ライダー(Prototype)

登録日:2012/01/02 (月) 10:12:37
更新日:2024/03/16 Sat 05:07:00
所要時間:約 4 分で読めます





幸福な人々を望んだ彼の為に
―――君たちを、皆殺しにする



キャラデザ:武内崇

一人称は僕。
サーヴァント階位は第五位。

ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
D+ E+ B+ B+ A+ A、B、C、D、E


マスターを失ったはぐれサーヴァント。
一般学生に変装しており沙条綾香と同じ学校に通う同級生。
優しいルックスをした、一見チャラ男風の美男子。
人当たりがよく、涙もろく、心優しい青年。
しかし感じ入ったものにとことん尽くす短所がある。

サーヴァントとして活動する際は謎の仮面を着け黒いマントを羽織っており、騎乗兵というよりも暗殺者のような風貌をする。












※以下Fate/Prototypeのネタバレを含みます。















真名はギリシャ神話の大英雄。
メデューサの首を刈り取ったと言われる『ペルセウス』。

サーヴァントの中で唯一Fate/stay night同クラスサーヴァントに引き継がれていない。
しかしいろいろと関連性はある。

一度悪行に手を染めると決めたら、優しい性格と笑顔のまま無実の人々を惨殺してまわる。
ある意味、彼も異常者の一人。
しかし聖杯戦争開始初期の頃は人を殺してはいなかった。
初期でも夜の学校でセイバー、綾香が共にキャスターの襲撃を受けた時はキャスターに因縁のある彼の暗躍で学校の異界化は解除して、綾香は生還している。

しかし七日目以降、彼のマスターに令呪全てを使わせ受肉。
マスターを殺害後、魔力を補充するために街の人々を殺害していく。
その後サンクレイドの情報から不穏な動きのある工場地帯へ調査に来たセイバー、綾香と対峙する。



◆宝具
彼の英雄伝説に準拠して宝具の数は判明しているサーヴァントの中ではアーチャーを除くと最多。
しかし一度に一つしか使用出来ない縛りがある。
その数は6つ。

  • 空を駆ける羽のサンダル
  • 被った者の姿を変えるマント(神話では兜)
  • アテナより送られた青銅鏡の盾(詳細不明だがレーダー、ソナーのような役割を持つらしい)
  • 蛇狩りの鎌『ハルペー』(不死身殺し。カプさばの描写によるとショーテル型のデザインとなっている事がわかる。)
  • 魔物の首をおさめる袋『キビシス』(鏡像結界)
  • そしてstay nightではお馴染みライダーが所有していたペガサスを駆る手綱『ベルレフォーン

ただし、どういうわけか生前の最強武器であったメドゥーサの首は宝具に存在しない。神話ではアテナに献上後、ヘパイストスによってアイギスに装着されたとあるので、セイバー勝利すべき黄金の剣同様に失われた宝具という扱いなのだろうか?

セイバーとの戦闘ではこれらを用い、工場中に罠を仕掛け彼のマスターである綾香を直接狙うというアサシンのような戦い方をしている。
しかしあと一歩、仕留めるところで一瞬だけ躊躇。
その隙をセイバーにつかれ撤退する。













※以下更なるネタバレ













僕には、友人がいませんでしたから。



彼のマスターは伊勢三という一族の外見年齢が十歳程の少年「伊勢三杏路」だった。

その少年は生まれながらに死病に犯されながら、既に一族から失われかけていた魔術回路を有していたため、苦痛の中で生かし続けられ、それでもこの世の何も恨まず、全ての人の幸福を願う心優しき少年だった。

しかし、八年前の第一次聖杯戦争の際、聖杯戦争に参加したライダーのマスターである父親「伊勢三玄莉」からは魔力タンクのように扱われている。第一次聖杯戦争に参加していた一族の者を皆殺しにした沙条愛歌に興味を持たれ、『』の欠片を体内に植えつけられて内側から貪り喰われ、体の内部のほとんどが壊死、もしくは融解しているという凄惨な状態に陥り、両足と右腕が腐り、内臓も半ば機械、生身の部分は胸から上のみで下半身は無く、魔術と医療機械で延命させられ苦痛を味わっているがそれでも彼は誰一人も恨むことはなかった。


そんな彼を見てライダーは魔術師達への嫌悪、杏路への憐れみを持つ。
しかしそれもすぐに尊敬と友愛に変わり杏路もライダーと友人になれた事を喜んでいた。
そしてライダーは彼の天使性に心酔していくと同時に、彼に救いをもたらさないこの世の全てに怒りを抱く。

しかしライダーを召喚した負荷により彼の余命はなくなり、七日後、杏路は息を引き取る。
ライダーはマスターを自身の手で殺してはいなかった。

杏路は死の間際、彼のサーヴァントであるペルセウスを選んだ事について、

「不幸な英雄ではなく、僕は、幸福な人が良かった。」
「だって――満ち足りた人が願う事は幸せなものでしょう?アナタが聖杯に願うことは、温かいものだと思うのです。」

そして杏路は令呪によってライダーを受肉させ、死ぬ寸前の体で、人々が平和でありますように、と夢見る様に息を引き取った。



「聖杯に、今、ワタシは願う」

きみに幸福を。

聖なる者よ。幸福な人々を望んだ者よ。

きみだけは、誰よりも、幸せにならなくてはいけない。

慈しみの手を伸ばさなかったこの世界に、きみを奪わせはしない。

絶対に。




余談だが初期の旧Fateでのライダーは真名及びマスターを含め設定が異なっており、
真名は『テセウス』。
マスターも不治の病に侵された少女だった。

ただし、真名が「テセウス」というのは誤植ではないかとも言われている。『Character material』ではテセウスと書かれていたが、Staynight制作に当たって、『Complete material II』では旧Fateでのサーヴァントはペルセウスで手綱の宝具を持っており、男女比の関係でメドゥーサに変更されたと記載されている為。
そもそもな話、テセウスは黒い帆を張った船に乗った逸話こそあれど、使う場所は限られる上に、ライダー適性を得る理由づけとしては弱い。
なお、そのテセウスは『Fate/Grand Order』にセイバークラスとして登場している。


キャラデザインもメデューサがペルセウスを「成功したワカメのよう」と称しているのを意識してか髪は天パ、チャラ男風とどことなく設定が似ている。
(性格は全く違うが…。顔こそワカメではあるものの、関係性は間桐桜ライダーの関係性に近い。)
この他、HFルートに登場するキャラクターとも似通った要素が多い。例えば呪腕のハサンなら黒ずくめの外套や仮面に身を包んだサーヴァントといった共通点がある。


ちなみに『stay night』の世界にもペルセウスは存在しており、男性となっている。
ただし、旧セイバーSNセイバーのような関係性にあるのか、『Hollow』でのデザインはオレンジ色の髪をした小麦肌のシンジといった感じのデザインで、ハルペーも長物として扱われているが、アナが持っていたタイプとは異なり、ギルガメッシュが王の財宝に貯蔵していた物と同じデザインとなっている。


「ちびちゅき!」でも登場し、杏路が元気な姿で生存しており、一緒に行動をしている。
よかった…といいたいが、生前に討伐した怪物も出てるため、お互いに顔合わせるハメに…。



追記・修正は聖者のような少年に会ってからお願いします。

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最終更新:2024年03月16日 05:07