つ。
ソーラービームは特殊技だが、リフレクタバリアを張られればだんがいのつるぎの通りが悪くなるので無駄にはならないだろう。

単体性能はアタッカーゆえ脆いこと以外は申し分ないのであるが問題は人に恵まれていないこと。
晴れパとして使うならマスターバディーズ恩恵は捨てることになる。
一番候補はにほんばれが使えるカツラだが、チームスキルの恩恵は「研究者」のみ。ないよりマシかもしれないが…
後にマジコスエリカをはじめ、バディーズダイマックス技などで晴れにできたりするバディーズも増えてきたがことごとく「地方」と「タイプ」が合わない。
シルバーに至ってはチームスキルも噛み合わないうえ、晴れ維持にはバディーズ技の権利も明け渡す羽目になるソラビでゴリ押し戦法は草弱点には地味に強力だが
いっそマスターバディーズ恩恵や晴れ恩恵は捨てて地面アタッカーのみで運用したほうがいいかもしれない。

アオギリはみずタイプの特殊アタッカー。バディーズはカイオーガ。
みずタイプのバディーズはこれでもかといるが、こんげんのはどうの制圧力は魅力的。
サブ技はかみなりとこちらは特殊1本と使いやすいが、ひかりのバリアに弱いことは覚えておこう。
「スペシャルアップ」「始まりに還す」で自己完結可能。ただし後者は防御・特防を2段階下げるためリカバリー手段は考えておこう。マスターバディーズ恩恵を優先するなら1テンポ遅くなるがゲンジ&ボーマンダがオススメ。

マツブサと対照的にマスターバディーズとしては恵まれている。
雨パ要因はあまごいが使えるハルカとナギだがどちらもホウエンであり即座に恩恵が発動。
前者とはこの上ない相性のよさであり、水、ホウエンでチームスキルも相乗効果あり。アオギリ登場ですぐ雨になりかつ長引くためハルカの水攻撃も威力が上がる。雨がきれてもあまごいで雨を降らせれば場もちもよくなる。バディストーンボードでさらに恩恵も強化できるといいことづくめ。強いて弱点をいえば、ひかりのバリアに弱いこと、メガシンカのためバディーズ技を一回はハルカ譲ることくらいかポケマスでのアオギリの嫁はハルカでした。ユウキ&イズミピーンチ
後者はひこうタイプということもあってハルカほど恩恵はないが、ぼうふうが必中になるのは覚えておいて損はない。レアリティも低いため入手しやすくハルカ入手までのつなぎと割りきればいい。
2022年でマジコスクリスという新たな雨パ要因も増えた。現在は入手は困難で、どちらかのマスターバディーズ恩恵は切る必要も出てくるが、チームを組ませたときの相性は悪くない。

2022年にはカガリが悪の組織の単なる幹部として初のプレイアブルバディーズとして登場。じめんタイプのテクニカルで「だいちのねがい」でじめんゾーンにできるのが最大の強み。
マツブサにとってはこの上ないパートナーができた。
弱点は「だいちのねがい」の回復ができないこと。恒常はともかく、フェス限定のじめんタイプアタッカーなら火力には困らない(シロナ&ガブリアスも徐々に強化されている)ため、必然的に長期戦になるレジェンドバトル以外なら問題はないだろう。

M A

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最終更新:2024年01月09日 08:52

*1 以前に登場した個体と同一