メカゴジラ(昭和)

登録日:2010/12/29 (水) 19:09:37
更新日:2024/03/28 Thu 21:12:29
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ゴジラ対メカゴジラ』及び『メカゴジラの逆襲』に登場した怪獣。
宇宙猿j(ry……大宇宙ブラックホール第三惑星人の科学者がゴジラを徹底的に分析し製造。

VSシリーズメカゴジラについてはメカゴジラ(VSシリーズ)を、3式機龍については3式機龍(メカゴジラ)を、メカゴジラシティについてはGODZILLA3部作(アニメ)を参照。



●目次

【概要】

身長:50m
体重:4万t
装甲材質:スペースチタニウム(鋼鉄の10倍の強度)


スーパーメカゴジラ3式機龍といったメカゴジラシリーズの、最初のメカゴジラ。

基地の装置でコントロールされる。
飛行速度はマッハ5で、大気圏内の速度としてはゴジラシリーズ最速だったりする。
宇宙人が製造した機体だが、右腕には何故かアルファベットで「MG」のロゴが刻まれている。ロボットらしく両手首や頭を回転させる事が可能。

特技監督の中野昭慶によると、プロデューサーの田中友幸が「ゴジラ誕生20周年」のイベントとして、
「昔メカニコングってロボット怪獣があったけど、ゴジラのロボットは作れないかな」とアイディアを出したことから生まれたキャラクター。
1970年代当時台頭しつつあったロボットアニメからの影響も指摘されている。
*1


【武器】

両目からの「スペースビーム」
胸部パネルを展開し赤いランプから発射する「クロスアタックビーム」
手の指の「フィンガーミサイル」
足の指の「ハイプレッシャーホーミングミサイル」
膝の「ホーミューショット」
頭を回転させて周囲に展開する「ディフェンスネオバリアー

また名称は無いが、口にもミサイルが装備されている。
因みに公式の設定によると足、膝、腕のミサイル各種は機体内の全自動工場で製造されるために無制限にオールウエポン攻撃が出来るとか。
宇宙人の技術の賜物だろうが其れを為し得ている内部構造がどうなっているのか気になるところではある。

またゴジラに変装していた際は口から黄色い破壊光線を放つ。

劇中では登場していないが、鼻の穴には「デストファイヤー」なる火炎放射器が装備されているらしい……。
ゲームではこの技が披露されることもある。
同じく劇中未使用の装備として、首のシャッターから大量の小型ミサイルを放つ「トレイス装置」、尻尾を複数に分離させて後方の敵を攻撃する「ユニゾット」が存在する。

なお、これらの技名は特技監督の川北氏が、販促の必要から営業にせっつかれて設定したもの。


【劇中での活躍】


■『ゴジラ対メカゴジラ

始めは着ぐるみのようなもの(T-800のような人工皮膚だろうか?)でゴジラに化けて富士山から出現*2
それを暴こうとしたアンギラスとの対決では、アンギラスの尻尾を掴んで地面に叩きつけまくった挙句に顎を引き裂いた。
このシーンのアンギラスは口から鮮血を流し悲鳴を上げるなど、かなり痛々しい

しかし、その際にアンギラスから受けた攻撃により着ぐるみの一部が剥がれ銀色の部分が露出し、ゴジラではないと証明されてしまう。


その後、石油コンビナートで本物のゴジラと対決。
自ら着ぐるみを焼き払い、初めて正体を現す。
「フィンガーミサイル」で攻撃しゴジラの放った熱線を、目からの「スペースビーム」で相殺。激しい爆発を引き起こしゴジラを海まで吹き飛ばした。
しかしメカゴジラ自体もヘッドコントロール部を故障。破損箇所を直すため、当初の目的だった東京侵攻を中止し一度撤退する。

沖縄の秘密基地で修理を終えた後、復活したキングシーサーと交戦。
スペースビームをキングシーサーの反射眼によって跳ね返されるが、すぐさまミサイル攻撃に切り替えてボッコボコに。

さらにゴジラが上陸するも全身のミサイル・ビームを乱れ撃って二匹を圧倒。
さらに飛び回ってゴジラの首に連続攻撃を開始。ゴジラは頸動脈から大量出血。

しかし、なんとゴジラが雷に打たれて全身が磁石の塊になっていたために背後から捕まり、頭を無理矢理ネジ切られて敗北、大破爆散した。

敗因はメカゴジラを構成する金属「スペースチタニウム」が磁石に非常にくっつきやすい物質だったことに加え、
スペースチタニウムを発見した宮島博士がゴジラバランゼットンを倒した平田昭彦だったのも原因であろう。

本作の最初期の企画案には、「アメリカと中国の核実験場から現れた2匹のゴジラが激突する」というものがあり、本編のゴジラと偽ゴジラの戦いはこの名残である。
偽ゴジラのスーツはアトラクション用のもので次作『メカゴジラの逆襲』で海に帰るゴジラのシーンに流用された。
偽ゴジラからメカゴジラへの変身シーンの合成素材にはメカゴジラにアルミ箱を張り、各所に仕込んだフラッシュを一斉に光らせている。

本作の原型となった『大怪獣沖縄に集合!残波岬の大決斗』ではガルガ星人に造られた「機械怪獣ガルガン」が登場する予定で、
この設定は「ブラックホール第3惑星人」とメカゴジラの原型となっている。

検討用台本の『残波岬の大決斗 ゴジラ対メカゴジラ』ではガイガンとタッグを組んで戦う予定だった。

中野明慶はメカゴジラの歩行演技に、歌舞伎の所作を採り入れたと語っている。

顔面は般若のイメージが投影されているが、これは同じ安丸によるジェットジャガーから引き続くものである。
スーツは上下分割式でゴジラに首をもぎ取られるシーンでは上半身のみで撮影されている。

頭部、手首はFRP、胴体はお風呂マットなどに使われる硬質ウレタン(ハードスポンジ)が使われており、眼は自動車のテールランプの流用。
体色は、白銀色に数色の虹彩が施されている。腕はゴジラのようななで肩を避けるため、肩にひだをつけて腕が長くならないように留意している。

尾は短く、ゴジラの尾の長さの1/3程度である。 頭部の造形物は丸みを帯びたものと、シャープなものと二種類用意された。
画面では分かりづらいが、歯は透明な樹脂で作られている。

そのほか、カポック製で着ぐるみの1/2の大きさの飛行形態のメカゴジラも作られ、メカゴジラⅡにも流用された。
また、Ⅱのヘッドコントーラー露出時の胴体は、本作のものを流用している。

小林知己によって、発泡スチロール製の2尺サイズの飛行モデルが作られ、次作でも修正して使われた。


■『メカゴジラの逆襲

名称はメカゴジラⅡ。
大宇宙ブラックホール第三惑星人の生き残りが撃破されたメカゴジラの破片を回収し、復元・強化した機体。
つまり前作と同一の機体であり、言い換えれば「メカゴジラ・リペア」。
名前が変わった事により、右腕のロゴも「MG2」と作り直されている。

胸回りの造形がVの字型に変更されているが、理由はゴジラの放射火炎を左右に散らすためと当時の設定で説明されている。

真船博士が操るチタノザウルスとのコンビでゴジラを襲う。
前回の教訓からか、なんとコントロール装置を真船博士の娘の桂に埋め込んでいるため、ゴリラ(宇宙人の本当の姿)がギャアギャア言わずとも勝手に動く。
さらに今度は首が取れても行動可能なうえに首の内部にはビーム発射装置が取り付けられている。
フィンガーミサイルも大幅に強化された。

今回はチタノザウルスがゴジラと殴り合い、メカゴジラが遠距離攻撃をするという連携をした。
かなり良い所までゴジラを追い詰めるが、チタノザウルスが超音波攻撃で錯乱してしまい形勢が逆転、再び頭をネジ切られてしまう。
だが頭の下から上記のビーム発射装置が露出、ゴジラは光線の猛攻に晒される。
最終的には桂が自ら命を絶ったためコントロール不能になり、再びゴジラに敗北した。

フィンガーミサイルの威力の表現のために、セットに穴を開けておき、爆発した後街が沈むという派手な演出がされた。
「爆発の中野」らしい見せ場である。


検討用台本では、前作と同様に、最初は偽ゴジラとしての登場が予定されていた。

造形は安丸信行と小林知己。
頭部は前作の型の流用だが、前作で3列あった後頭部のヒレが1列しかない。
FRP製の手首は回転式となり、指は前作より鋭角となって新造形された。

胴体は、粘土原型から起こした石膏型から抜いたラテックス製で、前作よりもしっとりとした軟らかい質感となっている。
体色は、前作で没となった銀色に黒の墨どりが施され、凄みを出している。

レーザーヘッド装置を組み込んだ胴体には、前作のメカゴジラの胸部分を改造したものが使われ、飛行模型も前作のものが流用された。


撮影で使用されたメカゴジラⅡの着ぐるみは、令和時代の現在でも昭和ゴジラ怪獣の中で唯一原形を保った綺麗な状態で現存しており、
ゴジラシリーズのみならず、日本特撮全体の貴重な資料として展覧会などでよく展示される。機会がある人は是非見に行ってみよう。


■【ゴジラアイランド】

地球で作られた平成メカゴジラとは異なり、X星人が作成した侵略メカという設定になっている。

  • 偽ゴジラ
ザグレスが送り込んだロボット怪獣。ゴジラに似せた人造皮膚を載せ、東京を荒らし回った(映像は84年版の流用)。
本物のゴジラの怒りを買い、腹部に放射熱戦を浴びて銀色の装甲が現れ、正体が露見。
同じところにもう一発放射熱戦を打ち込まれて大爆発した。

  • ブラックメカゴジラ
X星本部からクビを言い渡され尻に火が付いたザグレスが急きょ取り寄せた2代目メカゴジラ。表皮が黒ずんでいる。
下請けの業者がお金をケチったため、すぐエンストする欠陥品であるが、やむなくザグレスが搭乗しゴジラアイランドを強襲。
トレマの乗る平成メカゴジラと一騎打ちを行い、敗北するも、ザグレスが脱走しプロトモゲラを奪取したため、トレマも一時使用した。


メカゴジラ!
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最終更新:2024年03月28日 21:12

*1 遡るならば、水木しげるの1958年の漫画『怪獣ラバン』ではライバルの伊川二郎に口封じのためにゴジラの血を注射された水木一郎が変異した怪獣ラバンに対し、「ラバン十七号」というラバンのロボットが登場していて、さらに遡ればラバン十七号のデザインは『鉄腕アトム』の「ミドロが沼の巻」でトカゲが人間を操って作らせたロボットの目やモールドを変えた物である。

*2 見た目はまんまゴジラだが、鳴き声が排気音みたいな威勢のないものなので違和感がある上、熱線の色が違う