アーストロン

登録日:2011/01/10 Mon 17:11:05
更新日:2023/07/08 Sat 13:04:22
所要時間:約 3 分で読めます





アーストロンは『帰ってきたウルトラマン』第一話「怪獣総進撃」に登場。某三つ首竜のリンチに加わっていたわけではない。
地球を訪れたウルトラマンジャックが初めて"人間の前に姿を現して"戦った怪獣。


データ

別名凶暴怪獣
身長:60m
体重:2万5千t
出身地:朝霧山


概要

地底から突如出現し、ジャックを待ち受けるかのように猛威を振るった(帰りマン=郷秀樹も感じ取っていた)。
武器は地底のマグマを吸ってスプレーのように吐き出すマグマ光線や、
空母エンタープライズですら真っ二つにする最大の特徴の強靭な角
片手で1000tの岩を一瞬で握り潰すほどの握力、片腕で戦車7000台を引きずる腕力を有し、尻尾は鋼鉄の1000倍も強い。
好物は鉄で、その牙でバリバリ噛み砕いて食べてしまう。デマーガ逃げて~!
体中の揖保は百万度にも耐える耐久力を持つ、特殊な冷却リンパ液が溜まっている。

前半はジャックを怪力で圧倒していたが、尻尾をブン回され吹き飛び戦意消失。
最後はスペシウム光線が角に直撃しその拍子に転がり落ち、爆死した。
着ぐるみは8話に登場する爆弾怪獣ゴーストロン改造され、書籍ではゴーストロンとは兄弟という裏設定が存在する。
円谷プロ監修の『帰ってきた 帰ってきたウルトラマン』では体形は極めて似ているものの、角無し、小柄・体色が違う、攻撃性に差が有る等の差からアーストロンと言う種の雌がゴーストロンで、厳密には妹怪獣と言う説が記載されている。
また『ウルトラマンタイガ』では同族と見られる凶猛怪獣ギーストロンが登場した。


ウルトラマンジャック最初の相手であり、帰ってきたウルトラマンの怪獣としてもそこそこの有名所。
ではあるが、若干最初の怪獣というイメージは薄めである。
何故なら『帰マン』第1話はタイトルが怪獣総進撃とあるように、怪獣がアーストロンを含めて3体登場するのである。
しかもその先に登場した2体に見た目のインパクト抜群のタッコングがいるため、正統派造形なアーストロンは印象負けする場合も多かった。
……まあもう一体のヘドロ怪獣よりはマシではあるが…。


まあなんだかんだ言っても、タッコングを引き立たせる王道デザイン&造形のおかげでその後のシリーズにも結構出演しており、登場はむしろ多い怪獣である。


一本角を持つ点以外は、ゴジラをややスマートにしたような外見であり、実際に初代の造形は、後にゴジラを手掛ける安丸信行。
近年では「余ったゴジラの改造」とするスタッフの証言もあるが、真偽は不明な部分が多い。


以降の活躍


レッドマン
第3、4、52、55、56話で登場。
着ぐるみはアトラク用で、ガラモンジラースほどではないが出来が悪い。
後半に登場したものは尻尾の芯が入っていないのか情けなくなっている。
弟のゴーストロンも第27、28、57、80、84、88、90、92、93話で登場。


ザ☆ウルトラマン
第27話「怪獣島浮上!!」に登場。
のゴーストロンをはじめレッドキングアボラスバニラ、ゴキネズラと共に怪獣墓場から復活し、バラドン星人の怪獣島で飼育されていた。
本エピソードの怪獣は資料によっては全て初代と同一個体とされるにもかかわらず外見(色など)や能力が異なるが、アーストロンはその中で最もオリジナルに近い(ただし、鳴き声は異なる)。
しかし、皆血の気が多い怪獣ばかりですぐに同士討ちを始めてしまい、アーストロンも例にもれずゴキネズラ(コミカライズではゴーストロン)と大喧嘩してバラドン星人を困惑させた。
その後は科学警備隊に襲い掛かるも、ウルトラエネルギーを装填したロケット弾を受けて倒された。
レッドキングの次に活躍しており、扱いは割といい方。

ウルトラマンSTORY 0
第2部で登場。
惑星エレメンターの征服を目論むガッツが、火の民を騙して作らせた怪獣。
最初はがらんどうのただの鉄像だったが、中に熔鉄を流し込まれ、ガッツの作らせた特殊なカプセルを入れられたことで怪獣となった。
両腕が鋭いになっていて、振り下ろしただけでウルトラマンの腕を折るほどのパワーを有するほか、
体が溶鉱炉そのもののため、触れただけで生物は大火傷を負ってしまう。
兄弟機であるゴーストロンと共に風の民の村を襲おうとするが、ウルトラマンとジャックの起こした「ストームテンペスト」でバラバラにされた。


ウルトラマンメビウス
第20話 「総監の伝言」で登場

初代の別個体で、身長・体重・能力は以前と変わらない。
GUYSの開発した怪獣誘導を目的とした音響放射装置の誘導音波を支配した宇宙凶険怪獣ケルビムにより操られて、メビウスと戦う。
だが音響放射装置が破壊されるとケルビムのコントロールを離れ、操られた怒りの矛先をケルビムに向けた。
しかしメビウスのメビュームブレードの攻撃により首を跳ねられケルビムと共に絶命。

一方的に操られたあげく倒されるという可哀想な扱いであった。 


●ウルトラギャラクシー大怪獣バトル
第8話 「水中の王者」 に登場
冒頭で因縁の相手ケルビムと戦っており、ケルビムの火球をくらって倒れる。
……しかし実は死んだフリ、油断したケルビムを襲い、耳を剥ぎ取り、必殺のマグマ光線でケルビムを撃破。
見事メビウスでのリベンジを果たした。
音波を操る耳をわざわざ千切ったあたりに、メビウスでの怒りを感じさせる(もしくは危険だと判断したのか)
そしてこの戦いの結果としてアーストロンはついに悲願の初勝利を収める。
やったねアーストロン!かませ返上だよ!



だがこの後、この話のメイン登場怪獣であるエレキングにより湖に引きずり込まれ、放電攻撃を受け水中で爆死
怪獣の世界は厳しいのである……

第11話でも回想シーンでレッドキングと戦っている個体が登場。

二期でも第3話「大暴走! レイオニックバースト」でゼラン星人(レイオニクス)の操る怪獣として登場。
冒頭で火炎弾の連射を受け爆死した上、爆死時の爆風によりトレ…レイオニクスであるゼラン星人も死亡した。
その相手はガルベロス。明らかに他シリーズとは一線を画すデザインのネクサス怪獣に、これは無理だと多くの視聴者は思った。

……この回もメイン敵怪獣であるガルベロスの前座である。



身長、体重、能力変わらず登場。
ウルトラマンベリアル怪獣墓場から蘇えらせた百体もの怪獣の一匹として登場。
ゴモラと戦い、その後も最後の方まで生き残るが、ウルトラマンゼロゼロスラッガーアタックで斬られて爆死した。
さあ探してみよう!角が特徴的なのであんがいみつかる。



冒頭に登場。
ついに単独の怪獣として劇場版に登場!
土中から現れ、火球を放ちチームUを追い回し大暴れ!
しかしそこにウルトラマンダイナが登場。最初は威勢よく火球を発射するも片手でかき消される(予告参照)。
続けて何度も発射するも全て払われ、実力差を悟ったのか逃げようとしたところで尻尾を掴まれ、
空中にぶん投げられたところをソルジェント光線を受けて爆死。

いつも通りといえる役割を果たした。

ちなみに、『サーガ』の公式サイトのロード待機場面では、ゼロが光線で怪獣を攻撃・ロード完了すると撃破されるアニメーションになっているのだが、その怪獣がアーストロンである。

実は企画段階では同期のタッコングも登場予定だったらしい。


ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA
episode:1「きらぼし~煌星~」に登場。
レイフ星人サイキによって宇宙悪魔ベゼルブのクグツ毒を注入されて「クグツアーストロン」にされてしまう。
同じくクグツ化されたキングゲスラと戦いこれを撃破した。
操り人形にされたとはいえ、紛うことなき勝利である。

episode:12「まほろば~新世界~」でもクグツバキシムとともにサイクイーンの手先として出現するが、
ウルトラマンコスモスによって浄化され、宇宙へ帰された。
つまり今回は最後まで生存。よかったね。




第5話「あいかた」に登場。
リトルスターを持つ宇宙生物モコを狙って地中から突如湧き出てきた。
割となんの脈絡もなく出現したが、怪獣が都市伝説化していた本作で初目撃された地球産怪獣ということとなる。
ウルトラマンジード プリミティブとはそれなりにいい勝負してたが、やっぱりサクッとやられそうになった。
しかしレッキングバーストでトドメを刺そうとした時に、背部にタッコングガスタンクがあったので運良く生き延びる。
その後ジードがアクロスマッシャーになってからは一転攻勢されたが、スマッシュムーンヒーリングで癒されて地中に帰っていった。
それでもスマッシュビームブレードで斬られても角が折れなかったため、過去の個体より防御力は高いだろう。
野生怪獣は極力倒さない近年の作風から、今回も最後まで生存である。ガスタンクさえなけりゃ倒す気満々だったけど
ちなみに、本作で唯一敵として登場した野生怪獣。

怪獣カプセルはまさかのDX枠で発売。
さらに、劇中未登場に終わったが、ベムラーフュージョンライズしたベリアル融合獣「バーニング・ベムストラ」まで用意されており、『ウルトラマン フュージョンファイト!』カプセルユーゴー6弾から登場した。
第1話に登場した、熱戦を得意武器とする怪獣同士であり、属性は「」。
2体の熱戦が一つになって何倍もの威力になった必殺技「ペイルサイクロン」は、渦巻くエネルギーの奔流で湖を蒸発させ、山を吹き飛ばすという。



ウルトラマンZ
第24話「滅亡への遊戯」にて北米の防衛組織が管理している怪獣として画面上に登場。
描写は省かれてしまったが、セレブロ(に寄生されたナカシマ ヨウコ)に操られて暴走するウルトロイドゼロによって吸収され、デストルドスの尻尾と背鰭、角を構成するパーツにされてしまった。


ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA
第24話「闇の支配者」に登場。
しかし扱いは完全にモブで、カルミラが変化した邪神メガロゾーアの闇に恐怖し、パゴスゴモラテレスドンと共に走り去っていった。


……以上の華々しい戦績により、ウルトラシリーズでもテレスドンやサドラと並ぶ指折りのかませとして一部の好事家からは親しまれる事に。どうしてこうなった。
実はたまに勝利したり、扱いが比較的良かったりもすることもあったのだが。

しかし、ジャックの初戦の相手であり、その恐竜まっしぐらな造形からも、なんだかんだでファンは多い。

大怪獣バトルNEOの参戦希望アンケート(投票対象は当時未参戦のウルトラ怪獣全て)でもベスト10にランクインしている。
テレスドンドラゴリー等ともども結局参戦しなかったばかりか、後継の「ウルトラマンフュージョンファイト!」でもジードで登場したにもかかわらず参戦せずだが*1

ウルトラ怪獣シリーズでは長らくソフビ化されていなかったが、2012年に『サーガ』公開に合わせて発売。
アーストロン自身の人気に加え、造形の出来の良さ、販売期間の短さからなかなかのプレミアがついている。




追加・修正は鉄分の足りている方にお願いします。

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最終更新:2023年07月08日 13:04

*1 もっとも、ジード放送中のフュージョンファイトは、オーブ弾中に未参戦の既存怪獣はモデリング流用できるタイラントメカゴモラすら参戦しておらず、ザンドリアスが新規で登場したのみである