グローランサーⅣ

登録日:2014/02/11(日) 23:04:00
更新日:2024/02/18 Sun 17:29:57
所要時間:約 20 分で読めます





進化するドラマチック


『グローランサーIV』はアトラスから発売されたゲーム。後に続編及び後日譚に当たるグローランサーIV ReturnがBest版と同時発売。
更に2011年に新要素を大幅に追加したPSPリメイク版『グローランサーⅣ オーバーリローデッド』が発売された。
リメイク版は当初『グローランサーIV オーバーロード』というタイトルだったが、

「オリジナルを大切にしながら新規要素を盛り込んだ新生作であるという想いや気合いが伝わらなかったため変更した」

とプロデューサーが変更の経緯をぶっちゃけている。
キャラクターデザインはシリーズ恒例うるし原智志。PSPリメイクに当たって描き直されたキャラが大多数。おっぱい方面でうるし原氏が本気を出したキャラも多数。


◇概要
システム部分は1をベースに2と3を融合させ、設定はこれまでのナンバリングから独立しており、Returnでは不明瞭だった部分が補完されている。
シナリオのボリューム不足が指摘されていたⅡ,Ⅲに比べてⅠに肩を並べる程に大幅ボリュームアップ。
一つ一つのイベント戦が告白条件に絡んでいるので周回していても気を抜けない、リング・ウェポンシステムも引き続き採用(精霊石の呼称は魔石に変更されている)。
主人公の代弁者である妖精は取れる行動の増加や育成要素を追加して「使い魔」として登場。選択肢によって決定され、
PS2版ではⅢのデータをコンバートするとⅢの妖精であるラミィが選べるようになり、最大3種類から選べる。(PSP版では無条件で4種類)
好感度システムは続投。だが好感度によって戦闘中などの応対が変化し、状態異常中などは明らかに元気がなくなるなど細かい。
さらに、最終休暇を一緒に過ごしたキャラクターのみステータス画面の表情がさらに変化する。
Ⅰの休暇システムや領地やGLチップスも復帰。一方で恒例だったキャラメイキングは無くなっている。
リミットアビリティという各キャラ固有の特殊技が設定され、猛威をふるっていた遠距離攻撃キャラは命中率にマイナス補正が掛かり、
その代わり硬直時間が全体的に短縮された。
OPアニメやCGムービー、PSP版はアニメーションムービーが追加され、様々な意味で原点回帰していると言える。
PSP版は新規キャラや新イベントが追加され、更にルート分岐によってEDが変化するようになりED数は40以上とコンプリートが滅茶苦茶大変になった。

終盤の駆け足気味な展開、黒幕の影が薄いなどの部分がよく突っ込まれるが、それらを含めても良作。
リメイクも新規キャラ追加により違和感などが懸念されたが自然にとけこんでおり、システム面なども見直されているので良リメイクといえる。
1と並ぶほどの高評価を受けている作品なので、グローランサーシリーズ初心者におすすめ出来る作品とも言えるだろう。

メイン級のキャラは歴代キャラを踏襲していると思われるキャラも多く、探してみるのも一興。

◇ストーリー

イグレジアスとデュルクハイムの戦争をきっかけとして、世は戦乱の時代であった。そして同時に、魔法はお伽話の中だけの存在とされていた。
主人公の所属するアルテン・シュヴァルト傭兵団も、その戦火の影響を受けた南の小島ランブラスト島を守る勢力の傭兵として参加していた。
だが突如として原因不明の大爆発が起き、ランブラスト島は混乱に陥る。脱出の間際に主人公と傭兵団長ディクセンは空に六枚の翼を持つ人影を見た。
それは周囲の誰にも見えておらず、ディクセンは人影を見るとはっきりとこういった。

天使め、と

天使の襲撃と被害をもろに食らった傭兵団は島から脱出したが、無事に大陸の港に辿りつけたのは主人公やディクセンの乗っていた1隻だけという甚大な被害を受けてしまう。
ディクセンは傭兵団の解散を決め、「自分にはやることができた」と言いクレヴァニールに自分の旅についてきてほしいことを告げ、
その旅に弟分のような存在のレムスが同行するが、最初の目的地でレムスがその場を離れている間に謎の男の襲撃を受け、姉貴分のレジーナとディクセンは殺害されてしまう。
クレヴァニールとレムスは、団長の遺した「クレヴァニール。お前こそが天使を倒すカギなのだ」という言葉を解き明かすべく戦争の渦中へ身を投じる―

◇システム
  • RMS(リアルタイムミッションシステム)
Ⅳで新規に追加されたシステム。イベント戦闘時にタイマーが表示され、カウントダウンが進む(-50で停止し、カウントダウンの速度はミッションの難易度で変化する)。上からMISSION COMPLETE→CLEAR→FAILEDという評価になり、COMPLETE時のみ好感度が上昇する。
カウントが0を下回るとそれ以外のCOMPLETE条件を満たしていてもCLEAR扱いとなり、-50となったら無条件でFAILDとなる。
  • フェイト
簡単に言うと、特定のキャラに立てられている死亡フラグをへし折る。PSP版ではPS2版で必ず死亡するキャラを救う事も出来る。
無条件で救える(死亡する運命を回避出来る)わけではなく、一定の条件を満たした上で行動を取る必要がある。
死亡フラグをへし折って救えたキャラが本来辿るはずだった運命は、ドールハウスで見ることが出来る(大抵悲惨だが)。
  • 活躍ポイント
戦闘中に活躍(敵に止めを刺す、クリティカルを出す、防御に成功するなど)したキャラはそれに応じて戦闘終了時に精算され取得経験値にボーナスが付く。但し戦闘不能になると減少する。
  • 使い魔
これまでのシリーズのは異なり、誕生前に選んだ選択肢によって初期パラメータが変動する。更に選択肢によって3種類のタイプから選出される(PSP版では4種類)。タイプによって性格やイベントやカップルエンドの内容なども異なる。
また使い魔の家とも言えるドールハウスではドールハウスのエネルギーを消費してトレーニングさせることが出来、トレーニングによってパラメータが増減する。
パラメータいくつかのスキルが習得でき、主人公が攻撃された際に主人公を守る(もしくは反撃する)、買い物時に値引きする、主人公の性格判断、ストーリーの進行状況を教えてくれる、など色々ある。
またドールハウス内ではコスチュームチェンジ出来る。ナンバリングをプレイしているとニヤリと来るコスチュームも。
  • 遠見
使い魔の能力の1つで、主人公の未来に関係するキャラの様子を夢という形で見る。夢という形態でキャラの様子を垣間見るという都合上、特定のタイミングで自発的に宿に泊まる必要が出る事がある。
主にストーリー上どうしても寝なければいけない時は世界情勢等を見る事がほとんどだが、フェイト絡みだと自発的に宿に泊まらなければならない事が多いので、回復を道具や魔法ばかりで行なっていると色んな意味で泣ける。
  • リミットアビリティ
各キャラにLv3まで設定された特殊技。戦闘中の特定状況下で発動する(ある程度狙えるが任意のタイミングでの発動は不可)。エンディング条件にも絡む事があるので積極的に覚えさせる必要がある。
Lv1は習得済みではあるが、Lv2はLv1を使い込めば覚え、Lv3はLv2まで習得済みで、尚且つ特定の条件を満たす必要がある。

またⅠからMY CITYとGLチップスが復帰。また周回プレイも完備。但し今回初めて搭載されたシステムの大半は次回作では外されている。


◇キャラクター
パーティーメンバー

クレヴァニール(CV:高橋直純)
主人公。声優はReturnにおけるもので、PSP版PS2版ともに声はない。
幼い頃アルテン・シュヴァルト傭兵団に拾われ、レジーナとは血は繋がっていないが姉弟のように育った。
年齢は不明だがレジーナが2つしか違わないと言っているので推定18歳。
ディクセンが遺した「お前が世界を救う」という言葉を解き明かすため、そして天使を倒す術を探す旅をすることになり、同時に過酷で凄惨な運命と戦争の渦中へ身を投じる事になる。
PS2版ルートでは世界を救うために過酷な道を選ばざるを得なくなる。PSP版追加ルートでようやく救われるが、更なる茨の道を突き進む選択を取ることも可能。結果次第では世界制覇も可能である
武器は片手剣で、キャラメイクがないので初期能力値は変動しない。剣も魔法もこなせる万能型でリミットアビリティは物理面に特化している。
性格は選択肢で変動するが、Returnではクールで正義感に溢れ、頭の回転も速いが茶目っ気のある性格で描かれている。
PS2版では唇が病人のような色をしていたがリメイクに伴い健康的な色になった。
PSP版で救済が入ったが、それを差し引いてもPS2版ルートのラストから某メッティカット程ではないにせよ「ATLAS不幸主人公組」にカウントされている。
名前が長いため一部プレイヤーから「レバニラ」と略されることも。

レムス(CV:永田亮子)
ストーリー冒頭で共に旅をしていた父親を盗賊に殺され、森で倒れていたところをクレヴァニールとレジーナに拾われた少年。15歳。
良く言えば中性的な外見だが、女性的な顔立ちであることを気にしている。
心優しい性格だが、ストーリー序盤のある事件がきっかけで怒りを爆発させ、その怒りの矛先を天使に向けて主人公と共に天使を倒すことを決意する。
武器は弓で射程が長く硬直も短いが、足が遅く打たれ弱い上に魔法も苦手。リミットアビリティは狙撃特化。

フレーネ(CV:牧島有希)
今作のメインヒロイン格。主人公達が訪れた遺跡でコールドスリープについていた少女。16歳。趣味は色々なものを観察すること。
ルイン・チャイルドと呼ばれる古代人の生き残りで、ルイン・チャイルドの発見時の最高年齢は10歳前後だが細身だったためコールドスリープ装置に入ることが出来た。
本来時間をかけて行う覚醒処理の最中にアクシデントが起きたため覚醒処理が中途半端に終わってしまい、そのせいで記憶喪失となった。
だがアイデンティティは失われていない為古代語の解読が出来る。
物静かで穏やかな性格だが、記憶喪失な上に2000年後の世界に馴染めない事も相俟ってどこか引っ込み思案。
着ている特殊なスーツは2000年前では一般的なもの。武器は水晶球で、リミットアビリティは魔法特化。
過去の時代ではクレヴァニールより10歳ほど年上で、お姉さんと慕われていたのだが、コールドスリープから目覚めた時期の差でクレヴァニール達より年下になってしまった。
典型的な魔法使いタイプで魔法に関しては最強だが打たれ弱く*1足が遅いので、後方に置いていても後ろからマップを跨いできた敵の攻撃で倒れることも多い。
一応メインヒロインという立場にいるだが、主人公の相棒役には使い魔やレムスがおり、ルインチャイルドとしての役目はブリュンティールに奪われてしまったため、どうにも地味。
PSP版ではレムスのようにリベンジなるかと思いきや、トリシアやメリーヌのおかげで、相変わらず地味なままだった。

イライザ・メイフィールド(CV:浅野真澄)
イグレジアス王国東部にあるファンデルシア領主であるメイフィールド卿の息女。18歳。ものすごい立派なおっぱいの持ち主。
おしとやかな口調だが地はおてんばで少々世間知らず。聡明な一面もあるが高飛車な部分もある性格だが、根は優しい。
戦況の悪化に伴い中立国家マーキュレイ王国のマーキュリア郊外にある屋敷に執事のレヴァンと共に避難する形で住んでいる。居候ども家賃払ってやれ。
お嬢様でありながら戦闘訓練を受けており、戦闘もそつ無くこなせる。魔法を得意とする魔法戦士タイプで双剣を用いる。リミットアビリティは魔法寄り。

ヴァレリー(CV:櫻井孝宏)
あるときデュルクハイム王国で主人公達と知り合ったルイン・チャイルドの戦士。19歳。
ストイックな性格だが忠義に厚く仲間想いで、ある理由から主人公と敵対せざるを得ない状況になった時もどこかやり辛そうにしていた。
武器は投擲剣でリミットアビリティは持久戦向き。能力値が高くPS2版では間接攻撃キャラで唯一ダッシュが使えるが、硬直時間が最長と一長一短。
自分を認めてくれた人物には義理堅く、その性格故にある人物に心酔する事になるが、それが彼に影を落とす事になる。
小説版のエピローグはヴァレリー視点であるため、彼とのED後とされている。
隠しキャラの一人で、命の恩人であるクレヴァニールに恩を返すためデュルクハイムルートでも最後までついてくる。
ミュンツァーには悪いと思いつつヴァルカニア、オーディネル連合軍と戦った。

レオナ(CV:釘宮理恵)
猫耳と猫の尻尾を持つペサック族の少女。14歳。猫耳があるからと言ってペット扱いすると怒る。絵を書くのが好きで精神年齢相応の可愛らしい絵。
元々この世界の住人ではなく、ペサック族そのものが異世界の種族なのだが突如出現したブラックホールに飲み込まれこの世界に飛ばされた。
言葉が舌っ足らずなせいで本人的には「レオナ」と名乗ったつもりが「レオニャ」となってしまい、レオニャと呼ばれてしまうことになる。
武器は爪でリミットアビリティは速攻向き。前衛を十分任せられる程の足の早さと攻撃力を持つが硬直時間が長く魔法が苦手。

ヒエン(CV:辻親八)
武士のような出で立ちの伝説の剣豪。かなり年老いて見えるが45歳で、外見のせいでジジイ呼ばわりされたりフレーネからおじいさん呼ばわりされる。
ある街で襲撃されているところをクレヴァニール達に助けられたがその時に毒を受け、高熱に苦しんだ末命は助かったものの記憶を失ってしまったが、彼の武士道は失われていない。
性格は武士道を貫き自分に厳しく接しているが、仲間に対しては温和な態度を取る事が大半。パーティメンバーからおじいちゃん呼びされるのはまんざらでもないらしい。
シルヴァネール卿の叔父(彼女の母の弟)にあたり、PSP版追加キャラのマグナスの剣術の師匠でもある。
武器は二刀流の刀で、硬直時間が最短で手数で圧倒する。だが魔法は不得手で、リミットアビリティは接近戦特化。
PS2版では手数が多い分一撃の威力はやや低めだったが、PSP版にて平均~やや上程度に上方修正され近接最強キャラへと躍進した。

レジーナ(CV:清水こずえ)
アルテン・シュヴァルト傭兵団長ディクセンの娘。20歳。
クレヴァニールにとっては姉のような存在で、本人もまるで本当の姉弟のように接していた。よくクレヴァニールを自分の買い物の荷物持ちにさせていた。
行き倒れていたレムスを発見したのも彼女で、クレヴァニールやレムスだけでなく団員全員から慕われていた。
ディクセンの旅に同行したが出発の矢先に襲撃を受け、応戦するものの心臓を破壊されて死亡してしまったが…
武器はブーメランで魔法使い寄りの能力。リミットアビリティは一発逆転を狙えるものが多い。
隠しキャラの一人 デュルクハイムルートでは姉としてクレヴァニールに同行する。
シルヴァネールからヴェスターの部下と言われたがクレヴァニールのために戦うことを宣言した

使い魔
Ⅰのティピ、Ⅲのラミィと同じように主人公の代弁者であり使い魔。人型の「ドール」、獣型の「ペット」、その他の「アザーズ」があるらしいが、登場するのはドールのみ。
PSP版では4タイプがあり、作成過程の選択肢で決定する。誕生以来生みの親であるクレヴァニールを「マスター」と呼び慕っていつでもそばにいる。
スキルを習得させることで強化でき、お着替えも出来る。ふぅ…
活発で元気いっぱいな使い魔。Returnなどでの名前はピティで、Ⅰのティピがモチーフ。
ただしティピに比べれば大人しく、なにかヘマをしても蹴ってくることはない…が、DVD版でついにティピちゃんキックならぬピティちゃんキックを習得した。
声優も元ネタとなったティピと同じでPSP版で唯一声優は変更はなかったが、豊口さん自身も演じてる内にどうしてもティピと重ねてしまうこともあったとか。
穏やかで思慮深い性格の使い魔で、外見は『ラングリッサーIII』に登場するプレイヤーキャラの一人ルナがモチーフ。DVD版や小説版での名前は「ユニ」。
勉強が好きで、見たもの聞いたものからたくさんのことを学ぼうとする頑張り屋さん。
不思議と周囲をのんびりとさせるマイペースな使い魔。外見はⅢのラミィそのままだが、DVD版などでの名前はレミィ。
PS2版ではⅢのクリアデータが必要だったがPSP版では無条件となった。衣装の中にⅢのモニカの衣装があり、意外とにあっている。
PSP版追加の四番目の使い魔。冷静沈着で何でも事務的にこなし、自分のことすら道具として達観している節すらある。
外見はラングリッサーⅤのラムダがモチーフと思われる。

非パーティーキャラ
ディクセン(CV:家中宏)
アルテン・シュヴァルト傭兵団団長で、レジーナの実父であり主人公の育ての親。
優れた剣技と戦術眼、その戦い振りから傭兵団員からの人望は厚く、バウアーの生きる指針となっていた。
主人公に「天使を倒す鍵はお前だ」と言い、ある遺跡に連れて行くが…―

バウアー(CV:石井康嗣)
アルテン・シュバルト傭兵団副団長。ディクセンが傭兵団を解散させた後は団長として傭兵団を引き継ぐ事になる。
ディクセンの助言によりデュルクハイムと契約を結び、防衛を任された街で現場責任者として派遣されたルーミスと知り合い、彼の指揮下に入る。
豪快な性格で、最初こそ「大丈夫かこいつ」と色々抜けた性格のルーミスを心配していたが、互いに足りない部分を補い合うように息の合ったコンビとなっていく。
Return収録シナリオ「SENSHI」の主人公で、彼とルーミスの生き様が描かれている。

ルードヴィッヒ(CV:山崎たくみ)
デュルクハイム国軍のラインファルツ基地司令官で階級は准将。
世界の覇権を掴もうとする野心家で、かつて町会議員だったが人脈や実績がなかったため鳴かず飛ばずに終わった過去がある。
そして箔をつける為に軍に入り、そのカリスマ性と知略で瞬く間に准将まで上り詰めた。
しかし古参の将校からは「成り上がり」と下卑されており、それが原因で部下に当たるルーミスにまでとばっちりが行っている。
悪役ながらも彼の言葉には重みがある。

ルーミス・リヒトマン(CV:岡野浩介)
デュルクハイム国軍の将校で階級は大尉だが、階級は飾りのようなものとは本人の談。
野心家が多いデュルクハイム軍内部では稀有なほど昇進等には無欲で、だからこそなのか彼を慕う者は多い模様。
遺跡研究の第一人者で、デュルクハイム軍で運用されている魔石や魔石の複製技術は彼の研究結果が実を結んだもの。
普段はぼんやりと間延びした性格だが頭の回転が恐ろしく速く、遺跡のこととなると急に活き活きとする。
また戦術眼・指揮能力も確かであり、直属の上司に当たるルードヴィッヒからも一目置かれている。

カーギル(CV:関根宏次)
デュルクハイム国軍内に秘密裏に存在する情報部「アオスグライヒ」の指揮官。階級は少佐。
元々はデュルクハイムの大統領についてたが、ルードヴィッヒ暗殺を依頼されたものの、既に大統領を見限っており、ルードヴィッヒにつく。
吐き気を催す邪悪であり、クレヴァニール達ルイン・チャイルドを拷問まがいの実験の果てに多数死なせる等の悪行を繰り返す。
それだけでなくPS2版じゃ引導を渡せなかった
一応PSP版じゃ殺すこともできるが…あるエンディングを迎えるにはあえて生かさないといけない困った奴である。

ブリュンティール(CV:子安武人)
ラインファルツ基地所属のルインチャイルドで、全身黒尽くめの青年のテラ子安。
自分に厳しく他人に優しい性格で魔法も剣技も優れているが、何故か主人公には厳しい言動を取ることも。
ストーリー中共闘する場面があるが、行動が遅く足も遅いので足を引っ張ってしまう事もしばしば。
前作のラスボスと同じ声だが、精神性はかなり違う。

ミュンツァー(CV:PS2版は稲田徹,PSP版:宮崎寛務)
ヴァルカニア王国が誇る一騎当千の騎士ロイヤル・ガードのリーダー的存在。
一太刀で石造りの橋を綺麗に切断して落とすなど尋常では無い剣の名手で、国民や部下には優しく接する人格者でもある。
王の奨励により戦災孤児の少女ラティカの養父となり、良き父良き指揮官であろうとするが、如何せんラティカとの接し方はぎこちない模様。
PS2版では必ず戦死するが、PSP版では条件を満たせば生存する。

ディアーナ・シルヴァネール(CV:園崎未恵)
ミュンツァーと同じくヴァルカニアが誇るロイヤルガードの紅一点でヒエンの姪にあたる。その為後述のマグナスとは知り合い。
ヒエン達と同じく二刀流の使い手で腕は立つが何かと不遇で、終盤は国のために、国王の命により苦渋の決断を迫られる。
ReturnではOVAの主役に専用シナリオ「Foreboding」と公式が大盤振る舞いし、PSP版で攻略対象になった。

アルフォンス・オーディネル(CV:高橋広樹)
ヴァルカニア王国が誇る一騎当千の騎士ロイヤルガードの一人でクリストファーの双子の弟。兄のことは非常に強く尊敬してる
細身の双刃剣の使い手でありヴァルカニア王国の名門オーディネル家の当主。
祖国ヴァルカニアが昔から親交があったマーキュレイを攻めるとき王にこれを止めるように進言したが聞き入れられずに先陣を命じられる。
祖国への忠誠心とマーキュレイ王国への思い入れから悩むが兄であるクリストファーから自分の好きな道を進むよう言われアルフォンスとして行動することを決意しマーキュレイと同盟を結ぶ。
PS2版では助けることが出来ずヴェスターとの戦いに敗れ必ず死亡するがPSP版では助けることも可能である。

クリストファー・オーディネル(CV:高橋広樹)
オーディネル家長男でありアルフォンスの双子の兄である。現在は遊び歩いており数々の恋人を連れ歩いている。
士官学校は中退しているが、実力はアルフォンスと同等、またはそれ以上と言われていた。
真相はアルフォンスとの剣のけいこの最中に肋骨を激しく損傷しその骨が内蔵の近くに残ってしまい内臓が傷つけられてもおかしくない状況にある。
アルフォンスの死亡、または重傷後にオーディネル軍の全権を握りヴァルカニア、デュルクハイムとの戦争を戦う。
一時期NPCとしてパーティー入りするが、設定を反映してか移動が遅いうえ攻撃後のウェイトが尋常じゃなく長い。ただし能力も設定どおりで前述のロイヤルガードに劣らない凄まじい強さを持つ。

ヴェスター(CV:松山鷹志)
遺跡を訪れたクレヴァニール達の前に現れ、ディクセン達を殺害した謎の男。
自称脚本家でクレヴァニール達を駒と称し、混迷していく戦況の中あちこちに現れる神出鬼没さも併せ持つ冷酷な性格。
PS2版じゃ何がしたかったのかいまいち不明だったが、PSP版では…。

死翼傭兵団団長(CV:金光宣明)
その名の通り、悪名高き傭兵集団として名を馳せる死翼傭兵団の団長。
どくろ仮面を被った謎の男だが、初登場で女子供を殺害するという強烈なデビューを果たす。
…と思ったら次の出番ではバウアーに負けて死んでる出オチ要員。だがその際に彼の死体が消えてしまい…。
PSP版ではボスとしての出番が増えるなど悪役として大活躍。

PSP版追加キャラ
パメラ(CV:櫻井智)
アルテン・シュバルト傭兵団所属の女性で27歳。「あらあら」が口癖でおっとりとした性格。
非戦闘員なのでクレヴァニール達のように前線に立つことはないが、物資管理などの後方支援や情報分析などの団長のサポートが主な役目。
ディクセンが死亡する直前に別行動を取り、あることがきっかけでマグナスと行動を共にする。

トリシア(CV:寺本來可)
デュルクハイム軍所属の魔術師で16歳。軍に所属することになったクレヴァニール達より年下だが先輩にあたる。寄せて上げた結果とんでもないおっぱいになった。
若くして魔法の才にあふれた天才とされているがそれを鼻にかけることはなく、誰とでも気さくに接するが先輩らしくないどころか逆に面倒を見られてしまう事も。
軍に入りたてのクレヴァニール達と懇意で、特にクレヴァニールとは特殊な打音式暗号を決める程の仲。
魔法の才能に関してはクレヴァニール達を上回るが実戦経験に乏しいため、傭兵稼業のお陰で実戦経験豊富なクレヴァニール達を参考にする事もある。
救済ルート、デュルクハイムルートで仲間になるが救済ルートのほうはラストダンジョン手前で仲間になるため非常に活躍の場が少ない。
このため序盤にイベントが集中し、そこで怒涛のヒロイン力を発揮。フレーネの影が薄くなってしまった。
フレーネと同じく魔法使い系キャラだが単発に強いタイプ。

メリーヌ(CV:志村由美)
港町トロックメアで出会った少女で、ですの口調で話す。果物に目がない。シンシアとは双子で妹に当たる。
良くも悪くも子供らしく、自己中心的でわがままな性格。時折物騒な言葉を口にし、シンシアが諌めなければ暴走しそうになる。
邂逅した時こそクレヴァニール達とは険悪なムードだったがその内打ち解けていき、ごく普通の少女らしい一面も見せるようになる。
実は某廃村の出身であり、メリーヌとシンシアは、コールドスリープから目覚めたクレヴァニールから「近所のお姉ちゃん」として慕われていたという過去がある。
いろいろあって年齢が逆転したというところも含め、フレーネさん涙目の設定である。
彼女を助けるか否かで救済ルートか旧ルートに進むかが決まる。
ちなみに現在の性格は某人物による洗脳の影響であり、本来は明るく思いやりのある優しい少女である。
戦闘では投擲鎌を使う魔法戦士タイプだが、 彼女だけ距離による命中減衰が存在しない というとんでもない仕様*2、平均的な物理攻撃力とHP・防御力、パーティー中No.3の魔法能力*3、超重要スキルであるダッシュを習得可能と4どころかシリーズ中最強キャラクターに名の上がる実力者である。

シンシア(CV:平田宏美)
メリーヌの双子の姉で、メリーヌとは正反対に口数は少なく、冷静で礼儀正しい少女。
立ち絵がある女性キャラの中で唯一単独攻略が不可能(メリーヌとのコンビでのEDはある)。

マグナス(CV:鈴木達央)
立派なもみあげと芝居がかったしゃべり方が特徴の剣豪の男。23歳。
二刀流の使い手でヒエンの弟子かつ今作のコメディーリリーフ。かつて自分を卑怯な手で倒したオッターという男を探している。
性格こそ真面目だがそれが一周回ってド天然な一面もあり、何事も大真面目にやるせいか、
周囲が引いてるにも関わらずなんで引かれてるのか理解するのに時間がかかったり、理解しても真面目にベクトルがずれた解釈をする事も。
何故かセリフやイベントや選択肢にネタ系が多く、クレヴァニールもクレヴァニールで何故か辛辣な選択肢があったり、
もみあげが気になるのかやたら選択肢にもみあげの文字が踊る。
「すごく…大きいね…」

◇マルチシナリオ
何気なくPSP版追加要素。終盤に3つのシナリオに分岐し、それぞれ結末と生き残るキャラクターが異なる。
  • 旧ルート
PS2版そのままのシナリオ。世界を救うべく、その元凶を呼びこむ一端を担う者たちを皆殺しにするという茨の道を進む選択を取る。
このルートが後のReturnに続く。PS2版のレムスの一言はある意味有名だがPSP版で修正された。
  • デュルクハイムルート
デュルクハイムの総大将との交渉に乗り、一部の仲間と袂を分かつルート。このシナリオのみキャラ別エンドが迎えられない。
敵対した仲間を見逃すか、反逆の芽を摘み取るかによっても分岐し、下克上をする事も可能。しかし失敗すると…
2周目以降限定ルートとなっている為難易度もそれ相応に高く、油断するとすぐにMISSION FAILD判定が飛んでくる。
  • 救済ルート
旧ルート及びデュルクハイムルートとも異なる大団円ルート。
旧ルートでは殺すしかなかった者達を救う方法を模索し、可能な限り犠牲を出さずに世界を救うことになる。
キャラ別エンドの内容も旧ルートと異なり、更に攻略対象も増加するなどいいことづくめ。


追記修正は全EDを見てからお願いします

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最終更新:2024年02月18日 17:29

*1 本作には魔法防御力が存在しないため、HPが最も低いフレーネは物理だけでなく魔法に対しても最も打たれ弱い

*2 前述の通り、本作の間接攻撃は距離による命中率の低下が導入された代わりに攻撃後の硬直時間が短くなっている。

*3 トップ2であるフレーネ、トリシアと比べれば劣るが、次点であるイライザと比べると大きく勝る