カオス・ソーサラー

登録日:2012/09/08(土) 16:29:30
更新日:2023/12/30 Sat 17:21:39
所要時間:約 6 分で読めます




効果モンスター
星6/闇属性/魔法使い族/攻2300/守2000
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地から光属性と闇属性のモンスターを1体ずつ除外した場合に特殊召喚できる。
(1):1ターンに1度、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その表側表示モンスターを除外する。
この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。


【概要】

混沌を制す者で登場したカード。愛称はソーサラーを略して「皿」。

いわゆるカオスモンスターの一体であり、効果やステータスは開闢の使者の小型版といったところ。
こちらも十分に強力なカードであり、戦士族+レベル8モンスターである開闢では不可能な戦術を行うこともできる。

開闢とは違い除外するモンスターに制限が付いているが、それでも表側表示のモンスターならば何でも指定できる。
よって、スタダスカノヴァといった「破壊」に強いモンスターを簡単に除去できる。

また、効果だけでなく属性・種族面でも非常に優秀。

属性面では闇属性で攻撃力が2300とそこそこあるため魔のデッキ破壊ウイルスのコストにできる。
根強く使われているガジェットや、シンクロ、エクシーズ前の下級モンスターに対して絶大な威力を発揮できる。

また特殊召喚しやすい闇属性レベル6なので、レベル2チューナーとシンクロすればダーク・エンド・ドラゴンを、
レベル3のジェネクスチューナーとシンクロすればレアル・ジェネクス・クロキシアンを繰り出せる。
少々もったいないが、シンクロ素材にすれば効果を使用したあと攻撃出来ないデメリットも気にならない。

墓地に落ちた後は、二体目のカオスモンスターのコストに使用すれば闇次元の解放により再びフィールドにカムバックすることが可能。

種族面では魔法使い族であるため、レベル1チューナーと組み合わせてアーカナイト・マジシャンにするのがオススメ。

特にグローアップ・バルブとの相性は最高。

1.皿特殊召喚、効果で相手モンスターを除外。

2.バルブ通常召喚、皿とシンクロしてアカナイ、効果で相手カードを2枚破壊。

3.バルブを効果で蘇生し、アカナイとシンクロ。

このように、相手カードを3枚も除去しつつレベル8シンクロを繰り出せる。

一時はグローアップ・バルブが禁止カードにされていたが、2015年10月1日付けで制限復帰したのでこのコンボも再び使えるようになった。

魔力カウンター軸の魔法使い族デッキならばマジカル・コンダクターで楽に蘇生できる点も見逃せない。


特殊召喚しやすいレベル6というところを生かし、ランク6のエクシーズ素材にするのも良いだろう。
エクシーズ素材として墓地に送られても蘇生制限は満たすので遠慮なく重ねられる。
ランク6には、セイクリッド・トレミスM7、バウンサー、ビヨンドなどの強豪が揃っているため、場面に合わせて召喚するモンスターを選択しよう。

種族面からマジマジ☆マジシャンギャルのエクシーズ素材にできる点も見逃せない。
こいつを素材にしてギャルを出すのにはいささか抵抗があるだろうが、実際のところ弟子よりもコイツの方が使いやすい。
また、ギャルの上にさらに幻想の黒魔導師を重ねると性別が激しく切り替わってそれはそれで面白い。


【環境での活躍】

初登場時は、今ほど墓地肥やしに優れたカードが無かったこともあり、同パックに収録された開闢や終焉の下位互換とされあまり活躍できなかった。

今でこそシンクロ召喚やエクシーズ召喚によってレベルや種族や属性が活かされ、
開闢に真似できない事も多いが、当時はそういったものがなくさほど注目されなかった。

が、直前の環境で活躍していたのがヴァンパイア・ロードやサイコ・ショッカーであることを考えればこれ自体は相当のぶっ壊れであった。(そのぶっ壊れを使えないカード扱いにすることこそが当時の環境はカオスであるなによりの証左)
上位互換のカオス共々が規制されていくにつれ、その空いた枠を埋めるように徐々に大会で活躍するようになる。
選考会ではファンデッキからのし上がった除去ガジェットが猛威をふるう中、それに混じって高い採用率を発揮していた。
その後もカオス全盛期時代の麻痺感覚が収まりきちんと評価され始めると光と闇がデッキに入れば必須という評価を得るようになる。
そのため、無制限からいきなり禁止カードとなった。
その後、調整版カオスとも言える天魔神も登場。このカードを含めカオスが復帰することは無いだろうと考えられていた。





しかし環境の変化というのは恐ろしい。




裁きの龍ダムドといったこのカードをしのぐパワーカードが多数登場した為か、
制限復帰し、その後準制限カードまで緩和された。エンライズ涙目である。

と思いきや、今度は墓地肥やしに長けたライトロードで暴れたため、ルミナス・光の援軍・オネストなどと共に制限カードとなる。
だがあまりに規制が厳しすぎたためライトロードは大幅に弱体化し、このカードは準制限を経て再び無制限カードとなった。
やっぱりエンライズ涙目である。

思っていたら、今度は主に海外で大暴れしていた【カオスドラゴン】にて、
エクリプス・ワイバーンを除外しレダメグスタフオラア!!するお仕事のアシストをしていたため、
再び制限カードとなった。それでもエンライズは使われないと思うけど

このカードが制限になったことにより、一時期ストラクチャーデッキ−ドラゴニック・レギオン−を1箱購入してもそのまま遊べないことに……。
そして征竜(遊戯王OCG)の規制により【カオスドラゴン】の衰退後は準制限に緩和された。
更にその後、征竜が禁止になった事で個として力不足なのが浮き彫りに出たのか無制限カードとなった。


カードの評価とはその時代の環境によって変わるということを我々に教えてくれる一枚である。

こいつの規制の変動歴をまとめると

06/09/01 無制限カード → 禁止カード
09/03/01 禁止カード →制限カード
09/09/01 制限カード → 準制限カード
10/03/01 準制限カード → 制限カード
10/09/01 制限カード → 準制限カード
11/03/01 準制限カード → 無制限カード
12/09/01 無制限カード → 制限カード
13/09/01 制限カード → 準制限カード
14/07/01 準制限カード → 無制限カード

なんと9回もリストを動いている。このリスト上での落ち着きのなさは最早こいつの特徴の一つである。
ここまで変動したカードは非常に珍しい。こいつとは逆にまったくブレない奴もいるのだが

特に09/03/01から11/03/01改定までは改定ごとに必ず動いている。このカードの評価こそがカオスそのものである。
性能的な意味では上位互換である開闢と肩を並べていた時期もあったが、残念ながら(?)最終的にこのカード単体では力不足なのが浮き彫りに出る事になった。

攻撃力2300なので、帝や真紅眼の黒竜にも殴り倒されるわ、守護表示にされるとサイバー・ドラゴンにも殴り倒される。
また、こいつ自身は何の耐性も無いので意外と場持ちも悪い。

ただし、一発でも除外能力を使えればアドバンテージ面では五分五分。
召喚権を使わず出せるので、使い切りの除去&素材要員と割り切って考えると誤算がないだろう。


【アニメにおいて】

アニメではGXにて覇王十代の側近、つまりはデュエリストとして登場。

なんとあのヘルカイザー相手に究極完全態・グレート・モスを召喚しカイザーを感心させた。

そのことから相当な腕のデュエリストであることがうかがえるが(サイバーダークがいたのでそれは耐えきったことになる)、
グレート・モスの召喚のためにライフを削りすぎたらしく、サイバー・エンド・ドラゴンの一撃で粉砕され敗北した。
そんなデュエルの腕がありながらなぜグレート・モスデッキなんぞを使っていたのかは不明である。

アニメによくある攻撃力重視の考え方のせいであろうか?


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最終更新:2023年12月30日 17:21
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