黒沢太

登録日 :2011/09/08(木) 17:51:16
更新日 : 2016/11/29 Tue 21:09:07
所要時間 :約 6 分で読めます





違うんだよ!

俺のブラックセイバーは!!


黒沢(くろさわ)(ふとし)は、漫画とアニメ『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』に登場するキャラクターである。

初登場はスーパーグレートジャパンカップ・ウィンターレース決勝戦。
烈・豪を上回る、地区予選全体での最速タイムを叩き出しての出場であり、
更に土屋博士から貰った第三のセイバーである 「ブラックセイバー」 を披露して烈、豪の二人を大いに驚かせた。

「おれのブラックは可変ウイングに、ビッグガイドローラー!!」
「速さとコーナリング、両方を揃えた完璧セイバーだぜ!!このおれがセイバーを持つにふさわしいことを、今日証明してやる!!」

マシンの改造技術は後の登場キャラも含めて作中でも群を抜いており、豪にはカーブで、烈にはストレートでそれぞれ差を付けるなど
ブラックセイバーをストレートとコーナリング性能を高い次元で両立させた改造に成功している。

この時に烈、豪の二人に後塵を拝ませながら彼が言った
「違うんだよ!俺のブラックセイバーは!!」は彼の象徴的なセリフでもある。

その改造技術は作中でも度々絶賛されており、
レインタイヤを自作している場面を烈とこひろまことに目撃され、
「ここまで細かい作業は黒沢君にしかできない」
「僕にはとても真似できない」などと絶賛されている。


ちなみにその絶賛した両氏の改造技術がお粗末な物ならまだしも、
烈は大神研究所の設備を利用したとはいえ独力でハリケーンソニックを完成させ、
こひろまことはレース序盤で大破したマシンをそのレース中に完璧に復活させる程の改造テクニックの持ち主である。
その両者が上記のように絶賛するのである。
黒沢がいかに高い改造テクニックを持っているかお分かりいただけただろうか。

だがしかし、彼はその高い改造技術を純粋なスピードアップのみならず、
相手のマシンを破壊して勝利を得るためのバトルレースの為にも使用していた。
それが仇となり、ウィンターレース、スプリングレース共に自滅に近い形でリタイアしている。
なお、マシンへの愛情は本物のようで、他人のマシンは平気で壊すくせに、自分のマシンがクラッシュすると、途端に泣き顔になる。

烈からは「その技術をもっと別のことに使えばいいのに」と言われていた。


原作ではスプリングレースでのリタイヤを最後に姿を消し、アニメでもスプリングレース後に行われた、
土屋博士がマシンを託した子供達によるレースも彼一人だけが「父親の都合でアメリカに引っ越した」ために欠場している。
そして、視聴者の誰もが「原作通りだな」と思い、彼の存在を忘れた。




だが


彼は帰ってきた。


ビークスパイダーを駆る沖田カイが公園でミニ四駆を走らせている子供達を襲い、
次々とマシンを破壊し、「辻斬りレーサー」と呼ばれ恐れられている最中に帰国。

豪と再会したレースでも相変わらずのバトルレースを見せていたため、辻斬りレーサーの正体は黒沢だと豪や藤吉に誤解される。

だが実際は彼は辻斬りレーサーを追っている立場であった。
その為、勝手に誤解した豪や藤吉に怒りを剥き出しにしてレースを挑む。
完全に自業自得ですよ黒沢さん。

だがそのレースの最中に、遂に辻斬りレーサーの沖田カイと遭遇。
そのボディ形状を利用した空気の刃の切れ味に衝撃を覚え、彼は更にブラックセイバーをバトルレース用に改造していく。


そして沖田カイ、烈、豪との再戦を迎えるが、彼は気づいてしまった。
ただマシンを破壊することしか頭に無い沖田カイ、どんなにボロボロになっても諦めずに走り続ける烈、豪。
そして破壊することしか考えていない沖田カイのビークスパイダーとバトルレース用に改修を施した自らのブラックセイバーGXの姿がダブり、


沖田カイ「ムダです! 走るしか能のないマシンなど、ビークスパイダーの敵ではありません!」

豪「うるせー! ぶっちぎってやるぜ!!」

烈「レースは走るものさ! ゴールを目指して! ぼく達のマシンは、そのためにあるんだ!!」


この一言で、彼は目覚めた。

彼は、Vセイバーを背後から襲うビークスパイダーを蹴散らし、吼えた。



「違うんだよ!
俺のブラックセイバーは!!」


同じセリフだが、彼は既に変わっていた。
ただひたむきにゴールを目指して突っ走るミニ四レーサーに彼は成長した。


その後は烈や豪、藤吉達と友情が芽生え、大神が開催したレースではブロッケンGのアタックに見事耐え切り
3位を獲得、全国大会ともいえるスーパーグレートジャパンカップへの切符を手に入れる。

そしてSGJCでは、豪雪によって最悪のコースコンディションとなった2日目のレースにて見事に雪のコースに順応したセッティングを見せ、
サイクロンマグナムやハリケーンソニック、レイスティンガーなどの最新マシン群を雪の路面に徹底的に対応させたセッティングのみでぶっちぎり、
フロントモーターで圧倒的なアドバンテージを得ていたブロッケンG・スピンコブラと最後の最後まで激しい接戦を繰り広げ、3位に輝いた。

続く3日目のレースでも、ブロッケンGによってマシンを破壊されリタイアを余儀なくされているものの、
周回遅れになってしまったJ・まこと・二郎丸・豪と違い、レース中盤までトップ集団に食い込む走りを見せている。
(もっとも1日目では他のマシンに全くついていけず、二郎丸とともに最下位争いをしていたのだが)

ここまで読んでお気づきの方もいるだろう。
そう、彼は登場から最後まで「ブラックセイバー」1台で戦い抜いたのである。

どう見ても再起不能なまでに粉々になっても、幾らサイクロンマグナムといったニューマシンの速さを目の当りにしても、
彼は最後までブラックセイバーを信じ抜き、ブラックセイバーとともに戦い抜いたのである。

そして最新テクノロジーや新シャーシなどをふんだんに投入したニューマシンとも見事最後まで対等に渡り合ったのである。

ここまで一途に一台のマシンに愛を注ぎ続け、
そして性能差を跳ね返して好成績を残した男はレツゴー史上、
いやコロコロのホビーアニメ史上類を見ないであろう。


そしてWGP編では(なぜか)TRFビクトリーズに選ばれなかったものの、
デモレースでアストロレンジャーズに負け、本選では2軍のアイゼンヴォルフに辛勝、
そしてCCPシルバーフォックスには無様な敗北を喫したビクトリーズにこひろまことと共に活を入れ、チームを結束させた。
この時の彼の一言が無ければ、チームが一つになることも無かったかもしれない。

ドイツやアフリカチームに2軍や控えの選手がいたり、また二郎丸が実際に控え選手として出場したりと、
WGPには代理選手というシステムはあったようだが、それでも黒沢に出番は与えられなかった。
だからなぜこいつをメンバーに選出しなかった、鉄心先生……

またそれに前後して開催された2年目のGJCではウィンターレース、スプリングレースにも出場。
ウィンターレースでは後のビクトリーズとなる5人に全く歯が立っていなかったようだがサマーレースでは奮戦。
豪(慢心中)・まこと・二郎丸・ジュンと接戦を繰り広げ、終盤までトップ集団をリード、
まことに1位を攫われるものの2位入賞し、増長していた豪にその実力を思い知らせている。

その後もちょくちょく観客として登場。
謹慎後は内部崩壊により4人となったロッソストラーダの姿を見て「違うんだよお前らとは、ってか?」
と言っていたあたり、「違うんだよ」は彼の口癖である可能性が非常に高い。

ちなみに中の人はWGP編では中国のエースとして出場していた。
違うアルよ! 僕のシャイニングスコーピオンは!!


そして彼を語る上で重要な要素が、通常「ブラックセイバー軍団」である。

原作でもアニメでも登場は同じで、黒沢がバトルレースによって他のマシンを蹴散らすために
自らの部下達に複製したブラックセイバーを渡し、恐怖のブラックセイバー軍団として他のマシンを粉々にしていた。


だが彼らの黒沢に対する忠誠心は本物で、黒沢がバトルレースをしていても、
バトルレースを否定してからも何も変わらず黒沢を慕っている。

黒沢がブロッケンGに対抗するために自らのブラックセイバーの防御力を上げ、代償としてマシン重量が増加したために上位入賞は困難だと判断し、
黒沢軍団にその旨を伝え、「お前達は俺に構わず自分達のレースをしろ」と伝えても 「黒沢君こそ、俺達に構わず自分のレースをしてくれ」 と返している。

そして、ビッグチャレンジレースで似たような「プロトセイバー軍団」に襲われたジュンとチイコを助けるために彼らは体を張り、
半ば相打ちのような形でプロトセイバー軍団3台を道連れにリタイアした。

リーダーと共に原作から大きなイメージアップをした瞬間である。


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