乙女回路

登録日:2011/01/06 (木) 13:37:38
更新日:2024/04/15 Mon 15:46:57
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乙女回路とはマリオネットに装備される感情を生み出す回路のことである。
具体的には感情の創出と、それに伴うパワーと技術(スキル)の増幅機能を備えている。
また、「学習」することでマリオネットに「成長」を促す事も可能にする「の回路」なのである。


しかしこの乙女回路、原作とアニメでは設定が異なる。


原作版ではマリオネットの項目で述べた「女性の代わり」という目的のため、初期に開発された全てのマリオネットに乙女回路は装備されていた。しかしマリオネットの労働力への用途転化の流れが、乙女回路の封印、製作停止、最終的に乙女回路は「失われた技術」となる。


一方アニメ版では「乙女回路」そのものがとある目的のために作られた特別な機械であるため、初めからライム、ティーゲルら6人とまりんにしか装備されていなかった。


なお、作中に登場する乙女回路は、その性質・形状から以下のように分類される。

原作版
●心臓型乙女回路
「セイバーマリオネットR」、「(原作版)セイバーマリオネットJ」、「セイバーマリオネットZ」に登場する乙女回路。これは形状も、位置も心臓のそれであり、実際に拍動までする。
小説版Jにおける開発者はミス・ローレライ。開発において幾度もの試行作動と旧回路との比較を行ったために、一万体ものライムタイプのマリオネットを必要とした。

RおよびZの乙女回路の開発者はスター・フェイス。失われたはずの古代の記録から「ローレライ・システム」を再現した「フェイス・システム」を作り上げた。しかしその再現は不完全なもので、初期のライムたちには異常はなかったのだが、開発が世代を重ねるに連れてシステムが劣化。暴走マリオネットを生み出すこととなった。


●寄生型乙女回路
「セイバーマリオネットZ」に登場する乙女回路。ZERO(ゼロ)に装備されている。他の乙女回路を取り込みパワーアップする機能を持つ。用途は暴走マリオネットの是正とのこと。

アニメ版
●円筒機械型乙女回路
「アニメ版 セイバーマリオネットJ」に登場する乙女回路。形状は円筒形で、胸部にセットされるのは原作と同じ。だがしっかりと機械に固定されているため、拍動は動作ではなくLEDやインジケーターで表示される。

それぞれの乙女回路には性質的特徴があり、性格の面にもそれらはみてとれる。たとえばライムとパンターの持つ乙女回路は「純真」、チェリーとルクスの持つ乙女回路が「貞淑」、ブラッドベリーとティーゲルの持つ乙女回路が「母性」と、それぞれの性質として持つように作られているのである。

新世紀エヴァンゲリオンを知っている人はMAGIシステムを思い浮かべたかもしれない。
でもあれとは違うからね。

そしてこれが3つの同回路でワンセットとなっており、3つ揃って一人の人間の思考感情をバックアップする。3人もいるのにもちゃんと理由があったんです。ちなみに3つとも一体のマリオネットに搭載すると自壊する(後述)。
開発者は「ミス・ローレライ」「徳川家安」「ゲルハルト・フォン・ファウスト」の3名。ローレライの基礎理論を用いて、家安とファウストがそれぞれ乙女回路を独自開発した。


●トリプルタイプ乙女回路
「またまたセイバーマリオネットJ」に登場する乙女回路。開発はニューテキサス、装備者はまりん。3つの回路を強引に連結し、乙女回路の成長を倍化させようと目論んで開発されたもので、急速な学習能力と超高度な増幅機能が特徴である。

…しかしそんな話がうまいこといく訳がない。負荷はかなりのものとなり、装備されたマリオネットは最終的に自らの乙女回路の成長度に耐え切れず自壊するという欠陥を持っている。



■以下余談。
上記の事柄から、乙女回路を搭載したマリオネットは人間と変わらないほどの感受性を持つことが出来るということが分かったと思う。

ただ、回路を持っていなくても玉三郎や梅幸などの一部のマリオネットは多少の感情表現を見せたりする「ように見える」ケースがある。
これは劇中実在の人物から思考パターンをとられているために起こる現象。
参照元の厳選された、それでも膨大なデータから反応を詳細にトレースしているだけで「感情のある行動」ではなく「参照元の反応を再現しただけの行動」である。元より、この2人は非常時に特別な働きをするためにチューニングされていたので、それくらいは普段よりの調整で可能だったとされる。
まあ準レギュラーだというのもあるが。


そして前述したように乙女回路を持ったマリオネットは「学習」することで「成長」する。
これは自分で勝手に学ぶことも可能なのだが、当然ながら教えてやる者の存在が重要になってくる。曲解したまま覚えたり、そもそも理解しないままになったりするからだ。
小樽とファウストなんかは対照的。知りたい方は本編やOVAを見ていただきたい。
ともあれ成長すればマリオネットのタイプを越えたことが出来るようになるのである。
思春期や反抗期を経て、彼女らは育っていくのです。





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最終更新:2024年04月15日 15:46