ARMORED CORE(初代AC)

登録日:2011/02/11(金) 02:36:14
更新日:2024/03/26 Tue 23:57:57
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原始の記憶、鋼の監獄


フロムソフトウェアが1997年に発売したARMORED COREシリーズの記念すべき第1作目の作品。

直接の続編(時間軸は並行)として『ARMORED CORE PROJECT PHANTASMA』と『ARMORED CORE MASTER of AREANA』が存在し、これら3作品をまとめて『PSACシリーズ』と呼称することもある。また、この三部作からACを始めたレイヴンを「地球人」と呼ぶが、最早現在では絶滅危惧種である。

硬派な世界観。希薄なストーリー性。数々のパーツを使用してメカをカスタマイズする。文字通り全てを自分で行う操作など、当時としては斬新なゲームであった。

PSの作品であるためグラフィックは粗いが、シーンによってはちゃんと作りこまれており、フィールドには数々の小物(ベンチ、街灯など)が点在しているあたり、やはりフロムは当時から変態だったようだ。



【ストーリー】


「大破壊」と呼ばれる、最後の国家間戦争によって、人類は地上からその姿を消した。
災厄を生き延びた僅かな人々は、破壊されつくした地上を捨て、
その住処を地下へと移していった。
膨張した人口を支えるべく、各地に建造されていた地下都市が、
人類に残された大地となったのである。
人はその始まりの時と同じく、自らの過ちによって楽園を失った。

半世紀後、
人類は再び繁栄を迎えていた。
「国家」という概念はすでに無く、それに代わって人々を導き、
あるいは支配したのは「企業」だった。
自由競争の名のもとの苛烈な競争の原理は、
世界を急速に回復させはしたものの、それに伴う痛みも、
また確実に増大していった。
貧富の格差、テロリズムの横行、人種差別…
人類が生み出した壁は、なお消えずにいた。
支配者となった「企業」はより強い権力と金を求め、
そこに争いが絶えることは無かった。

企業がすべての力を握る世界。
ただ一つだけの例外を除いて。

報酬によって依頼を遂行し、何にも組しない傭兵、
彼らは「レイヴン」と呼ばれていた。


【登場人物】
自他共に認める最強のレイヴン。パルスライフルを有り得ない速度で連射し、プレイヤーにトラウマを植え付ける。通路で待ち伏せして倒したレイヴンも多いだろう。最終ミッションでは"2機"で襲い掛かってくるという鬼畜仕様。……2機?
実はスルー可能だけど。

  • ロスヴァイセ/ヴァルキュリアC
黒髪ロングの女性レイヴン。背中武器の改造スラッグガンの連射速度と衝撃が脅威で、ある意味ナインボール以上のトラウマ。
スラッグガンを撃つ時に構えるのがせめてもの救いか。

  • リンクスミンクス/プリティキトゥン
本編では空気にもなれてないが小説では大活躍。
ちなみに数少ない女性レイヴン(それもランカー)である彼女の愛機プリティキトゥンはAPと実弾防御とEN回復速度が低く、おまけにレーダーも付いてない武器腕4脚(しかも両肩にはスラッグガン)と言う凄まじい代物であるが、小説版の彼女はそんな機体で見事最後まで戦い抜いた。

  • 神威 瑞穂/神威mkXZ
麗しい女性…ではなく残念ながら男。凄いモヒカン頭の男。この事実に全国のレイヴンは絶望し、全世界のゲイヴンは歓喜することになる。無敵化するバグがあることでも有名。
なぜかグレネードキャノンからエネルギー弾を発射する。
またランキングでは初期コアだがミッションでは電装コアを使用している。

  • ボス・サヴェージ/スレッジ・ハマー
劇中で二度登場する。一度目は海底基地に主人公を閉じ込めようとし、二度目はレイヴンズ・ネストの刺客として主人公に襲い掛かる。元祖「騙して悪いが」と元祖イレギュラー認定を行っており、何気に優遇されている。
なおランキングでは3001脚だがミッションでは3001C脚を使用している。

  • ワイルドキャット
ランカーではない赤い機体のAC。二度戦う事になる。どうやらとある任務に失敗してナニカサレタヨウd(ピーピーピーボボボボボ
ちなみにこの機体の初期ライフルはプレイヤーが使えるものより威力と衝撃と連射速度が高く、チェインガンはショップで購入できるものと異なり衝撃がある。

  • バルタザール/ファフニール
ストーリーの序盤である条件を満たしていると戦う事になる。目標物の撃破数とミッションの達成率で常にランキングのトップクラスに位置している腕利きのレイヴン。だが台詞は一切無い。

  • ウォーホーカー
ファフニールと同様にストーリーの序盤である条件を満たしていると戦う事になる。ワイルドキャットと同様にランカーではないACで、しかもこちらには一言の台詞も無い。

  • R
レイヴンズ・ネストに所属する主人公の担当者。メールで主人公に様々な情報を提供するが、その正体は未だ不明で謎も多く、フロム脳の使いどころである。メールはいつも「それでは、また。」で締める。後半になるにつれて空気化。

  • レイヴン(主人公)
このゲームをプレイした貴方のこと。当初はただの新米レイヴンだが、最終的には二大企業が滅びる元凶となり、ナインボールすら倒すほどのイレギュラーとなる。また、解釈によってはACで唯一喋った主人公。



【登場兵器】
  • シュトルヒ
レイヴンズ・ネストの高機動逆間接MT。最初のミッションで戦うことになるが、操作すらおぼつかない序盤にその高い跳躍力による上下への機動から、まともにサイティングすることすらできずに新米レイヴンを初っ端から地獄に叩き落とすトラウマメーカー。

  • バラクーダ
ACを含む機動兵器を空輸する敵味方関係なく使用する航空機。が、兵器を投下する際は空中で静止するので完全なる的。ムービーシーンでも撃たれまくってミッション開始直後に大抵撃墜される可哀相な奴。

  • テックボット
作業用小型MTにしてAMIDAたんの祖先その1。
その愛くるしい姿と可愛らしい挙動はまさにACの初代マスコットキャラ。先人たちは彼女にAMIDAたんの片鱗を見たのである。

  • カラサワ、ムーンライト
シリーズの有名武器
どちらも機体負荷は高いが強い。

  • ウォーリアー・バグ/センチュリオン・バグ
AC初の生体兵器にしてAMIDAたんの祖先その2。
AMIDAたんのように抱っこは要求してこないが、無限湧きしたり不死身の個体がいたりするので、いつまでも愛でていられるのが特徴。小型がウォーリアー・バグで、大型で繁殖能力のあるものがセンチュリオン・バグ。因みに卵も出てくるが残念ながらお持ち帰りはできない。その場で愛でよう。

  • ハリアー/ハンター
クロームの有するCHAOSシリーズと呼ばれる無人AC。しかし、ACにしてはサイズがデカイ。
指揮能力を持つハンターがハリアーを統率し、1機で10体まで制御できるという。少数精鋭でムラクモの部隊を蹴散らすなどかなり高性能。
しかし、実際にこちらが戦う際はそこまで強くはなく、大勢で襲ってはこない(もしそうだったら辛い)
ちなみに小説でも登場するが、相手がランカーACだったこともあり容易く撃破されてしまった。合掌。

  • デヴァステイター
クロームの有するAC初の大型兵器。巨体に似合わず素早い動きだが、攻撃頻度と耐久力がアレなのでごり押しすれば普通に勝てる。

  • ジャスティス
宇宙に放棄されていた巨大衛星砲で、大破壊のきっかけになったという。そんな代物をトチ狂ったムラクモによって発射されそうになるが、発射時間が長いので破壊は簡単。バグによってミッション開始一分足らずで破壊できるのは秘密。



【登場勢力】
《クローム陣営》
  • クローム
アイザックシティに本社を置く産業複合体。自作自演でレイヴンに都市を襲撃させたりと地下世界を支配するためには手段を選ばない。
ストーリーの分岐で後途のケミカルダインによる悪行が公にされたことで社会的信用を失い、逆ギレしてクーデターを起こすが返り討ちにされて壊滅することになる。

  • ケミカルダイン
クロームと提携している企業。裏で生体兵器を開発しており、実験のために生体兵器を都市に放つなどかなりの外道。

  • イミネント・ストーム
テロ組織だがクロームからの支援を受けており、実質はクロームがムラクモを攻撃するための組織。

《ムラクモ陣営》
  • ムラクモ・ミレニアム
アヴァロン・バレーに本社を置く工業系中心の企業。クロームとは対立している。この企業で作られるMTやACなどは全て機体名が漢字である。
裏では強化人間の研究を行っており、多くのレイヴンを被験者にしてきた腹黒企業。
ストーリーの分岐ではACシリーズで珍しい宇宙での戦いが繰り広げられ、最終的には巨大衛星砲まで持ち出したために撃退されて壊滅する。


  • 地球環境再生委員会
環境再生を目的とした組織だが、当然の如く嘘で実際はムラクモの下部組織。「大破壊」以前の技術に注目している。

  • ストラグル
ムラクモから支援されているテロ組織。当然ながらクロームを攻撃するための組織でイミネント・ストームとも対立している。

《その他》
  • レイヴンズ・ネスト
登録しているレイヴンに対して依頼の斡旋をしている組織。基本的にはレイヴン、依頼主双方に干渉しない中立の立場。依頼の斡旋だけでなくパーツの売買なども行っているが、パーツの売値=買値という凄まじいことになっている。

  • ダーク・ソウル
ムラクモの基地から戦車六台を強奪し砂漠の地雷源に潜伏した暴走集団。
いかにも厨二な名前に目を引かれるが、劇中でも地雷源には潜伏というよりはまっているようにしか見えず、地雷を踏んで勝手に自爆したり味方を誤射して破壊するなど見事な珍走っぷりを見せてくれる。

  • シティガード
各都市を警備している自警団のような物だが企業の支援がないため戦力は乏しく、有事の際はもっぱらレイヴンへの依頼で対応している。

  • バージュ
ストーリーの分岐でクロームが崩壊した後、その後釜として登場する新興企業。非常に影が薄いが、小説版ではそれなりに名前が出てくる。
ちなみにサラスヴァティーという新興企業も小説版では登場する。


ちなみに本作は対戦バランスが全作随一であるものの、ステージをランダムかターン(各ステージを順番に回っていく)しか選べない為、対戦派は次作プロジェクトファンタズマに初代のデータをコンバートしていた、初代シリーズでは前作までのデータは黄色い文字で表示されるためイエローレギュレーションと呼ばれている。



認めよう 君の力を 今この瞬間から 君はレイヴンだ



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最終更新:2024年03月26日 23:57