あきつ丸(艦これ)

登録日:2014/03/09 (日) 00:51:00
更新日:2023/06/17 Sat 17:19:47
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「ここでは、艦隊これくしょんにおけるあきつ丸について解説するのであります。」



大発、エンジンに火は入っているな!?



むしろ、とばしていくのであります!!


イラスト担当:くーろくろ
CV:能登麻美子
上があきつ丸、下が改造後のあきつ丸改である

概要

駆逐艦巡洋潜水艦、そして戦艦と、艦これには沢山の軍用艦艇をモチーフとした擬人化キャラ、すなわち艦娘が登場している。
軍艦の特性上、艦娘は基本的に海軍の艦艇がモチーフであったが、2013年12月24日の「大型艦建造」実装と共に新たな艦種の艦娘が実装された。
その一人が装甲空母大鳳、そしてもう一人が艦これ初の陸軍艦艇である(強襲)揚陸艦の艦娘、あきつ丸である(厳密には後述の分類のため「船娘」になるのだが)。
名前の由来は「秋津国」。扶桑、大和と同じく「日本」を意味する名前である。


揚陸艦とは?

人員や物資の輸送を主とし、かつ湾岸設備を使わず自力で陸に揚げる能力を持つ軍艦のこと。艦内に搭載した小型船艇や軍用車両を利用したり、さらには自ら海岸に上陸したりと、あの手この手で陸に人員を送り届けるのが主な役目である。海の上での戦いを中心とする海軍とは対照的に、陸軍はこういった海を越えて陸上で戦うための艦艇を建造し運用していた。なお、陸軍の書類上は揚陸艦とは呼ばれず「丙型特種船」という分類になっている。
強襲揚陸艦はそんな揚陸艦に飛行甲板を搭載し、ヘリコプター運用能力を持たせたものである。これ自体はヘリコプターが発展した戦後の艦種で、あきつ丸自身は初期は艦載戦闘機、改修後はオートジャイロと呼ばれる特殊な航空機の運用を想定していた。彼女はいわば強襲揚陸艦の先駆けである。


艦これでのあきつ丸

恒常入手方法は大型艦建造のみ。そして人にもよるが大型艦建造の顔である「大鳳」や「大和」より出づらい。
大型では一応大鳳と同じレシピで出るそうなのだが、大鳳を持っていても彼女はいないという提督は多いのではないだろうか。
2014年8月8日~28日開催の夏イベント「AL/MI作戦」のMI第4海域(E-4)のボス等、イベント海域でドロップ対象となることもある。

性能(第1期)


……すごく、使いづらいです。

何というか、一言で言えばよくわからない性能だった。
まず改造前のあきつ丸。初期兵装は小口径砲と大発動艇の2つ。
大発動艇とは人員と物資を輸送するモーターボートのようなもの。実装初期は戦闘では役立つ場面が無く、遠征時に獲得する資源を増やす為の装備。
水上機母艦時代の千歳と千代田や瑞穂、阿武隈改二に積み、遠征効率を上げるための装備だった。あきつ丸自身は燃費が悪く候補外。
一度発艦させた機を着艦はさせられず、史実で戦闘機を運用しなかったことを反映してか、艦上機は装備できるがスロットが0機で意味が無い。飛行甲板は飾り。
また魚雷、中型砲、大型砲を積めないため火力も低め。

彼女が本気をだすのは改から。
史実で対潜護衛空母に改装されたのを反映して、ちゃんと艦載機のスロット数が各8に増えている。
これによって艦上戦闘機を搭載して制空争いに参加することが可能。
ちなみに、艦載機の運用方法は他の空母娘のような弓矢、式神、からくり人形ではなく、走馬灯から背中のスクリーンに映しだされた影を使うという独特の方式を取る。

また、改造すると彼女は新たにカ号観測機と三式指揮連絡機という特殊な艦載機を搭載する。
これらを装備することで、潜水艦に対して攻撃が行える。
艦攻と違って開幕爆撃は行えず、潜水艦以外の敵艦への攻撃は不可能だが、高い対潜値と搭載数が減らないというメリットがある。
ぶっちゃけこれをあきつ丸にやらせることは稀で、対潜が重要なMAPでも航巡・航戦・軽空母に回されるが

全体的なネックは装甲の薄さと戦艦クラスの燃費の悪さ、そしてやはりというか火力の低さ。
その代わり入渠時の修理時間は駆逐艦並みの速度なので修理効率は良い。
アプデで修正されるまでは戦艦並みの修理時間だったのはみんなには内緒だ!

攻撃性能の低さゆえに使いづらいところがあるが、空母ではないので航空戦や対潜攻撃を行いつつルート固定に使えるという意見もある。(海域によっては特定の艦種がないとボスに行けない、もしくは特定の艦種が含まれているとボスルートから外れるという場所がある)
またみんなのトラウマ5-3で夜戦に参加しつつボスの開幕航空戦に持ち込めるという利点もある。


そしてこれ以降のイベントでも、あきつ丸がルート固定条件になっていたり、あきつ丸の起用が有効な場合が度々登場するようになる。
イベント海域では、ルート固定の都合で空母が使えない海域や、直接的に空母の投入数が制限される海域が登場することがある。
弾着観測射撃が導入された昨今、このような海域においてそのまま制空能力ありの敵艦隊に突っ込めば、制空権を奪われあっという間に蜂の巣である。
でも水上機だけでは制空能力が心許ないしもっと本格的な艦載機が使いたい……。
そんな時、「空母じゃないけど艦載機運用可能」なあきつ丸に烈風などの高性能艦戦を載せることにより、制限をすり抜ける裏技的制空権奪取が可能となるのだ。
この場合、制空権を取って相手の弾着観測射撃を封じる(そしてあわよくばこちらが使う)のが目的であるため、その後の艦載機による攻撃はできなくて構わない。
無論あれば尚良いのは確かだが、制空権を取るだけでも戦闘は随分楽になる。
そんなわけで最近のあきつ丸には「普段はいまいち影が薄いが、イベント時に大活躍する艦娘」のイメージが定着ていった。
生い立ちから考えても「ろくに艦載機で攻撃できない空母」ではなく「空母ではないのに艦載機が使える揚陸艦」というのが、あきつ丸の本質なのである。

また、大発動艇にも「陸上ボスへの特効」「イベント海域輸送ゲージの減少量増加」という価値が生じ、かなり重要度の高い装備に。
より高性能な上陸艇が登場した後も多くて困るということはそうそうなく、あきつ丸の初期装備分も多くの提督にはありがたいものだった。



昨今の扱い

だが…2期に入って以降、あきつ丸は活躍の機会に恵まれず、暗雲が漂い続けている。

【ゲームシステム面の壁】
  • 大発/内火艇の装備が可能な駆逐艦/軽巡洋艦の増加、給油艦に大発が搭載可能になる上方修正で『揚陸艦』という艦種自体の優位性の低下が深刻。対地だけやってればいいマップばかりではないのだ…
  • 水上戦闘機の実装により、かつてあきつ丸が担っていたような役目を航空戦艦・航空巡洋艦・水上機母艦・補給艦・一部の軽巡でも担えるようになった。特に高速統一が求められるような場所だとこの影響がより深刻になる…
    • 伊勢型改二が艦上機を多めのスロットで運用できるようになったことでこの点はより顕著になった。
  • あきつ丸が明確に「空母」として扱われるようなルート制御が目立ち、それならば同じく揚陸艇を装備可能かつ噴進弾幕を使用可能なガンビア・ベイMkⅡ、雲鷹改二、鳳翔改二戦といった一部護衛空母改二の方が使い勝手が上(ただし、これらの運用には入手が容易でない試製甲板カタパルトが必要であり、戦力が整っている事が前提条件である)
  • 揚陸作戦なのに肝心の揚陸艦(=あきつ丸)が使用自体不可能という本末転倒極まりないマップまであった
  • 今や、彼女が持ってくる装備が全て開発可能になり希少性が薄れた(ただし開発には神州丸、特務艦形態の宗谷、そして当のあきつ丸のいずれかが必要)。入手性こそあきつ丸が一番良い(他が軒並みイベント限定で悪すぎるだけとも言う…)ものの、裏を返せば神州丸・宗谷を先に入手できればあきつ丸を育てる利点すらも減ってしまうという事なのだ…
  • 艦戦搭載可で同じ役目を持てる山汐丸が泊地マスに行けるのに対し、あきつ丸は泊地マスに行けないので優位性がない(山汐丸はタンカーでもある為、速吸や神威と同じ補給艦扱い)
  • そもそも、揚陸艦だからといって地上目標の敵に特段特効を持つわけではないし、別に対地攻撃を優先するわけでもない。特効の概念がない頃に実装された弊害か。

【性能面での壁】
性能面においても、競合先がかなり増えてきている。
  • 4スロットかつ高速の水母・日進の実装。高速統一や水母を入れると最短ルート、というルート制御は多く、ルート制御面で優位。輸送作戦においては対艦攻撃力と汎用性であきつ丸を大きく上回る
  • 4スロットの揚陸艦・神州丸の実装。こちらは艦戦が搭載できないが増設にもAB艇などが搭載可能で、要求対地火力の増加に伴い神州丸の優位性が増加。昨今のイベントでも神州丸だと通れるのにあきつ丸だとルート逸れが起こるケースがあった。あきつ丸の方が後継艦なのに……
  • 第3の揚陸艦である熊野丸の実装。スロット数こそあきつ丸と同じ3だが、彼女も艦戦を装備できる上に、あきつ丸には装備できない艦爆と洋上補給も装備可能、とやはり汎用性であきつ丸を上回る。
  • 海軍製の戦車揚陸艦・第百一号輸送艦の実装。装備の幅や汎用性こそあきつ丸に劣るが、此方は対地攻撃を優先する(というより艦の特性上、それくらいしかできない)特性があるので、水上艦を狙った挙句ミスするようなトンチンカンなターゲティングを行わない。今後「第百一号輸送艦は最短を通れるが、あきつ丸では最短を通れない」ようなルート分岐の実装が容易に予想がついてしまう

…などなど、実装最初期こそ「空母でもないのに制空に寄与できる」「大発を搭載できる」といった画期的な役目を持てたが、今はその役目を他が果たせるようになり、別の要素が加わるようになったことで使い処が限られてきているというのが現状である。
ゲームシステム上の話をしてしまえば「補給艦」や明石や秋津洲と同列に扱われるようになるだけでもあきつ丸を使いづらくしている問題のほとんどが解決するのだが、彼女は「補給艦」ではないのでそれではあんまりだろうし、結局は熊野丸が優先して使われる事にもなるだろう…

とはいえ、一部の任務や海域では揚陸艦が明確に区別されていたり、搭載するのが艦戦な分水母や神州丸より制空値を高めやすかったり、上述の入手性の差など、(消極的な面もあるが)あきつ丸ならではの強みは皆無ではない。

メディアミックスでの扱い

公式4コマでは33話より登場。揚陸に失敗して、砂浜に乗りあがっていたのを401に救助されて鎮守府にやってきた。
なお、ゲームでは知らない子扱いだったまるゆとは陸軍繋がりで最初から顔見知りになっている…が、再会早々海軍式敬礼で挨拶されて凹んだ。
MI作戦には間に合わなかったが、65話の渾作戦にて遠征先で美味しいもの食いまくったからという理由で突如あきつ丸改にパワーアップ。
例のあの攻撃で大暴れした(あろう事か、「ダブル~」とか言ってるが、単行本でも解説なし)が、反撃を喰らって大破。
真っ白に燃え尽きて通常のあきつ丸に戻った。おいおい……
なお、あの攻撃は日向の「艦載機を放って突撃」をあきつ丸なりに解釈した結果らしい。
その後、第85話の第十一号作戦の際には遠征に出かけていて不在で、改になって戻ってきた時には作戦終了しており、ショックで真っ白に燃え尽きて以下略
第二次SN作戦時では当然の如く改になって登場したが、既に改になっている事を誰も驚かなくなっていた。
このように改の存在自体が出オチ化している感すらある。
五航戦改二回ではこのあきつ丸の無印⇔改の行ったり来たりについて、初雪がコンバート改装と勘違いしていた。
また、阿武隈は改二になると大発を使えるようになることから、あきつ丸を「師匠」と呼び慕っている。
ここに艦これに新たなる師匠が誕生した
その後千歳型と瑞穂以外の大発が装備できるようになった艦はすべてあきつ丸が指導した事になっており、
響に至っては4コマ設定では史実で暁達を失った哀しみの感情でヴェールヌイ化してしまうという扱いだったのが
大発を使うためにヴェールヌイになる必要があるのであきつ丸の指導の結果ヴェールヌイ化を制御できるようになった。あきつ丸すげー…
ただし、あきつ丸が黒くなる(=改造)現象を再現したため、ヴェールヌイから響に戻るのに飯(=資材)を食べる必要があるという本末転倒なものだったりする




追記、修正は陸を目指しながらお願いします。


画像出典:艦隊これくしょん -艦これ-
© 2013 - 2014 DMM.com/KADOKAWA GAMES All Rights Reserved.
































???「でもそんな事はどうでもいいんだ、重要な事じゃない。」



そう、使いづらさ、攻撃性能の低さなんて重要なことではない。
艦これは基本どんな艦娘も育てればちゃんとした戦力になるゲームなので、彼女を強くしたいなら近代化改修してレベルを上げればいい。
それでも心配なら旗艦にしよう。経験値は多めにもらえるし被弾しづらいから一石二鳥だ。
そして艦これは軍事系SLGでもあるが、同時に萌えゲームでもあるということを忘れてはいけない。








そう、可愛いのだ。

彼女はとても可愛いのだ。

BGM:煉獄の地下街3


オーケー、じゃあまずは彼女の姿を見てみよう。
白い服に白い肌(中破絵を見ると地肌と顔の色が微妙に違うので、おそらくおしろいを使っていると思われる。)、そしてボブカット。画風は少し人を選ぶかもしれないが、使っているうちに愛着とかそういうので慣れてくるだろう。
そして他の艦娘のようなセーラー服ではなく、陸軍出身らしく陸軍の軍服をアレンジしたその絶対領域の眩しいミニスカ衣装。
改になれば改造前とは対照的な黒い服へと変わり、より絶対領域が際立つ。


???「最近の俺のムーブメントはな、脚…それも、ニーハイだ」


なによりくーろくろ氏のこだわりが見える胸。
見て分かる通りばいんばいん。
もうとってもばいんばいん。
千歳ねぇにも千代田にも五十鈴にも負けねぇ素晴らしいモノをお持ちで。龍驤?いえ、知らない子ですね……


たまらん。


次にキャラとセリフだ。
彼女を一言で言えば、「ちょっと天然の入った生真面目キャラ」である。そして陸軍らしくどこぞのカエル型エイリアンのように語尾に「であります」と付けるのも特徴。声はモアだけどな!
陸軍で作られた艦艇が元ネタである彼女は、海軍の鎮守府内での様々な形式の違いに悩まされたり振り回されたりしつつ健気に仕事をする。
改造したらもれなくパロゼリフも言ってくれるよ!
海軍ドッグの心地よさに嬉しそうなため息を付いたり、提督のボディタッチに慌てたり、眠れない提督と話していたら自分が寝落ちしていたり、艦娘の建造の仕方に仰天していたり……


初々しいところもたまらん。


そして中の人は能登麻美子女史。
凛々しく落ち着きのある声はとても素晴らしい。能登かわいいよ能登。
最近じゃ神を神速で狩る某ゲーム生真面目だけどすこし浮世離れしたキャラを演じてたので、かなりピッタリ。
また、最近劇場版が公開されたゲーム的には天然ボケのロボットの真似をしている癒し系ナビにも聞こえる。
中の人が公開される前から、声質とか真面目なとことか聞いてて思い出した人も多いと思いますも。
興味がある人は早速手に入れて時報セリフや母港セリフを聞いてみよう。もうマジで可愛いから。


全てがたまらん。


というわけでみんなもレベル99まで育ててケッコン(カッコカリ)しよう!あの時のセリフとか特にヤバいから!!
さて、早速書類一式をあきつ丸に……ん?こんな時間に誰だ?












憲兵「我が陸軍の艦艇に発情している不届き者はここか?」

ゲェーッ!憲兵!!

憲兵「貴官とはぜひとも『一対一』で『話』がしたい、ちょっと詰め所まで来てもらおうか。」

はっ離せ!俺はあきつ丸とケッコンするんだ!離せ!離せーーーーーっ!





「……。」
「……つ、追記、修正は他の提督殿に任せるであります。」

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最終更新:2023年06月17日 17:19