ザンスパイン(MS)

登録日:2013/11/04(月) 20:57:25
更新日:2024/02/23 Fri 00:29:30
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▽目次

概要

リガ・ミリティア戦争を行っていたザンスカール帝国は様々なMSを開発しており、また敵の優れた技術を奪取するよう裏工作も働いていた。
そして帝国はリガ・ミリティアの最新機V2ガンダムの最大の特徴であるミノフスキードライブ技術を奪取する事に成功。
この技術を基に開発された最新鋭機がザンスパインである。

外観はガンダムタイプに近い。特異な形状の多いザンスカール系MSとしては珍しい機体である。
これは上記の技術奪取の際にV2ガンダムの設計図も入手したと仮定すれば、似たような体形になったのも納得がいく。
目は当然ザンスカール系お馴染みの猫目で、共通ギミックとしてこの機体も開くことも出来るが、開くと元々ガンダムに似た顔がよりガンダムに似る様になる。
しかしドライブは3基に増設されており、V2同様「光の翼」を発生させて攻撃と防御両方に使用出来る。
なお翼の色は赤く、V2と比べて非常に禍々しい物となっており悪魔の様でもある。ちなみに翼を発生させた状態で頭上から機体を見ると「Y」字型に見える。
GジェネFでは、V2がVの字の翼を鳥や天使の様にはためかせて羽ばたく演出に対し、本機はYの字の翼を伸ばして旋風の様に回転させる演出があり、非常に印象深い。
しかし、SEED以降はその演出はなくなり、V2と同じ様な演出に落ち着いてしまった。


ミノフスキードライブの完成度はV2に比べて低く、「光の翼」が3枚発生してしまう事から最高速度ではV2に劣ってしまう。
だが、このドライブ部分を取り外して手持ち剣であるビームファンとしても使用可能になったり、元々は欠陥からの副産物であったV2の「光の翼」を機能として盛り込み、さらに汎用性を持たせたと見ればドライブの出力は抑えられたとは言え総合的な完成度はV2より上とも言える。
これはザンスカールの開発スタッフにはサナリィ出身者が多く、しかも本機の開発にはMSに初めてミノフスキードライブを搭載したレコードブレイカーの開発に携わった技術者が中心となっていたためという説があり、それを裏付けるかのように顔付きはレコードブレイカーに似ている。
リベンジのつもりだったのと専門家が多かったとすれば問題点の改善はし易かったものと思われる。
極端な話、ドライブの技術の入手方法自体元サナリィ筋の何かで入手したとも考えられるが、真相は闇の中である。

また、ミノフスキードライブの他にも専用ビームライフルや帝国の大半の機体に装備されていたビームストリングスを搭載、さらにサイコミュ兵器である「ティンクル・ビット」を装備しオールレンジ攻撃も可能とした。
この装備により開発には帝国の極秘機関であるスーパーサイコ研究所が関わっていたとも言われる。


ちなみに、本機の開発を主導したのは帝国の覇権を狙っていたタシロ・ヴァゴであり、パイロットにはその部下となっていたファラ・グリフォンを予定していたらしく、そして覇権を握った暁にはザンスパインを国家の象徴とする計画だったという。
しかし完成直後にファラとタシロは戦死し終戦を迎え、ザンスカール帝国は瓦解したため、この機体がどうなったのかは不明。

機体性能そのものはリガ・ミリティア最強と言っていいV2ガンダムに勝るとも劣らない力を持っていたのは確かであり、もし戦場に出ていたとしたら戦局に影響を与えた可能性は十分にある。
V2もリガ・ミリティアの象徴として開発されたことを考えると、タシロがこの機体を国家の象徴としようとしたのもわからなくはない。



主な武装

ザンスパイン専用の銃。通常の物よりやや細身で、砲身は下の方に位置する。
なおグリップはU字型のフレームに挟み込まれる形になっており少し特殊。

  • ビームストリングス
ゾロアットに初めて搭載された電磁ワイヤー。本機の場合は両肘に設置されており使用時には装置が前にせりだす。

  • ビームシールド
両肩に装備されており、出力面を調整して機体全体を覆うことも可能。

  • ビームファン
背中のミノフスキードライブユニットを取り外し格闘武器として使用する。
使用時には背部腰に装備された第3のミノフスキードライブユニットをメイン・スラスターとして使用する。

  • ティンクル・ビット
別名ベル・ビット。
ジェネレーター搭載のサイコミュ兵器。異なった形状の物が2基ずつ重なって両肩に搭載されている。
GジェネFでは通常のビット、ファンネルとは異なる独自の攻撃演出が作られており、宇宙世紀の従来のビットとは一線を画す仕様を彷彿させる。
そして、それを見る限り、照射系ビームを出すことが可能。使用時にはザンネックのサイコミュと同様に鈴の音の幻聴が敵を惑わす。
しかし、残念ながらこの演出はFのみであり、SEEDや魂以降では通常のビット兵器と同じ演出になってしまった。

  • 光の翼
元はV2ガンダムのミノフスキードライブの出力余剰から生じた副産物だが、ザンスパインはドライブの出力制御によって自在に使用可能となっている。
ドライブユニットが両肩と腰、計3基あるため実質翼は3つ存在し、設定画を見る限りではこの内両肩の2つは本体に装着したまま回転させる事も可能で、前方の敵めがけて光の翼を伸ばすといった奇襲攻撃も理論上可能と思われる。


ゲームでの性能

「F」で初登場。設定上の武器全ては使えなかったが、足が速い上にMAP兵器の光の翼もあり、ティンクル・ビットや銃、ビームファンなど必要な物は揃っている。
基本性能はV2とほぼ互角という高性能振りであり、使い易い機体。NTLの高いキャラを乗せておきたい。
逆を言うと、NTLが低いキャラやノーマルだとティンクル・ビットを活かせず、アビリティもV2より少ない。
誰でも扱える上に換装によって高い汎用性を持つV2と、NT専用機として扱いやすいザンスパインという形での住み分けができており、これは以降のシリーズでも変わらない。

「SEED」にも登場。ここでのスペシャルアタックの演出が目を開くとガンダム顔そっくりになるというものであり、今の所この演出があるのはこの作品のみ。
なおビームストリングスを初披露したのもこの作品だったりする。

「魂」以降もビームストリングスが使える他、「WARS」からは光の翼が特殊格闘としても使えるようになったためより強さに磨きがかかった。
最近だとGジェネオリジナル機体であるため「歴戦の勇士」や「戦場の女神」で火力がさらに増す他、サイズがMだったりとアビリティの補正を受けやすい機体となっているので強くて使い易いポジションを維持している。
だが演出面では「F」の光の翼回転演出、ビットの照射モード、「SEED」でのガンダム顔の演出が以降のシリーズで殺されているのが惜しく、それらの復活を望む声も大きい。


ちなみに、戦闘デモや相性の問題でGジェネオリキャラの中でもエリス・クロードレイチェル・ランサムを乗せる人は多い。
特に、エリスは声がカテジナさん役の渡辺久美子女史であったためネタ的な意味もあったようだが、最近だとエリスの声が藤村歩女史になったのとカチュア・リィスとの連携演出もあってシス・ミットヴィルを乗せる人も多いらしい。

また、「SEED」や「WARS」以降の作品ではステージに敵として現れることもしばしばであり、その時は設定通りファラが乗ってくることが多い。
携帯機シリーズでもこのパターンだが、「DS」ではカテジナさんが乗ってきたことも。


余談

余談だが、主人公側の機体の技術を盗み、それを元に作り上げたガンダムそっくりな機体としては「ガンダムAGE」に登場したガンダムレギルスを彷彿とさせる。ライフルの持ち方もほぼ同じだったり。
Gジェネで共演したら面白いことになりそうである。




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最終更新:2024年02月23日 00:29