光戦隊マスクマン

登録日: 2012/04/02(月) 23:32:31
更新日:2019/06/03 Mon 05:10:52
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人の体には、未知の力が秘められている。

鍛えれば鍛えるほど、それは無限の可能性を発揮する!

本作はスーパー戦隊シリーズ第11作目。
1987年2月28日から1988年2月20日まで全51話が放送された。

「ロミオとジュリエット」を思わせる敵味方に引き裂かれた男女の愛をストーリーの主軸に置き、拳法をモチーフとした作品である。

シリーズで初めて5人の戦士一人一人に専用マシンが与えられ、5体合体のロボットが登場した。また、5人の専用武器のなりきり玩具が出たのもシリーズ初である。

また番組開始時に項目冒頭の言葉と共に現れるマッチョマンが印象的。

キャラクターデザインは「ダイナマン」から「フラッシュマン」を手掛けた出渕裕に代わり、「ジルオール」シリーズの末弥純、新貝田鉄也郎、森野うさぎ、秋恭摩から成るデザイナーグループ「いちごはうす」が担当した。
使用BGMが話数によって変わるのが特徴(後に登場するジェットカノン、ギャラクシーロボ等のBGMは固定されている)。


◎あらすじ


人類がまだ足を踏み入れた事のない地底世界。
それを統一した地帝王ゼーバ率いる「地帝国チューブ」は、次なる侵略の矛先を地上に向けた。
一方の地上世界、「姿レーシングチーム」に所属するレーサー・タケルの恋人・美緒は地底帝国の存在をタケルに警告するが、突如発生した地割れに飲み込まれてしまう。

実は美緒は地上侵略の足掛かりとしてゼーバが送り込んだスパイ・イアルであった。
タケルとの愛情に動かされチューブを裏切った美緒は罰として氷の棺に封印されてしまう。

遂に地上侵略を開始したチューブであったが、実は姿レーシングチームはオーナー・姿三十郎がこの事を予期し、人の体に眠る神秘の力「オーラパワー」の素質に優れたタケルを始めとする5人の若者を戦士として鍛え上げる為に作り上げた組織だった。

過酷な特訓の末、オーラパワーを目覚めさせ「光戦隊マスクマン」となったタケル達5人は、チューブの野望を打ち砕く為、そして美緒ら圧政に苦しむ地底の人々を救うべく、激しい戦いへと身を投じる!


◎登場人物


【光戦隊マスクマン】

  • レッドマスク/タケル
マスクマンのリーダーで23歳。空手を得意とし、5人の中では最も強いオーラパワーの持ち主。
正義感の強い熱血感だが、恋人・美緒の事が絡むと暴走し、他のメンバーの足を引っ張る事もあり、これまでのレッドの類型とはやや個性が異なる。後の天堂竜に近いキャラ。
使用武器:マスキーソード
必殺技:ゴッドハンド

  • ブラックマスク/ケンタ
マスクマンのサブリーダーで22歳。カンフーやテコンドーに通じるパワーファイター。
女の子に弱く惚れっぽいが、あまり結果には結びつかない。
ゴーカイジャーではドンさんの担当だが、中の人が中の人だけにかなり変てこりんになる。まあドンさんは性格はもちろん闘い方も本家と乖離が激しいからなぁ…。
使用武器:マスキーロッド

  • ブルーマスク/アキラ
メンバー最年少の16歳。身体は小さいが中国拳法の達人で、双剣の使い手(の割には変身後の個人武器はトンファーである)でもある。
天真爛漫な少年で、人気アイドルに入れ込むミーハーな面も。
後半は洗脳され地帝剣士ウナスとなって仲間と敵対する等、まるでヒロインの如き扱いを受けた
演者の広瀬は実際の拳法家であり、素面のアクションは一見の価値あり。
本作のアクションに大きく謁見し、変身後のアクターさんにも中国拳法を教えた事は、
後の五星戦隊ダイレンジャー獣拳戦隊ゲキレンジャーに活かされる事になった。いわば、中華系戦隊の立て役者。
あまりのカッコ良さに当時は追っかけがいたらしい…
ゴーカイジャーではジョーが担当するため、ノッポになり違和感がかなり激しい。
なお、そのゴーカイジャーには大いなる力を与えた人物として登場。実はマスクマンのメンバーはゴーカイジャー放送時点で五人全員が俳優業を引退していたため、喜んだファンも多かったのではなかろうか…。
使用武器:マスキートンファー

  • イエローマスク/ハルカ
男勝りで姐御肌の20歳。忍者の子孫であり、高い身体能力だけでなく、洞察力に優れ、変装術にも長けている。
ゴーカイジャーではルカの担当。ルカはハルカと同じく姉御肌女子だったので馴染んでいた。
使用武器:マスキーローター

太極拳を得意とする19歳。子供好きでお転婆な性格だが、責任感は強く、子供達との約束を守る為に変身せずに敵と戦い、最終的に怪人の腹を素手でぶち破った、一部では「歴代最強ピンク」との呼び声高い凄い人。何気に眉毛が太い。
使用武器:マスキーリボン

  • 姿三十郎
光戦隊の長官。オーラパワーを極めた武道の達人であり、優秀な科学者でもある。
OPでの座禅を組んだままでの空中浮遊が印象的。
また、演者の谷隼人が同時期、他局の風雲!たけし城にて毎週の様に人海戦術で城攻めをしながら極稀にしか城を落とせない隊長だった為、「こいつで大丈夫なのか」とその城の殿にツッコまれたのは有名な話。

  • X1マスク/飛鳥リョオ
タケル達以前に光戦隊の有力候補だった人物。
チューブに恋人を殺され、「女一人守れない自分に地球は守れない」という思いから長官の元を去ったが、一度だけ戻ってきてマスクマンと共に戦った。
二回目のマグマドグラーとの戦いにおいて強化されたヘルバーストを受け止めた際に全エネルギーを放出し、変身能力を失った後は子供に武道を教える為バイクで旅立った。
「6人目」と姿長官、チューブからも呼称、5人とは距離を取る等、ドラゴンレンジャー以降の追加戦士の先駆けとなり、
スーツアクターも後年キングレンジャー黒騎士、ガオシルバー、キュリュウゴールドと言った6人目を担当する大藤直樹が担当している為、その意味でも原点である(特にタケルとのやり取りは『鳥人戦隊ジェットマン』の第3話そのものである)。
彼だけマスキーブレスを使わず、チェンジパワーという力で自力で変身。
名称はマスクマンより電撃戦隊チェンジマンに近く、顔・マフラー等はバトルフィーバー隊(特にバトルフランス)に似ている。元はマスクマンの没デザイン。


【地帝国チューブ】

  • 地帝王ゼーバ 声:加藤清三
平和だった地底世界を恐怖と暴力で支配した独裁者。更に地上へと征服の牙を向ける。
仮面で正体を隠していたが終盤、その驚くべき素性が明らかとなった。
その正体は過去にイガム族が討伐したリサールドグラーの産み落とした子供、リサールドグラーⅡ世。


  • 地帝王子イガム
美緒ことイアル姫の兄で、嘗て地底を統治していたイガム家の末裔。
御家再興を条件にゼーバに従っており、妹を裏切り者と罵り、失点回復に躍起。
母の犠牲で大地底剣を手に入れたバラバに対抗して、守護神のイガム竜を呼び出す。
実は女性である事が終盤衝撃の事実として明かされるが、視聴者には最初からバレバレだった

  • イアル姫/美緒
本作のヒロインであるイガム王子の双子の妹。
ゼーバのスパイとして地上に潜入するが、そこで出会ったタケルと恋仲になりゼーバを裏切る。
その為捕えられ氷の棺に閉じ込められてしまう。

  • 地帝司令バラバ
剣の達人である武闘派幹部でバルーガ族の勇者。家柄だけと思うイガムとは仲が悪い。
前々作でいうギルーク的ポジションにあたる。かなりヘタレかつ要領の悪い人物であり、最後は副官のオヨブーに見捨てられる。
武器はギガロ剣。後半で地底帝国最強の剣・大地底剣を手に入れてパワーアップした。
母・ララバを演じたのが曽我町子女史である事が有名。

  • 地奇地奇獣アナグマス 声;神山卓三
地底一の博識を誇る妖獣。後の作品でも度々登場する学者系幹部の元祖。強大な魔力を秘めた妖魔球とゲートボールのスティック状の武器を使い、戦闘も結構強い。

  • 地帝忍フーミン
イガムに絶対の忠誠を誓うくの一。
口から吐く針、身軽さと変装、声帯模写等を武器にマスクマンを攪乱する。ハルカ、オヨブーとはライバル関係。

  • 地帝忍オヨブー 演:岡本美登
バラバの腹心を務める全身真っ赤な忍者。
とは言え、ゼーバから派遣されている与力的立場であり、その忠誠を向ける先はあくまでゼーバである。バラバを見限るも、最低限の義理を通す(レッドマスクとの一騎打ちの機会を与える)男ぶりは必見。
EDのサビとともに見せる全力疾走は新幹線を追い抜く程。
毎回のごとくレーザーマグナムを弾き返すスポンサー泣かせ。

  • エネルギー獣オケランパ 声:篠田薫
「ケーラケラケラケラ!オケランパァッ!」
の奇声とともに現れる巨大化担当。死んだ地帝獣を光線で蘇生・巨大化させる。
最終回で存在を忘れ去られていた可哀相すぎる奴。
「ホッ……ヤレヤレ……」

  • イガム竜
イガム家の守護神とされる、手足の無い東洋風の竜。大地底剣を手に入れたバラバに対抗してイガムが目覚めさせた。
イガムの命令で召喚される。
マスクマンの敵ではあるが、イガムの妹であるイアル姫も守護対象としている。

  • 盗賊騎士キロス
中盤から登場した第三勢力。
騎士を気取ったキザな男だが、目的の物を盗み取る為には手段を選ばない卑劣漢。
イアル姫に一目惚れし、これを奪う為タケルと争う。
鎖鎌を武器とし、それを高速回転させることで放つクレッセントスクリューが必殺技。

  • 地帝獣
チューブの怪人で、地帝ドグラーと寄生獣*1に分離・合体が可能な者とそうでない者の二種類が存在。
出撃の際にはまるで冷凍食品よろしく冷凍庫から取り出され、炎で解凍される。

  • アングラー兵
チューブの戦闘員で、ラプラナグラリアと呼ばれる棒状の生きた武器を使う。
劇中で人間をベースにしたネオアングラー兵を作り出そうとした事もある。


◎必殺武器

  • ショットボンバー
  • ジェットカノン
マスクマンの必殺武器であるバズーカ砲。
5人のオーラパワーを集中して打ち出し、地底獣を粉砕する。
中盤、ショットボンバーがキロスのクレッセントスクリューにより破壊され、新たに飛行機型のジェットカノンが開発された。
ジェットカノンはレッドマスクを乗せて飛行することも可能。


◎巨大ロボ



(画像跡)

シリーズ初の5体合体ロボ。また、初めて銃を装備したロボットでもある。
必殺技は剣技「ファイナルオーラバースト」。
5体合体でありながら華奢でスマートな垢抜けたデザインだったが、その分スーツの耐久力に難があったらしく、番組途中で修復不可能な程に破損してしまった事もあって終盤は殆ど出番が無く、最後の出番となった48話にて合体シーンを省いて唐突に登場した事もある。

巨大トレーラーが変形する2号ロボ。
人間同様に心を持ち、オーラパワーを生む事が出来る。
中盤グレートファイブがアナグマスの策略で一時使用不能になった際に初登場した。
必殺技「鉄拳オーラギャラクシー」は宙返りをしながら手刀で(鉄「拳」なのに…)相手を切り裂くという初の武器を用いない必殺技であり、迸る後光や曼荼羅等が背後に浮かぶ極めて特異な演出が印象に残る。
また、座禅を組んだり、敵を倒した後は合掌したりとロボ自体も極めて個性的。


◎『海賊戦隊ゴーカイジャー』において


初全員チェンジの28話ではバイオマンと共にキアイドーに敗れ(マーベラスの精神が不安定だったのが原因?)、後には「大いなる力」がバスコに奪われていた事が判明。
80年代戦隊ファンは失意のどん底に叩き落された。
しかし49話にて、遂にブルーマスク/アキラがゲストとして登場。
他の「大いなる力」を奪われた4戦隊との合同レジェンド回ではあったが、マスクマン変身メンバーを演じた俳優は全員引退しており、出演を絶望視されていた中での登場はファンを歓喜させた。
更に「マスクマンの大いなる力」として鉄拳オーラギャラクシーが25年ぶりに再現された。
同話でゴーカイブルーがチェンジしたブルーマスクは本家にも劣らない拳法の冴えと双剣を使ったオリジナル技まで披露した(ただ、アキラとジョーでは身長が真逆なのでやや違和感がある)。


燃えるオーラで追記・修正!


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*1 同名の漫画よりもこちらの方が先である