エツィオ・アウディトーレ・ダ・フィレンツェ

登録日:2010/05/26(水) 23:49:41
更新日:2024/02/18 Sun 03:53:17
所要時間:約 10 分で読めます






「眠れ、安らかに」



エツィオ・アウディトーレ・ダ・フィレンツェ(CV.関智一)はステルスアクションゲーム、ASSASSIN'SCREEDシリーズの登場人物。
ルネサンス期のイタリアで活躍し、彼が主役を務めるBROTHERHOODREVERATIONSはエツィオ三部作と銘打たれている。

もう一人の主役であるデズモンド・マイルズは、アニムスと言う先祖の記憶を巡る機械で彼の青年期から壮年期までの記憶を追体験し、彼のアサシンとしての技術を獲得していくことになる。

アサシンとしての技術は高く、仲間たちの協力もあって様々な敵を暗殺していくことになる。
アルタイルと違い泳ぐことが可能。多分重量とかそういうアレ。
共通点はあらゆる武器が扱えること。場所が場所で、時代が時代なのでアルタイルより使える数は上かもしれない。
ちなみにで鎧を着た兵士を倒せる。その姿は街の清掃人である(通称:必殺仕事人

アルタイルは伝説のアサシンと呼ばれているが、彼は最強のアサシンと呼ばれている。
最も彼を「最強のアサシン」たらしめるアサシンとしての技術・武装は「エデンの果実」の力を得たアルタイルが開発し遺した物が殆どであり、またその活躍はマリオを始めとする多くの仲間の協力があってこそ成し遂げられた事な為、一概にアルタイルと比べ強い・弱いとは言えない。

プレイヤー次第ではあるが、その戦闘力は武装した正規の軍隊を一人で相手取り、数十人以上をまとめて倒してしまうほどである。


性格は前作のアルタイルとはまるで逆で、社交的。
イケメンで友人もたくさんいて彼女もいて、しかも親父が銀行やってて金持ちで貴族、また可愛くない可愛い妹の為に浮気した男を殴る、病弱で動けない弟のために屋根の上の羽根を取って回るなど良い兄という正にリア充だった。
またイタリア人の例に漏れず、プレイボーイ。彼女を夜這いしたり、競馬女と関係を持ったり、娼婦をはべらかせたりヤりたい放題である。

青年期にヤンチャしたために口元に傷があり、デズモンドにも同様の傷がある。


※以下ネタバレ





  • ASSASSIN'S CREED2-
エツィオが生まれたその時から40歳までの物語。
17歳の時にテンプル騎士団の陰謀により、父、兄、弟が処刑される。これは父ジョバンニがアサシンである為。妹と母と共に故郷フィレンツェを離れ、叔父マリオの元に転がり込むことになる。
余談だが、アウディトーレ家の祖先の男もアサシンの血族であるがために妻をレイプされた挙句殺されている

マリオにアサシンとして鍛えられ、父がアサシンであったことや、アサシンとテンプル騎士団の長年に渡る戦いを聞き、ヴィエリ・デ・パッツィ暗殺を機にテンプル騎士団への復讐を決意する。その後テンプル騎士団の重要人物を次々と暗殺して行くことになる。
未熟な面も多く当初は圧政を働く暗殺対象に「もっと苦しませて殺してやりたかった」と憤る(アサシンはどんな悪人でも「安らかに死なせる」ことが掟である)ほか、長年の復讐相手と対面した時は感情を殺しきれない一面も見せる。
一方でアサシンを続けるにつれ目覚ましい成長を見せ、様々な経験と苦難が後に彼を「最強」を言わしめるまでの基礎となっていく。

+ 以下更なるネタバレ
テンプル騎士団の狙いがエデンの果実を鍵とした宝物庫だと判明すると、テンプル騎士団でローマ教皇のロドリゴ・ボルジアの暗殺を企てる。

無事ロドリゴ・ボルジアを打倒(殺してはいない)し、宝物庫にはいるとミネルバと言う人物と出会う。

が、ミネルバはエツィオに対して

「お前に話してない。黙ってろ」

と言われてしまう。エツィオ涙目。

ミネルバは事の真相をエツィオの人生を追体験しているデズモンドに伝え、姿を消す。

「待ってください!まだ伺いたいことが」→ミネルバ消える→エツィオ涙目

今までしてきたことが、自分にではなく遥か先の子孫に持ってかれる不遇にあう。




  • ASSASSIN'S CREED BROTHERHOOD-
エツィオ40歳から47歳までの物語。
2のラストから物語は始まる。ロドリゴを倒したエツィオはマリオと共に拠点のモンテリジョーニに戻り束の間の平和を満喫するが、その平和はロドリゴの息子チェーザレの襲撃によって終わりを迎える。マリオは殺され自身も重傷を負ってしまう。またしても身内を殺されたことによる復讐と、ボルジア家が支配するローマを解放するため、エツィオはアサシンギルドを立ち上げ再び戦いに身を投じる。

アニムスの流入現象の副作用により、デズモンドの幻覚として現代にも残像として現れている。それが助けにもなってたりする

おそらくエツィオの身体能力、体力、技術が最も調和していた最盛期であり、アサシンブレードや剣によって鮮やかで流麗な身のこなしから放たれる攻撃は、あらゆる敵を切り伏せた。
次作のリベレーションでは流石に体力の衰えが見え、技も敵を確殺できるエグいものを使用しているため対比が際立っている。



+ ※以下ネタバレ
ローマに着いたエツィオは、宿敵チェーザレ・ボルジアに対抗するために暗殺教団を復活させ、更に力をつけるために旧友バルトロメオの率いる傭兵団、街の裏社会を仕切る盗賊ギルド、貴族らもよく利用することから、街の情報を集めやすい高級娼館『薔薇の園』、再開した親友レオナルド・ダ・ヴィンチを次々と味方につけていく。
途中、チェーザレのスパイの容疑が同じアサシンであるマキャベリに対してかけられるというアクシデントに見舞われたが、お互いを疑心暗鬼に陥らせて内部から崩壊させようという真のスパイの存在が明らかになったことで、その危険は回避された。
チェーザレによって奪われたエデンの果実『リンゴ』がヴァチカン大聖堂に隠されているという情報を手に入れたエツィオは、辛くもこれを奪取することに成功。
その力を使ってローマをボルジア家の暴政から救い、ついにチェーザレを失脚させることに成功した。
数年後、野心を諦めきれないチェーザレは、収監されていたモタ城を脱走し、往生際悪くスペインにて一部隊を率いて戦場に立っていた。
彼の大きすぎる野心は生きている限り戦乱を呼び起こす……
エツィオはチェーザレを追いかけ、決闘の末についに追い詰め、とどめを刺すことに成功する。
すべてが終わった後、エツィオはリンゴを再び誰の手にも渡らぬよう、コロッセオの地下深くにある遺跡にと封印したのであった。
半世紀近くに渡ったボルジア家との因縁は、こうしてようやく決着がついたのであった。





  • ASSASSIN'S CREED REVERATIONS-
エツィオ52歳から54歳までの物語。
BROTHERHOODの数年後から物語は始まる。
宿敵ボルジア家を打ち倒し、イタリアに平和をもたらしたエツィオは、人生の目的であった復讐を成し遂げた後、『今の自分は何ができ、これから何を成すべきなのか』を自問自答するようになる。復讐のみに生きてきた今の彼にはその問いに答えるすべはなかった。
そんな時、父が若いころに探し求めていた偉大なる伝説のアサシン、アルタイルの残した書物庫の存在を知る。
そこには彼の偉大なる叡智が隠されているのだという。
伝説と謳われた彼の叡智に触れれば、自分の答えも見つかるかもしれない……
エツィオはそんな思いから、一人マシャフ、そしてコンスタンティノープルへと向かうのであった。

+ ※以下ネタバレ
マシャフの書物庫への扉は固く閉ざされていた。
鍵は複数存在し、アルタイルがマシャフに寄ったマルコ・ポーロに託した後に、彼がコンスタンティノープルの各所に隠していた。
鍵は見たことがない黒い円盤状の物体であり、それに触れることでエツィオはアルタイルの生涯を断片的ながら追体験するという不思議な体験をする。書物庫の鍵もまた、おそらくアルタイルが作ったエデンの果実の一つだったのだ。
鍵を求めてコンスタンティノープルへと向かうが、そこでオスマン帝国の王位継承権争い、そしてその背後に存在するビザンチン帝国の残党とテンプル騎士団の陰謀に巻き込まれてしまう。そんな中、エツィオはソフィアという女性と出会い、彼女に一目惚れすることになる。
自身のアサシンという立場からなかなか彼女にそのことを打ち明けられなかったが、彼女が陰謀に巻き込まれたことで半ば強制的に自身の正体を明かすことになる。
その後彼女はエツィオを受け入れ、二人は生涯の伴侶となる。
陰謀に決着をつけ、再びマシャフの書物庫へとたどり着いたエツィオ。
鍵を使い、書物庫の扉を開け、中へと進むと、そこには存在するはずの本など一冊もなかった。
中央には椅子が一つだけ置いてあり、近づいてみれば、そこには白かったであろう朽ち果てたローブを纏った白骨死体が鎮座していた。
その遺体に遺されていた記憶の円盤を手にし、エツィオは理解する。
そこに鎮座する彼こそが自分の追ってきたアルタイル本人であることを。
そして彼はここにあるものを守るためにこの場に最期までとどまっていたのだと。

奥に行き、仕掛けを作動させると、そこから現れたのはコロッセオに封印したものとは別の『リンゴ』であった。
書物庫は表向きであり、その真の目的は悪しき者達から『リンゴ』を隠し通すための保管庫であったのである。
『リンゴ』を目の当たりにしたエツィオは、「もう自分はこれには関わらない」と、それを手にすることはしなかった。

その時、リンゴが光りだし、それによって彼の生まれながらの使命が明らかにされる。
彼の人生は遠い未来の子孫に自分の生き様、技術、知識、そしてかつて来たりし者のメッセージを伝えるための預言者の役割であったということを。
出会うことがないであろう未来の子孫へと自分のメッセージを伝え終えたエツィオは、自身の使命が全て終わったことを悟り、リンゴとアサシンブレードをその場に置き、静かに去っていったのだった。




  • ASSASSIN'S CREED EMBERS-
エツィオ62歳から最期の時までの物語。
アサシンを引退して数年後、エツィオはフィレンツェの郊外に農場を作り、妻ソフィアと子供二人に囲まれて平穏な暮らしを送っていた。
この頃エツィオは病に冒されていたが、家族に心配をかけまいと気丈に振舞っていた。
そんな時、東方の国からユン・シャオという少女がエツィオを訪ねてくる。
自分の国は皇帝の堕落によって民衆が苦しんでおり、彼らを救いたいと思いエツィオにアサシンとしての手ほどきを受けにはるばる訪ねてきたという。
エツィオはもう自分はアサシンとは無関係だとその頼みを一度は断ったが、自身の過去からは逃げられないと悟り、彼女にアサシンの信条について教えていく。
数日後の夜、エツィオの家に彼女についてきた刺客が現れたが、エツィオは病に苦しみながらも刺客たちを往年の技を駆使して次々と倒す。
その後、使命を果たしに東へと帰るユン・シャオへと餞別として小さい箱を送る。『万策尽きたら開けるように』と言われ、開けずにそのまま二人は別れた。後にこの箱は 『先駆者の箱』 と呼ばれるエデンの果実の一種であることがASSASSIN'S CREED CHRONICLESで判明する。
それからしばらく経ち、エツィオは自身の回顧録をしたためた後、家族と久しぶりにフィレンツェの市場に買い物に出かける。
疲れたのか、ベンチに腰掛けながら、自身の家族を遠巻きに眺め、そして街の人々の楽しげな様子を見て、満足そうな笑顔を浮かべる。
そんな時、一人の若者が隣に腰掛け「フィレンツェなんてつまらない、もっとヴェネツィアとかの大都会に行きたい」とつぶやいてるのを聞いて彼は言う。
「いや、フィレンツェもいいものだ。今になって分かる。ここがいいんだ」
その時、彼の容態が急変する。ついに『その時』がやってきたのだ。
家族や周囲の人々に看取られながら彼は静かに息を引き取った。享年62歳。

以下はエツィオが死の直前、妻ソフィアに宛てた手紙である。

若い頃の私には、自由があった。だが気づかなかった。
時間もあったが、無駄にしてしまった。
愛されてもいたが、無頓着だった。

これらを理解するのに、私は長い年月を要した。
だが、人生の黄昏を迎え、私は至福に包まれている。

愛、自由、時間…かつて無価値に思えていたもの、それこそが私の原動力だったのだ。
特に愛。
愛こそ宝だ。

愛しきもの…
妻、子供たち、そして兄弟、姉妹。
私たちを育み、常に疑問を投げかけてくる広大にして素晴らしき世界。

そして我が妻ソフィア。

その全てに、永久の愛を。

エツィオ・アウディトーレ

復讐と使命に人生の殆どを捧げ続けた男は、その人生の黄昏時にようやく人としての幸福を手にしたのであった。

眠れ、安らかに。

余談だが彼が持つ、断片を元にダヴィンチが作成した数々のアサシンの武器は、その時代の技術では作ることの出来ない代物ばかりである。
これは前作の主人公アルタイルがエデンの果実を使い未来の技術を獲得したことから生まれた武器であるから。

また、彼から箱を受け継いだユン・シャオは、エツィオ最後の弟子にして中国最後のアサシンとして皇帝、そしてテンプル騎士団たちとの戦いに繰り出す。
彼女が開発したロープダートは、のちの時代のアサシンたちにも受け継がれていくことになる。


エツィオが使用したもの

  • アサシンブレード
父ジョバンニが使用していたアサシンブレード。
彼が兄と弟とともに処刑されてしまってからは形見となった。
親友レオナルド・ダ・ヴィンチによって様々な改良が加えられ機能や装備が増えている。
彼によってブレードが複製されてからはダブルブレードとして両腕に装着した。
リベレーション冒頭にて多数の敵と戦闘していた際に攻撃を受け流しそこねて左腕のブレードが折れてしまう。これによって父の形見を失ってしまうことになったが、復讐はすでに果たしていたためかそれほど頓着しなかった。
フックブレードを入手してからは右腕のブレードを左腕に移し、フックブレードを右腕に装着する。

  • ピストル
アルタイルのオーバーテクノロジーとレオナルドの卓越した技術が融合したオーパーツ。
左腕のブレードに併設されサイズも同程度と当時の銃器としては有り得ないサイズのもの。
それでありながら中距離の敵を狙い、鎧を貫通する威力があるなど性能もとんでもない代物。
撃発や装填方式など機構は不明だがムービーシーンで発砲後にボルトアクションのような操作を行ったため後装式の可能性がある。




真実はなく、許されぬ追記・修正もまたない。

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最終更新:2024年02月18日 03:53