E・HERO

登録日:2010/02/04 Thu 07:31:55
更新日:2024/04/24 Wed 01:23:00
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E・HERO(エレメンタルヒーロー)は、遊戯王デュエルモンスターズGXの主人公遊城十代が使用するカード群。
デザインモチーフは「アメコミヒーロー」、戦略面では基本的には「融合」をテーマにしており、極めて幅広い融合パターンを持つ。

遊戯王オフィシャルカードゲームで実物のカードとしても販売されているのだが、その数が尋常ではない。
2019年7月現在68種類の「E・HERO」のモンスターが存在し、遊戯王OCGのシリーズカードでダントツの最大派閥。
海竜族や幻竜族等のマイナーな種族の総数を上回る程の数である。

しかも「E・HERO」と名のつくモンスターだけでこの数であり、「E・HERO」関連の魔法・罠カードを加えれば総数は更に増加する。
GX放送当時はこれらがレア枠を占領しまくったため、どのパックも剥いても剥いてもHEROしか出ないというヒーロー地獄に陥ったが。

アニメおよび漫画で登場したモンスターはどれほどのチョイ役であっても片っ端からカード化されており、
例外はアニメの「E・HERO クレイ・ガードマン」くらいである。

アニメ、漫画では一切使われてないOCGオリジナルのHEROも何種類か存在する。
まあ、漫画版HEROは魔改造され過ぎてOCGオリジナルと言っても差し支えないものも多いが。
需要に応えるような効果デザインが多いため環境で活躍した経験も多い。
劇中で使ってはいないとはいえE・HEROなのでゲームなどでは十代もちゃっかり使っており、漫画HEROともども専用ボイスが入っていることも。

初登場は2005年のプレミアムパック8。
記念すべき最初のHEROは
E・HERO バーストレディ
E・HERO フェザーマン
E・HERO フレイム・ウィングマン
の三体である。

その後アニメ・漫画を通して様々なHEROとサポートカードを大量に輩出。
2011年に漫画GXが終了し「E・HERO エスクリダオ」が登場するまでの6年にわたり、60枚近いモンスターを輩出し大軍勢を築き上げた。
その後も散発的にOCGオリジナルが何枚か登場している。

何よりも印象に残ったであろうE・HEROは間違いなくE・HERO ネオス
ネオスはN(ネオスペーシアン)というモンスター達と融合のカード無しで融合することができる
この融合方法はコンタクト融合と呼ばれ、素材を墓地に送るのではなくデッキに戻して行うという非常に斬新な融合である。
……が、ウルトラマンよろしくコンタクト融合すると1ターンでデッキに帰ってしまうので、専用の構築をしないと使い勝手は非常に悪い。
どちらかといえば下手なアンデット族よりも簡単に蘇る点でデュエリストに愛用された。

ネオスの次点はやはりE・HERO エアーマンだろう。
デッキからHEROをサーチすることができる上に魔法や罠の除去にも使え自身の攻撃力は1800という優秀さ。
しかもサーチする対象が「E・HERO」ではなく「HERO」指定なので、D-HEROデッキに入れても良い。
むしろ【エアゴーズ】【エアブレード】【ドグマブレード】など、トーナメント級のデッキにも用いられたカードである。

なお、エアーマンは自身をサーチできるため、登場当初はあらゆるデッキにエアーマンが3枚積まれるという恐るべき状態を呈していた。
あまりに使われ過ぎて登場後最初の制限改定で規制されて以来約10年に渡って制限カードに指定されていた程であった。
19年7月の改定以降は無制限であり、約13年振りにフル投入が可能となっている。

エアーマンが倒せない


【一覧】

※はOCGオリジナル

○通常モンスター


○効果モンスター

  • E・HERO バブルマン(泡)
  • E・HERO バブルマン・ネオ
  • E・HERO ワイルドマン(野)
  • E・HERO エッジマン(刃)
  • E・HERO ネクロダークマン(呪)
  • E・HERO エアーマン(空気)
  • E・HERO キャプテン・ゴールド(金) ※
  • E・HERO アイスエッジ(氷)
  • E・HERO アナザー・ネオス(穴過労死) ※
  • E・HERO クノスペ(芽)
  • E・HERO ザ・ヒート(熱)
  • E・HERO オーシャン(海)
  • E・HERO フォレストマン(森)
  • E・HERO フラッシュ(閃光)
  • E・HERO プリズマー (偏光)
  • E・HERO ボルテック(電気)
  • E・HERO レディ・オブ・ファイア(炎)
  • E・HERO ブルーメ(花)
  • E・HERO シャドー・ミスト(霧)
  • E・HERO ブレイズマン()あれ? ※
  • E・HERO ソリッドマン(固体)※
  • E・HERO オネスティ・ネオス ※
  • E・HERO リキッドマン(液体)※
  • E・HERO スピリット・オブ・ネオス ※
  • ハネクリボーLV6(ルール上E・HEROとして扱う) ※

○融合モンスター

  • E・HERO フレイム・ウィングマン
    (フェザーマン+バーストレディ)
    • E・HERO シャイニング・フレア・ウィングマン
      (フレイム・ウィングマン+スパークマン)
    • E・HERO フレイム・ウィングマンーフレイム・シュート
      (属性の異なるE・HERO×2)※
  • E・HERO サンダージャイアント
    (スパークマン+クレイマン)
  • E・HERO マッドボールマン
    (バブルマン+クレイマン)
  • E・HERO ランパートガンナー
    (バーストレディ+クレイマン)
  • E・HERO セイラーマン
    (バブルマン+フェザーマン)
  • E・HERO テンペスター
    (スパークマン+バブルマン+フェザーマン)
  • E・HERO エリクシーラー
    (フェザーマン+クレイマン+バブルマン+バーストレディ)
  • E・HERO ワイルドジャギーマン
    (ワイルドマン+エッジマン)
  • E・HERO ワイルドウィングマン
    (ワイルドマン+フェザーマン)
  • E・HERO ネクロイド・シャーマン
    (ワイルドマン+ネクロダークマン)
  • E・HERO フェニックスガイ
    (フェザーマン+バーストレディ)
    • E・HERO シャイニング・フェニックスガイ
      (フェニックスガイ+スパークマン)
  • E・HERO スチーム・ヒーラー
    (バブルマン+バーストレディ)
  • E・HERO ダーク・ブライトマン
    (スパークマン+ネクロダークマン)
  • E・HERO プラズマヴァイスマン
    (エッジマン+スパークマン)
  • E・HERO ジ・アース
    (オーシャン+フォレストマン)
  • E・HERO フレイム・ブラスト
    (ザ・ヒート+レディ・オブ・ファイア)

  • E・HERO アブソルートZero(ゼロ)
    (HERO+水属性)
  • E・HERO ガイア
    (E・HERO+地属性)
  • E・HERO Great(グレイト) TORNADO(トルネード)
    (E・HERO+風属性)
  • E・HERO The シャイニング
    (E・HERO+光属性)
  • E・HERO ノヴァマスター
    (E・HERO+炎属性)※
  • E・HERO エスクリダオ
    (E・HERO+闇属性)
  • E・HERO Core
    (E・HERO×3)
  • E・HERO グランドマン
    (「HERO」通常モンスター×2)※
  • E・HERO サンライザー
    (属性の異なるHERO×2)※
  • Wake Up Your E・HERO
    (「E・HERO」融合モンスター+戦士族モンスター1体以上)※

  • E・HERO ゴッド・ネオス
    (ネオス+N(ネオスペーシアン)+HERO,合計5体)
  • E・HERO ネオス・ナイト
    (ネオス+戦士族)
  • E・HERO ブレイヴ・ネオス
    (ネオス+レベル4以下の効果モンスター)※
  • E・HERO ネオス・クルーガー
    (ネオス+ユベル)
  • E・HERO シャイニング・ネオス・ウィングマン
    (ネオス+「ウィングマン」融合モンスター)※

○コンタクト融合モンスター

  • E・HERO アクア・ネオス
    (ネオス+アクア・ドルフィン
  • E・HERO フレア・ネオス
    (ネオス+フレア・スカラベ)
  • E・HERO エアー・ネオス
    (ネオス+エア・ハミングバード)
  • E・HERO グラン・ネオス
    (ネオス+グラン・モール
  • E・HERO ブラック・ネオス
    (ネオス+ブラック・パンサー)
  • E・HERO グロー・ネオス
    (ネオス+グロー・モス
  • E・HERO マリン・ネオス
    (ネオス+マリン・ドルフィン)
  • E・HERO ストーム・ネオス
    (ネオス+エア・ハミングバード+アクア・ドルフィン)
  • E・HERO マグマ・ネオス
    (ネオス+フレア・スカラベ+グラン・モール)
  • E・HERO カオス・ネオス
    (ネオス+ブラック・パンサー+グロー・モス)
  • E・HERO ネビュラ・ネオス
    (ネオス+グラン・モール+ブラック・パンサー)※
  • E・HERO コスモ・ネオス
    (ネオス+属性が異なるN(ネオスペーシアン)×3)※

〇その他



他のHEROたち

D - HERO(デステニーヒーロー)
E - HERO(イービルヒーロー)
M・HERO(マスクドヒーロー)
V・HERO(ヴィジョンヒーロー)
E☆HERO(エンターテイメントヒーロー)*1
C・HERO(コントラストヒーロー)
X・HERO(エクストラヒーロー)
がいる。
下3つはカテゴリ化されていない。



○サポートカード

ミラクル・フュージョン

E・HERO限定で、自分の場にいるモンスターだけでなく、墓地のモンスターも融合素材にできる融合。
素材を除外しなければならなくなるが、墓地除外のみでも融合できるのはそれを補って余りある利点。
これを採用する場合、除外された自分のカード枚数分攻撃力が上がるThe シャイニングは余裕があればエクストラデッキに入れておくべき。

平行世界融合

E・HERO限定で、除外されたモンスターをデッキに戻して融合召喚できる。
ミラクル・フュージョンと組み合わせろと言わんばかりの効果だが発動ターンは他の特殊召喚ができないため同一ターンに連続融合はできない。
また墓地と異なり除外はカードの効果でないと増えないため、手札事故の危険性もある。

E-エマージェンシーコール

デッキからE・HEROを一枚サーチ。
E・HEROなら何でも良いので、十代のような引きの強さが無くても素材を揃えたりできる。

ヒーローアライブ

ライフを半分払う必要があるが、自分の場にモンスターがいない時、デッキからレベル4以下のE・HEROを特殊召喚。
ライフコストは痛いものの、召喚権を使わずデッキから特殊召喚できるのは大きい。
エアーマンやシャドー・ミストの特殊召喚時効果などを使えばさらにアドバンテージを稼げる。
プリズマーを持ってきて墓地肥やしするのも良い。
HEROや相性の良いテーマの隆盛と衰退に合わせてこのカードも制限と無制限を行ったり来たりしており、22年4月の改定で約7年振り・2度目の無制限となっている。

○相性の良いカード

  • 沼地の魔神王
手札から捨てることで融合をサーチし、融合召喚する場合に名前が指定されてる融合素材の代わりに使う事もできる。
片方の融合素材に融合モンスターを指定するシャイニング・フレア・ウィングマンやシャイニング・フェニックスガイはこいつが代わりを務めることが可能。
それらの融合召喚を主体にした戦術を組む場合はほぼ必須である。シャイニング沼地マン
水属性のため、アブソルートZeroの素材にもなれる。

フィールドのモンスター2体で融合召喚を行う速攻魔法。
相手フィールドのモンスター(神属性以外)を属性融合E・HEROの融合素材にすることで、間接的な除去もできる。
欠点は手札を一枚捨てる必要がある事と場のカードしか融合素材に出来ない事。


アニメでの活躍

前述した通り、GX主人公『遊城十代』が使用するカード群。
様々なヒーロー達が状況に応じて召喚され、ディスティニードローで必要な融合素材、サポートカードが引き込まれ大活躍。

第一期まではフェザーマン、バーストレディ、スパークマン、クレイマン、
バブルマン、ワイルドマン、エッジマン、ネクロダークマンらとその融合モンスターが使われていた。
早乙女レイの初登場回ではしゃべる。こいつら言葉話せたんだ……

第二期では、エド・フェニックスとの対決を経て、ネオスをはじめとした「コンタクト融合」関連のカードを獲得、十代のデッキは新たな基軸を得る。
尚、フェニックスガイとシャイニング・フェニックスガイのみ、十代ではなくエドの使用モンスターである。

第三期は、十代が覇王化したことにより新たにE - HERO(イービルヒーロー)と呼ばれるダークサイドに堕ちたヒーロー達が登場した。



漫画での活躍

世界チャンピオン響紅葉が使用し、後に十代が受け継いで活躍。
ジ・アースをはじめとした漫画オリジナルのHERO達が活躍、勝利を重ねた。

後に「E・HEROは紅葉さんが使ってこそ」との思いから一度はE・HEROデッキは封印したが、
その後の十代は主人公のくせに一度しか勝てなくなり、最終戦では元のE・HEROデッキを使用している。
本編終了後を描いた読み切り版では紅葉の手に戻っており、十代のM・HEROとの対決をしている。


余談

GX時代にシングル買いのプレイヤーが非常に増えた要因でもある。
というのもE・HEROは非常に派生カードがやたら多く、興味のないプレイヤーからすればぶっちゃけレア枠を潰す迷惑なカードでしかないため。
しかもテーマデッキかつレアリティがそこそこ高いのでショップ側が値段をつり上げやすく、当時は融合デッキの枚数上限のルールがなかったこともあってあれもこれもと買っていると他のデッキの倍以上の値段がかかってしまう。
そのため十代のファンデッキとして「融合HERO」を組むプレイヤーは少なく、組むにしても融合先をかなり絞ったデッキにしたり、もっと分かりやすくて強くて安い【ネオスビート】が好まれた。
ぶっちゃけ《融合》絡みの一式を揃えるお金で、安めのデッキが組めちゃうような時代だったのである。

さらに遊戯王GXの放送終了とともに、遊戯王はルールを「マスタールール」へと移行。
シンクロ召喚の導入とともに、融合デッキはエクストラデッキと名前を改められ、上限枚数が15枚となる。
この仕打ちに一番嘆いたのは、高い金を払って遊戯王に貢いで、せっせと融合デッキを揃えてきたきた融合HERO使いだった……というのは当時のプレイヤーの間では有名な話。
当時はインフレによってこれまでのデッキが成立しなくなった時期でもあったのだが、融合HEROに関してはデッキそのものが組めなくなってしまった。
つまりE・HEROは実は当時のKONAMIの商売事情にかなり翻弄された、なかなか茨の道のテーマだったのである。

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最終更新:2024年04月24日 01:23

*1 公式での使用ができないカードのみである。