コマンドウルフのバリエーション

登録日:2012/09/23(日) 17:46:41
更新日:2022/09/09 Fri 11:31:13
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この項目ではゾイド「コマンドウルフ」のバリエーションについて記載する。


【キットにおけるバリエーション】

ここでは国内版全18種を紹介する。

○トミー系

◆旧ノーマル版

記念すべき第一号。装甲の色は白で、内部機構は黒。キャノピーはスモーク。
この頃の最高時速は200km/hだった。

◆旧NEW版

MK-Ⅱ部隊仕様とも。
装甲色は白のままだがやや明るくなり、内部機構は紺色、武装の色は金に代わっている。
このカラーは同じくMk-2部隊のシールドライガーやベアファイターと共通で、当時の共和国のメインカラーだった。
そのため実際にはコマンドウルフMk-2とでもいうべき機体であり、最高速度も210km/hに向上している。


◆新版

平成になってからの第一弾。
機体色は旧ノーマルと同様、装甲が白で内部機構と武装が黒い。
ただ、キャノピーがオレンジになっているのが相違点。
見た目は旧ノーマルに近いが内部はMk-Ⅱからのアップデート型なので、最高速度も210km/h。

バトルストーリーではトミー・パリスの機体が、アニメや漫画ではバンの父、ダン・フライハイトの機体『ジーク』が有名。

◆コマンドウルフAC/AT/AU

媒体によって表記が違う。ACとはアタックカスタム。ATとはアーティ、アタックユニット。
コマンドウルフにカスタマイズパーツの「アタックユニット」を装備した姿。
大型の二連装砲で火力を増強しつつ、増量分を補助ブースターで補っている。
通常の白いコマンドウルフに装備させたものと、装甲色が青い機体に装備したものの二タイプがある。

前者はもっぱら「AT」「AU」と表記され、一般部隊に広く流通した。
後者は主に「AC」と表記され、バラのパーソナルマークの共和国軍の特殊工作師団416部隊、通称「青の部隊」が運用。
のちに精鋭機動部隊「閃光師団」が編成されるとそのまま合流した。
閃光師団の機体としては旧式だが、高価で数が少ない新型機の補佐役として、数を揃えられるコマンドウルフは優秀だったのである。

青い機体はさらにメタリックブルーで塗装されたRZ版と、成形色がラメ入りメタリックブルーのFZ版が存在する。
上記のバトルストーリーで登場したのはRZ版で、アニメの新世紀/0フューザーズに登場したのはFZ版である。


◆コマンドウルフIS(アーバインスペシャル)

エウロペ出身の盗賊アーバインが戦場で乗り捨てられていた物を拾い、改修した機体。
メインカラーは黒で、肩のみが赤い。背面に本来ゴジュラス用のロングレンジライフルを装備しているのが最大の特徴。
アーバインは盗賊なので、おそらくは共和国から盗み取ったか横流ししたものと思われる。
修復の過程で規格外のパーツが多数使用されたため、クセの強い機体に仕上がった。
一般機よりも優れた部分もあるものの、最高速度は200km/hに低下するなど、不具合を生じているところもなくはない。

アニメ版ではアーバインの愛機として、バン・フライハイトシールドライガーブレードライガーとともに長く活躍。
最期はレイヴンのジェノブレイカーによって破壊されるが、その意思はライトニングサイクスに引き継がれた。

バトルストーリーではヘリック共和国の募集に応じた傭兵部隊の一員としてアーバインともども参戦。
アーバインがゴジュラス・ジ・オーガを護るためにアイアンコングPKと戦った際に圧倒的な能力の差で破壊されるが、
死を賭しても挑むアーバインの意気と、死を賭して答えようとしたコマンドウルフの意識は、決して人間を受け入れなかったオーガを起動させるきっかけとなった。

キットは塗装済みランナーにより色分けを再現。ゾイド初の塗装済みパーツ仕様となった。

携帯コンテンツのゾイドサーガオンラインでは戦闘によって戦闘不能になったステルスバイパーの代わりに、放棄されたコマンドウルフをムンベイの持つシャドーキーとDr.Tの連れていたオーガノイド、パルスの力で復活させた機体という設定になっており、アーバインがムンベイと面識がある事とオーガノイドを欲した理由付けがなされている。
また、この作品ではメモリーバンクこそサイクスに移植されたものの、コアそのものは健在であり、何時かコマンドウルフも復活する可能性が示唆されている。


◆ブルーコマンドウルフ

大ゾイド展にて限定販売された。名前の通り装甲が青となっている。武器等は金色、キャップは白。
共和国軍の訓練を終えたばかりの特殊部隊「セブン・トゥ・スリー」の所属機で、最高速度はさらに向上した231km/h。


◆レッドコマンドウルフ

GBソフト「邪神復活 ジェノブレイカー」の初回特典。
コマンドウルフはヘリック共和国の主力機として多数動員されたが、数が多いだけに一部はガイロス帝国に鹵獲されていた。
多くは研究のために解体や破壊といった末路を迎えたが、一部はカラーリングを変えて帝国軍にて運用された。
実際、コマンドウルフはその扱いやすさと性能、カッコ良さで帝国側の兵士達からも非常に人気が高かった為、(公式非公式問わず)戦地で共和国側が乗り捨てた機体をそのまま頂いてしまうケースも多かったとの事である。
その運用データはライトニングサイクスの開発に貢献したらしい。
装甲色は赤で武装色は銀、キャノピーは緑で関節キャップは青、とガイロス帝国らしいカラーになっている。


◆ミッドナイトブルーコマンドウルフ

上記GBソフトの二次出荷版特典。
装甲はブルーコマンドウルフと比べて深い青となっている。
また武器は銀、キャップは黒である。


◆コマンドストライカー

装甲がパール調のコマンドウルフと装甲の青がメタリック調になったレオストライカーのセット。
コマンドウルフをベースに、ブロックスゾイド『レオストライカー』をユニゾン(変形・接続)させたものである。
アニメ版のモビリティモードと追加パーツでレオストのパーツを全て使ったパーフェクトモードの二形態を持つ。


◆コマンドウルフホロテック

イベントで限定販売。
装甲がクリアブラック、キャノピーがクリアピンク、武器がピンクと珍しいカラー。
同系統のカラーのレオストライカーホロテックも販売された。


◆コマンドウルフLC

GZ版で発売された。内容はコマンドウルフISのリカラーで、機体色はデザートカラー風になっている。
アニメではゾイドジェネシスに登場。


◆コマンドウルフRGC

ゾイドオリジナルの第三弾として発売された。内容は緑色のコマンドウルフLCをベースに、大型のレールガンや頭部のスコープを始めとして様々な追加パーツを付けたもの。
レールガンカスタムの他に、コンセプトアート版のザッパ機(ややデザインが異なるが)としても組むことができるようになっている。
もちろん、通常のコマンドウルフやコマンドウルフLCとして組むことも可能。


以上、通常販売8種、特典2種、限定販売3種の計13種が存在する。



○HMMシリーズ

ハイエンドモデルとして、全体的な再解釈と細かいディテールの追加をしている。また背中の砲塔をよりビークルらしくリデザインを行っている。
尚、版権の都合や再解釈の過程により一部に独自設定が見られる。


◆ノーマル版

ベースはRZナンバーのノーマルだが、スモークのキャノピーが付属しており、旧ノーマル版も再現可能となっている。
シールドライガー含めた開発計画が「W計画」と呼称されたという独自設定が追加された。


◆コマンドウルフAC

ベースはRZナンバーのコマンドウルフACだが、小型火器が新たに付属された。

後にアニメカラーとしてリカラーしたバラッド仕様が販売されている。


◆コマンドウルフLC

ベースはレッドコマンドウルフ。
ベースから分かるように赤色のガイロス帝国仕様機だが、HMMでは故郷のために離反した部隊の機体と設定が独自の設定がされている。
後にIS仕様を販売すること見越してかロングレンジライフル(LCなのでロングレンジキャノン?)装備となっている。
……あれ?ロングレンジライフルはゴジュラス用=共和国の装備じゃなかったのか?
データをどこかから盗んだのだろうか?


◆コマンドウルフIS

アーバイン仕様コマンドウルフがベース。
概ね設定はベースと同じとなっている。


【改造作例、アニメ等のバリエーション】

○公式ファンブック記載


◆ケルベロス

頭を二つにした改造機。
片方の頭はコクピットが存在せず、コンピュータユニットが搭載されている。
見た目はかなり派手だが、火力面は据え置きなので、それほどとびぬけた強さはない。
ちなみに、首が二つなのはケルベロスではなくオルトロスである。とはいえキットで三つ首を再現するのは不可能ではあろうが……

余談だが、アニメでは三つ首のセイバータイガー『ケルベロス』が登場している。
結論としては幻覚であるのだが、三つ首を作って動かせるのはさすがCGアニメというところか。


◆ブリッツァーウルフ

強化試作型。
新型の試作ビーム砲や、コクピットへの追加装甲、ジェノブレイカーのものを模倣したフリーラウンドシールド等を装備している。
テスト用の一機が開発され、ライガーゼロとともに量産型デススティンガー「キラー・フロム・ダーク」の迎撃に出動している。
コロコロコミックで開かれた改造コンテストの入賞作品。冗談ではなくムチャクチャかっこいい。


◆クライマーウルフ

ニクス大陸への侵攻を考慮し、同地方に多い山岳での戦いに備えて開発された改造機。
ノーマル機より足の爪を鋭くしてスパイク力を強化している他、コクピットの装甲強化や背面砲塔の新規開発などが行われた。
実際はトレカ初出。


○アニメ登場

◆コマンドウルフSM

スプレッドミサイルを搭載した形態。
スプレッドミサイルとは、ポッドに八発装填された大型弾頭で、内部には槍のようなものがクラスター爆弾よろしく大量に詰め込まれている。
発射すると、ミサイルは天高く飛び、空中で爆発。内部の槍状の弾体が空中で放散し、地上に降り注いで敵を攻撃する事ができる。
本来はゴジュラス用に開発されていたが、扱いが難しいことから開発は放棄されていた。

無印にてアーバインのコマンドウルフに一回だけ採用され、レイヴンのセイバータイガーを傷だらけにして右前脚を打ち抜いた。
しかしシャドーと合体したセイバータイガーは槍の刺さった右脚を切り離して突進。
シャドーの強化とレイヴンの操縦を受けたセイバータイガーは、降り注ぐミサイルをすべて回避し、アーバインのコマンドウルフを倒してしまった。

ちなみに機体名の「SM」はもちろんスプレッドミサイルの略で変な意味ではないのだが、ゾイドサーガでこの機体を開発するのに必要なアイテム名が「SMセット」というアレなことになっている。


◆ミサイル強化型

強化型共和国軍仕様とも。
背面砲塔を排除して四基の大型ロケットランチャーを装備し、交互に発射することで多大な破壊力と連射性能を発揮する。
またコクピットや肩部には増加装甲が施され、火力と防御力の増強を図っている。
アニメでは脱走した捕虜が盗んで起動し、市内で暴れまわったが、バンのシールドライガーに倒された。
のちに回収されて共和国軍にて運用され、ガイガロス攻略作戦に参戦している。


○その他

◆ガトリングウルフ

4連装ガトリングバズーカを装備した改造作例。他にウイングやブースター装備で迷彩塗装が施されている。
ムック本「ゾイド改造マニュアル」にレシピ付きで記載された。

その実態は児童向けのお手軽改造作例で、ガトリングバズーカは4色ボールペン+ストロー、ウイングはシャープペン芯のケース、ブースターはボールペンのキャップ
塗装用のスプレー以外は全て100円ショップで購入可能。


◆ウォルターウルフ

コロコロコミック付録に記載された改造コマンドウルフ。
試験的にオーガノイドシステムを搭載したワンオフ機。
オーガノイドシステムの影響で変異したのか、それとも新型機開発の側面があったのか、ボディフレームやキャノピーの形状が大幅に変わっている。
カラーリングは装甲がカーキ。


◆CPパッケージ記載ゾイド

CPではコマンドウルフ用と設定されているアタックユニットの他にも、パッケージの取り付け例としてボマーユニットやバイキングランスユニットを肩に装備した写真が記載されていた。



追記・修正は改造のイマジネーションを思い浮かべながらお願いします。

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最終更新:2022年09月09日 11:31