ロックマンエグゼ ファントムオブネットワーク

登録日:2011/10/24 Mon 04:31:44
更新日:2024/04/26 Fri 07:20:43NEW!
所要時間:約 6 分で読めます






『神出鬼没、目的はおろか正体すら不明…。実体なき悪意…。それはまさしく…』

ネットワークの幻影、か…。



2004年頃から携帯アプリとして配信されている、『ロックマンエグゼ』シリーズの外伝作。
話の時系列は本編4と5の間にあたり、顔グラフィックも4と5のものを採用。


◆あらすじ◆

これまで、何度も世界の危機を救ってきた熱斗とロックマン。
ある日、メイルに「パソコンの調子が悪いので見てほしい」と頼まれ、パソコンの電脳の中を進んでいく。
その電脳の最奥部には謎の光の玉があった。
そしてその光の玉は、かつて倒したはずのWWWのナビ、ファイアマンへと姿を変えた……

◆システム◆

基本的なシステムは本編と同じだが、いくつか違う点として
  • BGMの種類が少ない(現実世界は秋原町のテーマで統一、各種電脳やエリアもラスト以外は全て同じ)
  • 戦闘中の効果音の種類が少ない
  • 連続ヒットする攻撃のスピードが異様に早い(バルカン、エアホッケー等)
  • ウイルスにものけぞりと無敵がある(実際にのけぞる訳ではなく、一瞬震えて硬直するような感じ)
  • 戦闘後の報酬がチップとゼニー両方、更にバグのかけらもランダムで手に入るようになっている。
(チップにはある程度のバスティングレベルが必要なのは変わりないが基準は本編に比べ低く、レベル7程度でもかなり落とし、レベル5程度でも手に入る事もある)
  • 現実世界の移動は選択式(町を歩き回るといった事が出来ない)
  • 電脳世界は完全に上から見下ろす感じの2Dマップ
  • テキストに漢字が使われている
また、話自体は4と5の間ではあるがフルシンクロはなく、代わりに本編3まで存在していたADD(アド)システムが復活している。

◆オリジナルキャラクター◆

  • 烏星 修一(えぼし しゅういち)
熱斗のクラスに転校してきた小学生。
巷で話題のマジシャン・Mr.ハットの息子。
父の仕事の都合上で幼い頃から転校を繰り返しており、決まった友人を持たず引っ込み思案な性格。
多忙でかまってくれない父には寂しさを抱いており、それ故にある事件へと発展する事に…

  • ハットマン
修一のナビ。本作オリジナルナビその1。
マジシャンのような出で立ちをしており、両手は肩から独立して微妙に離れている。

手だけロックマンの眼前にワープしてバラやソードで攻撃したり、
設置したハットから鳩が飛び出したりするなど、戦法も奇抜でマジシャンらしい。
本編1にはマジックマンというナビが居るが、あちらが元々「ウィザードマン」から文字数の都合で変更された経緯を持つためこちらの方が『マジック』マンっぽい。

  • ジャミングマン
オリジナルナビその2。フレイムマンに次ぐ4足歩行のナビでもある。
特徴はなんと言っても「妨害電波」であり、なんとオペレーターとナビの通信を切断する事が出来る。
一般のナビはチップの携帯は出来ないので、ロックマンも「どんな強力な攻撃よりもある意味では脅威となり得る能力」と評した。
実際、コイツと戦う時(と言うよりコイツの支配するエリアで)は普段よりカスタム画面のチップが2枚少ない状態で戦わねばならず、非常に厄介。



※以下ネタバレあり※













  • キャッシュ
本作オリジナルナビその3にして、本作のラスボス。
膨大な「キャッシュデータ」が人間に対する憎悪を媒介とし誕生した、キャッシュデータの集合体。
容姿は、かのフリーザ様最終形態から紫を抜き、頭に横向きのアンテナのようなツノを付けたような感じである。
第二形態は体の各部位からデータが覗いている。

自分を利用するだけ利用して忘れ去った人間を恨んでおり、絆の存在を否定している。
各地でキャッシュデータを利用した事件を引き起こしていた、本作の黒幕。
その能力にして最大の特徴は「キャッシュデータからナビのデータを無限に再生出来る」というものである。
冒頭のファイアマンの正体もキャッシュデータだった。

当初は「デリートスル…」くらいしか喋れない程度にしか再生出来なかったが、話が進む毎にデータの再現精度は増していく。
終盤で再生されたナビは普通に喋れており、また力も増している。

更には完全にオリジナルナビであるジャミングマンを作り出す事にも成功しており、
また自身もジャミングマンと同じく妨害電波を発する事が出来、その威力はジャミングマン以上。
一度倒された身体でジャミングマン10体分の妨害電波を出すという荒業もやってのける。

また、幾度となくキャッシュデータを退けた熱斗とロックマンの戦力を分析するべくPETの製作会社であるIPCを襲撃したり、
ロックマンと初対峙した時点でジャミングマンの一件で妨害電波が弱点という事を把握したりしている等、大変な策略家である。
(4のデューオを除き)本編におけるパワーと能力重視で明確な自我が殆ど見られないラスボス達とは一線を画す存在であるといえる。

◆評価・特徴◆

携帯アプリでの作品ゆえ、GBA本編シリーズに比べると
  • エグゼシリーズのウリの1つであるアクション性(並びに操作性)が悪い
  • BGMの種類に乏しい
  • マップがグレードダウン気味
などの批判はよく聞く所である。

しかし、
  • 本編ではほぼ使われなかった漢字と、全く使われていなかった句点(→。)を使用したセリフの味わい
  • 連続攻撃系のチップをメインに据えた戦闘のテンポの良さ
などは、本編を上回る出来である。
操作性以外でもエグゼは好きだよ!という方には、是非プレイしてみていただきたい1作である。

続編的作品として『ロックマンエグゼ レジェンドオブネットワーク』が配信されており、
「この2作品をまとめてリメイクして欲しい」という人も少なくない。

アニメ版では『BEAST+』後期で本作を基にしたエピソードが登場。

◆おまけ◆

この作品にもコンプリートを表す星マークがタイトル画面に付く。
是非とも全ての星を集めたいという人も居るだろうが、その時に注意しなければならないのはP.Aコンプである。

この作品にはP.A「ドリームブレード」(威力600のドリームソード)があるのだが、
そのP.Aの発動には「バンブーブレード」なるチップが必要。

しかしこのチップ、なんと『チップトレーダーSPまたはバグピーストレーダーからでしか入手できない』という変わった入手法なのである。
更にコードもしっかり3種類あるので、P.A発動に必要なコードDが出るかどうかは運次第。

そして極めつけはオートセーブ。
本作のチプトレも本編2以降同様にオートセーブされるので違うコードが出てしまったが最後。
コンプはチプトレ廃人と化さない限りほぼ不可能となる…(´・ω・)


…が、最後の手段として『サーバーデータロード』を使えば、
1日に2回までではあるが『サーバーデータセーブ』でセーブしておいたデータの状態まで戻せる。

なので違うコードが出ても落ち込まずにこれを使えば安心。
バンブーブレードを狙う前にはサーバーデータセーブをしておこう。

◆その他◆

『ロックマンエグゼ オフィシャルコンプリートワークス』(2009年発売)の石原雄二氏のコメントによると、
ハットマンのモチーフはファースト版マジックマン(岩本佳浩先生デザイン)。

しかし、マジックマンの名前は別のナビに使われている為にややこしい。

ジャミングマンのデザインは「フレイムマンのようなポーズのやつ」という指定だったとのこと。



熱斗「追記・修正オペレーション、セット!」
ロックマン「イン!」

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最終更新:2024年04月26日 07:20