ドルカス(FE)

登録日:2011/10/23(日) 17:15:08
更新日:2024/04/17 Wed 18:42:21
所要時間:約 3 分で読めます





出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS


二つ名は「冷静なる戦士」

CV:北村謙次(FEヒーローズ)

職業は戦士→ウォーリア
属性は炎。氷か理に見えるが、炎である。


ベルンの貧しい山村に住む木こり。
足が弱い妻ナタリーの薬代を稼ぐために山賊団に入っていたが、リンの説得で足を洗った。
以後は傭兵に転職して家族でリキアのフェレ領へ引っ越す。そしてロウエンに前金2000Gで雇われ、バアトルと共にエリウッド軍に参加する。

寡黙で冷静沈着な男。
生真面目で一本気な性格であり、熱血漢のバアトルのツッコミ役。
戦後は稼いだ金でナタリーの薬を買い、村に帰った。

……と、烈火の剣におけるストーリー上の役割はホントにそれだけ。別に誰かの関係者であるとかそういう要素一切なしで、金で雇われて働く貧しいながらも一本気な雇われ戦士である。
エリウッド編では11章の2ターン目に登場して「リン編とつながっているストーリーである」ということを示す役割を担うのだが、
事実上の2周目となるヘクトル編ではそんな要素一切なしで本当にいつの間にか仲間になっている。後述のように強力なライバルの陰に隠れがちな成長率もあり、プレイしているうちにだんだん存在を忘れていってしまう。

かなりシビアな価値観を持っており、山賊団に入ったことを「ナタリーが知ったら悲しむだろうな・・・」と嘆きつつも、
それをリンに咎められたときは「このあたりで稼ぐには・・・これしかない。 汚い仕事でも・・・おれには金がいる。」と開き直ったり、
支援相手のわがままなボンボンのガイツ相手には、人生の意味を探しているというガイツに対して「さあな・・・ そんなことを考えるのは・・・幸せな奴だけだろう。」
「生きていくのにも困るような人間は・・・そんなことを考える余裕はない。不自由のない人生だから・・・ありもしないものを探したくなる。」とバッサリ切り捨てたり、
守銭奴のファリナが雇われた金でマウントを取ってきた際には逆に財テクを教えてくれるように頼んだりと、浮世離れした性格や悲しい過去持ちのキャラの多い烈火の剣の中では珍しいカタギの一般市民である。

だがヴァイダとの支援はシリーズ屈指のネタ会話であり、待ち合わせに失敗した2人が互いの断片的な情報から勝手な像を作り上げていくという「支援ってなんだよ」となる会話の代表例。
ヴァイダはドルカスの「故郷に美人な奥さんがいる」という情報から「そんな奥さんを置いて旅に出ているのは不自然、とっかえひっかえ、あっちこっちで女つくってる軽薄そうな優男」と考え、
ドルカスはヴァイダの「ゼフィール王子のために、ベルンを裏切った女騎士ということは、理想に殉じることを潔しとするまだ若い少女なのだろう」と考える……というもの。

……まぁ、その……彼らの想像をキャラグラと見比べて判断していただきたい。


  • 初期値と成長率、CCボーナス
戦士 LV3
HP-30(80)+3
力-7(60)+1
技-7(40)+2
速さ-6(20)
幸運-3(45)
守備-3(25)+3
魔防-0(15)+3
体格-14+2
武器レベル-斧C

初期値では意外にも力・技・速さのバランスが良い一方、
成長率的には典型的な戦士タイプでHP・力・技がぐんぐん伸びていく。
この辺は相棒のバアトルと対になっている(バアトルは初期値が力に偏っており鈍足だがバランスよく伸びる)。
しかし速さが致命的なまでに上がらず、Lv20の期待値はたったの13.2。アーマーマーカスら初期上級職より遅い。
一応リン編ノーマル限定では勝手にクラスチェンジという暴挙を行うワレスよりはマシなものの、ハードではめでたく?彼が全キャラ中最下位となる。*1
初期値で3しかない守備もさっぱり伸びず受けができないという二の太刀無しの構え。
魔防に至っては初期値0の上に成長率も最下位と完全に終わっている。
封印の頃よりも斧の命中が改善され、本人も技の初期値や技・幸運の成長率が高いのでCCで弓が追加される前でもそうそう空振りは起こさず高火力の一撃を叩き込みやすい。
しかし最大の欠点である「躱せず追撃を受けてドンドンHPが削られるくせに追撃が出せないので火力も大したことない」という点が致命的なので、やはり二軍に落とされる典型例である。

斧使いには斧使いの革命児ヘクトルの他、速さに優れたダーツもいるため優先するのは難しい。
総合戦闘力としては既に上級職のホークアイやガイツよりヘタレることも多い、というかハードに至っては頑張って育てたところでガイツの方が強い場合がほとんど。
速さ以外のカンスト時の期待値ではハード補正ありのガイツと互角かわずかに上回るぐらいなのだが、 レベルカンスト時の速さの期待値がハード補正ありのガイツの初期値に負ける体たらく。
ドルカスの長所である力・技・幸運にしても、上記の通り斧自体が強化されたので他の斧使いも空振りを起こしにくく、力もそこまで突出しておらず、そもそも追撃できない時点で火力では劣る。
連続攻撃できるが重く命中率の低い勇者の斧と相性が良いがヘクトルでも十分使いこなせるし、他の斧使いにキラーアクスや銀の斧を持たせた方がダメージ効率が良く反撃によるダメージも受けにくい。
技・幸運・体格を同時に活かせる武器としてはデビルアクスも存在するが、それでも補いきれない低命中率、0に出来ない自滅リスクが不安定すぎて所詮ネタの域を出ない。
弓使いとしてもガイツが加入しないルートでさえレベッカウィル、CC後のリンやラスなど他に候補がいくらでもいる。
体格と上限値は優秀だが戦士から育てるならバアトルの方が使い勝手が良い上に、ヘクトル編ならバアトルを育てているとカアラが加入する。
ヘクトルやバアトルは勇者の斧で攻速が1落ちるのに対してドルカスは落ちないが、前者2名は攻速落ちがあってもなおドルカスを優に超える速さのポテンシャルがあり、というかドルカスの速さを上げるのが絶望的なので何の自慢にもならない。
炎属性なので雷属性のバアトルやガイツと支援を組めば強力な補正を受けられるが素のステータスの貧弱さを補うほどではなく、そもそもウォーリアを2人以上出撃させたい状況が少ない。
っていうかヘクトル編は出撃枠がカツカツなこともあり使う余裕自体がない。他のキャラがある程度一芸に特化していることもあり、どうしても育成の優先度が低くなりがち。
烈火の剣を何周もしているがこいつは育てたことがない、あるいは1,2回にとどまるという人も多いだろう。

ただ、初期値だけは優秀なので、ヘクトル編ハード序盤では重要な戦力となる。
特にHPと力が戦士並に強化されるソルジャーの対策として、本家戦士の斧が役立つ。

速さをドーピングでカバーすれば…と言いたいが烈火の秘密の店はGBAシリーズで唯一ドーピングアイテムを売っていない。
道中でたった3つしか手に入らないはやての羽をわざわざドルカスに使う人も少ない。下手すりゃ全部費やしてもまだ不安なくらい速さが伸びないので無駄な投資になりやすい。

上限値の高さと勇者の斧でも攻速落ちしない体格、特効なし、上記の強力な支援効果等からフルパラカンスト前提なら通信闘技場ではそれなりに強キャラらしい。
ただそれにしても役割的にはヘクトルでも十分務まるし、支援相手にも不安が残るのであくまでも「それなり」の枠。
やはりこの鈍足ぶりを解消するのは「アフアのしずく」込みのドーピングフル活用+乱数調整でもしなければ相当難しいだろう。


さて、ここまで読んだ諸兄。
「なんでこんな地味なキャラが一時期人気投票で上位になったんだ?」だとか、「こういう肩肘張ったもんはいいんだよ」だとか思ってることだろう。







#center(){お待ちかねのホモネタだよ!}






ふむ…きみは、いい体をしているな。
2ちゃんねるではなぜかガチホモにされてしまっている。
ヤマジュンぽいオレルアンのいいおとこビラク、アゼルとのアッー!な会話のドズルのいいおとこレックスと違い、彼には本来ホモを連想させる要素はない。
っていうか妻帯者どころか愛妻家であり、仲間になる4章のマップは奥さんとの会話がメインだし、支援会話だってヴァイダ以外の3人はカネ絡み、オズインだってオスティア重騎士団へのスカウトである。
しかしその渋いフェイスとガチムチな肉体(体格15)に悩殺されたブラザー達に勝手にガチホモ設定にされてしまった。もう何でもありだなおい。

ドルカススレはビラクスレと同じくホモスレであり、勢いはビラクスレに次ぐ。
2ちゃんねるでやたら書き込みが規制され多くのネタスレが消滅していった中でも、しぶとく生き残っている。

専用武器はつらぬきのやり。
何を貫くかはご想像にお任せする。

スレ住人はドルカスにドーピングアイテムフル投入、ドルカス一人旅やいい男たちパーティーは当たり前で、
中には改造で本来持てないつらぬきのやりを持たせた猛者も(槍での攻撃アニメがないので、素手で全身ごとアタアッー!クする結果となったらしい)。


たまに迷い込んだノンケに「嫁がいるのにホモはないだろ」とツッコミされるが、

「ネタにマジレス乙」
「現実でも結婚しているホモは多い」
「お前このスレは初めてか?力抜けよ」
「ナタリーは腐女子だよ」
(ナタリーの趣味は絵を描くこと)

と冷静に返される*2

また、ホモネタ以外でも、攻略評価がB~Cだった時の「…まあまあだ。」という小学生並みの感想シンプルすぎるセリフがやたら有名。
一見別に有名になる要素がなさそうに見えるのだが、これはドルカスにアフアのしずくを用いないとそもそも評価してもらうことすらできないというかなりドマイナーなセリフである。
どうも当時人気だった実況者がドルカスを多用していたことで有名になったらしく、2ちゃんねるやホモネタを忌避するタイプの日本人からも妙な人気がある。
つまり日本でのドルカス人気は別に100%ホモに由来するだけではなく、トラキア776のマーティや聖戦の系譜のアーダンのような愛され方もしている、ってこと。

しかも海外版(初の海外進出なので『Fire Emblem』名義)の実写CMでは何故か食事に毒を盛られて殺される役になっており、
そのせいで海外では日本におけるリフアーダンに匹敵するネタキャラとして扱われている。

最早八方塞がりである。

そして『ファイアーエムブレム ヒーローズ』の配信記念でおこなわれた人気投票・男性編でまさかの12位
世界的にもネタキャラとして認知されている……というより、ある程度分散していたネタ票が中間発表で勝ち馬だったドルカスに集まったという感じ。
この手の人気投票はいわゆる「ネタキャラへの組織票」が、投票の枠組みを超えて時に社会問題すら引き起こすことがあるが、FE的にはかなり穏当な結果で終わったのだった。


  • FEH

出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

そんなわけで、2017年11月に総選挙特別実装枠として通常版が登場。イラストはおっさんに定評のある添田一平氏。
斧装備の歩兵ユニットにあたる。

武器は遠距離反撃を持つ『剛斧トマホーク』。

Aスキルは敵から攻撃された時、戦闘中攻撃を+6する『鬼神の構え3』。
Bスキルは自分のHPが70%以上で敵から攻撃された時、絶対追撃する『切り返し3』。
Cスキルは1ターン目開始時、HPが自分より1以上低い味方歩行の奥義発動カウントを-1する『歩行の鼓動3』。

原作での不遇が嘘のように強力。
ステータス傾向や「遠距離反撃」で「切り返し」を組み合わせて持つ点は通常版ヘクトルに近い。
無論ヘクトルは重装なのでHPやステータス総合値では劣るものとはなるが、こちらは歩兵ユニットなので2マス移動で素早く進軍できるメリットがある。
年月を経た近年でもまだまだ強力なユニットではあるが、ソシャゲ特有のインフレには逆らえず、全ステータスに波・奇数と守備と魔防が高く耐えやすいヘルビンディや、条件付きだが遠距離反撃の武器効果があり、速さや魔防などで上回るオーシンや、入手しやすく速さと物理耐久に優れるエキドナなどの登場で立場がおびやかされつつある。

2021年7月のアップデートから錬成可能。
特殊錬成は自分から攻撃した時、または周囲2マス以内に味方がいる時、戦闘中、敵の攻撃、守備-5、敵の強化の+を無効にする。戦闘中の敵にバフを消す+弱体化といった個性を獲得した。

更に2018年10月にはハロウィンの超英雄が登場。戦渦の連戦+「懐かしき顔」のスコア報酬で、現在は聖杯で召喚可能。
こちらは見た目に反して重装ユニット。イラストはこちらも添田一平氏。

武器はキャンセル効果を持った『カボチャの斧+』。
Aスキルは敵から攻撃された時、戦闘中攻撃、守備を+4する『鬼神金剛の構え2』。
Bスキルは自分のHPが50%以上の時、自分、敵ともに追撃不可になる『守備隊形3』。

遠距離反撃こそ無いが、鬼神金剛の構えと守備隊形で相変わらず近接系に強く、相性の悪い剣でも余程強力でなければワンパンで倒されない。


ちなみに、通常版・超英雄版どちらともワユと同時登場しており、実はワユと仲良しなのではという説が流れるようになった。
また、2020年3月に登場した炎帝が、超英雄版のドルカス同じくキャンセル効果を持った「キャンセルの斧」持ちで、Bスキルまで同じだったことから、「炎帝の正体はドルカス」という説まで流れる事に(勿論そんな事は微塵も無いが)。
公式4コマでは61話で攻撃を受け付けないスルトに向かって苦し紛れに投げたお菓子が溶け出して顔面にクリーンヒット。しかもそれが一番効果的だった。
ヒーローズでもやっぱりネタには事欠かなかった…。




お前はアニヲタだが、良いアニヲタだ。
お前の追記する内容はむちゃくちゃだが、
おれも、ナタリーもお前の編集した記事は、暇つぶしに使っている・・・


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最終更新:2024年04月17日 18:42

*1 ハードでは強制CCがないため、ワレスの速さ期待値はノーマル11.8、ハード13.4になる

*2 割とガチな話になってしまうが、このネタが大盛況だった頃(2003~5年)はまだLGBTなんて言葉すらない時代。同性愛者に対する偏見はすさまじいものがあり、テレビで公然と「ホモ」という言葉が乱発されたり、同性愛を隠すための偽装結婚なんてものもあった。アニヲタ的に分かりやすいところだと、漫画「AKIRA」に登場する甲斐が、父親が同性愛者だとカミングアウトして家庭が崩壊してグレたという設定を持っていたり、トンガリやピーカの声で有名な声優の三ツ矢雄二が公には長らく同性愛寄りだということを伏せていたり。ビラクやドルカスは単なるネタだが、そのネタで盛り上がっていた人が過ごした当時の世相である。