カラスミ(コロッケ!)

登録日:2012/09/11 Tue 21:13:53
更新日:2024/03/27 Wed 08:31:25
所要時間:約 5 分で読めます





漫画「コロッケ!」に登場するバンカーで、アンチョビの実兄。
次の王様だ~れだ大会編のボスキャラ。
名前の由来はボラの卵巣を塩漬けにして発酵させた長崎県の名産品「からすみ」。
CV.小杉十郎太

【概要】

上記の通り、アンチョビの実兄であり、四獣士のボス。
グランシェフ王国を少人数にもかかわらず征服した猛者である。
侵攻した理由は父・Dr.フォアグラーが開発した禁貨ゴーグルを探すため。
フォンドヴォーの回想では、バーグ曰く、グランシェフ以外にも様々な場所で破壊活動をしていたらしい。
フォンドヴォーは記憶喪失を装い、四獣士に加わることで彼らの野望を阻止しようとしていた。



【性格・人物】

普段は全身をマントで隠しているが、素顔は長いウエーブヘアの美男子でイケメンに弱いポーが見惚れるほど。
「力こそ正義であり、すべて」という考えを持ち、一度でも敗北した等の理由で「弱い」と判断したならば仲間であろうと切り捨てる。
弟である筈のアンチョビにすら、コロッケに敗北した後は冷たい態度を取っていた。
こんな考えになってしまったのは、少年時代、父・フォアグラーがならず者バンカー達の襲撃によって「力無き者には死あるのみ」だとして殺されたのが切っ掛け。*1
しかし、そんな考えであるにもかかわらず弟と部下には慕われており、
彼が死亡した(実は生きていたが)時にはアンチョビと残りの四獣士たちは彼のために禁貨を集めようと奮闘していた。
特にモッツァレラの場合、初対面時のやりとりはもしかしたら自身の境遇に重ねて彼女を救ったという良心の現れだった節も見られるため、深く慕われるのも納得と言えよう。

また冷酷な弱肉強食論者として振る舞う一方、勝負事については非常にフェア。
「次の王様だ~れだ大会」においては「国民に対して公正さを示す必要がある」として、本来ならば予選落ちする筈だったコロッケ達の決勝進出とキャベツの仲間入りを認め、その後の試合でもどれだけ自分達が不利になろうと決してルールを捻じ曲げようとしなかった。
この点、バンカーサバイバルで隙あらば不戦勝を狙っていたアンチョビとは正反対で、彼の加勢を良しとしなかった一因であると思われる。

【戦闘能力】

アンチョビの兄だけあって戦闘力は一級品。
指先が鋭い爪のような手甲を装備しており、近接戦では主に格闘戦を得意とする。

究極武装(アルティメットアームズ)

カラスミの強さを支える最大の能力。
アンチョビと同じ変身能力に近いが、こちらは自身の肉体を
  • 水飴のようなゲル状の「液体」
  • ダイヤモンドに匹敵する硬度の鉱物状の「固体」
  • 霧状の「気体」
の3種類に変化させる。
液化している間は斬撃、刺突、打撃などあらゆる物理攻撃が無条件でノーダメージとなり、スライムのように水溜りのような姿に変貌させたり腕を伸縮させるといった質量を無視するかのような動きを見せるなど防御に関しては無敵に等しい。
液化中は自身も攻撃でダメージを与えられなくなるが、この欠点は固体の硬化によってカバー。伸縮させた腕を固体化によって鋭利な硬い凶器に変貌させ斬り裂く形で攻撃を行う。
無論固体化による肉体の強度も凄まじい。
更に液体の体の弱点と思われていた熱攻撃すらも、身体を霧状に変化させる事で回避し、あたかも熱に弱いと見せかける狡猾な戦術すら見せる、正に変幻自在の究極の武装と言える。

しかし肉体変化を行うにはカラスミですら力の消費が激しいようで、やり過ぎると固体の場合は金属疲労を起こしヒビが入って自壊していき、気体・液体は正常な形を保てなくなるのが最大の欠点。

アニメ版では気体にはならず、肩のトゲが矛のような武器になるなど原作とは多少設定が異なる。

  • 隕石(メテオ)インパクト
カラスミの必殺技。
軟化によって下半身を素早く伸ばし天高く飛翔、そこからドリルのように高速回転しつつ硬化し、相手めがけて突撃する体当たり。



【劇中での活躍】

次の王様だーれだ大会編

「次の王様だーれだ大会」決勝にてリゾットと激突。
体を「軟化」「気化」「硬化」と切り替えることが出来る「アルティメットアームズ」でリゾットに優位に立つ。
途中、乱入してきたアンチョビを迎えるどころか逆に殴り飛ばす、悪役らしい一面も見せたが…

戦いも終盤、リゾットの「王国(キングダム)セイバー」、そしてコロッケたちの熱い声援によって、リゾットの勢いは増す。
カラスミが優位と思われていたが逆に劣勢に。
負けそうになったその時、アンチョビが叫ぶ。

「ひとりぼっちになっちゃうじゃないか〜!!」

例え切り捨てられようが世間では暴君であろうが、自身にとってはかけがえのない大切な兄。
皮肉な事に彼等もバーグの仇でありながら元々はコロッケと同様に、父が亡くなってから孤独と戦い必死に生きてきたのだ…。
(なおこれにはコロッケも彼らに父・バーグを奪われた身にもかかわらず同じ境遇から共感していた。)
そして危うくマグマに落ちそうな時、リゾットがカラスミの手を掴み、転落を防ぐ。

そしてリゾットも叫んだ。
「家族を失う悲しみを、誰にも味わわせたくないんだー!!」


そんな彼らの姿を見て、本当の意味で負けを認めたカラスミはある決断を下す。
なんとカラスミは「軟化」をし始めたのだ。これでは手を掴んでいても滑って落ちてしまう。

「バ、バカ! 何やってるんだ! 馬鹿なことはやめろ!」
リゾットが叫ぶ。しかしカラスミは……、


「この世は力がすべて……。だが、お前はその力よりももっと大きく、大切なものを持っていたようだ! 立派な王様になれよ……! 王子さま……!」


と言い残し、マグマへ消えていった……。


裏バンカーサバイバル編

その後、ビザの斜塔での戦いも終盤を迎えた頃、グランシェフ王国にて変化が起こる。
なんと死んだと思われていたカラスミが生きていたのだ。
王様によると「マグマに落ちる寸前に気化して助かったが、リゾット戦のダメージが深刻だった為、時間をかけて再生した」らしい。

リゾットとの戦いを通じ、以前よりも丸くなっている。
王様から四獣士やアンチョビが自分のために禁貨を集めていることに対して、

「そんな……、俺のためにみんなが……!?」

と、ショックを受けていた。また、王様にこれまでの非礼を謝罪した。
王様からピザの斜塔での戦いを聞き、妙な胸騒ぎを覚えた彼はピザの斜塔へと急ぐ。だが、そこに待っていたのは……。


ピザの斜塔の戦いも準決勝。コロッケとリゾットは実はアンチョビが戦っているニガリの正体は生きていた父親だということを聞き、止めさせようと彼らのもとへ。
しかし、コロッケが説得しても両者は耳を貸さない。戦いが激化していくばかり……、

そして、彼らが自分の戦っていた相手が愛する家族だったということ、そしてお互いに実は生きていたということを知ったのは……、

決着が着き、息絶えた直前だった……。


カラスミが着いた頃には遅かった。既に彼らは息絶えた後……。
コロッケはカラスミたちのため、彼らをピザの斜塔で得た禁貨(及び禁貨ゴーグル)を託しそれで生き返らせようとするが、カラスミはコロッケから渡されたゴーグルを破壊し、それをはね除ける。

「俺たちは世界中の人々に迷惑をかけた……お前たちにこれ以上世話になるわけにはいかない」
「自分の力で禁貨を集めていつか必ずアンチョビと父さんを生き返らせて見せる」

コロッケにそう告げると彼らの亡骸を抱き、彼らを生き返らせるために再び旅立つのであった……。


最終回にはバーグ蘇生のために協力したバンカーの中に四獣士とともに名を連ねている。
これはコロッケたちが自分の蘇生のために協力してくれた礼と、アンチョビがバーグを殺したことへの贖罪によるものと思われる。


コロッケ!~BLACK LABEL~

無事に禁貨を集めて父と弟を生き返らせていたことが判明。
束の間の家族団欒に浸るものの、禁貨を巡って世界各国で繰り広げられている戦争を止めるため父と共に立ち上がる。その後は志半ばでコロッケ達に後を託して死亡したことが語られている。
彼らや他の仲間達の犠牲を乗り越えて禁貨を集めたコロッケは、争いの元となる禁貨と(自分自身を含む)バンカーを全てこの世から消し去るようバン王に願い、世界に平和を取り戻した。

その時に存在を消されたバンカー達はそれから数百年後の世界で蘇ってカラスミも無事復活したものの、シャトーブリアンという名の独裁者の手によってグランシェフ王国の城の地下に幽閉されてしまう。
四獣士の面々はカラスミを人質に取られたことでシャトーブリアンに服従することを強いられたのであった。




【ゲームでの活躍】

Great!では過去のカラスミが登場。フカヒレは四獣士をリストラされたにもかかわらず、カラスミのために奮闘。
このあたり、やはりカラスミにはカリスマがあるのだろう。
過去時代のため、リゾットに敗北する前の性格。しかし、最終決戦ではキンダックの攻撃からコロッケたちを身を挺して守った。

DSではピザの斜塔の後のエピソードの筈だが、弟も父も生存している。パラレルワールドのようなものだと考えればいいかも。
コロッケと出会ったフォアグラーは「世の中があんなバンカーばかりなら、私も禁貨ゴーグルなぞ作る必要は無かったのにな…」と呟く。

また、カラスミは王国に侵攻する頃のエピソードもプレイ出来る。



【部下(四獣士)】

詳細は四獣士の項目も参照。

  • タンタンメン
CV.遠近孝一
エリートサイヤ人のようなM字の額が特徴的。
カラスミに忠実であり、戦闘力も高い。
四獣士一のスピードと両手の巨大な鋭い爪が武器。

  • ピロシキ
CV.阪口大助
かなりの巨漢だが顔はかなり優しそうな顔をしている。
腕力はカラスミらを片手に持ち上げ崖を登るほど。
怒ると恐い。モッツァレラ曰く「四獣士の中で一番残酷」らしい。

  • モッツァレラ
CV.かないみか
紅一点。生意気で勝手気ままな性格。
タンタンメンとはたびたび口喧嘩をするが決して仲が悪いわけではなく、
カラスミの敗北時に抱き合って涙を流したり、裏BSでタンタンメンが殺された時には涙ぐんでいた。
孤独と極貧から救ってくれたカラスミを誰よりも慕っている。

コロッケの仲間。
バンカーサバイバルで黒マントの男ことアンチョビに重傷を負わされた後、カラスミに助けられる。
傷が回復した後、フカヒレを倒してカラスミの部下になったのだが…。

  • フカヒレ
CV.森訓久
元四獣士。
フォンドヴォーに敗れカラスミに捨てられた。



追記、修正お願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • コロッケ!
  • イケメン
  • ボス
  • 悲劇
  • 小杉十郎太
  • カリスマ
  • 無敵
  • 究極武装
  • カラスミ
  • ダークヒーロー
  • 四獣士
  • グランシェフ王国
  • 哀しき悪役
  • 長髪
  • 残忍なイケメン
  • 自分にも他人にも厳しい男
  • からすみ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月27日 08:31

*1 この事件の一通りの詳細についてはフォアグラーの項目を参照。