八神太一

登録日:2011/05/14 Sat 12:52:32
更新日:2024/03/13 Wed 11:06:06
所要時間:約 5 分で読めます




だから今、僕はここにいる





デジモンアドベンチャー』、及びメディアミックス作品『デジモンアドベンチャー Vテイマー01』の主人公。

CV.藤田淑子/花江夏樹(デジモンアドベンチャー tri.デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆)/三瓶由布子(デジモンアドベンチャー:)
演:松本岳(超進化ステージ デジモンアドベンチャー tri.―8月1日の冒険―)


1999から2000年にかけて、日本中の少年達にぎこちない翼でも飛べる事を教えてくれた、デジモンテイマーである。

ここではアニメ版、漫画版について紹介する。



◎デジモンアドベンチャー

小学5年生の夏休みに参加していたサマーキャンプで、他の選ばれし子供達とともにデジタルワールドのファイル島に漂流。

パートナーデジモンはアグモン
進化系の登場が作中最も早く、活躍シーンも印象的。

メンバーの中で最も強靱な意志の持ち主で行動派という、主人公キャラのお約束みたいな性格。
時に無謀ともいえる行動に出るため、冷静で思慮深い石田ヤマトと度々衝突するが、そのリーダーシップとどんなときも諦めない「勇気」で、選ばれし子供達の中心となっていく。

光子郎のパソコンを「叩けば治る」とバシバシ叩いたり、
食料が尽きた時のことを心配する空に「そん時は魚でも釣るさ」などと、物語序盤はどこか楽観的なモノの見方をしていた。
また絵のセンスが壊滅的で、ムゲンマウンテンに登った時にファイル島の地図を書くが、太一以外には理解出来なかった。

目玉焼きには醤油派。


サーバ大陸に移動後、メンバー中最も早く紋章を手に入れる。
これにより、「完全体に進化出来るのはアグモンだけ」という状態で、仲間のためを思い率先して戦おうとするが、これが空回り。
エテモンに誘き出されたコロッセオで「勇気」を履き違え、自分を囮にする無謀な行動から、グレイモンをスカルグレイモンに暗黒進化させてしまう。

その後、正しい「勇気」の意味を知り、エテモンとの決戦でグレイモンはメタルグレイモンに進化。
エテモンを倒すが、太一とコロモンは時空の歪みに巻き込まれてリアルワールドに帰還する。
妹のヒカリとの再会、帰ってこれたという安堵感から、冒険を止めデジヴァイスを手放そうとするが、
リアルワールドの異変と対峙したことで、再びデジタルワールドに帰還し戦うことを決意する。

ちなみにこの回は『ぼくらのウォーゲーム!』や『時をかける少女』、『サマーウォーズ』などを手掛けた細田守がアニメーションを制作したため、演出、作画が異常に良かった。

帰還後は散り散りになった仲間達を集め、新たな敵であるヴァンデモンの軍勢と戦う。
この時、太一以外の面々が「何故その紋章を手にしたか」という理由が、各々のキャラのエピソードとフィードバックして語られる。
そしてリアルワールドに進出したヴァンデモンを追い、仲間達と共に再びリアルワールドへ帰還する。

かつて妹のヒカリを死なせかけた事があり、ヒカリに対してかなり過保護な面がある。
企画当初はアニメ版、漫画版ともに同一人物という設定だった。

なお、劇場版では空に髪飾りをプレゼントし、フラグが立ったかに見えたが、続編では見事にぶち壊されていた。
…実は後年語られたのだが、これは制作側としては太一と空のフラグは一切想定しておらず、このように見える描写全てがデジアド制作現場のゴタゴタで脚本のチェックミスで映ってしまったという
まさに大人の事情による致命的な制作ミスのせいだったりする。
ちなみに、制作側の想定としては「太一は仲間の中において絶対的なヒーローであり特定誰かと仲間内でくっつくことはありえない」というのが見解らしく、
その面でも仲間内とのフラグは成り立たないんだとか。


一見すると猪突猛進でいい加減なキャラで単純な熱血漢にも見えるが、兄という立場からか意外としっかりしており、リーダーとしての冷静さ・カリスマを備えている。
また彼の行動や発言は基本的に正論に基づいた冷静な思考からくるものが多く、
一見クールに見えてその実感情的になりやすいヤマトとは対照的。つまり、太一とヤマトは表面的なキャラとしてはいわゆる「テンプレ」的なキャラ付けに見えるように作られているのだが、
内面がそのテンプレから入れ替えられているという非常に独特なキャラ付けがなされている。
他にも、ヒカリの体調不良の件が重なったムゲンドラモンとの戦いや後述する02の件からわかるように、「自分が当事者」となった場合のみ非常に取り乱しやすいという欠点が太一にはある。
ヤマトはそういった際に、自分だろうが仲間だろうが含めて感情的に動くので、逆にこのような際にはそこまでブレないだが、
太一は逆にこのような状況になったときのみ芯がガタガタになってしまうという面が目立つ。その辺りも対照的な二人である。

他にも公式から示された見解の一つとして、「彼がもしも大輔の立場であったら、賢を仲間にすることは出来なかった」というものが存在する。
これは先述の合理的かつ冷静な彼の側面に起因するのだが、意外なほどに太一は敵に容赦が無いので、「デジモンカイザー」を完全に倒してしまい、そのまま放っておいてしまうというもの。

そこら辺を踏まえて視聴すると違う発見があるキャラでもあるのだ。

若干6歳の頃から既に料理等の家事をマスターしている主夫である。


デジモンアドベンチャー02

中学生2年生となり、身体も心も更に成長。
サッカーチーム後輩の本宮大輔やヒカリなどの新選ばれし子供達をサポートした。いつも身につけていたゴーグルも大輔に譲った。

しかし、アグモンがデジモンカイザーに捕われ、メタルグレイモンに暗黒進化した際には、アグモンを心配する余りに大輔達の足を引っ張る結果となった。

戦闘後も動揺していたが、駆け付けたヤマトが一発殴ったことで立ち直ることができた。
これが大輔の友情のデジメンタルを得るきっかけにもなった。

ブラックウォーグレイモンとの戦いではチンロンモンの力を授かり、ワープ進化が可能に。
ウォーグレイモン同士の夢の対決を実現した。



25年後には現実世界とデジタルワールドの外交官となり、旅立つ息子とコロモンをアグモンと共に見送った。



諦めちゃダメだ!

デジモンクロスウォーズ

68話でシルエットで登場した後、76話にて遂にウォーグレイモン、そして大門大らと共に登場!
タギルのピンチに颯爽と現れ、兄貴と一緒にタギルを窮地から救った。

78話でも他の英雄達と共に登場。
アグモンをウォーグレイモンにワープ進化させてベリアルヴァンデモンを蹴散らした後、ヤマトのメタルガルルモンとオメガモンを披露した。

テントモン曰く、「あのオメガモンはただの合体」らしい。02劇中ではジョグレスの例としてとりあげられていたのだが……。
(まぁ、本来ジョグレス自身には進化の意味が含まれているので実際のところただの合体でも問題はないのだが)

最終回にも登場。ブレイブスナッチャーの力となった。

目立った活躍こそ無いが、歴代の中では実質4話登場、担当声優も3話登板と最多を誇り、優遇されてる面もある。




◎漫画版『デジモンアドベンチャー Vテイマー01

基本的にアニメと違いがない…………様に見えて実はかなり違う。
漫画版では勝率100%の負け無しテイマーで、分析能力と戦況予測に長けた頭脳派テイマー。
ゴーグルは戦闘機のパイロットだった祖父の形見。
ホーリーエンジェモンすら観たことないデジモン、「ブイドラモン」を育てたことで、デーモン打倒のためにデジタルワールドに召還される。
アニメと違い、選ばれし子供達はおらず、テイマーズ及び現実世界と同じくデジモンが育成おもちゃとして販売されている世界のようで(太一は大会に出ようとしてたがブイドラモンのデータなど初代デジヴァイスには存在しない為失格となった)先に書いたようにパートナーデジモンは漫画オリジナルのブイドラモン・ゼロマル(後にブイドラモンはペンデュラムに登場)
漫画版のデジヴァイス01は腕時計型で、作戦行動(コマンド)をレーザービームで直接パートナーの頭に送り込めるという優れもの(この漫画ではアニメ版とは違い進化はゼロ自身の成長で発生、不可逆な物な為)、これにより成熟期であるにもかかわらず、ゼロは格上の完全体や数で勝る相手に勝利してきた。

また本作には、太一のライバルキャラとして彩羽ネオという厨二病の全開のキャラがいる。2014年1月には、G,E,Mシリーズで
フィギュア化し発売されるようだ。

番外編では本宮大輔、神原拓也、秋山遼、:の八神太一らとの共演が実現した(※大輔、拓也、:太一はアニメ版と同一人物)

ちなみに、アニメとはだいぶ違うとも思うような「頭脳派テイマー」だが、実はアニメ本編の太一も結構冷静で正論を元に動く絶対的なリーダータイプである為、
なんだかんだキャラ付けとしてはアニメと似た部分があったりする。


デジモンアドベンチャー tri.

高校2年生になった姿が描かれる。キャラデザ・声優ともに変わったためか小学生時代と比べてかなりのイケメンとなっている。

得意だったサッカーは高校でも続けており、レギュラーで活躍する姿が見受けられる。
ヤマト光子郎と同じ高校に通っており、変わらず仲は良いもよう。
……が、前作では気にかける様子のなかったヤマトと空の交際については思うところがあるのか、三人揃うとやや気まずそうにする。

ある日の練習試合で感染クワガーモンが襲来したことにより、彼の選ばれし子供達としての運命は再び回り始めることとなる。

アグモンとの合流までは襲いくる感染クワガーモンから逃げていたが、その道中、デジモンによって破壊される街並みに恐怖を覚える。
その後も、デジモンの力に怯えるようになり、3体に増えた感染クワガーモンや、メイクーモンを狙って現れたアルファモンとの戦いにアグモンを進化させることをためらい、そのことでヤマトと衝突する。

アルファモンとの戦いでは「被害を大きくしないために戦う」と一時的に迷いを振り切り、オメガモンへの合体を成功させるが、究極体を超越した究極体同士の衝突がもたらす、グレイモンやクワガーモンの比ではない破壊の惨状に再び恐怖したため、アルファモンの撤退前後に合体が解ける。
周囲の目にはアルファモンを順当に退けたように映ったが、合体が解けたことでヤマトにだけは迷いを悟られることになる。

第1章、第2章ともにヤマトとは会話が少なく、雰囲気も気まずいものだが、往年の名コンビとして息はあっており、随所で連携プレーを披露する。

小学生時代とは打って変わって1章で街が大きく壊れるのを目撃してからは戦いに消極的になり、悩む描写も多くなったためか視聴者からは賛否両論。
ただし、この点は成長により昔は見えなかったものが改めて見えてきたという事が仄めかされている。


デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆

tri.から数年経ち大学卒業後の進路、「大人」になり選ばれし子供ではなくなる事からアグモンたちの別れに悩みながら最後の戦いへと赴く事になる。


デジモンアドベンチャー:

東京に住むサッカーが好きな11歳の少年、基本的な性格は変わらないが物語全体を通して冷静であり無印のような楽観さは見られない。
本作では空以外のメンバーとは顔見知りではなく光子郎は1話で初対面、他のメンバーはデジタルワールドで初顔合わせとなる。


【余談】

太一が現実世界に一時帰還した21話で寝そうになっているシーンがあるが、実はこのシーンは二つの世界の時差を考えると物凄く危険であったことが解る。
というのも、彼が帰還している間にメンバーたちがバラバラになっており、しかもヴァンデモンから「紋章の輝きを発揮できない状態になるように手回しされている期間」である為である。
ヤマトと丈、そしてタケルなんかを見ていると解りやすいだろう。



追記・修正は無限大な夢の後にお願いします。

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