中ボスタワー(星のカービィ)

登録日:2013/09/15(日) 19:06:03
更新日:2024/03/24 Sun 15:38:21
所要時間:約 11 分で読めます




中ボスタワーとは、『星のカービィ』シリーズの特定のシチュエーションに対する通称、および楽曲名の一つである。


★概要

横スクロールアクションの『星のカービィ』では、時折以下のような特徴のコースが見受けられる。


  • 塔のような建物、あるいは縦長のステージをひたすら上に登っていく
  • 大半が中ボスとの戦闘で占められる
  • 基本的に終わるまで回復チャンスは無いor限定
  • 激戦を終えた先の最後のマップには、労いのマキシムトマトが置かれている
  • 各ボスのコピー能力は幕間の謎解きに必要となる


このように中ボスと戦うことをメインに置き、上へ登る内容のコースは、後述の理由から「中ボスタワー」とも呼ばれる。
作品によって登場時期、内容などの細かい差異や、そもそも無かったりするケースもあるが、
1番目の特徴は高確率で、2番目は確実に内包される。
ゲーム中では一つの山場、或いはクライマックスが近いという意味合いで設けられる事が多く、プレイヤーの心身を引き締めるのに一役買っている。


★起源

その起源は『星のカービィ 夢の泉の物語』の7-2までさかのぼる。


ゲームを終盤まで進めた先に待っていたのは、ただひたすらに中ボスを倒しては登る、それまでのコースには無かった異質な構成。
そして、今まで倒した連中の殆ど(8体中7体。グランドウィリーだけは7-5に現れるためハブられた)が総出でカービィに逆襲する、
という熱い展開は当時のプレイヤー達の印象に大きく残った。
激戦を終えた先に労いとばかりのマキシムトマトが置いてあるのも、ある意味スタッフからのささやかな賞賛とも取れる。
あと何故かブレイドナイトもいる。


しかし、何よりこのコースを有名たらしめたのが「裏ルート」の存在である。
実は一番初めのエリア上方に隠し入口が設置されており、そこを通る事で最初の3体がパス可能。
なおかつクリア後のご褒美で合計5UP(オリジナル版は中央の1UPでなぜか2UPできてしまうので実質6UP)も出来てしまうなど、至れり尽くせりのルート。
もっとも残機はリセットすると元に戻るのであまり意味はないが…。
その代わり敵のスピードが大幅にアップし、表ルート以上の苦労を味わうハメになる。
だからこそ戦い抜いた後の達成感も大きいのだが。
タイムアタックでは必須ルートでもある。



リメイク版の『夢の泉デラックス』からデデデ大王のテーマがBGMとして流れるようになった。
なぜ本来のデデデ大王戦で使わなかったのか?という疑問の声も少なくないが、あっちはあっちで今作におあつらえ向きのBGMがあるのでこちらに回されたのだろう。
何にせよ更に盛り上がるシチュエーションとなったのは間違いない。
その後、サウンドトラック『THE VERY BEST OF KIRBY 52 Hit Tracks』に「中ボスタワー」という楽曲名で収録された事をきっかけに、この呼称がファンの間で定着した。



★中ボスタワーの歴史


  • 星のカービィ 夢の泉の物語/夢の泉デラックス
登場メンバー
全ての始まり。改めて説明するまでもないだろう。
『夢デラ』は例の隠し入り口が鉄格子のグラフィック上に設置された為、全然隠れていない。

オリジナル版でのBGMは闘技場の使い回しだが、リメイク版ではデデデ大王のテーマが流れる。

ちなみに裏ルートは体感にもよるが、ローリングタートル/ファンファンが強いともっぱらのウワサ。
特にファンファンは短い予備動作・スピードの速さ・不規則な攻撃リズムと3拍子揃った強敵であり、リメイク版の難易度低下を嘆いたプレイヤー達を戦慄の投げ地獄に陥れた。画面が狭いくせに図体がデカいおかげで圧迫感もすごいぞ。
はっきり言って下手なボスより凶悪。



登場メンバー
  • ブロッキー
  • ジャンパーシュート
  • ユキ
  • ハボキ
  • ボブー
  • キャプテンステッチ
5-6に登場。
BGMがそれまでのホンワカした雰囲気から一転、緊迫した出だしから始まる。
今までの中ボス5体だけでなく、コピー能力の雑魚3匹部屋×2になぜかここで初登場のブロッキーも加わる。
序盤はヌラフの群れを切り抜けた所に仲間やアイテムが配置されており、ここで準備を整えてから連戦に向かう。
それぞれの敵から手に入るコピー能力は、ハートスター入手の条件である「天使の羽」の回収に必須。
間違って捨てたらエンジェルが泣くぞ!



登場メンバー
  • ボンカース
  • ガオガオ
  • ビッグメタルン
  • ストロン
  • Mr.フロスティ
5-3に登場。
本作はゲームの難易度自体が少々低く、歴代の中ボスタワーでは最も簡単かも知れない。
中ボスのコピー能力は中継エリアの宝箱を取るのに必須。
ストロンは3つ目の大きい宝箱を所持している場合のみ出現。
この場合、そのまま倒すとMr.フロスティは出現しないが、アジトで決着をつけて外に出ると出現するので実質5体と戦う事になる。



  • 星のカービィ ウルトラスーパーデラックス
登場メンバー
「大王の逆襲」の最終面「リベンジ オブ デデデ」に登場。
中ボスタワーとよく似た構成になっており、敵や仕掛けが配置された階段状の通路と、
リメイク版で追加された中ボスの部屋が交互に連なる*1
ただし終点には最終ボスのマスクドデデデが控えていたり、
その手前に(体力だけ)ボス仕様のワドルディが足止めに登場したりと、『3』以上に異端な特徴も目立つ。

中ボスはこれまでのステージに登場した個体よりも強い。 ファンファンの悪夢再び。
更に、ファイアーライオンは左右に2体同時出現。
オリジナル版の中ボスに比べてサイズが大きいのもあり、まともに戦うと苦しいものがある。
最後のワドルディはバンダナを巻いていることを除けばただのボス仕様ワドルディ。
焼くなり煮るなりお好きに。
なお、ここに登場する中ボス連中は通常版とは色が違うのだが、Mr.チクタクはHAL部屋未発見の場合ここが初登場となる為、夢デラプレイヤーや真格挑戦後にもう一回大王の逆襲をやったプレイヤーは「なんか色違くね?」と思ったことだろう。



登場メンバー

中ボスタワー再来。
ポップスター最後のコースである5-5にて、トリを飾るように満を持しての登場となる。

塔入口の演出、裏ルートの存在、そしてカッコよく正統派アレンジされたデデデ大王のテーマ・・・と、
『夢の泉』のそれをほぼ踏襲しており、ファンにはたまらないセルフオマージュとなっている。
(ちなみに今回のBGMは「激突!中ボスタワー」として本作のサウンドトラックに収録された)
元と違うのは
  • 『星のカービィ3』『参上!ドロッチェ団』と同様に、中ボスのコピー能力がエナジースフィア回収に必須
  • 入口を潜った先にコピー能力のもと・トマト箱が設置
  • ボス部屋の前にコピー能力を持った雑魚がいる
  • 裏ルート最後のご褒美を手に入れるにはコピー能力必須
この4点ぐらいか。
表ルートは4体しかいないが裏ルートは夢の泉と違って「全ての中ボス」が集結しており、中ボスが2体同時に出現して部屋が狭かったりトゲがあるなどバトルフィールドも変則的で難易度が高い。
ちなみにドゥビアはここが初登場となる。

リメイク版の『Wiiデラックス』では裏ルートのBGMが変えられた他、エクストラモードでは表裏両方のBGMが変更され、BGMコンプリートを目指すと中ボスタワーを4周もすることになるというある意味で豪華な形になった。
ノーマル表は原作同様の「激突!中ボスタワー」、ノーマル裏は『ガンガンバスターズ』より「VS.ワドタンク」、エクストラ表は『スターアライズ』より「マッチョ オブ デデデ」、エクストラ裏は『カービィファイターズ2』より「ヒストリー オブ カービィファイターズ」。

また、マホロアエピローグでも4-3が中ボスタワーとなっている。
マホロアエピローグ登場メンバー
  • マウンデス
  • ギガントエッジ
  • ボンカース
  • ザンキブル

  • ドゥビアEX
  • キングスドゥEX
  • ギガントエッジEX
  • ウォーターガルボロスEX
  • マウンデスEX
  • ボンカースEX
  • ザンキブルEX

このうち、最終戦のはまりょくオーブの防衛戦となっており、
表は前哨戦にサーキブル→サーキブル→中サイズサーキブル2体→ザンキブル、
裏は大サイズルパ2体→ボンカースEX&大サイズルパ2体→ザンキブルという流れになっている。


登場メンバー


最終戦
  • ボンカース
5-5に登場。今回は火山を登っていくというシチュエーション。
BGMは後述のリップルスター3面のアレンジ「Ripple Red」である。
最初や各中ボスとの戦闘後のマップに左右に並んだ3Dワープスターが配置されており、
どちらに乗るかで次に戦う中ボスが決まる。
4戦目だけは3Dワープスターがボンカース戦行きの1つだけである。
裏ルートが無かったり、『Wii』の様に2体同時に戦うことも無いので難易度は低め。
サンストーンはどちらを攻略しても一発で揃うようになっている。
『夢の泉』オマージュか、最後にはブレイドナイトもいる。





★番外・中ボスタワーっぽいもの?

中ボスが登場しない、タワーじゃない等の点から定義に当てはまるとは言い難いが、それっぽい系譜を受け継いだシチュエーションを挙げる。

登場メンバー
  • ポピーブロスSr.
  • Mr.フロスティ
  • コックカワサキ
  • ジュキッド
  • バグジー
  • ボンカース
  • アイアンマム
タワーじゃないけど中ボスが一挙に集結しているマップが2つある。
前述した大王の逆襲のそれは『夢の泉』初登場かつSDX不参戦の連中が集まっているのに対してこちらは「SDXに登場した中ボス連中の集まり」といったところ。

1つは「銀河にねがいを」のケビオス前半で登場。
複雑に入り組んだ洞窟の中であちこちに中ボスが待ち構える。
全体的に右へ下へ進む構造になっており、むしろ中ボス洞穴である。
途中でルート分岐が存在することもあり、プレイヤーの進み方次第では一切戦わないボスが出る事もある。
ただし、どう通っても最後は次エリアの扉前でバグジーと戦う。


もう1つは同モードのメックアイ後半で登場。
エレベーターで各階の中ボスをしらみ潰しに倒していき、ボス部屋への扉を探すという構成になっている。
倒す順番は自分で決められる、エリアを上下に移動できる等、中ボスタワーと呼ぶにはらしくない要素が多い。
どの中ボスが扉を開放するか分かっていれば1体で済むが、他の中ボスもコピー能力のもとDXを隠し持っていたりアイテムが出現する事がある。



登場メンバー:
  • ザコキャラほぼ全員
リップルスターのステージ3で登場。
一見、中ボスタワーとよく似た構成だが各部屋で襲い掛かるのは本作の全ザコキャラ達*2
そのため中ボスタワーというよりは、単なるザコラッシュに近いものがある。
だがBGMは非常にシリアスかつオサレで格好良い。決戦が近い事をまざまざと感じさせてくれる。
なお、ここで手に入るクリスタル3個のうち1個は部屋の床下に隠れているが、バーニング+ニードルのコピー能力が必要。

前述の通り、ここのBGMは後にトリプルデラックスの中ボスタワーである5-5にてアレンジされた。


  • 星のカービィ 参上!ドロッチェ団
登場メンバー
  • スピン
  • ストロン
  • ドク
6-5に登場。
ドロッチェ団の中ボスばかりが集まっている。本拠地かなにか?
各所で待ち受けているスピン、ストロン、ドク達それぞれを倒していかないと先に進めない。
基本的にステージをひたすら横に進んでいくため、潜ったり登ったりはしない形式。
ノーマルモードでは唯一の、大きな宝箱が複数あるステージである。



登場メンバー
  • ミスター・フロスティ
  • ボンカース
  • バグジー
  • ビビッティア
  • コックカワサキ
惑星ポッカラで登場。洞窟のような雰囲気は前述のケビオスを彷彿とさせる。
中央のシャッターで閉ざされたゴール扉を囲むように5つの扉が設置されており、それぞれで中ボスが一体ずつ待ち構えている。いずれも強化版の黒い個体。
倒して部屋を出るとシャッターが一つ開き、全ての中ボスを倒すとゴールできるといった仕様であり、倒す順番は任意に決められるのでこちらに記載する。
カワサキが居る部屋へ繋がる扉の奥には各中ボスから取れる能力に対応した仕掛けが並んでおり、コック以外の全ての能力を利用することでレアピースを入手できる。
倒した後には対応したコピーのもとが置かれるので途中でコピーを失っても安心。

また、Ver4.0.0へのアップデートにて裏ルートが追加されている。入口で一旦下まで行った後上へ戻ってみよう。
こちらでは登場する中ボスが全てツイン(両方黒い強化版)になっており、またゴールには大量のパズルピースと1UPが7つも置かれている。
特に強化版のバクジーは今作の中ボスではかなり強い上に狭い部屋で2体同時に出現するので難易度が高い。
先にツインカワサキを倒して彼らをフレンズヘルパーにすれば回復でゴリ押ししやすくなる。
今作はやたらと残機が増えやすいので1UPはあまりありがたみはないが…。
なおこの裏ルートは『星の○○○○』でも入ることができる。


登場メンバー
従来の中ボスタワーとはまた異なるタワーで、「バディファイターズタワー」という名前がついている。
基本的に敵カービィとの連戦がメインであり、1階クリアするごとに少量回復とアイテム選択の小休憩を挟むのが特徴。
これ自体がゲームモードの一つ(……というよりカービィファイターズシリーズの1人用モードとほぼ同じ)なので中ボスタワーの感覚には程遠いが、休憩を挟んだ上で強者との連戦が待ち受けている……という点ではタワーの系譜を継いでいる。
最上階では章ボスが待ち受けているのみでご褒美は無い代わりに、初めてクリアした時に何かしらの要素が解禁される。


登場メンバー
  • ワイルドエッジ
  • スワロリーナ
  • ワイルドボンカース
  • ツインワイルドフロスト
ホワイティホルンズのブリザードブリッヂの戦いで登場。
タワーを登っていくわけではないがブリザードブリッヂのモデルであるロンドン橋はタワーブリッジと呼ばれるため、そういう意味では立派なタワーである。
中ボスを倒した後にワドルディ救出やミッション用の小部屋があるため倒した中ボスは必ずコピーする必要がある。
最後のツインワイルドフロストをノーダメージで倒すという非常に難易度が高いミッションがあるため、達成したい時はコピー能力を進化させたり、道具屋ワドルディから攻撃力アップするアイテムを購入するなど入念に準備しておくべし。




追記・修正は全ての中ボスタワーをノーダメージ制覇した方にお願いします。

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最終更新:2024年03月24日 15:38

*1 一方で、ステージの構造的に「上へ」登っているとは言い難い点から中ボスタワーには含まれないのでは?という意見もある。

*2 ただし、ギョックン、ロックン等といった一部の限定的なザコキャラは含まれていない。