青緑スレッショルド(MtG)

登録日:2012/07/05 Thu 12:13:09
更新日:2024/01/07 Sun 17:05:44
所要時間:約 4 分で読めます




【青緑スレッショルド】とは、TCG『Magic the Gathering』におけるデッキの一つ。

概要

Nimble Mongoose / 敏捷なマングース (緑)
クリーチャー ― マングース
被覆(このパーマネントは呪文や能力の対象にならない。)
スレッショルド ― あなたの墓地にカードが7枚以上ある限り、敏捷なマングースは+2/+2の修整を受ける。
1/1

Werebear / 熊人間 (1)(緑)
クリーチャー ― 人間・熊・ドルイド
(T):あなたのマナ・プールに(緑)を加える。
スレッショルド ― あなたの墓地にカードが7枚以上ある限り、熊人間は+3/+3の修整を受ける。
1/1

オデッセイブロックで登場した能力「スレッショルド(墓地が7枚以上である場合強化される)」を持つ上記のような優良クリーチャーを、青の軽量ドロー、カウンター呪文により墓地を肥やしつつサポートし、そのまま殴りきることを主眼にしたクロック・パーミッションデッキ。

同カラーでいくつかのタイプに別れ、上記スレッショルドデッキのほか、

  • 能力「マッドネス(手札から捨てた際に非常に軽いコストでプレイできる)」を用いた【青緑マッドネス

  • 《激動/Upheaval》で場をリセットした後に軽量クリーチャーで殴りきる【8Man(エイトマン)

などのデッキ存在がする。
また、白、黒、赤などの三色目をタッチして弱点を補ったタイプもある。

これらのアーキタイプは当時のインベイジョン〜オデッセイブロック環境を悪名高きサイカトグと二分し、覇を争った。

このデッキの最大の魅力はその構築での安さ。デッキの基本パーツである
  • 野生の雑種犬/Wild Mongrel
  • 熊人間/Werebear
  • 日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla
  • 尊大なワーム/Arrogant Wurm
  • ワームの咆哮/Roar of the Wurm
  • 入念な研究/Careful Study
  • 不可思議/Wonder
  • 堂々巡り/Circular Logic

…などの強力カード達は全てコモン、またはアンコモン。優勝したデッキレシピをコピーしたのに3000円もしなかったなんてことも。参考程度だが当時は《ウルザの激怒》が1枚2000円近辺であった。
流石に多くのカードが絶版となった現在では当時の価格で購入することは難しいであろうが、それでも当時のレシピであれば《精神を刻む者、ジェイス》一枚以下の価格で組みなおすことは可能。

当時を思い出すと、神話レアトップレアをガン積みで1デッキ数万を越えることがザラになっている現在の環境が異様だと感じてしまうのは只の懐古厨の戯言であろうか。


レガシーにおいて

軽量で強力なスペルとクリーチャーが蠢くレガシー環境においては非常に優良なアーキタイプ。
上記スタンダードでのレシピを単純に上位互換のカードと入れ替えた形で、基本的な動きは一緒。
爆発力はスニーク・ショーなどには劣るも、弱点らしい弱点の無い無類の安定感が武器。

特に「Canadian Threshold(カナディアン・スレッショルド)」、通称カナスレと呼ばれる、赤を足してスピードとテンポ・アドバンテージを重視したタイプが一大勢力を築いている。
さて、その基本的なパーツを見ていこう。

  • 最強の2マナ生物候補でスレッショルドとの相性も良い《タルモゴイフ》(1枚22,000円〜)
  • テンポを損なわず構えられる最強のカウンター呪文たる《Force of Will》(1枚15,000円〜)
  • 墓地を肥やせる各種フェッチランド(1枚1500〜5000円)
  • フェッチランドから持ってこれる二色地形デュアルランド(1枚8000円〜)
  • 相手の土地を縛りつつテンポを阻害する《不毛の大地/Wasteland》(1枚9,000円〜)
※2015/06時点:wisdom-guild平均価格より

…っておい、札束じゃねぇか!!(憤怒)
レガシーである以上は土地は高くなり、緑絡みのクロック・パーミッションだとタルモとFoWは必須なので仕方ないが、格安デッキの代名詞が「レガシーは金がかかる」デッキの見本のようになってしまうのは何とも皮肉である。

イニストラード導入後は《秘密を掘り下げる者》が使用されることが多い。元々カウンターと火力で山のようなインスタントを積んだデッキであるので非常に相性が良く、スタンダードと同じように虫人間が暴れている。
安いパーツが増えたという意味では朗報では無いだろうか。

その後ラヴニカへの回帰ブロック参入後、スレッショルドを邪魔される《死儀礼のシャーマン》のせいで息の根を止められた。スレッショルドしてなんぼなのにスレッショルド出来なくなれば仕方がない。
《死儀礼のシャーマン》禁止後に一時的にカナスレ復活!カナスレ復活!!となったが、結局【グリクシスデルバー】系が主流となる。実質1マナ5/5こと《グルマグのアンコウ》の存在が大きいか…。

また、この辺りからはテンポアップに従い2マナの《タルモゴイフ》が重いという都合で、実質1マナ4/4の《わめき騒ぐマンドリル》の採用例が増えてきた。
マンドリルの探査と《敏捷のマングース》の相性が悪いことからマングースが抜け、スレッショルド持ちが居なくなったことでデッキ名はカナスレではなく【ティムール(orRUG)デルバー】が主流に。

モダンホライゾンで《レンと六番》、エルドレインの王権で《王冠泥棒、オーコ》を獲得したことから一時的に全デッキに有利とまで言われるレベルで復権。
しかしこの2枚を立て続けに禁止されてしまって再びローグデッキの1つに戻っている。



追記・修正は墓地を7枚溜めてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • MtG
  • デッキ
  • スレッショルド
  • マッドネス
  • キーワード能力
  • 格安
  • ビートダウン

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年01月07日 17:05