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サンダー・マックイイーン

登録日：2012/07/02 Mon 22:25:53
更新日：2024/01/22 Mon 17:21:15
所要時間：約 7 分で読めます



ありがとうありがとう～永遠にいっしょになれるなら…


オレは本当に幸福だあぁぁぁあああああ


サンダー・マックイイーンは、ジョジョの奇妙な冒険の第6部の登場人物。
CV：奈良徹


【人物】

グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所に、四年前から服役している男囚。27歳。
身長181センチで額右側に「M」という剃り込みがある。
罪状は殺人で刑期は8年。
但しそれ自体は、ショットガンの手入れ中の暴発（何故か銃弾が込められていた）により上の階からの飛び降り自殺者に命中してしまった結果によるもので、完全な事故。
だが周囲は信じず有罪判決を受けてしまった。*1*2

表向きは模範囚で、劇中様々な所で掃除をやっていたが、
それにかこつけて怪我や病気で意識のない囚人から盗みを働いており、総額5000ドルにものぼる金を中庭階段の手すりの鉄柱の中に貯金している。

このように表だって大きな騒ぎを起こさないと言うだけで本質的には極めて自分本位なエゴイスト。
前述の窃盗行為を含めた言動に一切の悪気はなく、自分は加害者ではなく被害者であり、誰にも迷惑をかけていないと本気で信じ込んでいる。

そして何より厄介なのはコイツが気弱な上に被害妄想と自殺衝動の塊みたいな性格だということ。
おまけに自殺未遂の常習犯という生粋のメンヘラ男。
手首には無数のリストカット痕が刻まれており、常時誰かに嫌われているという思い込みに支配されている。
一方で、他人に無関心なのに誰かがいつか自分を助けてくれると一方的に望んでいる。
しかも自分に向けて言っている言葉が嘘か本心か見抜く眼力を持っている為たちが悪い。

この為ホワイトスネイクから「悪より悪い最悪」「他人を不幸に巻き込んで道連れにする真の邪悪」と評され、
最後まで説得を試みようとしたエルメェスからも最終的に「腐った邪悪な性根の持ち主」と嫌悪された。
ぶっちゃけ、弟から「自分が悪だと気付いていない最もドス黒い悪」と評されたホワイトスネイク改めプッチが言えるような事ではない気がする。

昨今の社会でも問題になっている真面目系クズ*3というのが彼の正体である。
この性格を気に入ったホワイトスネイクにより、後述の能力を与えられた。

名前の由来はファッションブランド「アレキサンダー・マックイーン（Alexander McQueen）」と「ジル・サンダー（Jil Sander）」から。
後述するスタンド「ハイウェイ・トゥ・ヘル」の由来は「AC/DC」の代表曲の一つ。アニメでは「ハイ・ウェイ・トゥ・ヘル」に変更された。
「飛び降り自殺しようとした人を誤って撃ってしまう」のは『マグノリア』が元ネタ。

テレビアニメ版の声優は3部のヌケサク以来となる奈良徹。劇場版で黒騎士ブラフォードの声も担当していた声優さんである。
服に「EDWN」という日本の某ジーンズメーカーっぽいタグがついているが、アニメでは大人の事情で「EOWN」に変更された。


【活躍】

エルメェスの金を盗んだ事で、自分の能力を理解した彼女により制裁を食らう。この衝撃で『DISC』が飛び出し、記憶のDISCの方を抜き取られてしまう。
自分の事を彼女が聞いて回っているのを知ってトイレで掃除の際に遭遇、記憶が欠落して泣いている時彼女が言った言葉で感動し、


いつか……あんたのような人とめぐり逢って……死ぬまで一緒に暮らしたいなぁ～

でもそんな事ありっこねえよなあ～オレって情けねえよなあ～

死にたくなった


といきなり首吊り自殺を試み、
能力が発動してエルメェスを道連れにしようとするも彼女は辛うじて能力を使って事なきを得る。
結果彼女に助けて貰った事に感動。如何にも立ち直ったかのような言動を見せ始める


命って大切だよなあ死んだらおしまいだもんな
あんたが救ってくれた、借りができたよね
あんたには命を救ってもらった恩がある。大切にしなきゃあな……死んだと思えば何だってできる…
あんたは恩人だ。立派な人生を送って必ずいつかこの恩返しをするよ…


色々と言いながら直後に迷いなく入水自殺を敢行。
エルメェスに命を救われ、生きて恩返しをすると言ったほんの数秒後に、である。
そのまま道連れにしようとするも阻止される。
その時の言葉で当然エルメェスに避けられるが、この時「DISC」を彼女が拾ったのを見て返してくれないだろうから死にたくなり、自分の体に電気を通すも電気抵抗で失敗してしまう。

その後保健室で電気コードを体に巻いて食塩水を浴びた状態（電気抵抗を無くすため）で遭遇。
エルメェスは脱ぎたてのパンティーをあげようとしたりと必死で説得するも、例えで言った「楽しい土曜日が待っている」が、彼にとっては「無実の罪で逮捕された最悪の曜日」という地雷だったうえに、これが言葉だけのものだったので余計に追い詰めてしまうことになるが、
次に言った「お前は(自分の自殺願望な部分を)利用されてる」「自分の事しか考えてないのはお前のほうだ」といった言葉は本心からの言葉だったので涙を流す程に感動。


オレは本当ツイてるよォ～あんたのような人に会えるなんて…
最後の最後に……人生の最後にこんなステキな人といっしょに行けるならさみしくないや
ありがとうありがとう～永遠にいっしょになれるなら…オレは本当に幸福だあぁぁぁああああ

さみしくなんかないぞォオオオオ────キャハハハハハハィイイ


と狂った満面の笑みを浮かべて自殺せんとスイッチを押すが、その時ギリギリで頭にシールが貼られて二つに分かれ、
シールが燃えて剥がれて一つに戻った衝撃で気絶しスタンドのDISCも飛び出て戦闘不能に。
その後記憶のDISCを返され蘇生したが、スタンドのDISCは返されなかったのでスタンド能力を失った。


【スタンド】

ハイウェイ・トゥ・ヘル


破壊力-C
スピード-C
射程距離-A
持続力-C
精密動作性-C
成長性-C

ヴィジョンは無数の小さな船のプロペラ。
ただし普段は具現化せず、能力が発動した瞬間具現化する。

能力は本体のサンダー・マックイイーンが道連れにしたいと思った相手を自殺の道連れにすること。
首吊りの場合相手は宙に浮かんで首に本体のはめている物の形に凹んで、溺死の場合は口から水が出て来て顔を覆うなどして強引に相手を本体と同じ死因に引きずり込む。
その際姿勢も同じになる。
道連れにする相手には自殺しようとするとプロペラのついた突起物が体から現れるがこれこそがマックィィーンのスタンドヴィジョンである。
餓死でも引きずり込んでしまうらしいが、マックィィーンの自殺を阻止できればその時点でスタンドの攻撃は停止する。
逆に自殺を再開させてしまうとスタンド攻撃も再び始まる。

ただ他人を自分と一緒に自滅させるだけの使い勝手の悪すぎるスタンドなのだが、本体のマックィィーンが衝動的に何処だろうと勝手に自殺しようとする生粋の危険人物であるためスタンドの危険性・凶悪性が跳ね上がっている。
射程が長いこともあって、相手がマックィィーンから離れるほど彼が次に何をしでかすか分からなくなるため対処が逆に困難となっていく。
おまけにマックィィーン自身には敵を攻撃しようとする害意や悪意が全くないため、攻撃を事前に察知・対処することも非常に難しい。
この何の躊躇い、悪意、敵意も無く死のうとできることこそがホワイトスネイクに真の邪悪と呼ばれる所以である。
そういう意味ではホワイトスネイク以上の邪悪ともいえる。

なお、自殺行動をした瞬間に発動するのではなく、いくらか遅れて発動する。一方で、助かれば即座に解除される。
つまり相手より自分の方が長く自殺行動に晒されるということで、殺しきる前に自身が死んで能力が解除されてしまう危険性が常に付きまとう。
とはいえ、ノトーリアス・B・I・Gのように怨念によって死後も維持されるスタンドもあるのでそれに賭けるにはあまりに無謀であるが、そんなことは読者しか知らないので限界まで追い詰められたらそちらに走ってしまうかもしれない。





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オレは本当に幸福だあぁぁぁあああああ

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最終更新：2024年01月22日 17:21

*1 この事件はこいつの主観でしか語られないのでどこまで鵜呑みにしていいのか疑問である。「じゃあなんで実弾が込められていたんだよ」と言いたくもなるし。

*2 あるいは後述するこいつの本性からして、自分から心証を悪くしてしまった可能性もありそうである。

*3 『真面目系クズ』の定義が曖昧なのでこの表現が相応しいような気がしないでもないが……。そもそもこいつは上記にある通り、コソコソ盗みを働いておきながらそのことに関して罪悪感は抱いておらず、とんでもない自己中メンヘラ被害妄想男なので、やっぱり性悪なクズなだけという気もする。