ウルヴァリン:X-MEN ZERO

登録日:2014/05/14 (水) 01:07:27
更新日:2024/02/07 Wed 21:08:15
所要時間:約 6 分で読めます







斬り裂かれた運命を変えろ。





『ウルヴァリン:X-MEN ZERO(X-Men Origins: Wolverine)』は2009年の米映画。



【概要】

実写映画『X-MEN』シリーズのスピンオフとして製作された前日譚である。
人気キャラクター“ウルヴァリン”に焦点を当てた作品であり、2作目でさらっと語られた、彼が記憶を失う前の過去の出来事を克明に描いている。
監督はギャヴィン・フッド。
ウルヴァリンの他に、彼と因縁深いセイバートゥースやガンビット、デッドプールなど原作でもおなじみのキャラクターが登場している。
しかし、原作からあまりにかけ離れていたり三部作との整合性が取れなかったりしたという弊害もある。



【物語】

19世紀半ば、カナダのとある屋敷で一人のミュータントの少年が母を襲った男―――実は本当の父親だったのだが―――を殺害。
実の兄と共に逃亡した。
弟の名はジェームズ、兄の名はビクター。
超身体能力と鋭い刃、そして強靭な不死の肉体を持つ二人の兄弟は支え合いながら幾つもの戦場を駆け巡った。
やがてビクターはその強さに引っ張られ、凶暴性を増していきジェームズは困惑していく。
そしてベトナム戦争時、二人はストライカーと名乗る軍事科学者からある特殊部隊の勧誘を受ける。
それは二人と同じ特殊能力を持つミュータントで構成された極秘部隊「X」であった。
同じ仲間達と共に能力を発揮していった二人であったが、彼らの目的である「謎の石」調達のために人名与奪を厭わない部隊のやり方に
嫌悪感を覚えたジェームズはチームXを離脱。
6年後、彼はオハイオ州の山奥でケイラという女性と共に穏やかに暮らしていた。
しかし、チームXの解散後、メンバーを殺して回っていたビクターの手によりケイラは命を落としてしまう。
悲嘆に暮れるジェームズは直前にストライカーから勧誘を受けたことを思い当たり、
兄への復讐を誓いストライカーが進めていた改造戦士「ウェポンX計画」の実験体として名乗り出る。
だが、それは彼の運命を大きく変える出来事の始まりに過ぎなかった。




【登場人物】

演:ヒュー・ジャックマン
みんな大好き狼男。晴れて今回で名実ともに主役デビュー。
実は100歳以上の不老不死の肉体だったと判明。しかも能力発現前は病弱なお坊ちゃんだった。
なお「ローガン」は自分が殺した実の父親の名字。
さまざまな周囲の人間の思惑により人生を狂わされていく非常に不憫な男。
能力のうち「超身体能力とヒーリングファクター」は天然もので、当初は骨を爪状にして突き出すだけだったが、
実験の果てに「超硬金属アダマンチウム」を全身の骨格に埋め込まれ非常に高い強度と攻撃性を得ることができた。できてしまった。

  • セイバートゥース/ビクター・クリード
演:リーヴ・シュライバー
1作目でも登場したが同一人物かは明言されていない。
自身の力に溺れ、年を重ねるごとに凶暴性を露にしていった。
今回、ウルヴァリンの兄と判明。弟を兄として愛してはいるが、自分の元から離れると病的な執着心を見せ、
彼の大切なものを奪おうと付き纏っては彼を苦しめている。
弟と同じ「超身体能力とヒーリングファクター」を持ち、さらに「鋭い牙と爪」を生やし、獰猛な野獣のような戦法をとる。

  • ケイラ・シルバーフォックス
演:リン・コリンズ
チームXを抜けたウルヴァリンと同棲していた、小学校女教師。
聡明で気立てがよく心優しい癒しのような女性。
彼に「ウルヴァリン=クズリ」の名を付けたのも彼女である。
一人でいたところをビクターに殺されてしまう。しかし…
実は彼女の死は偽装で、しかも彼女はストライカーとグルのミュータントだった。
能力は「催眠術」で、触れた相手に自分の思い通りの行動をとらせる。
だが彼女は共に暮らすうちにウルヴァリンを本気で愛していったのだ。

  • ウィリアム・ストライカー
演:ダニー・ヒューストン
チームXの総指揮官にして、ウェポンX計画の取締役の軍事科学者。
2作目でも描かれていたが目的のためには手段を選ばない卑劣漢であることは変わらず。
ウルヴァリンの能力に目をつけ、彼にアダマンチウムを投与し彼の理想である最強の戦士を作り上げようとするが、
反抗し彼に見切りをつけ、今度は始末しようとする。
さらにウルヴァリンを超える戦士「ウェポンⅪ」を完成させるが…。

演:ライアン・レイノルズ
チームXのメンバー。お調子者でお喋りなムードメーカー的存在。
日本刀を華麗に操るアメリカ忍者
優れた身体能力」を持ち、最初はイケメンだが能力的には地味。
…が、終盤であまりに酷い形で再登場を果たす。その酷さに全デッドプールファンが泣いた。詳しくは個別項目で。

  • ボルト/クリス・ブラッドリー
演:ドミニク・モナハン
チームXのメンバー。
電気を操る」能力を持ち、引退後はそれを使ってインチキ商売で稼いでいた。
闇堕ちしたビクターの最初の犠牲者となる。

  • ブロブ/フレッド・デュークス
演:ケヴィン・デュランド
チームXのメンバー。
入隊当初は「強靭な肉体と怪力」により敵を圧倒していたが、引退後は別人のように肥満しきり
巨大な脂肪と肉の壁」で襲ってくる敵を跳ね返してしまう。

  • ケストレル/ジョン・ライス
演:ウィル・アイ・アム
チームXのメンバー。
瞬間移動」能力を持ち、現在はブロブと共にボクシングジムを経営している。

  • エージェント・ゼロ
演:ダニエル・ヘニー
チームXのメンバー。
解散後もストライカーの部下として働いていた。
超高速動作」能力を持ち、銃の腕前がいい。

  • ガンビット/レミー・ルボー
演:テイラー・キッチュ
ストライカーの研究施設から脱走してきたミュータント。現在はカジノ常連のギャンブラー。
物体にエネルギーを加え、爆発物にする」能力を持ち、棒術を駆使してウルヴァリンを翻弄する。
基本的には気のいいあんちゃんで、見た目も性格もイケメンである。

演:ティム・ポーコック
ご存知ヘタレリーダー(予定)。当時はまだ高校生。
能力発現仕立てで目から常時発射の「破壊光線オプティックブラスト」制御方法もわからず周りから浮いていた。
そこをストライカーに目を付けられ実験体として拉致されてしまう。
終盤では後の恋敵とニアミスし、三部作以上の活躍を見せ、彼にとっても運命の出会いを果たす。

  • エマ・フロスト
演:ターニャ・トッティ
ケイラの妹で、実験体としてストライカーに捕らわれていた。
皮膚をダイヤモンドで覆う」能力を持ち、銃弾を弾き飛ばす。
10年くらい前にもっと大人っぽい同名のビッチがいた?気にするな。

演:パトリック・スチュアート
ラストに登場。
テレパス」で誘導して被験者達を学園に保護しに来た。
シリーズの描写からするに、この時既にウルヴァリンの存在は知っていたが敢えて放置していたと考えられる。

  • オロロ・マンロー
後のストーム。未公開シーンに登場している。



【余談】

  • 今作のデッドプールのあまりの扱いにファンからの不評が殺到、原作デッドプールが映画デッドプールを惨殺するファンアートまで出てくる始末だった。実際に2018年の映画『デッドプール2』で射殺された。
    それを受け、デッドプール主役のスピンオフ製作が決定し、2016年に公開された。主演は今作同様ライアン・レイノルズ。


  • 製作中から続編の制作は決定しており、未公開のエンディング後映像にその伏線がある。
    ちなみにその舞台は原作における展開を基にしている。



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最終更新:2024年02月07日 21:08