花の慶次(漫画)

登録日:2011/08/10(水) 20:13:32
更新日:2024/03/24 Sun 21:44:36
所要時間:約 4 分で読めます






『かぶき者』

『傾奇者』と書く

『傾く』とは、異風な姿形を好み、
異様な振る舞いや突飛な行動を愛するものを指すー…



花の慶次は、かつて週刊少年ジャンプにて連載されていた戦国漫画。
作者は北斗の拳等でお馴染みの原哲夫。
隆慶一郎の書いた歴史小説「一夢庵風流記」が原作。
サブタイトルは「雲の彼方に」。単行本は全18巻。

1989年50号に読み切りが連載され、1990年13号にて連載に昇格した。

恐らく戦国ゲーに登場する前田慶次像に強い影響を与えている漫画。
そして現在ブームのイケメン戦国武将の走りでもある。

一般人には同じ作者の北斗の拳に比べると知名度が低かったが、パチンコになったことで一躍有名になった。

なお、大河ドラマをイメージしたのか、実在のタレント・俳優がモデルになっている事が多い。
誰がなんの役を推理してみるのも楽しいかも。

◇あらすじ

時は、戦国時代末期…。
主人公・前田慶次はかなりの傾奇者。
彼は織田信長の軍団長・滝川一益の従弟・益氏の次男坊で、前田家の養子にやられた。
前田利家は彼の叔父。
慶次はかなりの傾奇者ぶりと凄まじい戦人ぶりで、利家達を煙に巻いていた。
そんな彼を見て利家は大いに恐れ入った。
何故なら利家は豊臣秀吉に忠義を尽くしており、慶次の傾奇ぶりが秀吉を刺激するのではと恐れていたからだ。
悩んだ挙句、利家は慶次を抑えつけようとするが、マイペースな道を行く慶次にとっては何処吹く風。
そんな中、隣国越中から佐々成政軍が攻めて来た!
慶次は利家が止めるのも聞かず、出兵。
天下一の傾奇者・慶次の物語が、今始まる!!

◇登場キャラ


◆慶次と仲間達

「戦ってやつは、負け戦こそ面白いものよ!!」
主人公。本名は前田慶次郎利益(まえだけいじろうとします)
当代きっての傾奇者で、弱肉強食の戦乱の世において、弱きを助け強きをくじく快男児。
前田家と言うかなりの大大名家のものでありながら驕り高ぶった所はなく、庶民どころか流れの芸人たちとすら酒を酌み交わし歓談する底知れぬ度量の持ち主。
風流を解し義に厚く、例え子供であろうと商人であろうと、一人前の男と見れば対等に扱い礼を尽くす。
何よりも自由を愛し、権威や権力に阿ることを良しとせず、ユーモアのセンスに溢れ、己を地位や力で従えようとするものにはまず傾奇者らしく諧謔をもって反抗し、一人の人として抗い、殺害すら厭わない。それは当時の最高権力者であった太閤豊臣秀吉であろうと変わる事はなかった。
が、同時に古今の礼儀作法にも深く通じ、相手が礼をもって接するのであればきちんと礼で返し、その涼やかなる男ぶり武者ぶりは居並ぶ戦国大名たちを心酔させるほど。

金でできた特注のキセルがチャームポイントで、普段はそれをぷかぷか吹かして楽しんでいるが、怒った時は一度大きく煙を浮かばせた後、それを2回トントン鳴らしてから攻撃する。
(金の塊なので無茶苦茶重く、それ自体も充分凶器になる)
その気になれば十万石、果ては百万石の大名にもなれる武勇の持ち主であり、秀吉からはその百万石の待遇で勧誘されたが謝絶している。
元より本人は自由を好むことや為政者に向いてない事を自覚しており、「一日に米三合と畳一枚あればいい」と語っている。

劇中では何度もその武勇を発揮させており、決闘では十三対一という圧倒的不利な状況で完勝し、凄腕の忍者五十人を相手に自分は二十人分だなと評価している。単純な一騎討ちでも引けを取る事は滅多に無いが、勝利しても首を討ち取るシーンは少なく大抵は根性を認めて逃している。*1
その強さの秘密は、いくさに赴く際は一瞬にして「死人」となること。
人は生き残った後の地位や褒章などを考えてしまうと途端に命が惜しくなり、逃げ腰になってしまう。だがしかし、「死人」ならどうだろうか?
端から死んでいるものに褒美など何の事もない。もう死んでいるのだから惜しむ命などない。傷つく事も恐れないし、どんな難敵だろうとただ全力でぶつかるのみである。ゆえに強いのだ。*2
また慶次曰く、いくさ場では不思議と、命を惜しむより命を捨ててかかった方が逆に生き延びる事もあるとの事。

末森城での闘いで、城に登って来ようとした敵兵達に対し、小便を喰らわせ撃退したシーンは有名。
「鉄砲を持って来なかったのがお前達の敗因だな。」
「そりゃあ俺の鉄砲をくらえ〜い!!(ドバァァァァ!!!!)」
因みに慶次の立派な男根(流石に白塗りで隠されている)を見た村井若水は、「見事な一物」とかなり評価した。*3
なおその逸物だが、本人曰く自分の前腕と同じ太さだと宣言している。
実際それほどの大きさかどうかは分からないが、夜の方のテクもかなりのものらしく、この上ない快感と評されていた。

物語中盤では、深く慕っていた養父・利久の死を契機に金沢から旅立ち*4、京都に移り住んだ。
だが定住した訳ではなく、日本中を旅して回ったり焼き討ちにあったりで何度か転々としている。

ちなみに、前田慶次の生没年は諸説あるが、今作では1番遅い生まれの説(1543年or1550年)を採用している。
その為、劇中で登場した時点で少なく見積っても30代。
若作りしてるとはいえ、当時のジャンプでは非常に珍しいおっさん主人公である。

なお、某アイドルの憧れの人でもある。


  • 松風
「(何を甘ったれた事言ってるんだ、油断するなと言ってるんだよ、何だかおかしいんだ気配が)」
慶次の愛馬。似ているが拳王の乗る黒王号ではない。(もしかしたら遠いご先祖かもしれないが)
とんでもなくでかい馬だが美しく、それでいて傷だらけ。膂力や速度も半端ではなく、蹴りだけで鍛錬を積んだ忍や屈強な兵士を数人纏めて上半身ごと吹っ飛ばす。

元々は滝川領と北条領の境目にいた上州(現在のグンマー帝国群馬県)の野馬たちのリーダーで、当時から「悪魔の馬」として恐れられていた。
慶次をして「心の底からお前に惚れたんだ」と言わしめ、何日も何日も通い詰め、
放り投げられたり噛まれたり蹴りを喰らわされそうになりながらも、命懸けで口説き落として背に乗ることを赦された。
中盤、「野風」という弟分ができた。
更に息子も登場したが、初登場の時点で瀕死の状態で慶次自らが介錯した。
一回だけ(心の声で)喋ってるシーンがある。


  • 捨丸
「お…お供させて…いただきます!!」
かつては四井主馬の使いの者だった忍者の小男。
京都編序盤にて慶次の人柄に惚れながら命を狙うという矛盾した心を抱え、それを見破られてもなお彼の従者になる。愛すべきバカ。
「こんな人、正々堂々と戦って殺らんとバチが当たるわ。」

鼻歌交じりに戦い、ウソを付くと両目が外に向くという変な癖があるが、鍛え抜かれた忍としての実力は本物。(事実上)加賀忍軍最強クラス。ちなみに焙烙玉が武器。忍なれども忍ばない。
またある意味では田舎のお坊ちゃんでもあり、大雑把な慶次の京での日々の生活(財産管理、炊事洗濯、武具馬具の支度、情報収集etcetc…)を支える召使いとしても極めて有能。
パチンコではほとんどが(演出的意味で)敗北フラグだが、やれば出来る子。


  • おふう
「慶次と一緒に喧嘩するんや」
京都弁で話すツッコミ兼ロリ要員。
耳そぎ願鬼坊という流れの剣士兼殺し屋にさらわれ、彼が斬り殺した相手の耳削ぎと耳持ちをやらされていた。
予知能力とも取れる異常なまでの感の良さを誇り、七霧編では重要なキーパーソンキャラに……!
実は彼女の正体は七霧の里の女であるおゆきと、天皇の側近である公家の青年との間に生まれた少女。
そして実は実年齢は14歳〜15歳。その生まれと異能故に味方からも恐れられた事から、自らの意思で成長を封印してしまっていた。


  • 岩兵衛
「おふうはわしの娘や!!」
七霧編以降から登場する鬼に似た大男。おふうの育ての親。
怪力の持ち主で凄まじい拳法の使い手であると同時に相手の心をある程度読めるチートキャラ。
見かけは怖いが純粋で優しい男。
故郷に帰ったおふうと交代で慶次の家来兼ツッコミ役になった。


  • 武田の骨
「敵いまへんな、旦那には…」
小柄な老忍者だが、その実力は劇中最強クラス。腕利きの忍びである捨丸でさえ、忍んでいるときの気配を察知できない(しかし慶次には確実にバレる)。
また心を読もうとした岩兵衛が、到底人とは思えぬあまりに空虚な精神に震え上がったことも。
変装が得意で、自分よりも遥かに大柄な男にも変身できる。
「武田の骨」と名乗ってはいるが、これはいわば通り名。基本的に主から主へと渡り歩くフリーランスの忍であり、武田家に仕えているというわけではない。*5
慶次の命を狙ってるが、同時に惚れ込んでもおり、時に敵、時に味方の微妙な関係となっている。
その生涯は作中ではほとんど語られることはなかったが、前述の心象や、わずかながら本人が漏らした呟きから、極めて凄絶なものであったことがうかがえる。*6


◆前田家


  • 前田利家
「来、来おった……!」
加賀百万石の大名にして、かつて「槍の又左」と呼ばれた勇猛の武将。
…だったが、今作では甥である慶次の行動にイライラさせられっぱなしの、小賢しい冴えないおっさんと言った印象になっている*7
また盟友だった秀吉とは織田信長に仕えていた時代と立場が逆転してしまい、彼からは内心で見下されている。
基本的には慶次を引き立てる狂言役になってしまっている。史実の前田利家は、若いころから相当の傾奇者であり凄い人なんだけどね。

おまつが慶次に惹かれているというのを知っての嫉妬や、かつての慶次への冷遇から恨まれていると被害妄想を抱いて度々刺客を送り込むも失敗。
一度慶次への嫉妬と羨望を爆発させて大喧嘩した後は、スッキリしたのかだいぶ角が取れていた。*8
「どこまでも…傾きよるわ」


  • おまつ
「これからもわらわを守ってたも」
前田利家の正室で、十数年前の九月の重陽の節句にて慶次と助右衛門が出会った女性。
当時はまだ12歳。
11も年が離れた利家と結婚した。(とは言え、戦国時代ではさほど珍しい事ではない)
物凄い美人でスタイルも抜群、心も優しくそれでいてしたたか、芯の強い面を持つ。世の男から見た、ある種の理想の女性。
原作では慶次と肉体関係がある。
彼女もまた慶次を愛していたが、同時に慶次が加賀一国に収まるような男でない事も重々承知しており、互いに胸に想いを秘めて送り出した。


  • 奥村助右衛門
「生に果てはあれども名に果てはなし!!」
末森城城主で、慶次の良きライバルにして親友。
末森城での闘いでは、背中に深い切傷を負いながらも彼に助太刀。
小便が出ない陽水に代わり、敵兵士に小便を喰らわせた。
「お〜っ!末森城城主・奥村助右衛門の小便鉄砲、喰らいやがれ〜っ!!」

七霧編終了後の短編にて、ある事が原因で加賀藩士とその家族の為に慶次を斬ろうとしたが、失敗に終わる。


  • 村井若水
「我遅咲きのリンドウとならん!!」
小柄な隻眼の老将。
ピンチに陥っているところを慶次に救われる。
その後は末森の合戦で遅咲きながらも武将として一花咲かせた。

実は若い頃はある合戦の時に息子のように逃げ出そうともしたが、偶然裏手から攻めようとしてきた敵に遭遇。
右目を失いながらもたった一人で敵を倒した事で逆に大手柄となり、当時婚約していた嫁にも惚れ直してもらったという逸話を持つ。以来戦とあらば必ず駆け付け、加賀の国のために戦い抜いたその傷だらけの身体は「これこそ殿(利家)を守り抜いた鎧ではござらんか」と慶次に激賞された。


  • 村井陽水
「おれもあんたが好きだ!! だからおやじのやりたいようにやらせてやってくれよ〜!!」
若水の息子。
臆病な性格で肝心な時に小便が出なかった*9が、勇気を奮い立たせて大きく成長。結果的に初陣で大手柄を上げた。
かなりの酒豪で、闘いの後、理不尽な罪で村井親子を処刑しようとした利家に殴り込みをしようとした慶次を止める為に、彼と酒の飲み比べをした。
…が、リバースしてしまったがそのまま飲むという男気を見せ、(ある意味)慶次に打ち勝った。
ちなみにこれでも嫁と産まれる前の子供がいる。


◆忍び


  • 四井主馬
「ぶっ殺してやるわ!!」
利家の側近の加賀忍軍頭領。武器を仕込んだ義手と顔の大傷が特徴*10のギャグ要員。
いつも慶次暗殺を企ててはやられるが、その執念深さは天下一品。


「うれしい…」
主馬に雇われた女の忍。妖艶な色香とプロポーションを持つ美人だが、本当はまだ生娘。
実の正体は武家の女性で、かつて武田家に仕えた武将・氷室信成の許嫁。
当初は許嫁の仇であった慶次の命を狙うも、彼の人柄に惚れ、ロストバージンして相思相愛となるが……
今作屈指のお色気担当にして、屈指の涙腺崩壊要員。


  • 甲斐の蝙蝠
「旦那…優しいんですね…」
主馬に雇われた流れ者の忍びで、蛍の師匠兼育ての親。
顔の左側を走る大きな十字傷が異彩を放つが、これはかつて信長の首を狙って単身で安土城の寝間へ忍び込んだ際、それに気付いた信長とのやり取りの末に受けたもの。
麻薬中毒者で、同じく麻薬中毒のコウモリを武器にする。凄腕の忍だが人格がどこか破綻しており(麻薬の影響もあるのかもしれない)、常人とは全く価値観が違う危険人物。
蛍を間接的に死に至らしめてしまうが、その心の中では彼女に対する父親としての愛情が秘められていた。
忍びでありながらあえて正面から慶次に挑み、左腕を失った上に両眼を斬られて敗れたが、前述の秘めた思いを見抜かれており、「忍としてのお前は憎いが、(父として)蛍を愛した男としてのお前は憎めない」と言われ、慶次の情けに涙しつつ炎の中に飛び込んで自害した。


「武田の…否、風魔の飛加藤とでも名乗っておこうか」
蛍も属する旅芸人一座の長の老人。
だがその正体はかつて幾多の大名からも恐れられた伝説の忍び風魔の飛加藤こと、加藤団蔵
仲間であった熊若と共謀して自身を死んだ事にして、公界*11の守り神的存在となっていた。
常に携帯している杖は刃が鞭のようにしなやかに曲がる唐剣が仕込まれており、一線を退いたとはいえ忍びとしての技量はいささかも衰えておらず、彼を倒すことは至難の業。


◆戦国武将


「わしの首欲しくば地獄まで供をせい!!」
本編では既に故人だが、回想シーンで度々登場。ノッブではない。
一部の人物は慶次に信長の姿をダブらせる者も少なくない。
戦国のカリスマにして随一の傾奇者の威厳は未だ衰えておらず、天下人となった秀吉からも敬愛され続けている。
利家の回想ではワインをたしなんでいた。*12
時折名古屋弁で喋っているのだが、それでも格好良い。ある意味で理想の「漢」。


  • 豊臣秀吉
「見事傾いたものよ! 大儀であった!!」
ご存じ天下人。
老獪ないくさ人、成りあがり者の助平爺、カリスマ溢れる偉大な天下人…と様々な一面を見せてくれる傾奇者。
ただし最晩年は史実通りの猜疑心に襲われた哀れな老人としての側面が顕著に出始めている。
史実の出来事の場面では彼を中心に物語が描かれており、事実上の「もう一人の主人公」と言った立ち位置となっている。

異様な人気を誇る慶次に当初は殺意を剥き出しにし、謁見での不調法を理由にあわよくば利家までも追い落とさんと企んでいたが、正面から己の傲慢を指摘し死をもって糺そうとする慶次に恐怖する。
だが問答の末慶次の素直な人柄は天下人となった引き換えに権謀術数の日々を過ごすハメになった秀吉の心を見事に解し、謁見後は名馬を拝領させた*13上に「(家臣にしたい)」と惚れ込み*14、後に「これ(百万石)でおれの所に来んか?」事実上五大老と同等の破格の厚遇でスカウトする程ベタ惚れに。
この慶次に「傾奇御免状」を授けるシーンと、「百万石の酒」のシーンはひたすらにカッコ良く、花の慶次屈指の名シーン。


「友とはかくありたいものだな」
ご存知後の天下人。
温厚な好々爺であり、慶次のよき理解者。
…だったが、終盤の秀吉の死を機に、冷酷な武将としての側面も垣間見せる事に…!!


  • 佐々成政
「意地を立て通すのは不便なものよな…」
慶次「だがそれがいい!!」
かつての利家の同僚。
軍団を率いて末森城を急襲したが、見事に撃沈した。
最後の慶次とのやり取りは序盤屈指の名シーン。


  • 千利休
「親とは木の上に立って見ると書く! 木から下りてノコノコ子の喧嘩に出ていく親が何処にある!!」
秀吉に仕える茶人。かつては海の男で屈強な武将であり、慶次からも「茶人というよりいくさ人」と評されている。
秀吉からは信頼はされているが、実の所は印象はあまり良くない。
ドラ息子・千道安*15が引き金のイザコザから慶次と知り合い、茶を飲む仲となる。
終盤にて、史実通り自刃して没するが…


「来てくれるんだろうね…頼むよ……二千石だ…今の上杉には……殿も…お待ちになっておられる…」
上杉景勝に仕える武将で、慶次の終生の友となる人物。
この漫画で兼続の代名詞である「愛」の前立てを知った人も多いはず。
彼の「利いた風な口をきくな〜〜〜!」はインパクトもあってか有名。


  • 蛮頭大虎
  • 坂田雪之丞
「今逝ぐよ兄者…」(蛮頭)
「殿様か… へへ… いい気持ちだな…」(坂田)
共に上杉家の領地で慶次が出会った囚人達。
蛮頭は慶次をも上回るとんでもない巨体の持ち主。
上杉家に仕えた武将だったが、その怪力で誤って同僚を殺してしまう。

坂田はロクに努力もせず、媚を打って朱槍を任された同僚をフルボッコにして投獄された。
ちなみに坂田の名は武士になった時に改めた名前であり、かつての名前は「茂平」。

本来なら二人とも刑罰を待つだけだったが、慶次との出会いにより、上杉軍に復帰。いくさ人として一花咲かす事になったが…。
どちらの最期も涙腺崩壊必至。


「下郎に聞かせる話ではない」
ご存知義の人。
今作では最初はエリート意識の強い嫌味なやつだったが、徐々に義の人としての側面を強めていく。
後年の『影武者徳川家康』『左近〜SAKON〜』では主役級の扱いを受ける。


「人間には触れちゃならん傷みがあるんだ!!」
ご存知悲劇の武将。松風に憧れている。
人質生活の影響でやや卑屈だったが、ある時、捨丸と奇妙な友情を結んでからは、戦国武将としての潜在能力が覚醒していく。

秀吉を敬愛しているが、一度箱根の温泉で(湯気で見えなかったとは言え)「じいさん」呼ばわりしてしまい、秀吉本人と分かった時はgkbrビビっていた。(秀吉は笑って許したが)


  • 伊達政宗
「余が伊達藤次郎正宗である」
ご存知独眼竜。奥州の若き当主。
子供の頃から隻眼を理由に母親から虐待同然の扱いをされていた為猜疑心が強い性格だったが、慶次との出会いで心の角が取れていく。
別にLet's Party!とは言わないが、初登場時や慶次との謁見では酒宴を開いていた。尤も前者は裏切り者を炙り出すためのものであったが。

弟の小次郎とは直接的な確執は無いが、母親の傀儡としての人生しか歩めなかった事を半ば哀れに思っていた。
そして慶次と三人で共謀して小次郎の死を偽装し、僧侶として放逐する器の大きさを見せた。


  • 後藤又兵衛
「おれは初めて見た…。紫色の瞳から涙が零れるのを…!!」
黒田家に仕える若き武将。
松風を巡るトラブルで慶次と知り合う。
当初は堅物な印象だったが、自身の非は素直に認める高潔な青年。
その後は箱根の温泉で酒を酌み交わす仲となった。


◆琉球の人々


  • 与四郎(ヨシロー)
「俺は『海族』だ!! 自由な海の民!!」
日本人の父親と南蛮人の母親を持つ男。琉球空手の使い手であり、海に生きる「海族(海賊に在らず)」。

イスパニア(現スペイン)の日本侵略計画を阻止するために武将をスカウトするのと、父に亡くなった母の遺言を伝えにやって来たが、その体は重い病に侵されており…
実は父親は若き頃の千利休。


  • 利沙(リサ)
「そうなの、変な人なの、でも大好き!!」
与四郎の娘で、絶世の美女。
美人でナイスバディ、性格も素晴らしい女神の如き女性。
その優しさは、自身を暗殺しに来た殺し屋でさえも改心してしまった程。
だが、その美貌は自分の意志とは裏腹に男を狂わせる「傾国」となってしまっている。
そして彼女が選んだ男は…!


  • 与次郎(よじろう)
「当たり前です! カルロスの死に顔以外俺には何も考えられない!!」
与四郎の息子で、利沙の弟。
細面の美少年だが、ヌンチャクの使い手で戦闘力はかなりのもの。
ついでにムスコさんも慶次が「これは立派」と唸ったほどご立派
父の死を契機に、海の男として大きく成長していく。


  • 武(たけ)
「南海一の商人として!!」
与四郎の親友だった商人。
…なのだが、与四郎を裏切って、琉球の尚寧王に利沙の情報を流してしまう。(だが、結果的にはいい事にも繋がった)
与四郎を裏切ってしまった事には後悔の念を持っており、最終的に改心する事に。


  • 春麗(しゅんれい)
「気に入ったよ。一緒に琉球まで行こうじゃないか」
明(現在の中国)の海賊の女ボス。
その容姿はまさに慶次を女体化させたような美女。

奴隷船でのイザコザで与次郎と対立したが、突如乱入した慶次の豪胆さと弓の腕前を気に入り、仲間となる。
あとついでに捨丸ともフラグを立てた。


  • カルロス
「アスタ・ラ・ビスタ(また会おう)」
イスパニアの宣教師。
…だがその正体は宣教師を装った兵士であり、キリスト教を広める事で日本を侵略しようと企てているイスパニアの尖兵。
めちゃくちゃゴツくなった北斗の拳のシンといった感じの風体。その外見で宣教師は無理でしょ…。
与四郎よりも高度な琉球空手の使い手であり、ゼウス以外の神を持ち出されるとブチ切れて豹変する危険人物。
だが、利沙との出会いでその歯車が少しづつ狂い始め…ぶっちゃけ、完全なストーカーと化してしまった
そして、愛に狂った男の最期は、非常に切ないものだった…

慶次と二度対決して二度もフルボッコにした、劇中最強クラスの実力者。
ある意味では慶次が最後まで「勝てなかった」唯一の敵である。*16
と言うか完全にここだけバトルが北斗の拳。



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最終更新:2024年03月24日 21:44

*1 逆に外道や死に場所を求めている相手にはきちんと止めを刺している。

*2 とは言えこれは慶次だけが出来る秘伝と言う訳ではなく、このいわば捨て身の覚悟さえ決められるなら囚人あがりの兵士だろうと武将だろうと「死人」となる事自体は可能である。

*3 同時に、戦場の真っただ中にあって縮まず、むしろオッ立てている度胸に感服していた

*4 この物静かだが内に秘めた情熱と芯の強さを持つ養父の死は豪胆な慶次にも相当に堪えたが、同時に前田家で(あれでも)大人しく振る舞う義理もなくなった。

*5 この時代では武田家は既に滅んでいる。

*6 そして同時に、そんな心や情と言うものを失ったはずの骨すら惚れさせる、前田慶次と言う男の眩いほどの人間性は驚嘆すべきものであると言えよう。

*7 史実通りなら慶次とはそんなに年の差はない。

*8 慶次も年を取り、護るものが増えすぎて自由を失ってしまった利家には思う所があったらしく、刺客を送り込まれてもむしろ哀れみを感じていた。

*9 目の前に殺気を漲らせた敵兵が沢山いるんだから、出る方がおかしいのだが。

*10 主馬の卑劣な振る舞いに怒った松風に踏まれ、蹴られて出来た傷。

*11 売春婦や旅芸人と言った、当時の一般には下賤とされる人々の総称

*12 日本で初めてワインを飲んだのは織田信長とされているので、これは歴史的にも正しい可能性の高い描写である。

*13 現在の感覚ではポルシェ等の高級カーをプレゼントしたようなもの、と考えてもらえば分かりやすいか。

*14 ただしこの時は確実に慶次は断る事、戦国大名たちが居並ぶ万座の中で断られれば太閤としてのメンツが立たず処するしかない事も解っておりなんとか我慢した。

*15 史実では利休と仲が悪かったのは事実だが(利休が再婚をしたのも一因)、決してドラ息子ではなく若いころから茶道の才能を発揮しており、将来が楽しみと言わしめる逸材だった。

*16 一度目は刀を折られ腹に強烈な一撃を喰らい、着こみをつけていたのにあばら骨を折られた。松風の乱入で命拾いしたが、全体的に見ればほぼ負け。二度目は途中まで一方的に叩きのめされていたが一瞬の不意をつき、なんとか痛み分け。