仮面ライダー龍騎スペシャル 13 RIDERS

登録日:2011/05/13 Fri 23:41:02
更新日:2024/01/21 Sun 10:25:50
所要時間:約 5 分で読めます






合わせ鏡が無限の世界を形作るように、現実における運命も一つではない。

同じなのは欲望だけ。全ての人間が欲望を背負い、その為に……戦っている。

そしてその欲望が背負い切れないほど大きくなった時、人は……ライダーになる。

ライダーの戦いが……始まるのだ。


『仮面ライダー龍騎スペシャル 13 RIDERS』とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダー龍騎』の特別番組の事で、2002年9月19日夜7時に放送された。
今のところ、最後に放送されたTVSPで、以降のライダーには制作されていない。
監督は『龍騎』本編のメイン監督である田﨑竜太、脚本は『龍騎』本編でサブライターを務めた井上敏樹が担当。


【概要】

本作ではTV本編とも映画『劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』とも異なるもう一つの『龍騎』の世界を描いている。
タイトルにもある通り、「『仮面ライダー龍騎』のライダー、13人が総出演」がこの作品の見所である。

今までTV本編に登場したライダーは勿論、『EPISODE FINAL』のファム・リュウガ、放送当時にはTV本編未登場だったタイガ・インペラー、そして、このTVSPのみの登場のベルデと、ファンにとっては待ちに待った作品となった。
ラストの城戸真司の龍騎「にはならない」ある姿への変身など、本編や劇場版では見られなかった熱い展開もある。
ただし、TV本編に登場した“疑似ライダー”のオルタナティブ並びにオルタナティブ・ゼロは登場しない。


更に『戦いを続ける』『戦いを止める』の2つの結末を用意し、放送中に電話とインターネットを使った投票をし、結末を決めるという「マルチ・エンディングドラマ」であり、特撮は勿論、ドラマとしても初の試みだった。

ちなみに当時の結末は『戦いを続ける』が選ばれた。

『戦いを止める』結末は映像ソフトに収録されているが、一部シーンが意図的にカット・編集されており、本来放送される予定だったものとは多少異なっている。

なおアバンタイトルをよく見ると、真司がどういう結末を迎えるかはある程度推察可能だったりもする(説明のバックにラストカットが映り込んでいる)。

角川コミックエースで、この作品の漫画版『13 RIDERS THE COMIC』も発売された。作画はMEIMU。全一巻。
ストーリーの細かい箇所や結末が若干異なり、特に『戦いを止める』方は物語の性質が映像版と大きく変わっている。
そのため、ファンの間で「この漫画版も、繰り返された世界の中の一つ」と考えられることもある。


【ストーリー】

2002年夏、謎の失踪事件が相次ぐ中、取材に出た「OREジャーナル」の見習い記者、城戸真司は突如、モンスターに襲われ、鏡の中の世界「ミラーワールド」に引きずり込まれる。
そこで赤い仮面の男に命を救われるが、彼は既に瀕死の状態だった。
真司は彼からカードデッキを渡され、彼はこう言い残し、静かに息を引き取った。


「お前は……ライダーの戦いに巻き込まれるな……」



【主要人物】

先代の龍騎=榊原耕一からカードデッキを渡され、なし崩し的にライダーの戦いに関わっていくことになる。
榊原耕一が叶えられなかった「ライダーの戦いを止める」という目的を彼の代わりに果たそうと奔走する。

真司とはスタジアムで出会う。龍騎のカードデッキを渡すように警告するが、真司に拒否されて以降、何かと真司と関わっていく事になる。
ある目的の為にライダーになった。

真司とは刑務所で出会う。
浅倉のカードデッキを拝借するがベノスネーカーによって奪われ、浅倉に脱走されてしまう。
本編や『EPISODE FINAL』とは異なり、人物の関わり方が大きく異なるせいか完全な悪役として描かれており、その事への批判も多いが、まぁ尺の都合か。

真司とは刑務所で出会う。
須藤雅史に捕まってしまい、拘束衣を着せられて身動きができない状態で刑務所に投獄されていたが、ベノスネーカーを使ってカードデッキを取り戻し、再び脱獄する。
漫画版ではミイラのごとく拘束ベルトでグルグル巻きにされる等、更に厳重に動きを封じられていた。

真司とはカフェで出会う。浅倉を捕まえる為にライダーになった。
真司の目的に共感し、彼に協力する。
ちなみに、ミラーワールド突入前に伝票を回収する流れは演じた木村剛氏のアドリブだったらしい。

真司とは公園で出会う。
蓮の友人であり、蓮と同じ目的でライダーになったが、目的の為に他人を犠牲にする事に戸惑う。

真司とはゲームセンターで出会う。
凄腕のゲーマーらしく、多数の取り巻きを引き連れていた。
本編同様にライダーの戦いをゲーム感覚で楽しんでおり、やはり悲惨な末路を辿るが、本編とはまた違う酷さ。

本作のみに登場する仮面ライダー。
真司とはリムジンの車内から見かけ、出会う。
大企業「高見沢グループ」の総帥を務める実業家。最初は真司と紳士的に接するが……

終盤にて変身後の姿で登場する。
真司に共感しかけていた『EPISODE FINAL』と異なり、今回は悪役。
「アンタたち、それでもライダーなの?」

終盤にて変身後の姿で登場する。
「来いよ…!」

終盤にて変身後の姿で登場する。
なお、本作では上記のタイガ共々、変身者は不明。変身者に関する詳しい考察はインペラーの項目を参照。

終盤にて変身後の姿で登場する。
本作では『EPISODE FINAL』と異なり、ファムをディスパイダーの攻撃から守るかのような戦い方も見せた。

終盤にて変身後の姿で登場する。
本編ではラスボスの立場であるが、こちらではコアミラーを守る都合もあってか、積極的に龍騎と戦おうとする。

  • 榊原耕一/仮面ライダー龍騎(先代)
演:和田圭市
モンスターに襲われた真司を助けた先代の龍騎。真司をなんとか救うが、自身は瀕死の状態に。
真司にカードデッキでミラーワールドから出る事、「ライダーの戦いに巻き込まれるな」と遺言を残して消滅した。
なお、TV本編ではミラーワールド絡みの行方不明者として名前のみが登場していた。
配役のチョイスに誰もが納得した。

秋山蓮と行動を共にする女性。
真司にミラーワールドを閉じる事ができる「コアミラー」の存在を教える。
それ以降の出番はなし。

この作品の最初と最後に登場する謎の男。
アバンタイトルではいつもの持って回った言い回しで番組の趣旨を説明し、この物語の結末が視聴者に委ねられた事を告げる。
エンディングでは選ばれた結末に対して「だが、本当にこれでよかったのか?」と視聴者に問いかけ、「答えはもう一つの『龍騎」の物語が教えてくれるだろう……」と締めくくった。
もう一つっていうかもう二つあるんですがそれは


【用語】

TV本編や『EPISODE FINAL』と同様、鏡の中の世界であり、ライダーたちの戦いの舞台。

ミラーワールドに生息する怪物達で、人間を餌とする。
なお、契約モンスター以外で今作に登場するのはいずれも蜘蛛型のモンスターのみ。

ミラーワールドに存在する特別な鏡。
モンスターを生み出す存在であり、この鏡を壊すことでミラーワールドを閉じることが出来ると言われているが……。
TV本編では一切登場しなかった存在だが、作品の分岐ENDを見ると何故本編ではなかったのかが推察できる。

  • 仮面ライダー
デッキとカードでモンスターと契約し、こちらの世界とミラーワールドを行き来出来る13人の戦士達。
互いに潰しあい、最後の1人となる事でどんな願いでも叶える事が出来ると言われており、その権利やライダーの力を守るため、人知れずミラーワールドで戦いを繰り広げている。






この結末は悲劇なのか? それともこれでよかったのか?

物語はまだ序章に過ぎない。

答えは、もう一つの『龍騎』の物語が教えてくれるだろう……。





そして、この項目の未来もWiki篭りの諸君の追記・修正にかかっている。



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最終更新:2024年01月21日 10:25