山刀翼(牙狼-GARO-)

登録日:2012/09/01(土) 23:38:42
更新日:2024/04/09 Tue 08:11:09
所要時間:約 5 分で読めます




この閑岱の地で、勝手な真似は許さん!


雨宮慶太原作・監督の特撮番組『牙狼-GARO-』に登場するキャラクター。
白夜の魔獣』で初登場。
演じるのはラブプラスニーサンこと山本匠馬氏。


【概要】


魔戒法師の里と呼ばれる地閑岱(かんたい)を守護する魔戒騎士。名前は「やまがたな つばさ」と読む。
かつて白夜の魔獣・レギュレイスを封印した英雄『白夜騎士・打無(ダン)』の名と純白の鎧を受け継いでいる。
山刀は代々、優れた魔戒法師の家系だが、翼は自ら志願(ただし、背景には両親との死別が有る)して騎士となった経緯を持つ。

愛用の武器は『魔戒槍』という。通常時は穂先を収納し、棍や棒として扱うことも出来る。
白と黒、赤を基調とした、鋼牙の着用しているものより一際鮮やかで派手なコート(魔法衣)を身に纏う。
(これは鋼牙、零というお馴染みのキャラより、新キャラである翼に目を向けやすくするための意図らしい)

魔戒法師の家系の出身らしく、岩を操って攻撃するなど法術にも長けている。その際にイヤリングを指で弾く動作が印象的。


【性格】


称号に対する強い自負心からか掟や規律に厳しい非常に厳格な性格で、零曰く「初めて会った頃の鋼牙と同じ」。鋼牙とも序盤から激しく対立した。
もっとも鋼牙との対立に関しては、いきなり武器を向けられたとはいえ事情を説明せず問答無用で森に入ろうとした鋼牙にも非はあり、正式な命令で助っ人としてやって来た零に弟子を救われた際は素直に感謝と敬意の意を示し、問題無く友好な関係を築いてるので、決して誰彼構わず対抗心を見せるような頑迷な人物と言う訳ではない。

レギュレイスを封印するためとはいえ、コダマに殺され魔戒樹の中で転生の時を待つ身となっていた邪美を生き返らせる事に断固として反対し、彼女が復活した後も「その女は人間ではない」と言い放つなど、その空気の読めなさで視聴者の胃をストレスでマッハにした。

妹である山刀鈴には「にい」と呼び慕われているが、「兄妹の情などに流されては何も守れはしない」という考えから彼女に対しても厳しく接している。

鈴がレギュレイスの毒を受けてしまった際には、兄としてせめて苦しまないように自らの手で介錯をしようとした。
しかし、それは鋼牙によって止められ「お前にも守りし者として、守るべきものがあるはずだ」と諭され、自分にとってそれが妹の鈴である事を悟る。
そして邪美が自らの命を省みずに鈴を救った事で、徐々に鋼牙たちに対する態度も軟化していった。


【戦闘力】


一応、レギュレイスを封じた魔戒騎士の称号を受け継いではいるものの、戦闘力に関しては疑問符が多い。
魔人形態のレギュレイスとの戦いでも当初は独断専行が目立ち、レギュレイスの強大な力の前に成す術なく完敗を喫したが、再戦時には牙狼、絶狼との烈火炎装を用いた連携によって一太刀を浴びせた。

しかし「レギュレイスを封印する」という白夜騎士の本分は、完璧主人公 鋼牙さんの起死回生の鷹鱗形態発動によって奪われてしまった。
思えば彼の不遇はここから始まったのかもしれない……。


【その後……】


鋼牙とザルバ以外のキャラクターは軒並み出番のなかった『RED REQUIEM』を経て、第2シリーズ『MAKAISENKI』にも引き続き登場。
彼の性格上、無理に鎧召喚を続けたのだろうか、主要な騎士の中では特に「破滅の刻印」の侵食が顕著だった。

弟子である日向に重傷を負わせた四十万ワタル(雷鳴騎士・破狼(バロン))を激しく憎悪し、問答無用で彼を斬ると言って聞かなかった。まるで成長していない…

が、やはり鋼牙に諭され、破狼のエンブレムを自分ごと鋼牙に貫かせ、ワタルを赤い仮面の男の呪縛から解放する。
しかし急所を外されたとはいえ翼自身も重傷を負ってしまい、戦線離脱を余儀なくされ、元老院で傷の治療に専念していた。


その後はぷっつりと音沙汰がなくなってしまう。


その間にも話は終盤へと一気に盛り上がりを見せ、おまけにその合間には味方となったワタル、正体が明らかとなった布道レオ(閃光騎士・狼怒(ロード))と、魔戒騎士の味方がどんどん増えていく。
そうこうしてる間に、遂に話は最終話直前の『金色』へ。


【遅れてきた『疾風』】


もはや翼はこれまでか……視聴者の誰もが落胆した瞬間、真魔界に身を投げた見覚えのあるひとつの影。

ウルバ「ワタルは怪我をしてる。2人じゃ無理だよ!」
シルヴァ「2人じゃないわよ……!」
ザルバ「ああ。頼もしいヤツが来たぜぇ!」


……遅くなった!


ワタルがギャノンの攻撃から零を庇い、戦闘不能に陥ってしまった絶体絶命の危機に颯爽登場!

しかも専用の魔導馬・疾風を初披露、その直後の三大騎士突撃では立ち位置センターを獲得した上に、鋼牙と零が2人がかりでも倒せなかった号竜・リグルを一撃で破壊するなど、これまでの鬱憤を晴らすかのような大暴れを見せた。

この後の光矢流星にももちろん参加。全国の翼ファンは喚起した。
パチンコファンならわかるが、もちろん変顔絶叫カットインもある。

全てが終わった後は約束の地へ旅立つ鋼牙を見送り、ワタルと共に修練所の教官となったようだ。

蒼哭ノ魔竜』ではサバック(魔戒騎士の武闘会)で優勝後、零と決闘の末彼に敗北するが、その表情は晴れやかだった。


【白夜騎士・打無】


翼が魔界より純白の鎧を召喚し、身に纏う事で白夜騎士・打無となる。
魔戒槍は巨大な十文字の大きな穂先が付いた『白夜槍』になる。
他の魔戒騎士同様に狼をモチーフにしたデザインに変わりはないが、口に当たる部分は牙が露出していないのが特徴*1
背面には深紅の背旗(幟のような細長い布)を背負っており、鎧召喚前同様に一目で印象に残りやすい装飾が多い。
もっとも零の中の人に「狐じゃん(w)」と突っ込まれていたが。デザインを手がけたのは篠原保氏。

『伝統ある古の魔戒騎士』という属性は作品が仮題・『白夜の魔だった頃からのもので、
ゴビ砂漠の格闘化石よろしく、ホラーと組み合ったまま眠りについた鎧(そしてホラーだけが復活し抜け出してしまう)というコンセプトイラストがある。
また、雨宮監督による試作版デザインも白い鎧ではあるが、従来通り牙を剝いた口部に加え、真紅のたてがみを生やした鎧武者のような和風テイストで、
武器も反りのある刀身を持つ大太刀、と「雨宮版ライオン丸」のような出で立ちだった。
この後スーツの造形上の問題からさらにブラッシュアップされ、武器が槍に変更。赤いたてがみは背旗と辮髪のようなパーツに分離され、
さらに辮髪がオミットされて現在のデザインに落ち着いた、という過程を持つ。

また、『白夜』の時点で既に魔導馬・疾風は召還資格を得ていたという設定で、当初は魔導列車を三騎士がそれぞれ魔導馬を召還して追跡する、
というイベントを考えていたとのこと。

【魔導輪ゴルバ】


老人の声で喋る、竜の頭のような意匠を持つブレスレット型の魔導具。
ゴルバとは魔戒語で『掟』を意味する。
その名の通り色々と経験豊富なようで、冷静かつ的確に翼へアドバイスを送る。


【余談】


小説版では邪美と「デキている」らしい事が仄めかされている。
導師(魔戒騎士の教官)の素質があるんじゃないかと邪美からも勧められているが、「バルチャスを制する者は魔戒騎士の師匠の素質がある」と言われるバルチャスは苦手。

『MAKAISENKI』終盤までロクな出番がなかったのは、中の人である山本匠馬が別の仕事で忙しかったため。
当時twitterでも「翼をもっとやりたい」「牙狼に出たい」といった旨の呟きを残しており、終盤だけでもあのような見せ場があったのは感無量であったと思われる。

中の人がとある舞台の役作りのため体重を増やした影響で、明らかに『白夜』から『MAKAISENKI』にかけて顔や体系がぽっちゃりしてしまっているが、『蒼哭』や後に光人ガン役として出演する『衝撃ゴウライガン!!』ではやや痩せている模様。


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最終更新:2024年04月09日 08:11

*1 小説版牙狼発売記念イベントにおける雨宮監督のコメントによると実はこれは上から被さった儀式用のマスクであり、その下には他の騎士の鎧同様牙を剝いた口があるとのこと。