ルゥ=ベオウルフ

登録日:2013/09/15(Sun) 02:21:05
更新日:2024/01/07 Sun 22:28:49
所要時間:約 6 分で読めます




魔法使いの夜第1部に登場するキャラクター。


スペル:Lugh Beowulf
誕生日:1月1日
身長:134cm(人間時)
体重:35kg(人間時)
好きなもの:自分を最初に負かしたひと
嫌いなもの:うるさいもの
魔術系統:特になし
神代回帰・質:A/神代回帰・量:C/神代回帰・編成:十八世紀までの系統樹


●特徴

人狼の少年。蒼崎橙子と契約を結んだ使い魔の金狼。
通称は「ベオ」又は「ベオくん」。


純血の最後の人狼であり、金狼。
発生した時期は三千年程昔だが、北欧の森に隠れ潜む人狼の里に形として現れ活動を始めたのは十八世紀頃。
魔獣である人狼の母ではなく自然に生まれた幻想種の生き残り。

人狼は本来魔獣、「銀狼」は幻獣クラスとされるが、このベオウルフは「金狼」なのでそれすら超える幻想種(神獣?)であり、本来現代に存在してはならない程に強大な神秘。
下記のように様々な姿に変身出来るが、人間社会で行動する場合には金髪に緑の瞳の子供。それ以外の時は2m程の馬鹿でかい金狼となる。
姿かたちは変えられるしリスクは基本的に無いものの、服を着替える程度には面倒臭さを当人は感じるので、一番楽なのはやはり狼の姿。
人間の形態は彼にとって人間社会で生きる上の妥協点。


基本的な性格は、見た目通り明るく無邪気な子供。
…なのだが、自分が強大な存在でありかつ既に完成した生物だと自覚しており、自分以外の生物は基本的に見下している。
要は才能あるクソガキ状態。

ただし、「格好良い」か「格好悪い」か、「生き方に筋が通っているか否か」という、「匂い」で判別する
彼の価値基準に適う対象であればその限りでなく、気に入った対象は脆弱な人間であれ慕う。


人狼の里では神子として扱われ、太陽を意味する「ルゥ」の名で敬われていたが、完成された幻獣である以上、成長も変化もしないため、日々退屈を持て余していた。
そして、本編の2年程前に蒼崎橙子が里を訪れる。
「生きる意味や、万能なら万能なりの未知世界があるのか、あるならどんなものか」
を確認したいという興味から、橙子のかつての長髪を代償にした契約によって、使い魔となって人里へ降りて行った。

本来、幻獣レベルまで霊格が高いと、人間が使い魔契約をしても簡単に主従逆転して乗っ取られるなりしてしまう(恐ろしく強力な令呪等の契約で縛るサーヴァントも、『神性:A』にもなると令呪を弾く)。
彼も無視しようと思えばこの契約を糸切れを噛み千切るように簡単に破棄出来るのだが、退屈凌ぎと、橙子のことが結構気に入っているので、彼女の使い魔で通している。


ベオウルフというのは、橙子がつけた使い魔としての彼の新たな名前。
ちなみに、英雄ベオウルフはケニング(アイルランドの詩で用いられる、所謂比喩表現の一種)で「熊」を意味し、別に狼は関係ない。
つってもまぁ、当人は後々どこぞのプーさんの如く蜂蜜しゃぶりが趣味になるので、間違ってはいないのかもしれない。

橙色さん曰く「なんとなくかわいいからつけた」らしい。
やはり彼女のセンスは変わっている。


●能力

彼の能力は神代回帰にある通り、彼は18世紀まで続く系統樹にある生物、つまり精霊種の類以外なら、ある生物の全ては無論、様々な生物の長所だけを寄せ集めて再現する。
神代回帰・量:Cでは、村一つくらいの範囲ならその能力の影響が及ぶ。

上記のように狼か人間、もしくはそのごちゃ混ぜの姿であることが多いが、理屈の上では鯨の頭と恐竜の身体に虫の羽根が生えたような新種の珍生物と化すことも可能。
これは大気のマナを吸収して姿を変形出来るアストラル体の身体故で、治癒阻害の呪詛の類でなく単に破壊されただけなら、本来霊核である心臓ですら、即座に再生する。
ただし、これは精霊種としてその土地のマナの濃度や状態次第で制約を受けていることも意味する。


対神秘に関しては、何しろ「古い程強い」が基本ルールの神秘の力において、本来存在してはならない西暦以前の、神代末期に属する力を持つ故、少なくとも現代の魔術師ではまるで歯が立たない。

また、物理的な耐久性は、魔力を伴わない攻撃の場合は形態を変化すれば速射砲の直撃にも耐えることが出来る。
しかし、逆に言えば、速射砲以上の攻撃には対処し切れず、咄嗟に形態を変えられない状態では、場合によってはライフル弾程度の威力でも多少なりダメージは受けてしまう。
とは言え、人間形態でも金狼の産毛は残しているので、不意打ちでも半端な攻撃はそうそう通用しないが。

これら以外の特徴として、彼の本質は獣である点が挙げられる。
これと言って戦闘訓練を積んだ訳ではないので、特に頭に血が上ると獣そのものの所作になってしまい、狩猟に慣れた人間には動きが読まれ易く相性は悪い。


ちなみに、性格的には男なので便宜上彼と書いているが、上記の特徴から実際のところ肉体的な性別は特に無く、気に入った
番いが仮にオスなら当人はそれに合わせてメスにもなるのも吝かではない。相手がホモならそれに合わせる…かは知らない。



●作中の活躍

最初の一年はロンドンの時計塔で基礎的な学習をし、自分以外の様々な神秘相手に道場破りのようなことを一年かけて行っていた。

北欧の森を走る魔眼収集列車(レールツェッペリン)、北海にまだ尚生き続ける巨大古代種(ムールクラーケ)、
三角形に開く異界に通じる帰らず(バミューダ)の海、西欧諸国に潜む神代連盟(エルダータイトル)を名乗る
魔術師のなれの果てとの対決を経て屍(?)の山を築いて、都市伝説の類から消されてしまったらしい。合唱。

この神代連盟というのは、このシリーズでは死徒二十七祖も居るが、このうちの一人なのか別の団体なのかは不明。

そして、橙子の標的でもある、最新の魔法使い・蒼崎青子という神秘と戦うため、共に三咲市に足を運んだ。


橙子に従って(時折独断行動していたが)、中世から伝わる千年クラスの神秘「至高の幻想(クラウン・ファンタズム)」であり、
作者に「最早魔法じゃね?」と言わしめるプロイキッシャー「橋の巨人(テムズトロル)」をも正面から文字通り
食い破って久遠寺有珠を打ち負かし、この時点の青子も衝撃波の走る蹴りもまるっきり通用せず、お話にもならなかった。
だが、謎のYAMA育ちの超人静希草十郎の特異な打撃法によって、心臓を破壊される。

相手はその一撃で四肢はズタボロ、こちらは心臓も簡単に修復しており、本来そのまま継戦すれば難無く勝てた相手だった。
しかし、今まで強大な神秘相手にも連戦連勝してきた自分が、負ける筈の無い人間の手で、一時的にであれ負傷したこと。
「撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ 」という自分とは無関係だと思っていた報復の原則が
「自分にも適用される適用」と気付いたこと。
これらによって、パンチ恐怖症に陥った格闘家の如く草十郎に自身の敗北を認めた。


その後は、青子らに自分達が敗北して橙子が追い出されたのは自分の責任だと考えて、便宜上とはいえ契約した使い魔としての責務を果たすため、
三咲町にて、呪いで立ち寄れなくなった橙子が呪いを克服して帰還するまで待つことにしている。
一章時点では、三咲町の商店街にて、居ついた店を必ず繁盛させる「商店街の座敷童子」として居つき、草十郎に敬服して彼の傍を付き纏う名物野良犬と化している。

食事の必要は全く無いのだが、現在はジャムや蜂蜜等の甘い物を好んで食べる。


第二部以降の彼の動向は、次回作が出るまで不明である。

一体何時になるのか


追記修正は彼に髪の毛を差し出してからお願いします。

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最終更新:2024年01月07日 22:28