METAL GEAR 2 SOLID SNAKE

登録日:2011/08/12(金) 20:07:31
更新日:2024/03/19 Tue 18:23:07
所要時間:約 4 分で読めます






METAL GEAR 2
SOLID SNAKE(ソリッド・スネーク)


1990年7月20日発売の、コナミ製MSX2用ゲーム。
METAL GEARの続編。

概要

前作の大ヒットを受けて制作されたメタルギアシリーズの第2作目。
敵兵の視界範囲の拡大、以後おなじみとなるレーダーの実装などシステムなどが改良され、前作と同じく国内外で高い人気を誇る。

次回作のメタルギアソリッドで名前が出てくる「ザンジバーランド事件」を描く。 

ストーリー

1990年代後半、世界は安定化の時代を迎えようとしていた。
冷戦は終わり、米ソ、中ソなどの大国間の雪解けに始まり、各地の地域紛争も和解、緩和に向かい、もはや核兵器の脅威も過去の産物と化していた。

しかし、平和を好まない者たちもいた…

ソ連、中国、中近東に隣接する小国、ザンジバーランドに軍事政権が樹立。
ザンジバーランドは世界各国の廃棄用核兵器貯蔵庫を襲撃、未廃棄であった核兵器を奪い、世界で唯一の核武装を遂げた後、隣国に対して無差別侵攻を開始したのである。
核保有を放棄した世界に再び「核の脅威」が芽を出そうとしていた。
一方、30年は持つといわれた地球の石油資源の枯渇が予想以上に早く訪れ、石油に代わる安全な代替エネルギーが得られないまま世界は深刻なエネルギー危機に直面していた。
そんな中、チェコの生物学者キオ・マルフ博士によって、高純度の石油を精製するという微生物「OILIX」が発明され、それを巡って世界は再び緊張状態に移行。アメリカの学会に出席するためにチェコを離れたマルフ博士は渡米中、ザンジバーランドに拉致されてしまった。

ザンジバーランドは核兵器と「OILIX」によって軍事優位を確保しようとしているのである。
わずか数ミクロンの微生物が世界を動かそうとしている…。

前作の後、隠遁生活を送っていたソリッド・スネークに、再び任務が下った。

OPERATION INTRUDE F014
ザンジバーランドに潜入、拉致されているチェコの生物学者キオ・マルフを奪取せよ

●登場人物

○スネークと協力者たち

前回の事件でFOXHOUNDの名を一躍世界に知らしめたが、現在は除隊している。しかしキャンベルの要請で再び任務につく。

  • ロイ・キャンベル
前回で裏切り者と明らかになったビッグボスに代わる、FOXHOUND総司令官。
スネークを呼び戻し、作戦中は無線でサポートする。
周波数は当初は140.85だが途中で変更する。その周波数は次回作でも採用されたあの方法で伝える。

  • ホーリー・ホワイト
スネークの一月前に潜入していたフリーの女性ジャーナリスト。スネークを無線サポートする。

FOXHOUNDのサバイバル教官。
ピースウォーカーデートミッションでビッグボスとイチャイチャしてたカズヒラ・ミラーその人。
スネークを無線でサポート。彼がいなければ、スネークは硫酸のトラップを越えられなかっただろう。
第四の壁を破ったプレイヤーへの激励はこの頃から健在。

  • ジョージ・ケスラー
世界の様々な傭兵部隊に参加していたが、ザンジバーランド独立戦争にて負傷し、以後は戦争情報屋となる。
スネークを無線で(ry。主にボス戦解説を担当する後のナスターシャやシギントのようなポジション。

  • ヨゼフ・ノルデン(復刻版ではヨハン・ヤコブセン)
マッドナー博士の友人の動物学者。国際動物保護官としても知られる。
ザンジバーランド内に多く生息する動物達の習性を教えてくれる。
大食いでもありわざわざスネークに「ピザを注文した」と報告してくる。

  • ナターシャ・マルコヴァ(復刻版ではグスタヴァ・ヘフナー)
チェコ秘密警察(STB)の諜報部員。マルフ博士を護衛していたところ、彼と共にザンジバーランドへ拉致された。
女性しか入れないあの場所でスネークと対面した。
元プロフィギュアスケート選手で、1988年のカルガリーオリンピックにて西側の男と恋に落ちるが、
当時冷戦真っ最中であったため亡命が叶わなかったらしいが…?

  • キオ・マルフ
チェコの生物学者で、革新的な微生物「OILIX」を発見、改良していた。
また、ゲームマニアである。
チェコ語とスロバキア語しか話せない。

  • ペトロヴィッチ・マッドナー(復刻版ではドラゴ・ペトロヴィッチ・マッドナー)
前作で捕らわれていたメタルギアの開発者。
マルフ博士の親友であるが、英語とロシア語しか話せないので会話は出来ない。
娘のエレンがスネークのファンになって結婚しないでいるらしい。


○ザンジバーランドの傭兵達

  • ブラック・カラー(復刻版ではブラック・ニンジャ)
NASAの極秘プロジェクト「対地球外環境特殊部隊」出身の忍者。
とある実験によって生まれた兵士で、特殊なアーマーと人体改造で超人的な身体能力を備えている。
その正体は前作でスネークをサポートし、途中で死亡したと思われていたカイル・シュナイダー。

元オリンピックの短距離走選手。
ハァ‥ハァ‥速いだろう?

  • ウルトラボックス(復刻版ではフォー・ホースメン)
元SAS、GSG-9、UDT出身者で構成された密室専門の4人組暗殺部隊。
エレベーター内でスネークを強襲する。

  • レッド・ブラスター
スペツナズ出身の暗殺者。
ブービートラップとグレネードを使用する

  • プレデター(復刻版ではジャングル・イーブル)
レックス・コマンド出身のハンター。
ジャングルでのアンブッシュの天才で、たった一人で二つの中隊を壊滅させたと言われる。

  • ナイトサイト(復刻版では、ナイト・フライト)
伝説のゲリラ部隊"ウィスパーズ"の生き残り。
最新のカモフラージュスーツと全く発砲音の発生しない"ウェイ・ション・ショウ・チャン"という銃を使用し、
高レベルのステルスを実現している。


以下ネタバレ











  • メタルギア改D
ザンジバーランドで開発されたメタルギア。
学会から追放されたマッドナーがビッグボスと協力したことによって開発された。
起動すらしていなかった前作のTX-55メタルギアとは違い、機銃やミサイルで攻撃してくる。
しかし相変わらず脚部が弱点。

アウターヘブン蜂起の後、行方をくらましていたFOXHOUND隊員。
本作ではビッグボスと協力しザンジバーランド騒乱に携わっていた。
作中ではメタルギア改Dでナターシャ(グスタヴァ)を殺害したり、ファンの一人を名乗ってスネークを誘き寄せていた。
終盤でスネーク相手にもメタルギアで戦いを挑むが敗北。
メタルギア戦で装備が燃え尽き、丸腰となったスネークと地雷原で殴り合いの決闘を挑んだ。
ナターシャ(グスタヴァ)の恋人でもあり、意識を失う直前にそのことに気が付いた。
しかしMGS以降その事には触れられない。何故だ。

ザンジバーランドの総司令官。
ザンジバーランドを築いたのは、かつてスネークがアウターヘブンで倒したはずのビッグボスだった。
ビッグボスはスネークに敗れた後、性的絶頂義体化(いわゆるサイボーグ化)して延命していたのだ。*1
ザンジバーランド騒乱を引き起こした理由は、自分のような戦場でしか生きられない者の為に戦争を起こし続ける為であるという。
スネークに対し、「おまえたち(傭兵)の欲求を唯一、満たしてくれるものは権力でも金でも、SEXでもない。ただひとつ・・・WAR【戦争】だ!」と豪語する。
また戦災孤児たちを引き取り、兵士として育て上げ、次の戦場に送り込み新たな戦災孤児を生む…という工程で戦争を繰り返し続けようと計画している。
そのためザンジバーランド内には多数の子供がうろついており、ビッグボスは「片目のおじちゃん」と呼ばれている。

全ての装備を失ったスネークの前に現れるが、百円ライターとラッカースプレーを組み合わせた即席の火炎放射機に倒されたのだった。
ちなみに、この即席火炎放射器の方法だが、現実では結論的には威力や火力が劣るため武器として使うには全く意味が無い。寧ろ自身に引火して大火傷する可能性もあるので、このアニオタWikiを見ているよい子は真似してはいけない。

余談

  • グレイ・フォックス関係で語られることの多い本作だが、ザンジバーランドの名前自体は何故か後々あまりスポットを当てられない。続編でビッグボスの息子達がこぞって再興を目論むのもアウターヘブンである。もっとも、アウターヘブンは「天国の外側」という概念なのに対して、ザンジバーランドは一地名でしかないので当然ともいえるが。
  • 本作から無線通信画面ではスネークと通信相手の顔グラフィックが表示されるようになったが、そのグラフィックは今と違って写実的…というか実在の俳優がモデルになっている。例を挙げるとスネークはシルベスター・スタローン、ビッグ・ボスはショーン・コネリーといったところ。移植版では肖像権の配慮のためか、新川洋司のイラスト準拠のドット絵に変更されている。
  • 本作には劇中にも登場したメタルギア改Dの他にメタルギアG(量産型メタルギア・グスタフ)が登場する予定だったが、データ容量の関係で没になってしまった。設定上は改D同様マッドナー博士が開発した局地戦での歩兵支援用重歩行戦車で、改Dから軽量化のため核モジュールを取り外し、代わりにセンサー類を強化している。先述通り没になった機体だがコンセプトである「メタルギアによる歩兵支援」は、後に月光で実現することとなる。





スネーク「こちらスネーク…潜入ポイントに到着」

キャンベル「スネーク…相変わらず、時間通りだな。よし…『OPERATION INTRUDE F014』開始。もう一度確認する。君の任務はアニオタwikiに潜入、荒らされている項目を追記・修正すること」



BEFORE:METAL GEAR

METAL GEAR SAGA CONTINUES―GENE(遺伝子)
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最終更新:2024年03月19日 18:23

*1 サイバネティックオーガズム(機械制御を用いた性的絶頂)により復活したと作中で言われており、おそらくサイバネティックオーガニズム(生体組織の機械制御化)の誤字だろうと思われており、2024年になってようやく配信版の表記がアップデートでそう修正された。