ダース・シディアス

登録日:2012/05/30 Wed 17:39:27
更新日:2024/03/31 Sun 23:17:45
所要時間:約 48 分で読めます




もしかして→ローマ法王




「……事はすべて余の予測通りに進んでおる……」


ダース・シディアス(Darth Sidious)とは、スターウォーズシリーズの登場人物。
銀河帝国の初代皇帝であり、シスの暗黒卿の一人。
シリーズ全体のラスボスである。
エピソードⅤにてホログラム越しに、エピソードⅥで建造中のデス・スターⅡ視察の際にその全容を見せた。

  • 演:イアン・マグダーミド Ⅵ、Ⅰ、Ⅱ、Ⅴ(DVD版)、Ⅲ)
  • 吹き替え:千葉耕市(Ⅴ、Ⅵ)坂口芳貞(Ⅰ)小林勝彦(Ⅰ、Ⅱ)稲垣隆史(Ⅲ、クローンウォーズシリーズ)岩崎ひろし(日本語版ロボットチキン)


●目次


【概要】

ダース・ベインの死後、千年ぶりに表舞台に現れたシス卿の一人。
弟子であるダース・モールダース・ティラナスダース・ヴェイダーの三人もいずれも強力なシス卿であったが、「師匠越え」を一人前の証とするシスの教えにあって、最後まで弟子たちが単独では越えられない壁として君臨し続けた*1

ライトセーバーを持たなくとも、指先から放つフォース・ライトニングの電撃だけでライトセーバーを掌中からもぎ取るばかりか、精鋭とされるジェダイマスターをほとんど斬り結ぶ事なく仕留め、スターファイター等を容易く撃墜し、グランドマスターとも互角以上の戦いを繰り広げる*2

アニメ・クローンウォーズでは、復活を遂げたダース・モールその弟意図的に徹底した舐めプ余裕っぷりで軽々と蹴散らしてのけた。


そして彼の最も恐るべき本領は、巧みな話術や人心掌握術、権謀術数など、頭脳・策謀面におけるシスの力にある。
深謀遠慮の計略を進行中に、フォースの予知でもカバーし切れない不測の事態に遭遇しようとも、臨機応変に軌道修正。

自身の安寧とジェダイ殲滅及び帝国勃興計画の妨げになる組織力を伴って成長し得る障害*3は早々に摘み取るようリスクヘッジを徹底。
ヴェイダーにしても、あえて粗悪な改良を施して自身への反逆を防ぐ枷にしつつ、暫定的な手駒として抑圧することで憎悪を煽り暗黒面の習熟の助けにもすると、使い潰すことばかり意図したものではない。

在位中に銀河で起きたあらゆる事象を、ことごとく自分の懐中に収めて、シスによる銀河支配の贄としてまとめ上げたのである

冒頭のセリフ「……事はすべて余の予測通りに進んでおる……」はシディアスの持つ真の恐ろしさを端的にかつ的確に、そして明快に表現している。


ただし、シディアス本人は自身の能力について、限界があることも認めている。
例えば『ダース・プレイガス』で「陰謀は達成したはずだが、違和感が拭えない」と悩んだり、カノン小説『ターキン』では「まだ暗黒面について修行が足りん」と物思いに耽っていたりしている。
レジェンズ小説『悪の迷宮』ではティラナスから「読み間違えたり驚いたりすることもあるが、臨機応変に対処し、最終的に自分の利益に還元する術に優れている」と評されている。
しかし、そうした不足な部分がありながらも、持ち前の極めて高い計画修正力と並外れた忍耐で修行に打ち込むからこそ彼は優れたシスマスターとして在位できたのだろう。


唯一の欠点は慢心と、大きな隙。

絶大すぎる権勢を手に入れて気が緩んだ帝国建立後は、シスの研究に熱心になるあまりプリクエル時の思慮深い一面は失われ、政治はほぼターキン、軍事ではベイダーを初めとする優秀な指揮官たちに丸投げしすぎて大なり小なりの災難*4に見舞われている。


ちなみにカノン小説『ターキン』によると、シディアス本人が欲しいのはフォースを極めた先の、フォースの財産のみ。
彼が「皇帝」という地位ゆえに所有している数々の財産(住居・地位・芸術品・食事・部下)は確かに最高級品でそろえているが、それは周囲が「皇帝ならそういうものを持つものだ」と意識しているのを反映しているだけで、シディアス自身は世俗的な快楽に興味がないという、ストイックな一面もある。
シスの正装という意味もあるのだろうが、衣類については終生、飾り気のない黒いローブのままだった。
例外はシスの権威を象徴するような遺産や工芸品・美術品。その類の物品を手に入れると本気で喜んだり、シス好みの伝統的な「冷徹の美」を手放しで絶賛し、EPⅢ小説版によれば、髑髏を思わせるヴェイダーの意匠は趣味だったりしている。


【来歴】

◆過去

彼がシスの道に入った詳しい経緯は不明だが、本人曰くダース・プレイガスという暗黒卿に師事していたらしい。
プレイガスはミディ・クロリアンを操ることで生命を創り出したり、ついには死から逃れる術をも修めたという。
しかし、彼は修めた知識の保全を重視し、弟子であるシディアスに自身が得たシスの知識の全てを教えてしまう。
そのため、必要な知識は得た為に「師はもう用済み」と判断したシディアスに寝込みを襲われ殺害されてしまう。

ただし、シディアスの過去に関しては不明な点が数多くあり、上記の出来事は全てシディアス自身の口から語られたものにすぎない。(即ち、アナキンを誘惑するために誇張している、もしくは全て真っ赤な偽りである可能性も否定できない。)












以下ネタバレ












俗名はシーヴ・パルパティーン(Sheev Palpatine)。惑星ナブー代表の銀河共和国元老院議員にして、後の銀河共和国最後の元老院最高議長である。
彼は元老院議員パルパティーンとして活動する裏で、暗黒卿ダース・シディアスとして銀河系支配のために策をめぐらしていた。

旧三部作当時から「元老院議員パルパティーンだった」とは裏設定で定められていた(一部小説作品でも触れられることがあった)が、
皇帝となる以前が描かれたのは新三部作で、かつパルパティーン=シディアス卿と確定するのはEP3後半だった。
しかし一部の読者は新三部作初期から察していたようである。
というかエピソードⅠのパンフレットが「後に銀河皇帝となる」とネタバレしていた。


◆エピソードⅠ以前


今ではレジェンズとなっている小説「ダース・プレイガス」においては、17歳の少年期にプレイガスに見出された、という設定である。

代々惑星ナブーの政治家だったパルパティーン家に生まれた彼は、幼い頃から非常に知性が高いだけでなく強大なフォースの力が自分の内にあると自覚していた。年に不相応な程に知的で力を秘めた彼は、広い世界で自分の力を発揮することを渇望する開国主義者になり、その野心は「銀河を支配出来るか試したい」と願う程に大きく育った。

しかし、当時のナブーは鎖国状態。鉱脈に膨大なプラズマ資源を秘めていたが、保守派の政治家達は他の惑星や共同体に搾取されることを警戒しており、パルパティーンの父であるコシンガもその一人だった。
政治一家の息子としてフォースの力を隠すだけでなく、自分の欲求と異なる鎖国主義の国で生きることにパルパティーンは強い欲求不満を抱き、それが噴出して非行に走り補導される。そんな事態もしばしば起こった。
コシンガはそんな息子の政治的思想の対立だけでなく、特殊な力とそれが由来の優越意識と野心から来る暴力性にも気付いており、息子を矯正しようとして隔離的な教育環境に身を置かせていた。
だが、それは自由主義のパルパティーンに対しては逆効果。
自分の家族はパルパティーン家として成すべきことを成していないばかりか自分を束縛してくる、という不平不満は憎悪にまで育ってしまった。
プレイガスと出会ったのはその頃である。

プレイガスが表向きの立場である投資家ヒーゴ・ダマスクとして、プラズマ資源利権獲得の為にナブーの開国派と協議する目的でナブーを訪れた際に、プレイガスとパルパティーンは出会った。
プレイガスは当初、鎖国派議員の息子をスパイとして利用出来るか判断するべくパルパティーンに接触したが、自分が暗黒卿の弟子に求める資質をパルパティーンが備えていることを見抜いて魅入られた。

プレイガスは火に油を注ぐように、パルパティーンに対して目的を成す上で暴力の有用さについて説き、同時にプレイガスを警戒したコシンガが息子に対する束縛を更に強めるように誘導。
プレイガスが狙った通り、我慢の限界を超える抑圧によってパルパティーンは己がフォースと破壊衝動を思うままに発揮。勢いに任せて自分の家族を皆殺しにしてしまった。

聡いパルパティーンはすぐにプレイガスに仕向けられたと気付いたが、復讐心は湧かなかった*5
むしろ、望むままに己の力を振るい支配者となれるか挑戦したいと願い、プレイガスに師事することを決意した。
こうして彼はシディアスという真の名を賜った。

その後は、家族を惨殺した本性と所業の隠蔽に専念して、家族を事故で亡くした悲劇の少年として遺産を全て相続。
家族を失った喪失感から放蕩癖がついたと見せかけて偶に辺境へとシスの修行に出かける傍ら、故郷ナブーではパルパティーン家の当主としての地盤を固める活動に奔走する二重生活が始まった。




プレイガスを殺害しシス・マスターとなったシディアスは、具体的な時期はハッキリしないが*6、シス・アプレンティス……すなわち弟子探しに着手した。
初めの弟子候補として、暗黒面のフォースに関する独自の技術体系を持つナイトシスターの長であるマザー・タルジンに接触。
両者は知恵と力を提供し合う関係にあり、ダソミアの魔術やシスの技術を共有することで暗黒面への知見を深めていった。いずれはタルジンを弟子にしてシスのより深い領域の知見も与えるという約束であったが、タルジンの長男であるモールの方が弟子とするのに好都合と目星をつけたシディアスは約束を破ってモールを誘拐しタルジンの元から去った。
以後ダース・モールを弟子として育て上げる傍ら、銀河系支配に向けての綿密な計画を進め始める。

なお、計画の破綻(=ジェダイにシスの生存が露呈すること)を防ぐためモールはジェダイとの接触を禁止されており、シディアスは力を振るえないことに不満を募らせるモールの血の気の多さを抑える為に頭を悩ませることもあった。
そのためモールのガス抜きと政敵の排除を兼ねて、犯罪勢力およびそこに生け捕りにされオークションに出されたジェダイを始末させるなど、水面下で確実に計画を進めていた。


エピソードⅠ ファントム・メナス

まず、通商連合のヌート・ガンレイ総督を操り、貿易関税を口実として自らが代表を務める惑星ナブーを武力によって封鎖、制圧させる。
そして、ナブーの君主であるアミダラ女王に元老院の政治腐敗*7を直視させ、
通商連合を打倒しナブーの民と文化を守るためには官僚の傀儡となっている現在の最高議長フィニウス・ヴァローラムを廃し、清廉で力のある人物を最高議長の座に就かせるべきだと説いた。

パルパティーンの思惑通り、最高議長ヴァローラムはアミダラが提出した不信任案によって失脚。
彼の失脚の原因となった親族による彼への不正献金疑惑も、もちろんパルパティーンが裏で手をまわした工作によって仕向けられ露呈したものである。
パルパティーンは、周囲にはヴァローラムの良き友人であり支持者であったが裏切られたのだという顔を崩さずあくまで謙虚な態度のまま、ヴァローラムに関する不信を撒いて自分へ票が集まるように巧みに工作を重ねていた。
その後、パルパティーンは次期最高議長候補として自ら選挙に出馬し(無論多くの人々からの推薦を受けたという体裁で)、
ナブー閉鎖やヴァローラムの件に対する同情票を集める形で最高議長の座に就任する。

ただEP1作中ではよく読みを外している。
冒頭でいきなり「最高議長がジェダイを特使に派遣するとは予想外だった」と驚いたのをはじめ、脱出したアミダラ捜索に出したモールが護衛のジェダイに振り切られたり、アミダラのナブー帰還後の動向の意図が読めなかったり、彼女がグンガンと同盟したことを正面決戦の構えと早合点して「全滅させろ」とガンレイ総督に総攻撃命令を出して陽動にかかったり、「ジェダイなど敵ではない」と確信していたモールを倒されたりと、意外と策略がうまく行っていない。
のちにモールが復活した際も「あれで生きているとは思わなかった」とこぼしており、EP1の彼は「すべて思い通りに運んだ」わけではなかったようである*8


エピソードⅡ クローンの攻撃

最高議長に就任し、共和国の最高権力を手にしたパルパティーンの次なる目的は、この権力をさらに強めることであった。
概ね計画通りに事が進んでいたものの、彼が1人前のシスに成長したと太鼓判を押したダース・モールが予想外の死を迎えたため、計画にいくらか修正が必要になった。

そのために、まずは戦死した とシディアスも誤認していた ダース・モールに代わる新たな駒として、かつて高名なジェダイの騎士であったドゥークー伯爵と接触する。
ドゥークーは政治腐敗が進む共和国と、従来の戒律に縛られるあまりそれに迎合・静観するジェダイに失望してジェダイ騎士団を去っており、ジェダイへのこだわりがない状態であった。
また、彼は昔からの因縁でフォースの暗黒面に関しても独自の研究を行っており、その意味でもシスに転向させるのは容易だった。

それにドゥークーはフォースの技術もライトセーバーの剣術も卓絶しており、加えて人当たりの良さと品格、ジェダイ時代の人脈を活かして交渉術にも長けており、高い戦略的な能力を持っていた。
そうした性格や個人レベルの能力に加えて、故郷の惑星セレノーの伯爵になった彼は豊富な財力まで備えており、パルパティーンにとってあらゆる点で利用価値がある存在だった。その時点では

かくしてシディアスは「長い付き合いの政治家」としてではなく「シスの暗黒卿」としてドゥークーと接触、長い議論の果て、ついにドゥークーをシスの弟子となることに合意させる。
パルパティーンは彼にダース・ティラナスの法名を与え、腐敗した共和国からの脱退を訴える分離主義運動の盟主となることを指示。
ドゥークーは自身が持つカリスマや財産、人脈や交渉術を活用して多くの惑星や大企業に共和国からの脱退を表明させ、独立星系連合を結成。
一方でドゥークーのかつての友人であったジェダイの騎士、サイフォ=ディアスを唆し、ジェダイ評議会や共和国には秘密裏にクローン兵による軍隊を発注させる。

さらにその後、パルパティーンはクローン軍団の発注プロジェクトを乗っ取り、かつドゥークーの忠誠心を試すべく彼にサイフォ=ディアスを殺害させる。

ドゥークーの先導によって分離主義運動が活発化し、共和国内に危機感が満ちた時を狙って、パルパティーンはジェダイがクローン軍団の存在を知るように仕向ける。
独立星系連合に対抗するにはクローン軍団を使わざるを得ない状況を作り出し、
さらにアミダラの代議員だったジャー・ジャー・ビンクスの人の好さを利用して*9、クローン軍団を即座に使えるよう、最高議長に非常時大権を与える動議を提出させる。
動議は満場一致で可決、パルパティーンはさらなる権力を手に入れることに成功する。
パルパティーンは手にした非常時大権をさっそく行使し、共和国の正規軍に組込まれたクローン軍団はドゥークー伯爵が潜伏する惑星ジオノーシスに進軍。
この戦いを皮切りに、銀河共和国と独立星系連合によるクローン戦争が幕を開けた。

しかし、銀河系の歴史に残るこの壮大な大戦も、全ては邪悪な暗黒卿の掌の出来事、それも通過点にすぎなかった。


◆エピソードⅡとⅢの間(クローン戦争)

最高議長としての務めを果たす都合もあってか、あまり大々的には動かず基本的にはドゥークーやガンレイに裏から指示を出すことがメイン。
時には表の顔である最高議長として拉致されかけた上で、救出に来たアナキンが暗黒面の力の片鱗を覗かせるのを見てほくそ笑む、ドゥークーにパワハラしながら若干の焦燥を見せつつも的確に計画の修正・ジェダイ側の打つ手を潰すなど暗躍に徹している。
特にカートゥーンアニメ版終盤で議長としてグリーヴァスに追い詰められた時の顔は一見の価値がある。

一方で、復活し以前以上の戦闘力と権力を付け始めたモール&サヴァージ兄弟率いるシャドウ・コレクティブやその裏にいるタルジンなど、
計画の障害になり、なおかつドゥークーだけでは簡単には対処できないであろう相手に対しては自ら出向いて始末をつけている。(そしてそのたびに圧倒的な戦闘力で視聴者を興奮させる)

かつての同盟相手にしてヨーダに次ぐ銀河支配の壁と見做していたタルジンの排除はシディアス自身にとっても正念場であったようで、モールをわざわざ生け捕りにしてタルジンをおびき寄せた上で、タルジンとモールの親子を一人で相手取ることはせずにグリーヴァス将軍を同伴させた。
最終的には人質にされていたドゥークーを奪還しつつグリーヴァス将軍も交えた3人がかりでタルジンを仕留めることに成功し、モールを取り逃がしこそしたものの目下の脅威であったシャドウ・コレクティブを壊滅させている。

またそれ以前には、上述の通りドゥークーの愛弟子であり、目覚ましい成長ぶりとまだ残る伸びしろに加えて師父への忠誠心を抱き、ナイトシスターに協力を仰げる出自でもあるアサージ・ヴェントレスの存在を危惧していた。
シディアスにとってもヴェントレスは便利な人材ではあったものの、ドゥークーが弟子への情が深いこともあり、より強固に結束し力を蓄え続けた2人ばかりかナイトシスターまで従えて反旗を翻す事態になる可能性は無視出来なかった。
そのため、摘める芽は早々に摘もうと、ドゥークー自身にアサージを抹殺させて未練を断ち切らせるという非道な命令も発していた。
しかしドゥークーにとってこれはあまりにも辛い命令であり、以後彼はシディアスへの謀反を口にするほどになった*10

戦争末期には、偶然ヨーダがシスの宮殿を行く機会を逃さず、元弟子であるということでヨーダとの繋がりのあるドゥークーと共にシスの儀式を行うことで幻影による攻撃をヨーダに仕掛けたが、幻影の中での激しい戦いの末ヨーダに攻撃を跳ね除けられる。
これによって銀河系支配における最大の壁であるヨーダの強さを再確認し、ジェダイを滅ぼすにはまだ時間がかかると判断している。


エピソードⅢ シスの復讐

戦争が続く中で、パルパティーンは戦争の早期終結を名目に、任期満了後も最高議長の座に居座り続け、再三に渡る法改正によってさらに多くの権力を手中に収めた。緊急事態が収束すれば手放すと言う口約束と共に。

かつては共和国最後の良心派として、ジェダイ・オーダーや良心的元老院議員を含めて誰もが信頼していたが、
「パルパティーンの独裁化への一歩を推し進める権限を、彼自身が望まないにもかかわらず、“周囲”が無理矢理押し付け、やむなく引き受ける」
という事例があまりにも多く積み重なり続けた結果、徐々に不信を買うようになっていった。

元老院が議長への権力集中を危惧する中、ドゥークー伯爵と独立星系連合のグリーヴァス将軍によって共和国の首都コルサントが襲撃され、パルパティーンは誘拐されてしまう。
パルパティーンはグリーヴァス将軍の旗艦、インヴィジブルハンドに捕えられるが、
オビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカーの2人のジェダイが救助のために乗り込んでくる。

ドゥークーはオビ=ワンを倒したものの、暗黒面の力を解放したアナキンには敵わず、両手を切り落とされて敗北する。
かねてよりドゥークーよりも若く才能あふれるアナキンを弟子にしたいと考えていたパルパティーンは、アナキンを暗黒面に引き込むためにそのままドゥークーを殺害させる
ドゥークーはと言えば、「アナキンを生け捕れるならそれでよし、負けてもアナキンが暗黒面の片鱗に触れて、その力に感銘を覚えれば、パルパティーンが止めに入って助ける」と信じ込まされていた。
が、完璧なシスの後継者としてアナキンを見守ってきたパルパティーンは、アナキンをシスにするための生贄としてドゥークーを利用したのだ。
そのことにドゥークーが気付いたのは、アナキンに首を切り落とされる瞬間である。

この時、自分がオビ=ワンを看病するからとアナキンひとりにグリーヴァスを逮捕に行かせ、その隙にオビ=ワンを始末するのがベストだとも考えていたが、
アナキンは自制心を発揮して功名心を抑え、オビ=ワンとパルパティーンを危険に晒すことを拒否したので、この試みは失敗した。

その後3人は脱出しようとするが捕えられ、グリーヴァス将軍と交戦。
結局グリーヴァスには逃げられてしまうのだが、グリーヴァスはパルパティーンがシディアスの正体であると知らなかったため、
「覚悟しろジジィ!」と手加減無しに襲われ、
乗っている戦艦のブリッジの窓を割られ空気と一緒に生身で宇宙空間に吸い出されそうになったうえ、直後に船体が真っ二つになって大気圏突入するというガチで死にかねない目に遭っている。
フォースで自分が死ぬことはないと予知していた可能性もあるが、それにしたって体張りすぎだろう……
もしかしたら「この程度で死ぬならどのみち大望は果たせん!」ぐらいの気持ちだったかもしれない。
一部資料では「本当に危なかった。シディアスはあの場面では本気でアナキンに助けを求めていた」というものもあったり。


その後もパルパティーンは暗躍を続ける。
妻が死ぬ悪夢に心を乱すアナキンに、「ジェダイの論ずる善性や暗黒面の悪性が本当か」ということへの疑問を投げかけて価値観を揺るがしつつ、
あえてジェダイ評議会に冷遇される・板挟みにされる任務を与えることで、ジェダイへの不信感を着実に植え付けていった。
また、ジェダイがあえて自分に敵対心を抱くように仕向けることで、「ジェダイが共和国に反乱を起こそうとした」というジェダイ粛清の口実を作り出した。

グリーヴァスがオビ=ワンに倒されると同時に、パルパティーンはアナキンに暗黒卿としての正体を明かす。
そして、アナキンからの知らせを受けたメイス・ウィンドゥらと交戦。後を追ってきたアナキンを巧みな命乞いで完全に暗黒面に引き込むことに成功しこれを撃退する。

小説版では、暗黒面のフォースによって、アナキンの精神状態は無論、自分を討伐に来るジェダイたちの詳細な居場所すら完璧に把握しており、
「か弱い議員である自分が悪のジェダイによって暗殺されかけた音声記録」
を残しつつ、追い詰められたフリをしてアナキンに同胞のジェダイを殺させる…その全てが彼の計画通りだったと明かされている。
そもそも、メイスたちの逮捕劇はジェダイの特権による強制逮捕であり、かなりアウト寄りのグレーゾーンな行為であった*11
なにしろ、シディアスが最高議長パルパティーンとして用いた権力掌握の手段は、根回しこそ周到ながらも全て合法なのである。
ダース・シディアスとしての暗躍は露呈しておらず、アナキンの証言以外に一切証拠はなかった。
さらにその証言でさえ、彼がシスの暗黒卿だと露見するのみで「シスの暗黒卿として行ってきた数々の悪事」に関する物的証拠は何一つ掴めていない。
そのため、「ジェダイとは異なる宗教を信仰しているが、それ自体は何の問題も無い。共和国憲法で信仰の自由が保障されているのだから。むしろ何の罪も無いパルパティーンを武力で排除しようするジェダイの越権行為の方が問題である」と元老院が認識するだけ。
はっきり言って詰んでいる。*12

しかし、剣術においてはヨーダさえ超えると言われていたメイスには、さしものパルパティーンも苦戦を強いられ、
途中で(まだ余力を残しているにもかかわらず)わざと打ち負かされて無力な人物の演技をアナキンに信じ込ませたまではよかったものの、
自身のフォース・ライトニングを反射された結果ナイスミドルだった顔がヨボヨボになってしまった。(もっとも当人は「これもこれで似つかわしい」と割とノリノリであった上に、皇帝就任にあたり『ジェダイによって醜くされた』と同情を買うのに利用する始末である)
この時点でパルパティーンの地盤はかなり固まっており、アナキンの裏切りも限りなく想定通りのことではあったが、万が一失敗すれば自身が最も忌み嫌うジェダイに殺されるという最悪の結果になる状況に違いはない。
そんなこともあってか、実際にアナキンがメイスを裏切った際には見本のような邪悪な笑みを浮かべたと思った次の瞬間、
先程までの弱りきった態度を豹変させ

パワーーーー(POWERRRRRRRRR)!!!! 無限の、パワーを、食らえーーーー(UN-LI-MI-TI-VE…PO-WERRRRRRRRRRRRR)!!!!」

と、6部作中最高のハイテンションで狂喜の笑みを浮かべながらメイスを葬った。
どう見ても無力とは程遠いその姿に視聴者にはシリアスな笑いをアナキンは後戻り出来なくなった事をようやく悟り、コルサントの上空に吹き飛んで行くメイスの身体を茫然と見ているしかできなくなったのは言うまでもない。

かくしてメイス・ウィンドゥを打ち破りアナキンを完全に屈服させたシディアスは、暗黒卿としてアナキンにダース・ヴェイダーの名を与え、まずは聖堂に残ったジェダイを、その候補である幼子たちを含め皆殺しにさせる。
続いて、裏の協力者だったヌート・ガンレイら独立星系連合の残存勢力の暗殺を命じ、『クローン戦争を勝利に導く』という結果を収めた。
それと同時に、自身は元老院議会の場でジェダイの裏切りをでっち上げると同時に銀河帝国の設立を宣言。
その場にいた殆どの議員から万雷の拍手を以てそれを歓迎される光景は、6部作中でも名シーンの一つとしてあまりにも名高い。
さらにクローンコマンダーたちに向けて、ジェダイ抹殺用のプログラム『オーダー66』を発動し、各地で戦っていたジェダイのほとんどが死滅する結果となった。

クローン戦争は、パルパティーンがアナキンを手に入れ、元老院議長としての権限を高めるための方策でもあったが、同時にジェダイ全滅のための周到な罠でもあったのだ。

  • 軍を持たない共和国は惑星間紛争が起こった場合にはジェダイに解決を依頼するしかなく、一度戦争になれば既成の戦力に頼らざるを得ない。
  • ジェダイの用いるフォースは正の感情に起因するので、戦場のように負の感情に満ち溢れた場ではジェダイ達の殺気等への感知能力などといったライトサイドのフォース自体の力も弱まる。
    対して暗黒面のフォースはより冴え渡り、シスなど使い手の能力向上に繋がる。
  • クローン兵は、あらゆる命令を遵守するよう遺伝子レベルで設計されているので、敵と認識したものを殺す時に正負一切の感情も持つことがなく、殺気や害意を殆ど発さない。そのクローン兵の指揮権を「オーダー66」で奪う。

こうした苦境にジェダイを叩き込むことで、指揮官として分散せざるを得ないジェダイ達は、
数々の激戦をともに潜り抜けて信頼を寄せるようになったクローンたちが繰り出す“生理現象のように他意の無い攻撃”に突如晒され、あっさり殺された*13
終始彼に翻弄されたジェダイたちの大半は、最後の最後までダース・シディアスの正体はおろか、その企みに思い至ることすらできなかった。
ジェダイ騎士団も銀河共和国も戦う前から負けていたのである。さらに言えば、こうした状況に容易に陥る旧共和国とジェダイの体制自体がすでに限界に達しており、来るべくして来た末路だった。
実はクワイ=ガン・ジンやサイフォ=ディアス、そしてジェダイマスター時代のドゥークーなど一部の人間は、シスが表舞台に台頭する前から、こうした硬直化した共和国やジェダイを批判し改革を主張していたが、大多数のジェダイはそれらを受け入れることができなかった。
数百年続いてきた平和・体制を否定することはジェダイを含む大多数の共和国民には容易ではなかったのである。


歯向かう敵も殆どが消え失せて銀河帝国初代皇帝の座に就いたシディアスは、最後にして最大の壁、ジェダイのグランドマスター・ヨーダと対決。
ライトセーバーで激しく打ち合い、もはや用済みとなった元老院議席をフォースで縦横無尽に投げ合う凄まじい激闘を繰り広げる。
お互いに焦燥の表情を幾度も浮かべる死闘の果てに、シディアスはついに最強のジェダイ・マスターさえも打倒した。


なお映画版ではカットされてはいるが、EP3小説版の作戦会議にて仔細を語られており、
オビワンとヨーダの2人がかりでシディアスかヴェイダーのいずれかを倒す、という選択肢を敢えて採らなかったのは、
どちらが相手であれ、万全な状態の暗黒卿に真正面から挑めば、2対1でも返り討ちに遭う危険性が大だったからである。

シディアスとまともに交戦した場合、騎士団の中でも最高峰と讃えられた4人を単身で退けた相手に対しては、2人がかりでも勝機は無い。キット・フィストーとオビワンの間に大きな実力差は無いのだから結果は火を見るより明らかである。
ヴェイダーを相手にするにしても、ヨーダが視界に入って冷徹な怒りを更に膨らませれば、ヨーダでさえ梃子摺るドゥークーを赤子扱いする彼の力は更に増してしまい、二人まとめて残酷なまでに容易くに斬り捨てられるであろう。
そのためヨーダは
「まだ不安定なヴェイダーが唯一、冷徹に戦えない天敵・オビワンとの戦いを強いる」と同時に「大成する弟子を失う予期せぬ不安をシディアスに押し付ける」
という状況を生み出し、両方の動揺と焦燥を誘ってその力を削ぐことで勝機を作る、という作戦に出た次第である。


映画版では、上述の焦りの影響もあってか、見た目には双方の間で絶対的な力量差は見られない。
初手のヨーダからのフォースプッシュで愕然として逃げ腰になったり*14、投げつけた元老議員席を投げ返されて慌てて飛びのいたり、同時にヨーダも見失ったり、渾身のフォースライトニングをヨーダに押し返されかけて驚愕したりと、全体を通してほぼ互角と言える。
最終的に、フォースで押し合ったエネルギーが飽和して発生した衝撃波*15によって、体重の軽さ故かヨーダはより強く弾き飛ばされ、対してシディアスは比較的手摺に近い位置に居たお陰もあってか、無事 チノ=リ 地の利を味方につけて ブラ=サガリ ぶら下がりつつの辛勝という結果であった。
しかし、ブラ=サガリに失敗して 墜落して全身を打ち付けたヨーダにも最早勝機は無く、逃げるしか手はなかった。

小説版では、ヨーダはこの本当の暗黒面の使い手との戦いで、
「極力人間の感情に触れないように育てる従来の教育方針では、暗黒面のフォースの流れを理解できない。
暗い洞窟から外の世界を見ることは出来るのに対してその逆は一切出来ないように、自分のようなジェダイではこの敵には打ち勝てない」
とジェダイそのものの限界を悟ったという。
この中で重要な点として…
「真の暗黒面の使い手は、戦いの中で生じる憎悪を糧にして持久戦を展開しながら、より強くなり続けることが可能であること」
フォースを極めたヨーダであれば延々と粘り続けることは可能であれど、そこから先の打開策が見つからない。
待っているのは、ジリ貧の末に先に限界を迎える形での敗北である。

映画においては尺の都合でカットはしたが、ヨーダは上述と同様の悔恨の念をクワイガンに打ち明けるシーン自体は撮影されていた。
旧共和国時代のヨーダや彼の育成論の下で育ったジェダイでは、真の暗黒面の使い手達を打倒するのは不可能だとヨーダが痛感したことは、いずれにせよ変わらない模様。

とはいえ、その小説版EP3でも、ヨーダ撃退直後のシディアスは気力を使い果たして年齢相応の老人にまで弱り、内心でヨーダを「怪物め」と毒づきながら荒い息で手すりにしがみつくほど消耗しており、ヨーダの側の認識とは別に、シディアスにとっても紙一重の厳しい戦いではあった模様。


なにはともあれ、ヨーダの撃退には成功したのだが、フォースの乱れから弟子の生命の危機を感じたシディアスはナブーで過ごした少年時代以来の全力疾走*16で救出に向かう。
するとヴェイダーは辛うじて生存はしていたものの、四肢切断に全身火傷…
歴代最強のシスとなり得た弟子の、本来の素質を永遠に失う事態に落胆した。が「それはそれでよし」と欠陥構造やパーツを使って、わざと粗末な工程で改造を施す。
これは自分以上の力を持つ自分の後継者に相応しい完成されたシスになる道を断たれた弟子が、将来自分に逆らえないようにするための策でもあるが、
同時にデザインにも気を配り、帝国軍の象徴たる髑髏の死神のような意匠にした。
こうして、ヴェイダーを後継者としては認めなかったが、シスの力を誇示して皇帝の意に沿う処刑を断行する傀儡へと作り変えたのである。

負傷による能力の劣化とシディアスの陰謀に手遅れになってから気付いた深い絶望、なにより愛する者を喪い完全に悪に染まったことによって、アナキンは完全に彼に屈服。
こうしてダース・シディアスは銀河系の頂点に君臨することとなる。

かつての自分がそうしたように、弟子の裏切りによって壮絶な最後を遂げるまで…。


新三部作における「ラスボス」「影の主人公」とでも言うべき強い存在感を発揮し、新三部作から入った若いファンにはパルパティーンへの人気も高い。

◆エピソードⅢとⅣの間(帝国初期)

帝国の実際の支配体制が描かれる。
ヴェイダーをシスとして鍛えたり*17、ジェダイの残党狩りやオーダー66の最中に消息を絶ったモールの捜索のために尋問官を動員したりと、共和国時代の遺恨を消すための根回しに力を注いでいる。
なお『クローン・ウォーズ』でのシディアスのような「隔絶した力を持つ悪の化身」「真打登場」とでもいうべき役回りはヴェイダーがやるようになったこともあって、戦闘シーンが描かれることは大きく減った。

また、政治面や軍事面でもウィルハフ・ターキンという有力な右腕を見出しており、これまた『クローン・ウォーズ』でよく見られた「ホログラムで裏から指示を出す」ようなシーンもかなり減っている。
政策としてはエイリアン種排斥を推進しており、帝国軍人にもその傾向は当然ながら見られる。
しかしシディアス当人が人間種至上主義と言うよりは、帝国支配において人種分断政策が便利だから施行しているきらいがあり、エイリアン種だろうと際立って有能な人材であれば躊躇なく要職に取り立てる。
大尋問官や、レジェンズからカノンに逆輸入されたスローン提督はその典型例だった。


Ⅲ直後から数年間を描いたゲーム『フォールン・オーダー』では登場人物たちの言及や、回想シーンでのオーダー66発令のホログラムでの登場にとどまっている。

その更に数年後を描くアニメ『反乱者たち』でも時折命令を下す程度であまり大々的に出てくることは無いが、終盤のロザルの壁画を巡るエピソードには顔を出している。
この時期にはクローン戦争(エピソードⅢ)途中から彼を危険視していた議員たちが中心となって帝国への反乱軍が組織されるようになっており、それを鎮圧すべく軍事面での帝国の強化を推し進めている。

Ⅳ直前を描いた『ローグ・ワン』でも言及のみでの登場。
デス・スター開発主任のクレニック長官は兵器の出来栄えをもってアピールし、シディアスに気に入られようと画策していたが、かく言うシディアスはデス・スターの完成の遅れに苛立っていた上に、クレニック自身も惑星スカリフにて殉職しており、結局兵器の完成はターキン総督の手柄になった模様。

いずれのスピンオフでも、絶対的な強者として君臨するヴェイダーに各作品の人物達はほとんど抵抗すらできず蹂躙されており、それより更に上にいるシディアスに至っては詳細をつかめないまま顔すら見ることなく敗走する場合がほとんどであり、シディアスの出番の少なさは裏を返せばシディアスがわざわざ出向くことなど無くなるほどに帝国の支配があまりにも盤石であったことの証左と言えるだろう。

エピソードⅣ 新たなる希望

名前のみ登場。

共和国時代での信頼厚き議長の姿はどこへ行ってしまったのか、皇帝として君臨するようになってからは人間種を優遇することをはじめ様々な反発を招いている。
パルパティーンも帝国元老院の反発に対してデス・スター完成と同時に元老院永久解散という強硬手段に出ている。
反乱軍を侮らないカシオ・タッグ将軍はどう行政を維持するのか不安がったが、ターキンは「旧共和国の最後の遺物が一掃された」「統治は各領域の総督が担当宙域を直接行う。デス・スターの恐怖とともに」と歯牙にもかけなかった。

カノン小説「ターキン」では帝国の施政方針について触れられており、シディアスが目指したのは銀河全域の中央集権化であったことが明かされている。
ターキンのセリフで言うならば「恐怖による統治」ではなく「各領域の総督および知事が直接統治する」ことのほうがメイン、というわけ。
厳しい法律や統治についても「中央だろうが辺境だろうが、庶民だろうが高官だろうが*18暗黒街だろうが*19、一律・平等に科せられるもの」「悪を禁じて人々を督励し、いい加減なことを言ったり支離滅裂な反抗を禁ずること」にあったとされる。
銀河元老院についても「しょせんは自分たちの星と選挙区だけを気にする連中、無益有害なだけ」「銀河帝国は宇宙全体を見据えるのだ」とのこと。

そのため支配者の檻的な言動とは裏腹に、実は殺すことには重点を置いておらず、カノン分類のコミックでは幹部を失態ひとつで処刑しまくるヴェイダーを諫めたうえで
「銀河中の生き物を殺すつもりか?」「余は死人の山の支配者にはなりたくないぞ」と愚痴っている。
もっとも、「為すべきことを為していると、必ず反対勢力が生じる。しかし、それで際限なく殺せるから楽しいのだ」と、仕事と趣味を同時に暗黒面で捉える邪悪さは健在なのだが。

ちなみに、シディアスが内心抱いていたこの方針を、まったく独自に提案したのが、そのウィルハフ・ターキンなのである。
ターキンがグランドモフという重職にいたのは、彼がシディアスの統治を理解していたため、「政治家パルパティーン」としての右腕たりえたからとされる。

「新しい軍隊を不法侵害する邪魔者としてではなく、法の番人と考えていただきたい。平和で豊かな銀河を実現するという皇帝陛下のビジョンを支えるための軍隊なのだ」

他方、ヴェイダーを「シスの奥義を研究する手駒」と見ていた。
フォースの研究を行うには「研究する者」と「実践する者」を分けねばならない。フォースの秘術は失敗すると強力な「反作用」が炸裂する。
ヴェイダーは実践といざ反作用が起きた時の対処役、シディアスは理論研究役と観測役、とのこと。
弟子の扱いが相変わらずひどいが、実践は得難い修業だし成功すれば直接の体験にもなるし、シスの教育的にはいいのだろう。力の大半を失っても野心によって行動力は健在なヴェイダーを「手足」としては不足はないと見込んでもいるようである。

デス・スター破壊後は、デス・スターの脆弱性や反乱軍の脅威度を正しく評価していたタッグ将軍を昇進させ、破壊された責任としてダース・ヴェイダーをタッグ将軍の部下にしている。

また銀河帝国設立による独占支配を確立した後も、極一部を除いて引き続き自分がシスであることは隠していたと考えられる。
デス・スター設計図盗難会議の最中、モッティ提督がヴェイダーのことを「フォースとか言う曲芸で皇帝に取り入った怪しい宗教家」とみなして絞め殺されかけてたり、エピソードⅤにて反乱軍に入ってそれなりに長いルークがヨーダから聞くまで「皇帝はヴェイダーよりさらに強い」と知らなかったことからうかがえる。

エピソードⅤ 帝国の逆襲

実質的な帝国No.2として「死の小艦隊」を率いて反乱軍を追うダース・ヴェイダーとの通信会談で登場。
映画の製作順では初登場となった。

フォースの大きな乱れを感じ、デス・スターを破壊した反乱軍兵が「アナキン・スカイウォーカーの息子」であると確信したことをヴェイダーに通達。
ヴェイダーに彼をジェダイにさせないよう殺すか、もしくは(ヴェイダーの提案により)味方に引き込むよう伝えた。

エピソードⅥ ジェダイの帰還

デス・スターⅡを建造途中。もしかして大艦巨砲主義。
ヴェイダー「惑星を破壊できる力とてフォースの前には取るに足らん存在です。エライ人にはそれが分からんのです」
描写こそされてはいないが未だ完成していないことに対し憤慨しているのは示唆されており、
息子と出会った影響で少しだけ丸くなったヴェイダーも建造責任者のティアン・ジャージャロッド総督に「皇帝はわしほど寛大ではない」と忠告している。
ヴェイダーに未完成について反論していたジャージャロッド総督も、皇帝の名前を出された途端顔色を変えていたことから、皇帝の不興を買うことは非常に恐れられているようで、見てくれは脆弱な老人と見られていてもその実の冷酷さは有名な模様。

ジャージャロッド総督にとって幸いなことに、パルパティーンの目下の関心は、デス・スターⅡではなくルーク・スカイウォーカーの存在であった。
デス・スターIIを訪れたパルパティーンは、ヴェイダーを通じてルークと対面。
ルークに対し、自分やヴェイダーへの怒りをあおり、アナキンと同じように彼を暗黒面へ導こうとするが…。



後の新三部作制作まで、本格的な登場はこのエピソード6のみながら、ルークを暗黒面にひきづり込もうとする狡猾さと彼を追い込む残虐さ(初登場にして代名詞のフォース・ライトニング)、その醜悪で邪悪な容姿、ヴェイダーをも支配下に置いていた黒幕であることから観客に強い印象を残し、後のレジェンズ作品でも強い存在感を発揮した。

◆エピソードⅨ スカイウォーカーの夜明け


前々作『エピソードⅦ/フォースの覚醒』、前作『エピソードⅧ/最後のジェダイ』にはほぼ影も形も見せず、気配すら感じさせなかった状態から衝撃の復活を果たす。
オープニング・クロールで言及された「死者の口が開いた」内容は、タイアップしたゲーム『フォートナイト』でマクダーミド御大が直々に収録したものが聞ける。

エンドアの戦いをどうやってか生き延び、今まで身を潜めていたエクセゴルにやってきたベイダーの孫カイロ・レンに向けて、
これまで彼の師として活動したスノークはシディアスが創り出した幻であり、彼の闇堕ちを誘導していた脳内の声(スノークやベイダー)もシディアスの騙りであったことが、映画開始早々5分で明かされる。

スノークすらも裏から操っていたシディアスに言わせればファースト・オーダーも「ほんの手始め」であり、一度目の死から31年の間にその兵力を優にしのぐ規模の銀河史上類をみない大艦隊ファイナル・オーダーを用意していた。
レンにその艦隊を操る新たなる皇帝の座と引き換えに、ジェダイ最後の希望であるレイの抹殺指令を下す。

各種スピンオフで語られるⅥ以降の動向


『EP9』終盤付近で自身の孫娘レイとの邂逅時に「お前を殺すつもりなどない」「女帝パルパティーンよ、お前はこの王座を継ぐのだ」と発言した後、彼女に自分を殺してシスとして王座を継ぐよう迫っている。
「余を殺せば、余の魂“spirit”は、余に宿るシス卿と一緒にお前に継承される。お前は女帝となり、我らは一つとなる」という発言、レイが見た「シスの王座に就く自分」が目が真っ白でありシディアスと同一であった事、前述の自身の帝国を誰かに譲る気はないという考えを考慮すると、
シディアスは今度はレイの身体を乗っ取ろうとしていたと見るのが妥当だろう。
レイを精神的に追い詰めることで自身の殺害一歩手前までこぎつけるが、寸前のところでベン・ソロが介入したことで精神的に弱った小娘の身体を乗っ取る計画は失敗。
圧倒的なフォースの力量差で2人をねじ伏せて無力化したところ、彼らがシス・エターナルにあるフォースの一対である事に気づき、
計画変更で彼らの生命エネルギーを吸い上げる事で自身のボロボロだった肉体を完全に治癒させることに成功する。

衣装もシスの伝統的な赤と黒のツートンの外套に変えて煙幕の中から登場した際、アリーナの如く自分を取り巻くシス・エターナルの軍勢に向けて手を掲げてその存在を振りまく彼の姿はかつて銀河帝国を樹立した際に万雷の拍手を受けた様を彷彿させる。
この時生命エネルギーを吸い取られてなお立ち上がるベン・ソロを地面の亀裂に投げ捨てて排除すると、シス卿にして皇帝は「シスの復活を妨げるものなど無い!」と高らかに宣言し、両手でフォース・ライトニングを撃ち上げる。
その威力は過去作で見せたものをはるかに凌駕しており、恐らく自軍から区別して敵軍の機体のみに反応する電撃で一時は敵軍全体を無力化した

しかし、先人のジェダイたちの声援を受けて立ち上がったレイがライトセーバーを構えるのを見ると、上に向けていたライトニングを目の前の女性1人に集中させる。
シスの全てである自分の前にゴミ漁りの小娘などなんでもないとライトニングを打ち出し続けるが、「なら私は……ジェダイの全て」と言うと同時にルークとレイアのライトセーバーを×の字に構えたレイが反撃に出る。
Ⅲのメイス戦でライトニングをライトセーバーで反射された際のように、レイが接近してくるにつれ彼の顔面がまたもや自身の電撃で焼かれ始める。
2本の青いライトセーバーは一定量ライトニングを吸収していたためか、電撃の放射を止めても自身に対する電撃は止まず、数えきれないほどの人間を弄び、苦しめ、殺してきた悪の権化シーヴ・パルパティーンは断末魔の叫びをあげながらその肉体をライトニングで焼き尽くされた後、跡形もなく吹き飛んだ。



◆レジェンズ

ディズニーへ権利が移譲した際に非正史とされたスピンオフ作品群。

ディズニーによる買収前から執筆されており、買収に前後して発表された「スター・ウォーズ ダース・プレイガス」にて、エピソード3で得意満面で話した「賢人ダース・プレイガスの悲劇」が詳細に描かれた。
同作ではナブーの王家の一つ(ナブーは君主を選挙で選出するが、その君主を輩出する王家は複数ある)パルパティーン家に生まれたシーヴがムウンの大富豪ヒーゴ・ダマスクことシス卿ダース・プレイガスに見いだされてシスになったこと、表の顔として政治家になったこと、シスとしての任務や修行、そしてプレイガスの暗殺まで丁寧に描かれた。
が、買収前に執筆されたためこれもレジェンズに降格されており、基本的にパルパティーンの名前以外はほとんどが「なかったこと」になっている。
今のところ正史のエピソード1以前の経歴は「ナブー出身の人間でダース・プレイガス(種族不明)に師事した」というだけである。
もっとも、本作に登場したプレイガスの助手ドロイド「11-4D」や、プレイガスの指導内容などがカノン小説「ターキン」で軽く登場しており、なんだかんだ忘れられてはいないらしい。


エピソード6以降を描いた作品でも、故人ながら強い存在感を発揮。
魂が乗り移る術を心得ていてクローンに乗り移って復活したりと色々忙しい。一時はルークをシスの弟子にもしている。
アナキンやその子孫を自分の次の肉体にするために引き込もうとしていたとする物語もある。

エピソード6で描かれた残虐さも強調されており、例として、デス・スター設計者に対し、初代デス・スター破壊後にはその責任として残虐な処刑をしてはクローンとして蘇らせてまた処刑をするという嬲り殺しをしていたという。

レジェンズでは破壊活動によって大量に用意していたスペアのクローンボディが劣化していき、最期は全身サイボーグのジェダイ騎士エンパトジェイオス・ブランドの自己犠牲により二度と復活が出来ない様にフォースの冥界に引きずり込まれ、完全に現世からは消滅した。

なお出展がジュニアノベルなのでレジェンズ降格前も正史であったのかは微妙なところではあるが、トライクロップスという息子がいる。
彼は善良な平和主義者ながら、睡眠中に超兵器を設計し寝言で断片的に口走る(後に帝国のプローブドロイドに情報を自動送信する装置を埋め込まれた)という体質を持っており、それが帝国の兵器開発に利用されていた。
なお後頭部に覚醒作用がある第三の目を持っていたが、「皇帝の息子は三つ目」という情報だけが出回っていたため、額に催眠作用がある第三の目を持つペテン師トライオクユーラスが皇帝の息子に成りすまし、大きな権力を握った事がある。
そしてトライクロップスの息子、つまりパルパティーンの孫が「ジェダイの王子」ケンである。
トライクロップスもケンも、彼らがメインのジュニアノベルシリーズ以外では一切言及されないため、その後の動向は不明。そもそもディズニー買収前の正史に含まれたのかも不明。(ノン・カノンとされることが多かった)

ちなみにレジェンズでは正史のエピソード9に見られた、エピソード3やエピソード6と同じ失敗を繰り返し、同じ方法で倒されるという明らかな痴呆の症状は出ていなかった。

【余談】

  • 演者
シディアスを演じるのは、シェイクスピア俳優として高い評価を得たイアン・マクダーミド。
といっても最初からシディアスを演じたわけではなかった。

元々、エピソードⅤのホログラムはイアンとは別人の老婆*20が演じ、クライヴ・レヴィルが声を当てていた(スタッフロールで皇帝役とされるのは彼)。
その後ⅤのDVD版ではイアンの映像に差し替えられ、時期が開いて制作されたエピソードⅠ~ⅢはⅥから参加したイアンが続投した。
そのⅥも当初はシディアスの設定年齢に近い俳優が予定されていたが降板、イアンに役がまわってきたがⅥの時はまだ若かったので相当なメイクを駆使している。

なお当初からⅠ~Ⅲでのシデイアス役はイアン続投が決まっていたわけではなく、制作前にルーカスが英国を訪れた際にそれを聞いたイアンがルーカスと面会。
ルーカスから「パルパティーンに適任な人いない?」と聞かれ、イアンが「目の前にいる奴がそうじゃないか?」と答えたことで続投が決定。
こうして同一のキャラを実年齢が若い頃に年配の役を演じ、20年以上経ち年配になって若い頃を演じるという世界でも稀なケースが誕生することとなった。
イアンとしても相当愛着があるようで他の人にはやってほしくないとまで語っている。

ジョージ・ルーカスが関わっていたⅠ~Ⅵを見ればわかる通り全ての黒幕として常にシーヴ・パルパティーンが存在していたために一つの物語として完成しており、ディズニーが20世紀フォックスから買収して政策を決定したⅦ~Ⅸ中におけるラスボスも二転三転していたことがうかがわれる。

結果的にⅦ,Ⅸを監督することになったJJエイブラムスはⅦ時に既に三部作通しての大まかな草稿を書いていたが、JJ監督はⅧを監督したライアン・ジョンソンのスノークが退場する脚本を読んで笑った……と後にRJ監督は語る。
ルーカスフィルム社長キャスリーンケネディやJJ監督は「パルパティーン復活の案はいつから考えられていたのか」と質問されると「長い事あった」と答えるなどしてある程度ぼかしてはいるものの、
Ⅸ映像特典で脚本のクリス・テリオが製作初期段階にパルパティーン復活はどうかと提案して30秒で決まったと回想している事から、
あくまで案の一つとしてパルパティーン登場という展開はいつでもあり得たが、肉体をもって本格的な復活はⅨになってからというのが妥当なところだろう。
マクダーミド氏は2019年のⅨのセットにおけるインタビューで「1年ほど前にJJからそろそろ皇帝を復活させようと思っている」とEメールが来た、ジョージ・ルーカスからは皇帝は死んだと言われた、という発言もこれを裏付ける。

旧三部作ではまだ比較的若い中メイクと演技で老人を演じ、新三部作では壮年になったためにそのままキャラクターの過去を演じ、続三部作ではキャラクターの肉体年齢に追い付いたために多少のメイクも施しつつもそのまま演じる……という中の人にとってもなかなか数奇な経緯となった。

結果的にルーカスフィルムがスカイウォーカー・サーガと呼称する一連の映画群Ⅰ~Ⅸは、三世代にわたるスカイウォーカー家の物語とシーヴ・パルパティーンという1人の悪の帝王との戦いだったという図式に落ち着いている。


  • 容姿
かーなーり不敬な話だが…

項目頭にもあるが、このダース・シディアスは前ローマ法王ヴェネディクト16世に外見がめっちゃ似てる
しかもシディアスのメイクをした後の外見に、である

その酷似っぷりは、あまりに似ているためニューヨークの週刊誌に書かれてしまうほどである。

ネットでは当然ネタにされ、ヴェネディクト16世の画像に指先からフォースの電撃を出してたり、シスの赤いライトセーバーを持ってるコラが大量生産されている。

しかし、だからといってあまりやりすぎるとイスカリオテの神父さんに見的必殺されるので気を付けよう。

  • 裏設定
非常に利己的でありながらシスの教義には極めて忠実な人間であるシディアスは、
仮にヴェイダーが機械化による劣化を経ず、当初の目論み通り無敵のシスとして下剋上を果たしたならば、それも吝かではない…といった節もあったり、意外な所もある。
周知の通りルーカス当人やルーカスフィルム監修のノベライズにおいては、
ようやく得られた理想の弟子が唯一不覚を取る恐れのあったオビワンとの戦いの結末により{、彼が想定外の形で傷つき大成せずに終わってしまうことを酷く危惧し}て、ヨーダとの決着の後には全力疾走でムスタファーに向かう一幕もあった。

  • 古代のシス
スピンオフでは彼をも上回るレベルの古代シスが何人も登場しているが、その大半がレジェンズとして非正史扱いされている。
名前だけカノン入りした一方でそれ以上の設定が確定されないため、補足としてレジェンズ情報も用いると正史におけるシス卿は古い順に

  • サドウ
  • エグザ・キューン
  • ダース・レヴァン
  • シスは二人一組という掟を作ったダース・ベイン(クローンウォーズに登場。古代シスで唯一レジェンズ落ちを回避)
  • ダース・テネブラス
  • 先述のダース・プレイガス
  • この項目のダース・シディアス
  • 弟子その1ダース・モール
  • 弟子その2ダース・ティラナスことドゥークー伯爵
  • 弟子その3ダース・ヴェイダー
となる。
ただし、カイロ・レンのライトセーバーは古代の設計図によるものとされるため、まだ何人かレジェンズから復刻したりするのかもしれない。

  • 『皇帝の後継者』シリーズ
スピンオフのジュニア向け小説(「帝国の復活」「ジェダイの遺産」「ゾルバの復讐」など)の中には息子がいたと設定されているものがある。
「突然変異で三つ目を持つ」「皇帝が恐れ幽閉している」など断片的な情報が語られ、
序盤は額に第3の目を持つ男が手から放電するサイボーグ手術を受けてその名を騙り帝国残党をまとめ上げるが、
本物の息子は後頭部に第3の目を持つ非常にまともな男で、その才能とダークサイドにあるまじき性格のため皇帝から危険視されていた。
作品も絶版となり、他の評価の高いスピンオフとも整合しないためほぼ黒歴史扱いされている。

…のだが、ひょっとすると彼こそがレイやその父親の元ネタなのかもしれない。

  • ロボットチキン:スター・ウォーズ
クレイアニメ番組群ロボットチキンは、一言で言えば各映画などのギャグパロである。
なので映画での威厳ある悪役っぷりはどこへやら他のキャラの例に漏れずキャラ崩壊を起こしている。
長いエスカレーターに乗り反対側から次々とやってきて自分に挨拶するストームトルーパーにイライラしたり、会議室で部下と談笑してる最中にダース・ヴェイダーから電話でデス・スター爆破の報告を受けてガチギレしたり、第二デス・スター舞台裏の工事現場にいるおっちゃんにビビったりetc…

「いやいやいやシスの暗黒卿なら守れると思ってた、幅がたった2メートルしかない排熱口くらいはな!しかもまだ支払いが残ってる!これで私の信用もガタ落ちだコノヤロー!」

ちなみに日本語版で声を担当しているのは新3部作以降吹き替え版でC-3POの声を担当している岩崎ひろし氏である。

  • モデル
設定上のモチーフはローマ帝国の初代皇帝アウグストゥス。
アウグストゥスも政治腐敗と内乱で弱体化した元老院を掌握することで、共和制だったローマ帝国を合法的に帝政へと移行させている。


追記・修正はシスに転向して師匠を殺してからお願いします。

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最終更新:2024年03月31日 23:17

*1 ただ、作中では「ティラナスがアサージorクインランをさらに鍛え上げたうえで反乱する場合」「ヴェイダーがルークを鍛え上げたうえで反乱する場合」は成功率が高かった模様。「モールとタルジンが組んで挑戦した場合」は作中で描かれ、実際かなり拮抗していたが、シディアス側にティラナスとグリーヴァスが加わり三対二となったためモール側が敗北した。

*2 ヨーダとタルジン両名はフォースの力のみでシディアスのフォース・ライトニングを防御ないしは相殺

*3 犯罪組織バンド・ゴラを統率したレジェンズのコマリ・ヴォサや、フォースの腕前に加えて軍指揮官としての能力も成長し、シディアスにとって厄介なナイトシスターとの伝手もあるカノンのアサージ・ヴェントレス

*4 エンドアの戦いの頃には自らを囮に建設中の第2デス・スターで艦隊指揮をしているが、ルークを暗黒面に引き込むために情報を漏らして文字通り身を滅ぼす

*5 さすがに家族を殺すことに動揺はあり、激しく声を荒げたり、回収に来たプレイガスに憎しみや怒りの念を込めて詰ったり睨み付けたりしている。成人後に家族殺しを振り返った際も「不安と憎しみがもたらした、一時の感情任せの暴挙だった」と思い返している。

*6 レジェンズ分類小説「ダース・プレイガス」では、シディアスがシスマスターとなった時期はEP1のさなか、選挙で選ばれる前夜、ということになっている。つまり、モールを弟子にした時点ではシディアス自身もまだアプレンティスだったとのこと。

*7 この時の銀河共和国は、法案一つ通すだけでも、数十の省庁や数百の公聴会、関連機関の査察等煩雑な手続きを要し、利権絡みの思惑が蜘蛛の巣のように絡み合って、政治的手続きが賄賂抜きでは何一つ進行しない状態にあった。

*8 この点を意識したのか、上述通り小説『ダース・プレイガス』では当時の彼はアプレンティスだったとされた。

*9 といっても当時の情勢的に一致団結して敵に対抗すべきという空気が出来上がっていたため、この役目はおそらくジャー・ジャーでなくとも、遅かれ早かれ他の誰かに白羽の矢が立っていただろう。何なら自分で演説する手もある。だからあんまり彼を戦犯呼ばわりしないように。

*10 結果として、アサージに代わるような弟子を得るには至らなかった。作中ではサヴァージ・オプレスや、クインラン・ヴォスを鍛えて後任にしようとしたが、どちらもスパイであり長続きしなかった。

*11 劇場版においては、最高意思決定権を実質的に持つヨーダも不在で、ジェダイ評議会の採決すら経ていない。というか、ジェダイ評議会に最高議長の逮捕という権限があるのかも妖しい。

*12 唯一切り抜ける方法として「議長がシスということを表向きだけでも受け入れて仕え、反撃の機会をうかがう」という手があったが、『自分たちの教義に何ら落ち度はない』と半ば決めつけ、ある種の傲慢に陥っていたメイスたち当時のジェダイには発想すらできないことであった。後年、ウィルハフ・ターキンは「ジェダイは、憎んでいたシスが英雄となり皇帝となることが精神的に耐えられず、衝動的に暴発したのではないか」と推測している

*13 同じく感情を持たないドロイドと戦えるジェダイだったが、信用した相手からの完全な不意打ちには対処できなかった模様。

*14 ヨーダから「それほど自信があるなら、なぜ逃げる」と指摘されたのがこの場面。そのヨーダに対するシディアスの返事は「ダース・ヴェイダーは余やそなたよりも強くなるのだ」であり、シディアスはヨーダに対して敗北する可能性があると感じていた模様。

*15 ジュニア版小説より

*16 実際には「全力疾走したのはナブーで過ごした少年時代以来」というセリフが出たのはこの場面ではなく、グリーヴァスの旗艦から脱出する時のアナキンを前にしてのセリフ。つまりシスとしての経歴を隠したもの。レジェンズ小説「ダース・プレイガス」では修行時代の青年期はもちろん、議員時代の壮年期でも全力疾走をしている場面が割とある。もっとも、この場面でも「今の自分でも全力疾走できるとは我ながら意外」という記述はある。

*17 この師弟関係は大っぴらには告知していなかったので、一般には「老い衰えた皇帝とそれに取り入るきな臭い似非宗教家」にしか見えなかった。が、一部の洞察力を備えた者達は真実を理解していた。

*18 現に「ターキン」では、反乱軍に情報を流していた中将が処刑されている。

*19 ソロはEP4にて「帝国の検閲は、ごまかしも抱き込みも恫喝も不可能」という主張にはジャバも納得はしたりと、帝国の統制はジャバの組織にもある程度は及ぼせた模様。レジェンズ設定では犯罪女王として有名なガーデュラ・ザ・ハットが逮捕・組織解体されている。

*20 マジョリー・イートンとされる。また特殊メイクスタッフのリック・ベイカーの奥さんとも言われるが、こちらは特殊メイクのテストだけとも