アンプ(ギター)

登録日 :2012/03/21(水) 17:33:54
更新日 : 2016/11/27 Sun 16:58:00
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アンプとは入力された電気信号を増幅(Amplify)し出力する機器。
ここでは、エレキギター用アンプについて説明する。

ギター用アンプの場合、エレキギターを繋いで音を出す機器を指す。エレキギターはアンプがあって初めて楽器として完成するのである。

ギター用アンプの特徴として、 音を歪ませる ことができる。
iPodやパソコンで音楽を聴いている時、音量を上げすぎて音が割れたり歪んだりした、という経験のある人はいるだろうか。
この現象をわざと起こして、音を歪ませるのである。
ギターのギュイーンとした音はこうして歪ませることでできるのである。

※機種によっては歪ませられないので注意

歪ませ具合で音色の呼び名が変わり、
全く歪ませない音を クリーントーン
少し歪ませた音を クランチ
そこそこ歪ませた音を オーバードライブ
深く歪ませた音を ディストーションorハイゲイン
と呼ぶ。

内部はプリアンプとパワーアンプに別れている。大まかに言うとプリアンプで音色を作り、パワーアンプで大きな音にした後、スピーカーで音を出す。

また、プリアンプにはリバーブなどのエフェクターが付いていることが多い。

通常エレキギターの録音はアンプの前にマイクを立てて行う。
アンプシミュレーターで代用も可能。


■アンプの操作■
ツマミの多さに定評があるアンプ。大体のアンプに共通する操作部を解説する。

  • VOLUME、OUTPUT
音量を調整する。電源を切る時には必ず0にすること。
  • GAIN
歪み具合を調整。歪ませたければGAINを上げ、クリーンにしたければ低めにする。ただし0にすると音が出ない。こちらも電源を切る時は0にする。

以下のツマミはまとめて「イコライザー」と呼ばれる。
  • HIGH、PRESENCE、TREMBLE
上げるとキンキンした音に、下げるとモコモコした音になる。
  • MID
上げると迫力のある音に、下げるとすっきりとした音になる。
  • LOW、BASS
上げると低音の効いたズンズンな音に、下げると軽い音になる。

  • フットスイッチ
最近は複数のアンプが一つになったものも少なくない。
それぞれのアンプにはチャンネルが割り当てられており、チャンネルの切替えをフットスイッチで行う。


■アンプの分類■

☆スタック、コンボ
ヘッドと呼ばれるプリアンプ&パワーアンプ部と、キャビネットと呼ばれるスピーカー部が別れているのがスタック型で、一体化しているのがコンボ。

☆真空管、トランジスタ
音の増幅や整流に真空管(チューブ)が使われているか、トランジスタ(ソリッドステート)が使われるかの違い。
一般に真空管の方が倍音多めの暖かい音が出て、トランジスタはクリアな音が出ると言われる。

☆ワット数(ワッテージ)
ワット数が大きい程音が大きくなる。
30Wくらいあればライブで充分使える。
15Wくらいまでは自宅練習やギグ(小さなスタジオでのセッション)用。
…まあ大抵自宅練習じゃ2Wでもロクに鳴らせないけど。

☆スピーカーの大きさと数
直径12インチか10インチのスピーカーがよく使われる。
(1in=2.54cm)
よくあるスタックアンプのキャビネットは直径12インチのスピーカーを4つ並べてある(この場合 12インチ4発 と表現する)。
AC30等の小さめなコンボアンプは大体12インチか10インチ以下が1発。
JC-120等の横長のアンプは12インチ2発が多い。

■代表的なアンプ■
赤字 は真空管、 青字 はトランジスタ、黒字は分類不能。

  • JCM800

Marshall社製。大抵のスタジオにはコレかJCM2000が置いてある。
歪み系アンプのスタンダードで、大体のジャンルの歪みはコレで十分。けいおん!一期4話「合宿!」で兄弟機種のJCM900が登場。

  • JC-120 JAZZ CHORUS
ローランド社製。通称ジャズコ。こちらも殆どのスタジオにある。
コーラスをかけたクリーントーンが綺麗。

  • AC30
VOX社製。家具のような見た目が特徴。
THE BEATLESの使用で有名で、ブリティッシュサウンドと言われる。
あまり深くは歪まない。
あのGod knows..のレコーディングにも使われた。

  • Dual Rectifier
Mesa/Boogie社製。アンプの歪みとしては規格外の超ハイゲインサウンドで、メタラー御用達。

  • TRIAMP
Hughes&Kettner製。青く光る高級感溢れる見た目で、お値段も高め。
あまり自己主張はしない音で、バンドサウンドに混ざり易い。
各種設定やチャンネル切替はMIDIコンで制御でき、便利。

  • Twin Reverb
FENDER社製。全く歪まないクリーンアンプ。極めてふつくしいリバーブが魅力。

↓自宅練習用にお勧めのアンプ

  • VTシリーズ
VOX社製。様々なアンプを模した音を出せる「モデリングアンプ」の一つ。
VTは「Valvetronix」の略で、プリアンプにのみ真空管を使いフルチューブアンプの音を再現する技術。
30Wのもので一万円程度とお手頃。

  • spiderシリーズ
アンシミュ本家のLINE6社製のモデリングアンプ。VTよりは割高。
画像は上位機種「Spider Valve」で、オールチューブのモデリングアンプである。

  • CUBEシリーズ
Roland社製の軽さと電池駆動に定評のあるモデリングアンプ。2Wから80Wまで揃う。
汎用アンプの「Street」はストリートミュージシャン用のド定番で、駅や街中で一度は見たことがあるはず。

  • BLACK STAR HT-1,5
小型チューブアンプでは最近人気の★。
スピーカーが大きめなので低出力の割に音に迫力がある。

  • Valve Junior
2006年あたりに2chを初めネットで騒がれたEpiphon製の5Wのチューブアンプ。
諭吉一枚と少しで本格的なチューブサウンドが得られると話題になり、昨今の小型チューブアンプブームの火付け役となった。
現在は輸入代理店がないため、店頭で買うことは不可能。

  • Champion 600
FENDER製の小さな5Wチューブアンプ。
ツマミがボリュームのみという男らしすぎる仕様なので、色々な音色を使いたい人には向かない。

  • MGシリーズ
Marshall社製。平沢唯ちゃんが自宅練習で使っているモデル。JCMシリーズとは大分音が違うので注意。

  • amPlug
VOX社製の小さなヘッドフォンアンプ。アンプとアンプラグドを掛けたネーミング。
ギターのジャックに直接刺し、ヘッドフォンで聴く仕様で、そのお手軽感からヒット。
けいおん!とのコラボで各キャラのモデルが何度か発売されており、最新版は平沢唯、秋山澪中野梓の三種で、
それぞれの持ち楽器(レスポール、ジャズベース、ムスタング)向けにチューンされている。

画像は初期の唯ちゃんモデル。


余談だが、冒頭で述べた通り、本来アンプは電気信号を増幅する機器のみ指すので、「アンプ付きスピーカー」と表記するのが正しい。
が、ギター用のものは何故かスピーカーを含めて「アンプ」と呼ぶ。


追記、修正は各ツマミを0にしてからお願いします。

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