Megatron/メガトロン

登録日:2012/05/10(木) 00:02:34
更新日:2024/04/05 Fri 18:46:37
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俺様は…、メガトロンだ!!





実写映画版「トランスフォーマー」シリーズに登場するキャラクター。

声:ヒューゴ・ウィーヴィング
吹替:中村浩太郎

破壊大帝の異名を持つディセプティコンの総司令官。


敵であるオートボットには勿論のこと、地球人を無力な虫ケラ同然にみなし徹底的に見下し、情け容赦を全くかけない。
部下のディセプティコン達からは全く支持がないわけではないものの、それでも自分の意にそぐわない者に対しては暴力的な制裁も平然と加える。
そして自らの野望のためなら手段を選ばない、まさに鬼畜そのものな性格。

かつてはオートボットのリーダー、オプティマス・プライムと志を同じくする友人同士で、共にセンチネル・プライムに師事するサイバトロンの勇敢な戦士だった。
しかし、センチネルはオプティマスに特別目をかけ、その才能に嫉妬したメガトロンは師の元を離脱。
プライムから追放されたところ、ザ・フォールンと出会い彼に仕え、サイバトロンの独裁支配を目論むディセプティコンのリーダーを担うようになった。

機が熟すと大軍を率いてサイバトロンに戦争を仕掛け、オプティマスの指揮するオートボットの軍勢を数で圧倒し、ついには宇宙へと敗走させることに成功。
戦争に勝利し、見事サイバトロンを手中に収めたメガトロンだったが、惑星全土を巻き込んだ戦争の爪痕はあまりに深く、サイバトロンは滅亡寸前にまで荒廃。
以降、メガトロンは荒廃したサイバトロン復興の手段を模索することを余儀なくされるのだった。


冷酷かつ残虐非道な男ではあるが、惑星サイバトロンを支配し復興するという野望だけは確かであり、オートボットとの共存は考えていないが、サイバトロンの将来については彼なりに考えがあるようだ。
かつての友だったオプティマス・プライムとは、対立以来両者の考えが正反対の道を進むようになる。
メガトロンはオプティマスの弱者を救う精神を侮蔑し、それが弱さに繋がる、と侮っていた。


ちなみに、ビークルモードはシリーズごとに異なっている。


◆劇中の活躍
●一作目
エイリアンジェット(プロトフォームと同じ)に変形。

トランスフォーマーの命と知識の源であるオールスパークを探し求めて数千年前に地球へ来訪。
ナビゲーションシステムでオールスパークの在処もきちんと把握していたが、うっかり北極海に落下してしまったのが運の尽き。
凍てつく極寒の海で分厚い氷の中に閉じ込められ、氷漬けになってしまう。
その後、1890年に北極を探検中だった探検家アーチボルト・ウィトウィッキーによって偶然発見され*1、1935年にアメリカの対エイリアン秘密組織「セクター7」が氷漬けのまま回収。
「NBE-1(Non Biological Extra-Terrestrial-1=非生物型地球外生命体1号)」と名付けられる。
同時期にオールスパークもセクター7により発見され、フーバーダム内のセクター7本部で一緒に低温保存される運びとなった。
こうしてメガトロンは探し求めていたオールスパークがすぐ近くにあるにもかかわらず、手を伸ばすことも叶わぬまま長年人間の研究対象にされるという屈辱を味わうハメになってしまう。
人間に対して執拗な憎悪を向けるのはこの辺りも大きな理由の模様。

作中ではフーバーダムで氷漬けの状態で初登場。そこへ潜入したフレンジーやスタースクリームの工作のおかげで凍結が融けて数千年の眠りから復活。
復活するなり、早速キューブを取り逃したスタースクリームを
「またしくじりおったなスタースクリーム!」
と叱責。相変わらずである。

LA市街地では単体で米軍を蹴散らしオートボットの一員ジャズを捕まえて胴体を真っ二つに引きちぎった。
そこへ宿敵オプティマスが現れ死闘を繰り広げる。
オプティマスに対し投げまくり、蹴りまくりで圧倒的な強さを見せつけた。
さらにキューブを持ち逃走するサム・ウィトウィッキーを執拗に追い回す。

オプティマスは圧倒していたメガトロンだったが、オートボットと共同戦線を張るレノックス率いる人類部隊や(スタスクが入部している疑惑のある) F-22部隊からのミサイル攻撃に遭い大ダメージを受ける。
それでもキューブを奪おうと地を這いずりながら執念でサムに手をかけようとするが、サムの咄嗟の機転によってキューブのエネルギーを自分のスパークに押しやられてしまう*2
キューブのあまりに莫大なエネルギーの奔流で命のスパークを破壊されたメガトロンは呻き声をあげて死亡。
千年以上追い求めていたオールスパークによって命を絶たれるという皮肉な末路を辿ったのだった。

かつての友の死にオプティマスは
「こうするしかなかったのだ、兄弟よ…」
と語っている。

その後、死体はローレンシア海溝に沈められることになったが…

ちなみに実写映画の世界では、地球のハイテク機器は全てメガトロンを研究して開発されたものとされている。
オールスパークで命を吹き込まれてトランスフォーマー化した機械が全て凶暴(=ディセプティコン)なのはそのため。


●二作目「リベンジ」
エイリアンタンクに変形。
トリプルチェンジャー。

ローレンシア海溝の底でタコさんの触手プレイを受けながらボディが解体されつつあった所を、
ドクターらコンストラクティコンによって米軍から奪ったキューブの欠片(とコンストラクティコンの死体)を使って復活。

ボディが一部破壊されたためサイズは一回り小さくなった。
復活してネメシス号に戻るなり「よくも俺を虫ケラどもの星に置き去りにしたな!」「俺が死のうとディセプティコンのリーダーは俺だけだ!」と、代理リーダーを張っていたスタスクをボッコボコにする*3
続いて師匠・フォールンに謁見し、地球に太陽系のエネルゴンを奪うための装置が隠されていることを教えられる。
装置の起動に必要なキーアイテム「リーダーのマトリクス」の奪取と、「最後のプライム」ことオプティマス抹殺の計画をフォールンより授かったメガトロンは早速行動を開始する。

偶然にもキューブの欠片に触れたことでマトリクスの在処についての知識を脳内に刻み込まれてしまったサムを誘拐。
情報を取り出そうとしたところで、サムの救出に駆けつけたオプティマスが乱入し戦闘となる。

コンストラクティコンの死体を自分へのリペアに使ったためか弱体化しなんと前回ではこちら側が有利だったのに一対一ではフルボッコにされ、挙句「弱いな!」「メタルのクズめ!」「取るに足らないゴミ置き場のスクラップめ」と言われてしまう。
さらに三対一で優位に立ったと思いきやまたもボッコボコに。

隙をついてオプティマスを時臣刺し後ろからの不意打ちで殺すことに成功したものの、満身創痍なボディでは増援に現れたオートボット達を相手取ることは出来ず撤退。サムを取り逃がしてしまう。

しかし、リーダーのオプティマスを失ったオートボットなどすでに取るに足らぬ烏合の衆であると判断したメガトロンは、大々的な活動を開始。
師フォールンを地球へ呼び寄せると、人類のテレビ放送をジャックし、全世界にディセプティコンの存在をアピール。
破壊をもって世界を脅迫し、人類の手でサムを引きずり出させようとする。

その後、諜報活動をしていた部下のサウンドウェーブの報告によりサムがエジプトにいるという情報を掴み、ディセプティコンの軍勢と共にエジプトへ向かう。

エネルゴン発生装置の眠るエジプトのギザの大ピラミッドに到着したメガトロンであったが、直後にスタースクリームからの報告で、オートボットとNEST部隊がオプティマスの死体をエジプトへ運んできたことを知る。
それはサムがリーダーのマトリクスを発見し、その力でオプティマスを復活させようとしていることを意味していた。
メガトロンはサムの持つマトリクスを奪取し、オプティマスの復活を阻止すべく、配下のディセプティコンに総攻撃を命じる。

当初こそオートボットとNEST部隊を圧倒していたディセプティコンであったが、アメリカ海兵隊の大々的な支援が始まると徐々に形勢が不利に傾き始める。
業を煮やしたメガトロンは自ら戦場へと出陣し、爆発に紛れてサムを射殺することに成功。
だが直後に人類部隊の猛攻撃に遭い、マトリクスを奪えぬまま退散せざるを得なかった。

結局、マトリクスに宿っていた古代プライム達の魂の力でサムは息を吹き返しオプティマスを蘇らせてしまうも、フォールンが直々に出向いてマトリクスを奪取。
師と共にエネルゴン発生装置を起動させるが、その前にジェットファイアーのパーツを移植されパワーアップしたジェットパワーオプティマスが襲来。
装置を破壊され、フォールン共々ピラミッドから転げ落ちる。

フォールンとオプティマスの戦いが始まると真っ先に師の援護に向かうが、まるで歯が立たず圧倒される。
挙句の果てに自分のフュージョンカノンを顔面にぶちこまれ、顔が半壊する重傷を負ってしまう。
その後はフォールンが倒される光景を目にし絶望するも、スタースクリームの献言に従う形で、すごすごと戦場から退散するのであった。






●三作目「ダークサイド・ムーン」
古びたタンクローリーに変形。唯一の地球の乗り物である。
前二作で見せていた栄光は欠片もなく、顔の傷も癒えぬまま。
アフリカのサバンナでゾウさんやシマウマさん相手に威張り散らし、金魚に餌をやるおじいちゃんの如く幼生ディセプティコンに餌をやりながら隠居するという落ちぶれっぷりを披露。2作目よりさらに弱体化していた。
ボロボロのボディをボロマントで覆うという浮浪者スレスレの格好で、この様子にはスタスクも「哀れなご主人様」と同情されるという体たらくだった。


が、ここで立ち止まるメガ様ではない。
こんなこともあろうかと、彼は戦争中敵の総大将センチネル・プライムと「サイバトロンを復興させるために地球人を奴隷にする」という密約を交わし、それを達成するための罠をオートボットに仕掛けていた。

作戦は見事成功、多数のディセプティコンが地球に襲来し人類は虐殺される一方だった。
調子に乗ってリンカーン像を破壊しその玉座に腰掛けるメガトロンだったが…

今度はセンチネルがサイバトロン復興の第一人者を気取りだし、メガトロンを見下し始めてきたのだ。
さらにはオートボットとの戦いでもセンチネルが指揮を執る始末…。
他のディセプティコン達も文句を言わずセンチネルに従っている辺り、地球征服に二度も失敗した事で求心力が低下していたのかも知れないが、それにしてもあんまりである。
戦闘真っ最中でも路地裏でボーっとうなだれ蚊帳の外になっていた…。
そこへサムの現在の彼女カーリーが現れる。
彼女はメガトロンがセンチネルにいびられる様を目撃しているのだ。
「このままだとアンタたちはセンチネルの手下よ!」と挑発され一度はムキになるも…

一方、センチネルの強さに圧倒され片腕をもがれるなど絶体絶命のオプティマス。
そこへメガトロンがこれまた後ろからの不意打ちでセンチネルを攻撃してきた。
プライムには後ろからが余程効くのだろう。
「この星は俺のものだ!」
さらに「ここらで一旦休戦しよう」と持ちかけるメガトロン。

メガトロンとしては、片腕をもがれ満身創痍なオプティマスをこの場で討ち取るのは容易いが、配下のディセプティコンはすでに壊滅状態であり、討ち取った後で未だ健在なオードボット&人類の連合軍を1人で相手にするのは分が悪い。
ならばここでオプティマスに休戦という双方が生き延びられる余地のある提案をすれば、彼は必ず乗ってくると踏んでいたようである。

「俺がいなければお前も何も始まるまい!」

が、全ての元凶でありながら、あまりに身勝手な物言いにオプティマスは静かに怒りを爆発させた。


「それを教えてやる」


なんとオプティマスは残っていた片腕1本でエナジーアックスをかつての友の頭に突き立てると、渾身の力で脊髄ごと引っこ抜いたのだった。

こうして断末魔もないままに、メガトロンの命は途絶えた…

と、思いきや次作「ロストエイジ」において頭をぶっこ抜かれてなお生きていた事が発覚。
紆余曲折の末、新たなボディを得て復活を果たした彼はディセプティコンの新たなる破壊大帝「ガルバトロン」としてオプティマスに再び戦いを挑む…



なお、小説版ではオプティマスと共闘してセンチネルを倒し、

「戦いに疲れた。信じてくれなくていいけど、サイバトロン星復興させるよ(要約)」

とオプティマスに伝え、ディセプティコンの残存と共にサイバトロンへ帰還している。
映画版とはまるで真逆の終わり方なので、一読してみてはいかがだろうか。


●Unite for the Universe
日本ファン向けの、2と3を繋ぐアメコミ。
武者っぽいブラジオンに「ユナイト計画」の兵器を奪う作戦を任せた。
メガ様に不服を言うも軽くあしらわれたスタスクは、オートボットが飛騨山脈で研究中の計画の技術をパクりパワーアップ。
精神状態が悪化し世界各地で暴れまくったため、仕方なくメガ様自身が出撃。

「奴を止めねばな」

戦いではスタスクに呼び捨てにされた。
あんまり調子に乗るため、部下達にスタスクをフルボッコさせたのだった。
その後スタスクはオートボットの手で鎮圧された。


●五作目「最後の騎士王」
第五作目にして、まさかの再登場。
何故ガルバトロンからメガトロンに戻ったかは不明。
エイリアンジェットに変形するが、コクピットのような意匠が見受けられるなど一作目の時のビークルモードよりも地球のものに近いデザインになっている。

  • 過去のメガトロンとの相違点
過去の実写版シリーズに登場したメガトロンとはデザインが大幅に異なっており、右腕のカノン砲やヘルメット状の頭部など、騎士の意匠を組み込みながらも初代アニメのメガトロンにより近いデザインとなっている。
また頭部にはオプティマスプライム同様、口元を覆う形のバトルマスクが変形するギミックが追加されている。
今作ではクインテッサの配下あるいは協力者となっており、ネメシス・プライムと同様に顔の右半面が赤く染まっている。
前作『ロストエイジ』にて登場したガルバトロンとは変形パターンが大幅に異なっており、ガルバトロンは粒子状に分解してから変形していたが、本作のメガトロンは従来の部品が組み変わる変形パターンへ戻っている。

  • 主な活躍
前作以降消息を絶っていたが、CIAがドローンを用いて監視していたバリケードとの密談による音声記録から、数年ぶりに人間側に存在が露見した。
CIA局員二名を誘拐、人質としてTRFと取引し、囚われていたディセプティコンたちを釈放させて配下として軍団を再構築する。
当初は、マーリンの杖が封印されているオートボットの宇宙船に入る為に必要な騎士のタリスマンを求め、ケイドたちを襲撃していたが、終盤、我に返ったオプティマスの隙を突く形でマーリンの杖を奪取、クインテッサへと提供する。
サイバトロン星地表での戦いでは、傘下に加わったインフェルノコン、ディセプティコンと共にオートボットと人類を迎え撃った。
点火チャンバー内の最終決戦では、ニトロ・ゼウスと共にハウンドやホットロッド、バンブルビーと戦うも、一瞬の隙をつかれてオプティマスによりフュージョンカノンごと右腕を切り落とされた上に点火チャンバーの外へ蹴り出され、その後の生死は不明。






またしくじりおったなスタースクリーム…追記・修正するのだ!

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最終更新:2024年04月05日 18:46

*1 この際、アーチボルトはメガトロンの持っていたナビゲーションシステムを偶然起動してしまい、閃光で失明。かけていた眼鏡のレンズにオールスパークの在処に関する情報が刻み込まれた。

*2 サムはもしキューブを奪われそうになったら、オプティマスが自身のスパークにキューブを押し当てて自滅する覚悟であることを聞かされていた。

*3 とはいえリーダーが死んで敗色濃厚になった時点で退却、その後新たな軍団を集めて再起を図るというスタスクの判断は何ら間違っておらず、どちらかと言えばメガトロンのほうが理不尽に見えるシーンである。