ラーズアングリフ

登録日:2014/06/25 (水) 12:33:52
更新日:2023/02/10 Fri 15:45:07
所要時間:約 7 分で読めます




スーパーロボット大戦A』およびOGシリーズに登場する機動兵器。

機体名の由来は『ラーズ』+『アングリフ』の造語と思われ、意は『計画を攻撃する者』となる。
後に搭乗者が所属組織に反逆し、その野望に牙を剥くことになるのを踏まえると趣深いネーミング。

分類:ヴァルキュリアシリーズ
全高:20.6m
重量:105.2t
動力:不明
主なパイロット:ラミア・ラヴレス/アクセル・アルマー(AおよびAP、OG2、第2次OG)、エキドナ・イーサッキ、ユウキ・ジェグナン(OGシリーズ)


シャドウミラーがランドグリーズをベースに開発した機動兵器「ヴァルキュリアシリーズ」。
Aにおけるリアル系主人公機の一つでアシュセイヴァーとは対になる機体である。
軽快な機動性を重視した中距離戦闘型のアシュセイヴァーとは対照的に重武装・重装甲の遠距離砲撃戦仕様の機体で、
全身至る所に火器を詰め込んだ実にむせる外観をしている。

故に全高がアシュセイヴァーより低いくせに総重量は2倍近くある。機動を補助するために脚部にはキャタピラが組み込まれており、
その様子は公式サイトで「戦車をパーツ換装したかのよう」とまで言われるほど。
まるで旧世代の機動兵器のようなレトロな見た目だがその実内部は最新の機動兵器技術がこれでもかとばかりに詰め込まれた高性能機。
Aで現人神アストナージ様『開発者の趣味なんじゃないか?』と推理していた。開発者はフロム脳だったのかも知れない。
実際ミサイルを載せた新型の重量二脚機と言われても違和感がない。
スマートな外観のアシュセイヴァーも評価が高いが、重装甲に多数の重火器、武装はミサイル中心の実弾射撃武器といったいかにも兵器然とした無骨で硬派な外観の本機も一部に根強いファンが存在している。

キャノピー状の頭部?は操縦席ではなくセンサー類やレーダーなどが詰め込まれたスペースという設定だったが
OGシリーズではここが操縦席だという設定に変更されている。



◇機体性能

スパロボのリアル系主人公機には珍しく重く硬い移動する火薬庫的コンセプトの機体。
武装は実体剣・実弾兵器で統一され、5つある武装のうち3つはミサイルである。
Iフィールド関係の防御やEN消費に悩まされない反面、一部のミサイルはジャマー対象になってしまうデメリットもある
(とはいえ、『ジャマーにひっかからないミサイルを装備している』という時点で充分規格外だが)。

近接武装のシザーズナイフを除き、武装はいずれも長射程だが命中補正は低め。
機体改造でカバーできない弾切れはカートリッジ大型マガジンの装備で安定性が増す。

硬いうえに盾持ち、そもそも相手を射程外から一方的に殲滅できるので反撃を受ける機会自体が少ないため、運動性の低さは問題ない。
ミサイル無効のジャマーとビーム兵器のダメージを軽減するビームコーティングを兼備しているため、
リアル系の敵機相手にはさらに生存確率が増す。

反面、足が遅く飛行もできないので前線から置き去りにされがち。嗚呼、突撃プリーズ。
タフネスと射程の長さを活かして援護行動に回ると非常に頼もしい。いずれにせよ使いどころを選ぶ玄人向けの機体だといえる。
改造や強化パーツのチョイスで使い勝手を向上させる『カスタマイズの楽しさ』を感じさせてくれるのが魅力。



◇武装

  • シザーズナイフ
申し訳程度に搭載された近接攻撃用の兵器。見た目はロボットサイズのアーミーナイフ。
Aでは切り払い発動のために必要ではあったがOGシリーズには切り払いの概念が存在しないのでまるで意味がない。
従来のヴァルキュリアシリーズは戦乙女の字面に引っ張られてかむせる外観に反したやけにヒロイックな実体剣を持たされていたが、
やはりナイフの方が絵的に似合う。
ちなみにAの戦闘シーンのエフェクトが無駄にかっこいい。


  • マトリクス・ミサイル
ミサイル兵器その1。両肩部シールド下に搭載された大型の多弾頭ミサイル。
発射された後先端部のカバーが外れ、そこから小型のミサイルが複数飛び出す。
これはジャマーで無効化されてしまうので、使用に若干の注意が必要。


  • リニア・ミサイルランチャー
ミサイル兵器その2。両腰にマウントしたハンドガンタイプのミサイルランチャーを連射する。
威力・弾数・射程に優れ、雑魚掃討戦のメインウェポンとして役立つ。
スポスポスポスポスポスポ!!凄い連射速度で相手に飛んでいくミサイルは必見。

リニアで加速してまっすぐ飛ばすと誘導できるミサイルの旨みがないんじゃね?
それだとミサイルっていうかロケット弾なんじゃね?
っていうか弾の炸裂より着弾時のダメージの方がでかくね?
と突っ込みどころはそれなりにあるが、爽快。

OGsでは全体攻撃&ダブルアタック持ちの換装武器になっており、ほかの機体も装備できる。
一方で特徴的な連射は失われてしまった。

没データではあるがOGsでイベント限定で登場した量産型ベルゲルミルにも搭載されているのが確認でき、第2次スーパーロボット大戦OGでは実際に武装として使用してくる。


  • ファランクス・ミサイル
左肩部に搭載されたミサイルポッド。発射された無数のミサイル群は放物線軌道を描いたのち広範囲に着弾、地上を広域にわたって灰燼に帰す。
山の響きを聴け!シューーート!!(玄田ヴォイス)
ミサイルのくせにジャマーに引っかからないなどなかなか強力。レベルキャップの都合でAでは序盤から中盤にかけては
これが必殺武器ポジである。

OGシリーズではなぜかMAP兵器に仕様変更がなされた。わからなくはないが…ALL武器としても欲しいのがファンの心理。火力も下がってるし…


  • フォールディング・ソリッドカノン
本機の最強武装。右肩部に搭載された中折式の大型リニアキャノン。Aではレベルキャップがあり、レベル20になるまでは使用できない。
作品によっては名前が「Fソリッドカノン」と表記される(正式名称は戦闘台詞で確認可能)。
ファンネル顔負けの射程を誇るが、一方懐に生じる隙も多く、Aにおける射程距離は5~8。このピーキーさがたまらない。



◇各作品ごとの活躍

射撃一辺倒の砲戦機なので、その性質を活かした援護攻撃・防御要員として運用していくことになる。
隣接されるとシザーズナイフしか使えないのでそういう意味でも仲間との連携が重要になってくる。
単独で無双しやすいアシュセイヴァーソウルゲインに比べて慎重な扱い方が求められるといえる。
なお、主人公機として選択しないと敵の量産機として現れる。これはアシュセイヴァー以外全機一緒。


  • スパロボOG2、OGs
OG2では中盤頃に登場し、指揮官仕様のものにユウキ・ジェグナンが搭乗しているほか、
終盤には量産型Wシリーズが載った量産仕様の物が複数出現する。
硬い上にHPが高く、非常にしぶといので、隣接して高火力の武装で一気に仕留めたいところ。

後に紆余曲折を経て自軍に参入する。気づきにくいが、一度だけ修理中のソウルゲインの代理でアクセルが乗っているシーンがある。
PVではアルトアイゼンにFソリッドカノンをお見舞いしている。
実弾メインの赤い機体同士・距離を詰めてがら空きの懐にステークを叩き込むか、間合いに入られる前に一方的に狙い撃つか・・・!
……2倍近いデカブツでボコってダルマにするより燃えるシチュエーションかも。










そして戦乙女は進化する
その背中に気高き翼を背負って…










ラーズアングリフ・レイブン


形式番号:RGC-Type034RV
全高:21.2m
重量:160.3t

OGsで登場したOGオリジナルの強化改修型機。背部にテスラ・ドライブやプラズマジェネレータを搭載したフライトユニットを取り付け武装の追加などを行った結果、総重量160tと「重い」では済まされないレベルの重量物のくせになんと飛行可能になってしまった。

The☆魔改造。

飛行可能になったことで弱点の一つだった取り回しの悪さが劇的に改善され、その圧倒的重武装はさながら「射撃兵装版アルトアイゼン」とでも言うべき様相を呈している。
…むしろこっちの方がアルトアイゼンのライバルらしく見えるのは気のせいだろうか。



◇武装

  • シザーズナイフ
一応搭載されているが、切り払いの概念がないので役に立たないのは同じ。


  • マトリクス・ミサイル
改装前と異なり、背部翼下ハードポイントに懸下する形で外付けされている。

  • 対艦ミサイル
背部ハードポイントに左右1基ずつ搭載された大型対艦ミサイル。

  • ファランクス・ミサイル
左肩部ミサイルポッドから発射されるミサイル。MAP兵器。改修前とミサイルポッドの形状が異なっている。

  • ツイン・ソリッドカノン
一門増えて2基になったF・ソリッドカノン。中折式ではなくなった。

  • ヘビィ・リニアライフル
右腕で携帯している専用の射撃兵装。P属性持ちで装弾数も多い本機の主力兵器。

  • 収束荷電粒子砲
本機最強の武装にしてラーズアングリフがついに手に入れたエネルギー兵器。折りたたみ式で、普段は右背部のアタッチメントにマウントして帯行している。
背部のブースターによって高度を上げつつガイドレーザーを照射、ターゲットに向けて強烈な一撃をお見舞いする。
長射程、高威力にバリア貫通持ちと最強武装にふさわしい強力さ。
ちなみに収束荷電粒子砲が追加されて扱う手持ち型火器のバリエーションが増え精密な操作が要求されるようになったためか、改修前のラーズアングリフからマニピュレーターの形状が変更されている。(改修前のラーズアングリフは火器のトリガーを引くことに特化した三本指型のマニピュレーターだったが、レイブンに改修後は標準的な五本指タイプのマニピュレーターに変わった。)


★余談

ヴァルキュリアシリーズの機体であり、
版権上再登場が不明瞭(「今は出ません」とのこと)になってしまった『スーパーロボット大戦64』の後期リアル系主人公機「ラーズグリーズ」(レイブンは特に似ている)
の流れを組んでいるようにも見える。

しかし公式には『デザインのモチーフとしただけで設定面の関係はない』とコメントされている。
つまりA世界と64世界は同一ではなく、本機を開発したZ&R社にしてもあくまでワカメたちのいた世界におけるそれ、ということなのだろう。




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最終更新:2023年02月10日 15:45