ヘキサゴン(クイズ番組)

登録日:2010/03/27(土) 15:12:18
更新日:2024/03/29 Fri 11:56:05
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ヘキサゴンとはフジテレビ系列で放送されていたクイズ番組である。

放送時期別によって
  1. 2002年7月から2005年10月まで放送されていた、「バッテンクイズ HEXAGON」→「クイズ!ヘキサゴン」
  2. 2005年10月から2011年9月まで放送されていた「クイズ!ヘキサゴンII クイズパレード」
に分かれる。

どちらにしても番組のタイトルは英語の六角形が由来である。

「バッテンクイズ HEXAGON」「クイズ!ヘキサゴン」の概要

司会(「HEXAGON DEALER」)は、深夜時代は当時スポーツ畑で活躍していたフジテレビの三宅正治アナウンサー(現在はめざましテレビでお馴染み)。放送時間が早くなった後は島田紳助氏である。
ただし、2004年秋に紳助氏が暴行事件を起こして一時的に全レギュラー番組を降板していたときは三宅アナがピンチヒッターとして司会をしていた。
番組名通りに解答者も合計6人で、解答席やセットも六角形といったこだわりの仕様であった。

「バカでも勝てるクイズ」を掲げていた通り、「知識の多寡」よりも「駆け引き」「演技力」「心理戦」が要求されるという、他にはない企画を多数世に出してきたフジテレビ深夜番組らしいクイズルールとなっていた。

ルール

1.出題者となるプレイヤー(最初は抽選で決定、以降は時計周り)が、用意された問題の中から1問を選択する。
 問題は「有名進学塾の小学生」「渋谷の女子高生」「東大生」「丸の内OL」「新橋のサラリーマン」の5ジャンルと正解率が表示されるので、それを元にどういった問題が出るかを予想し選ぶ必要がある。
 例えば「小学生」「女子高生」が高ければ若い人向けの流行問題、逆に「サラリーマン」の正解率が高ければ大人向けの問題といった可能性がある。
2.出された問題に他の5人が解答する。
3.解答終了したら他の解答者に質問を行い、読みを絞っていく。
 なお、紳士協定として「答えそのものを言う」「自分が正解している事を分かった上で、分かっていないフリをする」のは禁止。
4.質問が終了したら、5人の中から間違っていると思う人を指名。その際には「○○さんにヘキサゴン!」とコールをする。
5.指名した人が不正解なら不正解だった解答者、正解だった場合は出題者に×マークが1つ付く。
 指名成功の場合は続けて他の人を指名するか指名を止めることができる。
 また、3人連続で指名成功の場合はボーナスとして×が1つ消え、×なしの時はボーナスとして賞品獲得。
6.もし全員正解だと思ったら「SAVE」を宣言。この場合、全員正解すれば好きな1人に×を付けられるが、1人でも不正解なら自分に×が付く。
7.これを繰り返し、3つ×がついた時点で失格・退場。最後まで残った人が優勝となる。

このようにただ闇雲に正解だけし続ければ勝てるというわけではなく、相手の表情・心理を読み切って指名を成功させなければ優勝できない。
実際に「正解率0%で優勝」した人もいれば「正解率100%なのに敗退」といったケースも多々あった。
また全員正解出来そうな場合はわざと間違える「SAVE崩し」という戦略もあり、指名側はそれをも読み切って指名しなければならないなど、かなり高度な心理戦が要求された。


緊迫感あるこの内容から深夜放送で人気を博し、ゴールデンに昇格した。
しかし緻密な心理戦はこの時間帯には不相応なためか客層が合わず低視聴率が続いたところ、紳助氏の提案によりリニューアルが行われた。
それが「クイズ!ヘキサゴンII クイズパレード」となる。
なお、バラエティ色が強くなったIIよりも、こちらの旧バージョンを懐かしむ人も多い。



「クイズ!ヘキサゴンII クイズパレード」の概要

こちらでも司会は島田紳助氏。
心理戦主体の初代から大きく変わった番組になっている。
正直なところ、「ヘキサゴン」要素はあまりない。

まず、出演者が事前テストの成績順で均等にチームに振り分けられて対決するルールに。
クイズも早押しクイズだったり下世話なものだったりとゴールデン色が強くなった。

当初は出演者も若手から大御所まで幅広く出演していたが、番組に出演した里田まいの強烈なおバカっぷりが話題となり、一気にブレイク。
その他にも強烈な「おバカルーキー」が多数出演。その珍解答とリアクションから一気に人気となった。

更に、紳助氏のプロデュースにより、番組内でユニットを結成し歌も発表。
まずは里田まい、スザンヌ、木下優樹菜の3人で構成されたアイドルグループ「Pabo」が登場。
そしてつるの剛士、野久保直樹、上地雄輔らでのグループ「羞恥心」は紅白出場も果たすなど、次々と人気グループが登場していった。

しかし、「ヘキサゴンファミリー」と呼ばれる出演者が固定化されるなど、アンチ紳助を中心に「番組の私物化」などと批判も多く存在していた。

そして2011年8月に司会の島田紳助氏が芸能界を引退。
根幹を握っていた番組も去就も心配されていたが、その数週間後に番組の終了を発表。
しかし、最後には出演者での「卒業式」を行い、その後もラストコンサートを行うなど、突然の打ち切りなどもあった番組の中では円満に終わることができた。

前述したとおり、出演者の囲い込みや私物化など批判されることも多い番組ではあった。
だが、2000年代後半にかけて「高レベルなクイズの打ち合いを見る」のではなく「おバカさん達の解答を見て笑う」というフォロワー番組が多く登場。
何より紅白に出場するまで人気を博したユニットが登場するなど、その影響力はかなり大きいと言うべきだろう。
「伝説」とまでは言わないまでも、大衆には大きく受け入れられた番組であることを留意していただきたい。

主なクイズ

アナウンスクイズ

各チームの事前テスト最下位の人が問題の読み手に、残る人が解答者となり、読み上げた問題に対して答えるというシンプルなクイズ。
ただし、問題文には難読漢字や英単語がふりがななしで書かれているため、当然おバカさんたちはほとんど正しく読めない。
そのため「間違って言った言葉」から「正しい問題文」を導き出して正解しなければならない二度手間がかかる。時間内に正解した分だけ得点。

各チームとも終了後には勉強を兼ねて問題文をおさらいする。「ひこ」は非常に高い確率で「諺」。また、「羞恥心」の由来はこのコーナーで出た問題文から取られている。

脳解明クイズ

おバカさんたちの発想をのぞき見るためのクイズ。割合や時間・速度・距離の計算など小学校高学年レベルの算数や社会の問題を各チーム下位2人に出題。それに対し式と答えを出してもらう。

ただし問題文にはひっかけとして関係ないポイント(速度の計算問題で途中で食べた食べ物が入るなど)があり、
さらにそれらに対して質問が来た場合は適当に返すため、最終的にカオスな計算式になることが多々。

底抜けドボンクイズ

各チームから1人が人質になってプール上のステージに立ち、残るメンバーが挑戦。
1人ずつリレー形式で「計算問題」「鏡時計(鏡に映っている時計が何時何分なのかを答える)*1」「絵しりとり(絵だけでしりとりを完成させる)」などに挑戦。
ただし、もう1方のステージは先頭に針がついた列車が風船を割ろうとしているので、割られる前に風船を持ち上げて回避する。
時間内にノルマをクリアすれば得点だが、風船を割ってしまったり、タイムオーバーで失敗。人質はプールの中にドボンとなり、この後の行列早抜けリレークイズはジャージの状態で参加する。

既に列車が通り過ぎたと思って風船を列車の上に置いて割ってしまったり、解答するためのペンで割ってしまったり、列車が脱線してスピードアップしてしまうなどハプニングも多数。

大縄跳びクイズ

大縄跳びの中に入ってクイズに答える、知力と体力両方が試されるクイズ。
大縄跳びの中に入ると問題が出題、口頭で答えて、正解するとそのまま飛び続け、不正解だと一旦縄の外に出なければならない。
チーム全員が正解した上で「ヘ・キ・サ・ゴ・ン」と5回飛べれば満点、誰かが引っかかった時点で終了となり、飛べた人数分の得点が入る。

上地・野久保など「体力はあるがおバカ」と、ラサール石井・渡辺正行など「賢いが体力がない」人が多い出演者双方を苦しめるクイズ。
運動神経が無い人はさらに苦しめられ、つるのは「間違えると縄の外に出られない」、アンガールズ山根に至っては入ることすらできず、毎回「ヘキサゴン名物 宇宙船に乗り遅れた宇宙人」となる。

行列早抜けリレークイズ

最終ステージ。各チーム成績上位の人達で早押しクイズを行い、正解すれば次の成績の人と交代して抜ける。先に全員抜けたチームから得点。

最初の方は芸能界でも屈指のインテリ芸能人が揃い、本格的なクイズ番組感が出るが、終盤になるにつれ壮絶なグダグダ感と笑いが巻き起こる展開になるメインイベント。
あまりにも進まないときは「記憶力テスト」として先ほど出した問題をそのまま出したり、小学校レベルまで問題ランクが下げられる他、
決着がついた後でも「リハビリ」として1人早押しが行われる。



初代・クイズパレード時代 どちらも好きという方 追記・修正をお願いいたします。

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最終更新:2024年03月29日 11:56

*1 村上ショージはこのクイズが大の苦手であり、彼の番になると解答時間をかけすぎて時間切れになることが多かった。