小説 仮面ライダー龍騎

登録日:2013/12/27 Fri 16:00:14
更新日:2024/02/14 Wed 14:20:15
所要時間:約 5 分で読めます




小説 仮面ライダー龍騎』とは2013年8月30日に出版された小説である。
作者はTV版龍騎でもサブライターを務めた井上敏樹


【概要】

講談社キャラクター文庫小説 仮面ライダーシリーズの一冊として、当初は2013年2月28日(木)に発売が予定されていたが、幾度もの発売延期を繰り返し、最終的に8月下旬と小説仮面ライダーシリーズの発表時ラインナップにおいては最後の作品として発売されることとなった*1

内容は主にTVシリーズ『仮面ライダー龍騎』よりも劇場版『EPISODE FINAL』に準拠した内容で、登場人物も真司、蓮、優衣、美穂、北岡、浅倉をメインにストーリーを展開している。
また、いくつか設定の変更点が見受けられ、主なものとしては、

  • カードデッキを使用しない
変身者は自身の契約モンスターを模したエンブレムを鏡にかざして変身する。アドベントカードも使わず、専用武器はいつの間にか持ってたり契約モンスターはこちら側が呼ぶことで出現、必殺技も技名を叫んで発動したりする。『飛翔斬!』『ベノクラッシュ!』

  • 仮面契約者という呼称
作中では仮面ライダーという名称ではなく『仮面契約者』と言う呼び名でライダーを総称している。
また、神崎士郎も直接的に登場しないため、契約者は謎の影によって謎の教会へ連れられ、謎の声に従って契約を交わして願いを叶えるための戦いに身を投じることになる。

  • モンスターはミラーワールドのみの存在
人や他のモンスターを食うのは同じだが、野良モンスターは存在しないし契約モンスターも鏡の外に出られない。そのため他の契約者を殺す以外に餌をやる手段は無く、一般人が戦いに巻き込まれることは無い。

  • 一部登場人物の削除、人物背景の追加、性格、設定の変更。
OREジャーナル関連がばっさりカット。それに伴い真司の職業も「なんでも屋」に変更。優衣は看護師で尚かつ蓮のセフレで手塚との絡みも殆どない。
浅倉に至っては最早ヒトではない。誰だお前ら!?ただし北岡のみ病気以外の基本的な設定変更はなし。

小説と言う媒体、執筆者が井上敏樹、ゆえにエログロバイオレンスフルスロットル。
直接的な描写のエグさはかの『異形の花々』すら凌ぐ。
心臓の弱い人は注意。


【ストーリー】

「最後に生き残った者がどんな願いも叶えられる」
人々は欲望という仮面を被り、仮面契約者として戦いを繰り広げる…。

龍騎、ナイト、ゾルダ、王蛇、ファム。彼らの戦う理由にはそれぞれの悲愴な理由があった…。


【主要人物】


主人公。なんでも屋として生計を立てている青年。前龍騎の変身者から力を受け継いだのは映像媒体と同じ。
戦いを止めようとする自身の行動の原理には、過去に失った自分の村、そして祖母からの教えが根付いている。おばあちゃんが言っていた…
性格はTV版とほぼ同じだが、同じ契約者を倒しても罪悪感をそこまで感じなかったりする。また、ノリツッコミが多い。
アイスが大好き。

もう1人の主人公。ぶっきらぼうな物言いや性格、恋人を生き返らせようとしているのは相変わらず。
過去に犯人を射殺してしまったことで精神の均衡を崩した警察官の父親から殺されそうになったり、
自身を恨んだ輩のしかけたギロチンワイヤーで恵理を昏睡状態に陥らされたりロクな目に遭っていない。
恵理が昏睡状態にもかかわらず上記の通り、優衣とは肉体関係にある。意外とアウトドア派。
読んだら貴方は血の滴るステーキとカルボナーラが食べたくなる。

詐欺師設定はなくなっている。真司とはなんでも屋の依頼で知り合った。しょっぱなから真司に対して好意を見せており、そのやり取りは夫婦漫才そのもの。
物語後半で真司と野外セックスする。過去に両親を浅倉に殺され、彼を憎んでいる。
大事な人に迷惑をかけたくなかったらタクシーをひろって海に行こう。

弁護士。ナルシスト。物凄いイケメン(逆に吾郎ちゃんはブサメン扱いに)。
他の登場人物と違い、その過去は非常に充実したもので、金持ちの完璧超人っぷりが強調されているがそれらも『上げて落とす』ための布石にすぎない。
今作では若年性認知症にかかっており、話が進むごとに症状が悪化していき最後には…。
ちとせ飴は舐めちゃダメ。

凶悪殺人犯。表現規制のリミッターが完全に解除されており、目に付く人や人を片っ端から手にかけるその『生態』は正に「モンスター」。
生い立ちも凄惨かつグロテスクなもので、彼の殺人には生まれた直後に自分が捨てられた便所の糞の臭いが影響している。
その臭いを消すために人を殺すことで出る血の臭いで紛らわしてるとか何とか。てか生後一週間で母親を殺せるってどういうことよ。
あらゆる意味で人間をやめている。ちなみにこの小説での王蛇はクラッシャーが展開して噛み付きが使える。
うめぇ。
容姿については直接描写があるわけではないが、彼の世話をしていたホームレス達が次第に彼を独占しようと殺し合いを始める辺り、男を狂わせるだけの色気があると思われる。

北岡の秘書。
前述の通り、ブサメンと言えるほど醜悪な容姿という設定に改変されている上、北岡の病の完治を祈る「沈黙の誓い」として金の糸で口を縫合しているため、普段は手話で会話を行なっている。
少年の頃から罪を犯してきた過去を持ち、成人した後に強盗傷害で有罪になりかけたところを北岡の弁護で釈放されて現在に至る等、浅倉ほどではないものの、荒んだ人生を送っていた模様。
TV版以上に北岡を慕っており、彼のためなら邪魔者の抹殺さえも辞さないようである*2
狂信的と言えるほど秘書をこなしてきた彼に待っていたのは…。
生姜焼きも得意。

看護師として働いており、蓮とは恵理の入院後に知り合った。蓮に好意を抱いているが、本人からはセフレだけの関係と割り切られている。
仮面契約者の戦いには自身と兄が関係しているのではないかと推測する。

本作では身体的特徴として右目の色が緑色になっている。
戦いを始めた本人だが今回は神崎士郎という名前は登場せず、黒い影のような存在としてライダーに戦いを促したり、優衣のために新しい命を用意しようとしている。
当然優衣がそれを望むわけもなく…。
ミラーワールドやライダーは科学でなく魔法の産物らしい。
しかし最後の希望なんて無い。誰か助けてプリーズ。


※モブ敵としてシザースライアインペラーが登場するが、数ページの戦闘で命を落としている。死に様のグロっぷりはシグルイ級。





PCのモニターの向こうから、誰かが自分を読んだ気がする。
秀一は気のせいか、と思い、そうか、アニヲタWikiってしゃべるのか、と呟いて、すぐに興味を失くして追記・修正をした。

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最終更新:2024年02月14日 14:20

*1 これはこの小説だけの問題でなく、小説仮面ライダーシリーズの当初のラインナップは他にも発売日が当初の予定から大きく早まったり、逆に遅れたりする作品が多かった。

*2 作中では北岡の主張を批判した真司の抹殺を仄めかしていたが、当の北岡からは「吾郎ちゃんが手を汚すだけの価値もない小物だから必要ない(意訳)」と止められた。