少佐(HELLSING)

登録日:2009/05/27 Wed 02:43:54
更新日:2024/01/30 Tue 21:30:41
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HELLSING SS よろしい_ならば戦争だ アジテーター アニヲタ名悪役項目 エロゲー売場を円周防御 カリスマ性 クソエイム コヨーテ セイバーは俺の嫁 チビ デブ ナチス ナチス親衛隊 ニヒル ネコミミモード フィリップ・シーモア・ホフマン ヘルシング マーチ好きの馬鹿 モンティナ・マックス ラスボス 世界一かっこいいデブ 世界一抱かれたいデブ 作者の分身 哲学 実は操り人形(機械) 小太り 少佐 悪のカリスマ 意志の化物 戦争 戦争狂 手段のためなら目的を選ばない男 最後の大隊 理想の上司 眼鏡 秋葉原にブリッツクリーク 言ってる事は正論 諸君_私は戦争が好きだ 軍事 軍人 飛田展男



満願成就の夜が来た 戦争の夜へようこそ!!


HELLSINGの登場人物。世界で一番格好いい、二次元のデブ。

CV:飛田展男(OVA)

概要

人造吸血鬼に変貌した1000人のナチスドイツ敗残兵最後の大隊(ラストバタリオン)総帥にして指揮官。
眼鏡をかけ、時には嘲笑、時には不敵、ありとあらゆる笑みを口元に貼りつかせたように浮かべ続けるチビデブのおっさん…否、度し難い青年。

第二次世界大戦中、ヒトラーの命を受け「吸血鬼製造計画」を推進。
その最初の一歩として、人間を変異させた屍食鬼(グール)の兵士の製造に成功。これを投入してWW2のドイツの苦境を転回させようとしたが、ヘルシング機関の殴り込みを食らって計画は壊滅。
しかし少佐は戦争を止めるつもりは毛頭なく、集めていた物資と有望な人材を南米へ移送し、ナチス・ドイツの命脈を保つ任務に就いた。これが「ミレニアム計画」「ミレニアム機関」である。
そしてドイツ敗戦後この機関を私物化、少佐と部下達は研究を続け、人造吸血鬼の開発に成功。これを英国へ送り込んでいた。
同志の1人であるドクとは第二次世界大戦時代からの付き合いである事が示唆されている。

人物

本来政治的「手段」にすぎない「戦争」を愛し、「目的も誇りもない血まみれの泥沼の戦場」も「勝利による愉悦も敗北による屈辱」まで含む戦争の全てを至上の喜びとし、
「戦争」の為ならあらゆる犠牲も目的も問わない。アーカード曰く「度し難い戦争狂」。

自身を満足させる為だけに、部下と上司と敵と同志と英国とナチスと世界と一人の吸血鬼を巻き込み利用した、究極の豪傑。

彼は「アーカードを倒す」事を彼の戦争の究極目標とした。彼が「究極の敵を倒す究極の戦争」を戦っていたのは確かだが、
「アーカード」にこだわっていたのか「戦う事自体」にこだわっていたのかは、今となってはもうわからない。

なお元SSと作中で言及されているが、自他諸共に認める程に射撃がド下手くそ。
超至近距離にいる標的にも当たらず、逃げも隠れもせず真っ直ぐ歩いて近付くフロイラインにすら当たらないほどで、最後の大隊の中でも一番長い付き合いと思われるドクには「どうやってSSに入ったんですか…」と呆れられる始末。
SSの中に強烈なコネがあったか、それとも射撃の腕を補って余りある頭脳と判断されたのか…

意外にも、食事もまた大好きのようで食事を楽しめる体作り(物理)に励みつつ、刺客が来る状況下ですら食事を楽しみ続ける。
彼の名言である「デブは一回食事を抜くだけで餓死するんだ この私が言うんだから間違いないぞ少年」は彼のデブに対する姿勢を如実に表している。
己のデブを誇りに思う、他にはないかっこいいデブにしてデブの鏡である。

作中では、圧倒的な存在感を出している。特に、1話まるごと費やした演説は圧巻。
OVAはそれを完全に再現している。一説には、演じた飛田氏はあの演説のセリフを完全に暗唱して1発撮りに成功したのだとか。

なお彼は第二次大戦末期に死に瀕した時、地に伏した彼の下に周辺から血がにじり寄るが、「失せろ」の一言で不死性や特殊能力を持つ吸血鬼になることを自ら拒絶した(拒絶しなかった場合アーカードと同じ真祖になれた)。
無論、「永遠の闘争を求める」少佐にしてみれば「不死で永遠の闘争を求め、また戦い続けることができる生き物」である吸血鬼に憧れ、情景、美しさ、素晴らしさ、歓喜、理想を感じてはいる
しかし、曰く人間であること、なにより自分の物は魂から精神、血の一滴まで全て自分の物という「私は私だ。私は私だ。私は私だ!!という矜持から、
本質的に「他者の血と同化せねば生き残れない軟弱で哀れな」本物の吸血鬼、「化け物」に変貌することを拒絶。
そんな自分に素質がありながら、なりたくてもなれない、なるわけにはいかない「化け物」になり果てたアーカードに対しての強烈な憧れと嫉妬心と敵対心、そして侮蔑の心を持つのはこれが故。
「人間の外道」を自覚しながら特別な力を持たない「人間」としての意志によって「化物」のあり方を否定しようとした点で凡百の悪役とは一線を画す。

終盤での活躍

終盤、発動した「死の河」を発動者たるアーカードが回収した際、数多の生命と共に死したシュレディンガーを取り込ませる事で
「自己観測出来る限りどこにでもいるし、どこにもいない」という特性を吸収させ「生きてもいないし死んでもいない」状態に追い込み、吸血鬼アーカードを倒す事に成功する。
彼にとって第二次ゼーレヴェ作戦とは、「アーカードに死の河を発動させ、その後必ず起きるであろうアーカードの再吸血の中にシュレディンガーを放り込み、アーカードが内包する幾百万の意識全員を自己観測・自己同定が不可能な状態にさせて全員を「どこにでもいるがどこにもいない」虚数の海に変え、アーカードを溺れさせる」という詰将棋であった。
王立国教騎士団HELLSINGも、ワイルドギースも、ヴァチカン第13課も、第九次熱狂的再征服も、最後の大隊も、全てはアーカードという化物を否定し打倒するための駒であった。

最終盤、着陸したデウス・エクス・マキナ内部にてインテグラとセラスの2人と対峙。
インテグラの命を受けたセラスによってアハト・アハトで半身を吹っ飛ばされ、その断面からは機械が覗いていた。
本人の弁からすると身体は完全に機械に差し替えており、人間としての彼は培養液の中に浮かぶ脳髄のみ。
だが「私は私の意志がある限り たとえガラス瓶の培養液の中に浮かぶ脳髄が私の全てだとしても きっと巨大な電算機の記憶回路が私の全てだったとしても 私は"人間"だ。人間は魂の 心の 意志の生き物だと言い切る。
そうして、改めて「インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング」という1人の人間に宣戦布告をする。
撃ち合いの末、自らは額を撃ち抜かれながらも、最後の1発は人生初めてにして最期の命中弾となりインテグラの左目を奪った。

人間とは…

少佐は最期までとことん"人間"や"心"に拘りを主張し、自分は人間であると言い切り続けた。
その主張はある一面においては正しい。
少佐は『神を肯定した化け物』、『神を否定した化け物』、それらの残骸を流用して人間でなくなった部下「最後の大隊」のいずれとも異なり、その心身の何においても神の是非に基づく超越化を受けていない。人間の技術で大半を改変されたが、確かに化け物の要素が混じっていない人間である

しかし、全身全霊で大勢を巻き込む戦争ばかりを求める(何かを得たいとか守りたいからではなく戦争したいという目的で戦争するし民間人虐殺も知ったことではない)その精神性から、その主張を聞いたインテグラからは化物扱いで一蹴された。
化物でありながら人間らしい意思がある者(セラス)、化物になりきれなかった敵などと同様に、
人間でありながら精神性で化物はいるという話にもなっている。
実際ミレニアムの構成員には人間もいるのだが、終盤ではいよいよ少佐の思考についていけなくなっている。
また作中において少佐の言葉に笑みを浮かべているのはほぼ全てが吸血鬼か人外であり、対して人間は誰一人笑っていないなど対比になっている。
自身の目的の為に罪のない他者を平然と巻き込み虐殺し、最期は満願成就で笑みを浮かべながら死んでいったが、奇しくもそれは少佐が蔑んだ吸血鬼たちの最期と同じもの。

500年の時を戦い続けて人と化物の境界線を目撃し続けてきたアーカードは、
中盤のエピソードで少佐を「俺もお前も度し難い戦争狂」と同類レベルに評した。
少佐は『誰が敵かを自分で選び、自分から戦いに踏み出した』のは確かで、アーカードが色々な敵に問いかけた「お前は狗か、それとも人間か?」という問においても人間である事に間違いはない。そういう意味では、尊ぶべき人間の可能性の極北ではあるが…

少なくとも憧憬は感じないだろう。


今際の際、彼は楽しい夢を見た子供の様な顔で呟いた。




ああ これは良い 良い戦争 良い戦争だった






その顔から笑顔が消えたことは、作中一度たりともなかった。




演説その1

諸君 私は戦争が好きだ
諸君 私は戦争が好きだ
諸君 私は戦争が大好きだ

殲滅戦が好きだ
電撃戦が好きだ
打撃戦が好きだ
防衛戦が好きだ
包囲戦が好きだ
突破戦が好きだ
退却戦が好きだ
掃討戦が好きだ
撤退戦が好きだ

平原で 街道で
塹壕で 草原で
凍土で 砂漠で
海上で 空中で
泥中で 湿原で

この地上で行われるありとあらゆる戦争行動が大好きだ

戦列を並べた砲兵の一斉発射が轟音と共に敵陣を吹き飛ばすのが好きだ

空中高く放り上げられた敵兵が効力射でバラバラになった時など心がおどる

戦車兵の操るティーゲルの88mm(アハトアハト)が敵戦車を撃破するのが好きだ

悲鳴を上げて燃えさかる戦車から飛び出してきた敵兵をMGでなぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった

銃剣先をそろえた歩兵の横隊が敵の戦列を蹂躙するのが好きだ

恐慌状態の新兵が既に息絶えた敵兵を何度も何度も刺突している様など感動すら覚える

敗北主義の逃亡兵達を街灯上に吊るし上げていく様などはもうたまらない

泣き叫ぶ虜兵達が私の振り下ろした手の平とともに金切り声を上げるシュマイザーにばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ

哀れな抵抗者(レジスタンス)達が雑多な小火器で健気にも立ち上がってきたのを80cm列車砲(ドーラ)の4.8t榴爆弾が都市区画ごと木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える

露助の機甲師団に滅茶苦茶にされるのが好きだ

必死に守るはずだった村々が蹂躙され女子供が犯され殺されていく様はとてもとても悲しいものだ

英米の物量に押し潰されて殲滅されるのが好きだ

英米攻撃機(ヤーボ)に追いまわされ害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ


諸君 私は戦争を
地獄の様な戦争を望んでいる

諸君 私に付き従う大隊戦友諸君

君達は一体何を望んでいる?

更なる戦争を望むか?
情け容赦のない糞の様な戦争を望むか?

鉄風雷火の限りを尽くし
三千世界の鴉を殺す嵐の様な闘争を望むか?


  クリーク    クリーク    クリーク
 \戦争!/ \戦争!/ \戦争!/



よろしい ならば戦争(クリーク)


我々は満身の力をこめて今まさに振り下ろさんとする握り拳だ

だがこの暗い闇の底で半世紀もの間堪え続けて来た我々に
ただの戦争ではもはや足りない!!

大戦争を!!

一心不乱の大戦争を!!

我らはわずかに一個大隊
千人に満たぬ敗残兵にすぎない

だが諸君は一騎当千の古強者だと私は信仰している

ならば我らは諸君と私で総兵力100万と1人の軍集団となる

我々を忘却の彼方へと追いやり眠りこけている連中を叩き起こそう

髪の毛をつかんで引きずり降ろし眼を開けさせ思い出させよう

連中に恐怖の味を思い出させてやる

連中に我々の軍靴の音を思い出させてやる

天と地のはざまには奴らの哲学では思いもよらない事がある事を思い出させてやる


一千人の吸血鬼の戦闘団(カンプグルッペ)
世界を燃やし尽くしてやる


『全フラッペン発動開始』

『旗艦デクス・ウキス・マキーネ始動』

『離床!!』

『全ワイヤー全索引線解除』

『「最後の大隊大隊指揮官より全空中艦隊へ」目標英国本土ロンドン首都上空!!』


第二次ゼーレヴェー(あしか)作戦
状況を開始せよ


征くぞ 諸君








地獄を創るぞ

演説その2


『欧州だ…欧州だぞ…ッ』
『あの灯光が…!?』
『あれか!?ロンドンか?ロンドンか!?』
『見ろ!!もう見えるぞ!!見える!!』
『欧州…!!ヨーロッパの灯だ…』
『ヨーロッパだ!!』


そうだ あれが我々が待ちに望んだ欧州の光だ

私は諸君らを約束通り連れて帰ったぞ

あの懐かしの戦場へ
あの懐かしの戦争へ

『少佐殿』
『少佐』
『代行殿!!』
『少佐殿!!』

そして あしかは遂に大洋を渡り
陸へとのぼる

ミレニアム大隊各員に伝達!!
大隊長命令である!!


さあ諸君

地獄を作るぞ





余談

作者のコメントによれば、モデルはフィリップ・シーモア・ホフマン氏とのこと。

アニメ好きが「少佐」と言った時は、大体の場合草薙素子か彼を指す。





えー突然ですがーロンドン攻撃を中止してー

大隊全員でハルヒダンスとらきすたOPとアルゴリズム体操おどります

ちょっとでもミスったら死刑ね全員


『ハア!?』
『な…ッ!?それは一体…!?』

パーン ビシッ


おどんない奴は全員もーブッ殺す!!

アーカード?
んなモンほっとけ!!

全艦目標 京アニ!!
ってか宇治市!!



ドク「え?この為にこの部隊って作られたんだよ?」




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最終更新:2024年01月30日 21:30