オプティマスプライム(プライム)

登録日:2013/12/07 Sat 08:40:43
更新日:2023/08/10 Thu 10:36:14
所要時間:約 12 分で読めます




この項目では『トランスフォーマー』シリーズのひとつ、『超ロボット生命体 トランスフォーマー プライム』及び続編の『トランスフォーマーアドベンチャー』に登場するシリーズ定番キャラ、オプティマスプライム(コンボイ)について解説する。
声優は日本版が森川智之、海外版がG1のオプティマスプライム(コンボイ)と同じピーター・カレン。続編の『アドベンチャー』での声優は日本版がカーロボットでブラックコンボイ、ギャラクシーフォースでギャラクシーコンボイを担当した楠大典、海外版は前作と同じくピーター・カレン。

私達は戦う! 人類、地球‥そして全宇宙の平和のために!!

これまでの作品同様、オートボットの司令官。実写要素が強いデザインで、プライム特有の人間的なフェイスとは別にG1デザインのバトルマスクを持つ。
武器は両腕に内蔵されたエナジーブレードとイオンブラスター。ビークルモードは恒例のトラック。


・過去

かつての名前はG1コンボイ同様、オライオンパックス。古代の遺物を管理するアイアコンにて司書官として働いていた。
文献を読みふける内に現在の腐敗した政治体制に疑問を持ち革命家メガトロナスに接触、意気投合して親友となり腹心として真の自由を目指し活躍する。
メガトロナスは政治家メガトロンとなり次期プライム候補として民衆の支持を集めるが次第に攻撃性を増していき共存を尊重するオライオンとスレ違い始める。
次期プライムを決定する議会で互いの主張をぶつけ合った結果、メガトロンより民衆の支持を集めてしまい親友を蹴落とす形で議会が認定したプライムとなってしまう。

決定に反発したメガトロンはディセプティコンを組織して武力蜂起。民衆を巻き込む過激なテロで星そのものを蝕んでいく。
一方、オライオンは星を救う道を探して深部へと潜り導かれるように創造神プライマスと出会う。
マトリクスを託されプライマスが認めた最後のプライム「オプティマスプライム」として転生を遂げるが、
メガトロンの暴走を食い止めることは出来ず星の死滅という形で戦争は終結した。


・劇中の活躍(シーズン1)


私は歴史が繰り返し証明した事実から目を逸らしてきた。オートボットとディセプティコンが歩み寄る事は決してないのだ。

サイバトロンの滅亡後にエネルゴンが豊富な地球にチームを率いて移住。
米軍から提供された秘密基地オメガワンから宇宙に散ったオートボットに呼び掛け静かに暮らしていたが、ディセプティコン母艦ネメシスとの遭遇とメガトロンの帰還をきっかけに地球を舞台に戦いが再燃する。
当初は優しい性格に加え、リーダーがかつての親友という事もあり、テラーコン軍団の生成やエネルゴン鉱山の独占など攻勢を仕掛けるディセプティコンに対して和解を呼び掛け一貫して守勢に徹するが
旧知のラチェットに甘さを指摘されたこと、メガトロンが人間の子供であるラフを喜んで殺した(後に救命医療で回復)ことで覚悟を決める。

メガトロンとの決闘ではユニクロン復活の予言に依存するメガトロンを一蹴。
圧倒的な力で殺害寸前まで追い詰めたが、ユニクロン復活の影響によるダークエネルゴンの最大活性で逆転され敗退する。
地球そのものであったガイアユニクロンに対し地球上の生物の為に共存を解くが、破壊神であるユニクロンは受け入れずプライムとして立ち向かうことを決意。
ユニクロンに切り捨てられたメガトロンと共同戦線を張りマトリクスの力で再封印に成功する。
マトリクスを解放した代償としてプライムになって以降の記憶を失うのであった。




…ここはどこだ?メガトロナス




・劇中の活躍(シーズン2)


我々は人間に比べ大きな力を持っている。そして我々の力は正しく使わねばならない。

記憶を失い、「オライオンパックス」へと戻ってしまったことで、メガトロンに誤った情報を吹き込まれディセプティコンメンバーとして古代遺産の発掘に協力する。
次第にその振る舞いに疑問を持ち反発し、ベクターシグマの鍵を託していたジャックによって記憶を再アップロードされプライムとしての自分を取り戻す。
自身が引き金となってしまった古代遺産争奪戦の中でプライムの神器マトリクスセイバーを獲得。
師アルファトライオンとの対話を通してサイバトロンを復活させる能力を持つ遺産オメガキー、オメガロックの存在を知る。

最終決戦でディセプティコンを圧倒しオメガロックの起動に成功するが子供達を人質に取られ、苦悶の表情で明け渡す。
その行動をしばらく見守っていたが、欲が出たメガトロンはサイバトロンの復活ではなく地球の金属化に着手。
子供達の悲痛を聞いたオプティマスはディセプティコンを蹴散らしオメガロックの破壊という形で阻止に成功する。
悲嘆に暮れる間もなく僅かな放射でダークマウント要塞の地球建造に成功したディセプティコンにより「母星の復活を阻止した大罪人」として総攻撃を受ける。
共に標的にされたジャスパーへの救援は勿論、基地の防衛すら不可能と判断したオプティマスはグランドブリッジでメンバーを逃がし1人で基地に残る。


・性格


時代は変わった。世界も変わった。オートボットの仲間になって、一緒にこの戦いを終わらせよう

平和主義者であることが多い歴代のコンボイ、オプティマスの中でも、特に戦いを好まず何事もまず話し合いで解決しようとする傾向が強い。かつての友メガトロンや暫定リーダーのスタースクリームは勿論、破壊神ガイアユニクロンにまで和解と共存を求める平和主義者。
悪く言えば甘ちゃんであり、オライオン時代からの友であるラチェットにメガトロンを倒す機会は何度もあったが見逃してきたと指摘され、
その後の直接対決でダークエネルゴンで強化したメガトロンを圧倒していたことから事実だと思われる。
子供の死を嘲笑うメガトロンを見て和解は不可能だと悟るが、シーズン2でも決定的なチャンスで躊躇する、爆撃参謀ドレッドウイングの勧誘に勤しむなど甘さは抜けていない。
温厚かつ誠実な性格と的確なカウンセリングで指揮官としてチームメンバーから尊敬されているが、
一方で表情に乏しく自分のことをろくに話さないことから戦友としては溝があった。
ユニクロンとの戦いで過去が明かされ、記憶喪失からも助けられたことで緩和され、シーズン2以降は少しずつ穏やかな表情や振る舞いを見せるようになる。


・実力


どちらかが倒れ、どちらかが生き残る!

元々はひ弱な非戦闘員だったが、マトリクスの力で転生し最高クラスの身体能力と強力な武器を手にいれる。
ディセプティコンとの戦いで戦闘センスも磨かれており、甘さを捨て全力を出しきればメガトロンすら圧倒することが可能。
生真面目な性格でメガトロンに比べて安定して実力を発揮しているが、メガトロン不在中は気が抜けていたのかノックアウトの電気スピアで昇天、ビーコンに丸太で叩かれてG1譲りの崖下転落などビックリするくらいあっさりやられていた。


・プライムとは?


トランスフォーマープライムの世界では、「議会が選ぶ政府のリーダー」と「プライマスが選ぶ種族のリーダー」という2つのプライムの定義があり、オプティマスは両方に選ばれている。
前者は政府が機能している間だけ有用な称号に過ぎないが、後者は神が認めただけあり過去の叡知が蓄積されたマトリクスの獲得、
リーダーに相応しい肉体への転生、プライム固有の神器の使用権限など様々な能力が付与される。

作中で登場した神器は、物質を思い通りに作り替えるソラスプライムハンマーと刀身にエネルギーを纏い全てを切り裂くマトリクスセイバー。
ちなみにこれらの神器はプライム以外のTFでは能力を発揮することはできないが、単に良質な武器として使用することは可能。

痕跡を消すためにグランドブリッジを破壊した直後にネメシスの主砲を受け基地は崩壊。
瓦礫の中に千切れた左腕とボロボロになったオプティマスが描写されシーズン2終了。


・劇中の活躍(シーズン3)


※シーズン3「ビーストハンターズ」~完結編「プレダコンライジング」は日本未放映である。

フェイズシフターを確保していたスモークスクリーンによって瓦礫の中から救出され、レーダーに感知されない岩壁の中に匿われる。
オプティマス自身は自分の死期を察しており、後継者と見込んだスモークスクリーンにソラスプライムハンマーによるオメガロックの復元とマトリクスを託すと遺言を残す。
機能停止寸前で精神だけが先行してオールスパーク(あの世)に飛ばされ、師アルファトライオンと再会。
「死にたくない」と本心を露にするが、無情にも現実世界の体は機能を停止。マトリクスも排出されてしまうが…


オートボット反応?これは…飛んでいる?!

メガトロン!‥立ち去れ!!!

オプティマスの死を認めないスモークスクリーンによってソラスプライムハンマーを握らされ、ハンマーに宿る全てのエネルギーを吸収して強制復活。
新たに獲得したジェットウイングでオートボット&米軍によるダークマウント要塞攻略戦に駆け付け、メガトロンを連打からの正拳突きで殴り倒し窮地を救う。
オプティマスの復活に呼応し全メンバーが奮起。自身は作戦指揮官であるウルトラマグナスに指示を請い、巨大フュージョンカノンの無力化に動く。
怒りに燃えるメガトロンに空中決戦を挑まれるが完全に圧倒。ジャイアントスイングで要塞のパワーコアに投げつけメガトロンごと爆破、作戦を成功に導きリベンジとジャスパーの奪還に成功する。

チームプライム再結成からしばらくして敗走したディセプティコンが古代生物プレダコンの再生を計画していることが発覚。「ビーストハンターズ」として計画を阻止するようチームを鼓舞する。幾度かの化石争奪戦を経た後に強いエネルゴン反応を発するディセプティコン拠点を発見。内部に存在したショックウェーブの研究所をレッカーズが爆破し計画阻止に成功する。

その後の小競り合いでサウンドウェーブを捕獲し、プレダキングを名乗るプレダコンとも渡り合うが、脱走したサウンドウェーブにラチェットが拉致される。
単独で空を捜索し襲撃してきた精鋭ジェットビーコン部隊シーカーズを殲滅した所でプレダキングの反乱によって脱走に成功したラチェットにより、メガトロンがネメシスに巨大オメガロックを建造し地球を一気に機械化しようとしていることと現在のネメシスの座標を知らされる。
決戦を決意したオプティマスは全戦力を投入してネメシスを制圧、オメガロック奪取を発令。待機メンバーをグランドブリッジで先行させ、成層圏のネメシスに急行する。
最終決戦ではネメシスの集中放火を軽々と突破、着艦寸前に待ち構えていたメガトロン(ダークエネルゴンセイバー装備)の襲撃を受け、戦いに突入する。
作戦成功後はサイバトロン星を復活させ、復興のため子供たちと地球に残ったラチェットに別れを告げ、母星に帰還した。


・転生


ソラスプライムハンマーの力を全て吸収したことにより新たなデザインのボディに進化。
一回り大きくなり背部に『DOTM』に近いデザインのジェットウィングを装備する。
武器はジェットウィングに格納された大型ガトリングガンと左腕を展開して装備するブラスター。
ビークルモードはファウラーが用意した軍事用の多目的装甲車で大量のミサイルを発射可能。


・実力


ロボットモードのまま飛行できるジェットウィングにより空中でも100%の実力を発揮でき、機動力も高速戦闘に特化したスタースクリームに追い縋るほど。
そのアドバンテージによりメガトロン、サウンドウェーブ、レーザービークなど名だたる面々を撃墜し、ディセプティコンのエース航空部隊シーカーズは単騎で殲滅した。
巨漢化しても優れた格闘能力は健在でダークエネルゴンセイバーを装備したメガトロンを軽々と圧倒する。

作中唯一プレダキングと単独で渡り合い、空では火力の一転集中、陸ではパワーファイトで苦しめるが、耐久性の差から次第に追い詰められていった。
その強さゆえに対策されることも多くサウンドウェーブとの初戦ではレーザービークのウィルス攻撃でウィングの機能を停止させられ墜落ノルマ達成。
メガトロンとの最終決戦ではダークエネルゴンセイバーによる不意討ちでウィングを、飛行のアドバンテージをいかした不意討ちでガトリングを奪われる。


・他キャラクターとの関係

筋肉モリモリマッチョマンになっても性格は変わらず、孤立するウルトラマグナスに家族の概念を教えてチームに馴染ませ、ラチェットの無事が確認できた際には満面の笑みを見せた。
地球を救うためとはいえオメガロックを破壊したことを悔やんでおり、唯一の延命手段であるソラスプライムハンマーの使用を拒否するなど母星復活に対する執着は深まっている。

メガトロンとの関係は完全に冷えきり、以前のように戸惑いを見せることは一切なくなった。
転生によりこれまで以上に圧倒し続けるが、最終決戦ではなりふり構わず戦うメガトロンに着実に戦闘力を奪われ追い詰められる。
最後はマトリクスセイバーに貫かれ落ちていくメガトロンを無言で見送った。


・完結編「プレダコンライジング」では


勝利のキーマンとなったバンブルビーに対しマトリクスセイバーを振りかざし戦士の宣誓を授ける。
その後はサイバトロン星(プライマス)を完全に復活させる為、戦時中に宇宙に打ち上げたオールスパークの捜索に向かう。
ホイルジャックとのコンビで無事オールスパークを確保した後にプライマスの復活に呼応して目覚めたユニクロンによるサイバトロン星の侵略を知らされ急行。

決戦に駆け付け、メガトロンの死体を乗っ取ったユニクロンと対面。
オールスパークを体内に取り込み、空となった吸引器を利用してユニクロンのスパークそのものを封印することに成功する。
最後はオートボットメンバーに別れとプライムの時代の終わりを告げ、マトリクスとオールスパークを自分ごとプライマスに返還して消滅、サイバトロン星と一体化したと思われていたが…

・アドベンチャー

プライムの直接の続編である『トランスフォーマーアドベンチャー』では、サイバトロン星と一体化する直前に歴代のプライムたちに助けられたことが判明した。
その後しばらくの間プライムのエリアで修行を受けるために連絡が遮断されていたが、地球の危機に応じて駆け付けている。

その後かつての仲間であり、今作のリーダーであるバンブルビーのことを良きリーダーと認め、チームバンブルビーに「同志」として加入する。
…が、まだリーダーとして未熟なバンブルビーに対し、あれこれ口出ししてしまうことも多く、バンブルビーから少し反発されることも。


・日本において


こちらでは都合によりグランドブリッジを破壊する直前で映像が終了。
その後は独自のOVA作品『参乗合体 トランスフォーマーGo!』に続くことになる。そのため、ビーストハンターズとは異なる展開を迎えたパラレルワールドといっていいだろう。

そして終盤、ハンターオプティマスプライムは最新形態のオプティマスエクスプライムへと進化する。
「エクス」と付くようにエクスプレス=電車(新幹線)と東洋竜に変形するトリプルチェンジャーであり、さらにケンザン、ゲキソウマルと2タイプの変形合体が可能である。
トランスフォーマーのメインとなるアメリカでは電車は少しマイナーな乗り物であり、電車がメジャーな日本独自展開だからこそできた姿といえよう。


・玩具


主に日本での玩具展開について記述する。

『プライム』の時点では、プライムの放送前に展開された「ファーストエディション」版、海外RID版を基にしたメイン展開、「アームズマイクロンシリーズ」でオプティマスが発売。双方ボイジャークラス。
アームズマイクロンシリーズは名前通りアームズマイクロンの「オーピー」(オプティマスプライム)が付属しているが、一部がシールになっている。

また、アームズマイクロンシリーズでは大型のリーダークラス相当の「アームズマスターオプティマス」や逆に店舗限定だが、デラックスクラスの「オライオンパックス」も発売されている。
オライオンパックスはシール仕様なのを逆手に取り、オートボットとディセプティコン、双方のエンブレムが付属する。

また、EZコレクションも発売。海外版サイバーバースでいうコマンダークラスにあたるため、小型ながら可動はそれなりに優秀。
さらに基地遊び用の大型商品である「オプティマスマキシマス」も発売。アームズマイクロンやEZコレクションと組み合わせて遊ぶことが出来る。

『参乗合体 トランスフォーマーGo!』の時点では「ハンターオプティマスプライム」と強化版の「オプティマスエクスプライム」が発売されている。どちらもボイジャークラス。
「ハンター」はビーストハンターズ版の日本輸入であり、「エクス」の方は日本独自に作られたライト&サウンドギミック付きの完全新規商品である。

『アドベンチャー』の時点ではリーダークラス以上の大型でTAVシリーズで発売。リデコで強化形態である「シュプリームモード」も発売されている。
それとは別にアーマーやマイクロンがセットになった小型オプティマスや、EZコレクション、一発変形の「ビッグオプティマスプライム」が発売された。
さらに「マイクロンの章」のメインギミックであるハイパーサージ版も発売されるなど、今回は主役ではないが主役級の優遇っぷりは変わらず。
一方で海外で発売されたウォリアークラス(デラックスクラスの別名)の玩具は、日本ではトイザらス限定にとどまり、一般販売ではリカラーされ劇中未登場キャラの「ネメシスプライム」として発売されている。


私達は戦う! 追記、修正‥そして全宇宙のアニヲタのために!!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • TF
  • トランスフォーマー
  • トランスフォーマープライム
  • プライム
  • オートボット
  • 総司令官
  • 平和主義者
  • 名言製造機
  • カウンセラー
  • パパティマス
  • 自己犠牲
  • 細マッチョ
  • ガチムチ
  • ういろう
  • 選ばれし者
  • 記憶喪失
  • 生真面目
  • オプティマスプライム
  • ピーター・カレン
  • 森川智之
  • コンボイ
  • 司令官
  • トランスフォーマーアドベンチャー
  • 楠大典

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年08月10日 10:36