ミジー星人

登録日:2014/02/16 Sun 02:46:31
更新日:2024/01/13 Sat 17:16:26
所要時間:約 5 分で読めます





欲しい……私はなんとしてもこの星が欲しい!


ミジー星人とは、円谷プロ制作の特撮作品『ウルトラマンダイナ』に登場する、間抜けな宇宙人そのものである。

身長:180センチメートル
体重:80キログラム
出身:ミジー星
別名:知略宇宙人

地球侵略の為ミジー星からやってきた工作員。
ミジー・ドルチェンコ(リーダー)、ミジー・ウドチェンコ、ミジー・カマチェンコ(オカマくさい)の3人組で、地球人に変身して行動している。

ちなみに、名前の由来は「地味」を逆さに読むとわかる。

演:桜金造(ミジー・ドルチェンコ)、佐藤信一(ミジー・ウドチェンコ)、中島修(ミジー・カマチェンコ)



【能力・武器】

●変身能力

一本締めをすると元の宇宙人の姿に戻る。
が、くしゃみをしただけで変身が溶けてしまう。

●ビーム銃

どことなくおもちゃっぽさが拭えない。

●放電能力

ドルチェンコがウドチェンコとカマチェンコにお仕置きするときに使っていた。


【手下】

●三面ロボ頭獣 ガラオン

電気エネルギーで動くミジー星人の侵略用ロボット兵器。
天井からぶら下がったヒモを引いて操縦することができる。

●特殊戦闘用メカニックモンスター コガラオン

予算が少なくて小型になってしまったガラオン。しかもすぐ壊れた。

●特殊戦闘用超小型メカニックモンスター ぽちガラオン

予算不足でコガラオンよりさらにちっさいガラオン。
コンピューターの指揮系統を乗っ取ることができる優れもの。


【活躍?】

第13話「怪獣工場」に登場。

ピコポン玩具製作所という怪獣のおもちゃを作る工場を隠れ蓑に、密かに全長400メートルの巨大ロボット・ガラオンを組み立てていた。
しかし、偶然にもタケシという少年にガラオンの組み立てに加えミジー星人の姿に戻る瞬間まで目撃されてしまう。

タケシがとんでもない大嘘つきだったため最初にスーパーGUTSが調査に来たときはカモフラージュを駆使して難を逃れたが、
その夜に再びタケシの侵入を許してしまい、投げつけられたパチンコ玉に足を取られたりかんしゃく玉にびびったりしてるうちに逃げられてしまった。

その後、タケシが無理やりアスカ・シンを連れて再び基地内に突入してきたところを捕まえることに成功した……
……のだが、自分の計画を暴露する口上が長すぎたせいで、アスカに反撃を許してしまうばかりか、
ウドチェンコとカマチェンコが撃ったビームのせいでカモフラージュ用のシールドがぶっ壊れてしまった。 

これにより基地がスーパーGUTSに見つかってしまい、頭しか完成していない状態のガラオンを投入。
笑気ガスや3面の顔から放つ破壊光線でウルトラマンダイナを苦戦させたが、ミラクルタイプの分身能力に翻弄され形勢逆転。
ダメージを受けたガラオンを引っ込め、捨て台詞を吐いてどこかへ飛んでいった……


【活躍?その2】

第30話「侵略の脚本」に再登場。
前述の失敗によって本国から見捨てられたらしく、どこぞのボロアパートに潜伏し、
ウドチェンコはレンタルビデオ屋で、カマチェンコはオカマバーでアルバイトをして資金を稼いでいた。
しかもこの二人、奥秩父の山中に隠したガラオンが燃料切れで動けないうえに、本国にも帰れないことから、
すでに侵略を諦め地球に永住してしまおうかと考えていた。

ある日、カマチェンコは出勤前のアパートのゴミ捨て場で「地球無条件降伏」と題された冊子を偶然見つける。
それは隣人の脚本家・三上秀男*1が書いたものの、ボツを食らって捨てられていたヒーロー番組用の脚本であった。
脚本の内容に感銘を受けた3人組は、三上に「あまり金のかからない地球侵略の計画書」を書いてもらうことにした。

ちなみにこの計画書によれば、ホログラムで翻弄した後にスーパーGUTSを捕らえ人質にすることで、
TPCに燃料切れのガラオンに向けて大量の電気エネルギーを放電するよう要求しようとしていたらしい


そしてこの計画書を元に地球を侵略しようとしたのだが、
ホログラムが微妙に乱れたせいでアスカにあっけなくばれてしまい、燃料切れで動けないガラオンはスーパーGUTSに一方的に凹られてしまう。

しかし、ミジー星人は諦めていなかった!
なんと、突然発生した落雷によりガラオンのエネルギーが充電され、ガラオンが動き出したのだ!*2 

エネルギーをフルに使い破壊光線や空中からのストンピングで現れたダイナを滅多打ちにし、ついにノックダウンさせることに成功。
大喜びしたドルチェンコは、ガラオンを突進させてとどめを刺そうとした……

……のだが、ガラオンの動きが途中で止まってしまう。
なんと、絶妙なタイミングでまたも燃料切れに陥ってしまったのだ。

そのままダイナのソルジェント光線を喰らい、謎の顔エフェクトとともにガラオンは完全に破壊されてしまった……


ちなみに三上はこの計画書を脚本だと思って書いたため(途中までで後に真実に気付くが)、
テレビ番組にこの計画書が使われた際に監督から「よくこんなくだらない脚本思いついたね」と言われた。

三上「だってホントの事だし……」


【活躍】

OV「ウルトラマンダイナ 帰ってきたハネジロー」にまさかの再登板。
どこぞの店でラーメンを食べようとしていたが、怪獣「アーウォン」の出現でラーメンを食べ損ねてしまう。
しかも、アーウォンを操っているという冤罪を被りなんと彼らが凶悪な宇宙人であるとニュースで大々的に報道されてしまう。

このため職とアパートを失い、野宿するハメに……。

やがてハネジローの機転でスーパーGUTSに見つかってしまうが、
ファビラス星人の伝言によりアーウォンを操っていたのが侵略成功率100%を誇る好戦的な宇宙人「デハドー星人」だとわかった。

そうこうしてるうちにアーウォンがデハドー星人のエージェントと合体し侵略兵器「ワンゼット」に変貌。
ワンゼットはダイナのソルジェント光線を吸収し、逆に凝結液でダイナを凝結させてしまった。

明日ダイナを処刑するとデハドー星人が宣言し、スーパーGUTSに捕まったミジー星人も死刑になるのかとおびえていたが……

TPCはなんとミジー星人の科学力を利用してダイナを復活させることを決断。

ミジー星人はなんとワンゼットの能力を解析していき、ぽちガラオンでワンゼットの指揮系統を破壊してダイナを救出することを思いつく。
そして、ハネジローの協力を得てぽちガラオンをワンゼットの指揮系統に割り込ませ、ワンゼットを機能停止させることに成功したのだった!



……しかし。

ドルチェンコ「あのさぁ……。ほら」

カマチェンコ「動かせるの?」

ウドチェンコ「そそそれじゃあ、あのワンゼットは僕らの……もにょ?」

ドルチェンコ「……行けェッ!!」

ぽちガラオンが指揮系統を乗っ取ったため、ワンゼットの操縦権がミジー星人に移ったのだ。
それに気づいたミジー星人は乗っ取ったワンゼットで一方的にダイナを攻撃。ダイナもエネルギーが尽きかけ絶体絶命の危機に陥る……


「よーし、ここで必殺光線だ!!」(パキッ

……かと思われたが、なんと操縦用のレバーが引っこ抜けてしまう。
そのままミラクルタイプのダイナに格闘戦で圧倒されたワンゼットは、レボリウムウェーブでぽちガラオンごと消滅してしまった……


どんとはらい。


【おまけ ―三上は地球の裏切り者か否か】

日本の刑法には、第81条に「外患誘致」、第82条に「外患援助」という項目がある。
前者は「外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する。」、
後者は、「日本国に対して外国から武力の行使があったときに、これに加担して、その軍務に服し、その他これに軍事上の利益を与えた者は、死刑又は無期若しくは二年以上の懲役に処する。」
という内容であり、第87~88条にはこれらの未遂、予備及び陰謀についての規定が定められている。
そのため、第30話にて侵略の手伝いをしてしまった三上はこれらの罪に問われるのではないかという説がある。
実際に作中でも、ミジー星人の正体を知った三上がスーパーGUTSに通報しようとして、命の危険を感じて思いとどまる描写がある。
これに対し『空想法律読本2』では、「三上の行動は予備罪に当たり5年前後の懲役になるはずだが、彼は書き終えるまで本物の侵略計画だとは思わず、脚本だと信じ込んでいたため無罪だろう」との見解を示している。


【余談】

デザインは丸山浩で、『ウルトラマンティガ』の頃に手掛けた没デザインの一つを流用したもの。


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最終更新:2024年01月13日 17:16

*1 演:見栄晴。名前はこの回のシナリオ担当・川上英幸の名前をもじったものと思われる。

*2 唐突な展開のようだが、作戦開始前に「午後からにわか雨」という新聞の天気予報を受けて作戦開始時間を早めていたという小ネタ&伏線がある。