コジコジ

登録日:2012/01/20(金) 12:20:10
更新日:2024/04/15 Mon 15:47:08
所要時間:約 5 分で読めます




『コジコジ(Coji-Coji)』は、さくらももこ原作の漫画作品。
『さくらももこ劇場 コジコジ』のタイトルでアニメ化もされ、TBSで1997年~1999年まで放送された。

メルヘンの国を舞台にコジコジとその仲間達が繰り広げる日常生活が主な内容。
一見子供向け作品のように思われるが、その内容はとてもシュールかつブラック。笑いから感動、ほのぼのと様々な要素に富んでいる。
ところどころにナンセンスなギャグが散りばめられているのも特徴である。

単行本はソニー・マガジンズ、幻冬舎、集英社と新装版が出るたびに出版社が変わり、新規エピソードがその都度追加されている。
2019年時点では著者の没後に集英社から全3巻で刊行された「新装再編版」が最も内容が充実しているのでお勧め。

ちなみに本連載前には1992年度『幼稚園』に『ももこのファンタジック・ワールド コジコジ』(単行本版名『まる子とコジコジ』・『絵本 まるコジ』)として、地球を訪れたコジコジがまるちゃんと過ごす王道メルヘン絵物語が連載されていた。
多分絵本版を見た後漫画・アニメ版を見て衝撃を受けたファンも多いであろう。


【舞台設定】
人間界とは異なるメルヘンの国が舞台。動物、妖精、天使など多様な種族が暮らしている。他の国から移住してきた者も多い。
年中温暖な気候で宿無し文無しでも問題なく生きていける。

住人は使命や仕事として人間界に行くことがある一方、人間がメルヘンの国に行くことは不可能(のはずなのだが…)。

種族問わず住人たちには人間を楽しませるという使命があり、その技術を磨くための学校もあるが、人間や悪魔など使命を帯びてない者も通っており、入学基準は不明。
主要キャラクターたちは学校の3年インコ組(セキセイ)に在籍しており、ストーリーもクラス内の描写から始まることが多い。
少なくとも生徒たちは何万年も生きていることがデフォであり、「葬式やっているところなんて見たことが無い」と口にする人も。
流石にゲランが五千万歳も生きていると自慢したときは周囲は驚いていたが。次郎「長生きすりゃいいってもんじゃないっていう見本だな」

ちなみにこの作品の中では、あのネズミ猫型ロボットもメルヘンの国の住人である。メルヘンの国では高い実績を持つ超有名人だが、大人の事情で本編に登場することはない。
本編でも先生が「ミッ〇ーマウスのようになれ」などと言うシーンがある。


【主なキャラクター】
  • コジコジ
CV:あおきさやか
本作の主人公。宇宙生命体。
主人公でありながら、その殆どが謎に包まれている。
唯一わかる事といえば、12億年以上生きている長生きばあさんが子供の頃から生きているという事ぐらいである(これはコジコジ自身が述べている)。
性格は楽観的。毎日遊んで食べて飛んで寝ているだけの生活を送っている。基本的に人を小ばかにした態度をとるが、稀に的を射た発言もする。
一回も勉強した事がないらしい。

  • 次郎
CV:高乃麗
コジコジのツッコミ役その1。空を飛べず、泳ぐこともできない半魚鳥。
コジコジとは席が隣同士ゆえに一番絡みが多く、自由すぎる振る舞いにいつも振り回されている。女絡みの話になると躍起になる。

  • コロ助
CV:石塚堅
コジコジのツッコミ役その2。暖かい所が好きな思春期の雪だるま。
『~ナリ』とは言わない。

  • ゲラン
CV:西原K太
太陽の城の王様。サイン集めが趣味で、高橋留美子の大ファン。
ブヒブヒとスージーから10万円を騙し取られる等、騙されやすい一面も。泣き顔はコジコジ曰く珍妙。

  • ドーデス
CV:泉尚摯
雷の城の王様。ゲランとは対照的に落ち着いた振る舞いの大人。

  • ハレハレ君
CV:天神有海
お天気の神様。感情を表現するのが苦手で照れると口をモゴモゴさせる。
ジョニーとは深い友情で結ばれているが、その思いが友情に収まり切らない複雑なものと化していることに戸惑い、ジョニーが記憶を取り戻して人間界に帰ってしまう可能性を恐れている。

  • ジョニー
CV:池田桂子
メルヘンの国に住む唯一の人間。ハレハレ君の「友達がほしい」という願いを叶える為に、ローズというオカマに記憶を消された上で無理やり人間界から誘拐された。
ブルガリア人ということになっているが誘拐当時ヨーグルトを食べていた事から判断されただけで実際の出身地は不明。
時々トランス状態に陥り過去の記憶を思い出すが、どうでもいいことばかりでルーツの手掛かりになることはない。

  • ブヒブヒ
CV:千葉進歩
悪魔。その姿に恥じぬ様々な悪事をスージーと共に行う。
クラスの学級会で「ブヒブヒとスージーの迷惑について」という議題があがった事もあるほど。

  • スージー
CV:TARAKO
ブヒブヒと共に悪事を働く「ナゾ怪人」。
ナゾ怪と書かれたシャツを着ている。デージーという妹がいるがとても仲が悪い。三日月の夜限定で、美人に変身する。

  • やかん君
CV:秋山じゅん
その名の通りやかん族(やかん科)の男の子で頭部がやかん。
ペロちゃんに片思いしており、彼女との関わりなどで興奮すると頭のやかんが沸騰しお茶が出てくる。逆に青ざめる程のショックを受けると冷たいお茶が出る。
一度だけ、頭のやかんが壊れ、ざるに差し替えられた事もある。アニメ版ではざるの時は、ざるそばが出た。
その後茶そばが出たり、やかんが直ってきた直後にはお茶の代わりにそば茶が出てきた。
余談だが、このやかん君に習って、女の子に興奮する事を「沸騰する」と表現する場合がある。
また、静岡県の小中学校では給食の際、やかんでお茶が出るのがデフォである。

  • カメ吉
CV:上別府仁資
カメの精でやかん君の親友。
やかん君のお茶が好きで、沸騰の際にお茶が飲めるよう湯飲みを持ち歩いている。
怒りが爆発すると必殺技「カメの思い出」を発動する。
師匠であるカメ大明神にこき使われる一面もある。

  • 正月君
CV:田中伸幸
お正月の精で毎年人間界に正月らしい気分をもたらすのが使命。
ひなまつりの精であるひな子と結婚。表向きは亭主関白ぶっているが、家ではハートだらけのインテリアで妻にデレデレ。
アニメ最終回では娘が誕生した。

  • 物知りじいさん
CV:杉野博臣
湖に住む長い首の老人。
自他共に認める物知りとして知られ、メルヘンの国の者は何か知りたいことがあると彼の元を訪ねることが多い。
だが実は全く物知りではなく、でまかせで誤魔化すことも珍しくない(とはいえ、ジョニーの事情など知りようがないこともあるのだが)。



作品そのものがあまりにもシュール且つカオス過ぎて、アニメ版は低視聴率ながら二年間も放送されていたのが奇跡だったらしいが、
TBS系列では黒歴史扱いになってしまい、地上波、BS、CS全てで再放送が少ない作品でもある。
ただしDVDやブルーレイは普通にBOXでリリースされているため、予算さえあれば視聴はそう難しくはないだろう。

なお、当初は「コジコジ:川田妙子、ゲラン:増岡弘、ハレハレ君:渡辺久美子、ジョニー:中友子、ルル:村井かずさ」といったキャストの予定であったが、
日本俳優連合(日俳連)と日本アニメーションの間で二次使用料問題が発生し、
日俳連側が「今後の日本アニメーション作品に日俳連の会員を出演させない」という対抗手段を講じたため、
キャストがアフレコ直前に急遽変更せざるを得なくなり、別のキャストをかき集め、なんとか放送日に間に合わせることができたという。



そして、何故か『花の慶次』や『サイボーグ009』等の漢臭い物のタイアップに定評あるニューギンが、このコジコジを製作した……何故作った!?







コジコジ「ねぇ次郎君、アニヲタって何?」

次郎「えっ……コジコジ、お前そんな事も知らないのかい!? ……じゃあ項目を追記・修正する事も知らないのかい?」

コジコジ「うん。知らないよ」

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最終更新:2024年04月15日 15:47