登録日:2010/08/24(火) 00:43:18
更新日:2023/10/14 Sat 10:10:29
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「復活」「覚醒」…そして「融合」
企画・制作
インティ・クリエイツ
監修・発売元
カプコン
『
ロックマンゼロ』シリーズの3作目。
ゲームボーイアドバンス専用ソフトとして発売された横スクロールアクションゲーム。
◆あらすじ
ネオ・アルカディアの最深部に封印されていたダークエルフを体に取り込み、究極の力を手に入れた
エルピス。
しかし、結局はその力を制御できず、ゼロによって倒された。
ダークエルフの悪夢も去り、ネオ・アルカディアからの攻撃も沈静化してきたある日、レジスタンスのもとに巨大な宇宙船が雪原に落ちたという情報が入る。
その現場にダークエルフと同一の強力なエネルギー反応があると知ったシエルは、ゼロとレジスタンスの仲間と共に調査に向かった。
前2作の反省点が特に生かされ、システムが大幅に改良されている。
いろんな手段で手に入るデータアーカイブ。
レジスタンスベースに持ち帰り、セルヴォに解析してもらう事で中身を閲覧できる。一部のディスクはリザルト画面でも解析可能。
ゲーム内で敵の名前や解説を見れる地味に便利なシステム。
まず入手経路としては、敵や専用のボックスからではなく、シークレットディスクを解析して入手する方法に変更された。
厳密には「敵がドロップするエルフ入りシークレットディスク」も数種類存在するが、全て中ボスなどの固定敵から入手可能。
そして使用にあたり、あらかじめ別の場所から連れて行く手間が無くなり、任意のタイミングでメニューを開いて使用可能になった。
更に、使っても死亡せず減点もされない「サテライト」と、従来通り使いきり減点型の「フュージョン」の2種類に分けられた。
ライフエネルギーをばらまく・弾を撃って攻撃するなどのサポート効果系はサテライト型が多く、ライフ最大値上昇などの効果永続系や、一度だけハンターランクをAに上げるなどの一発使いきり系はフュージョン型が多い。
このサテライト型の特筆すべき恩恵としては、"穴に落ちたら引き揚げる"エルフが何度でも使えるのが非常に大きい。装備していれば実質落下ミスが存在しなくなる。
中にはEクリスタルを与えて育てると、フュージョン型からサテライト型に改造できる(その逆も可)タイプのエルフも存在する。
武器経験値稼ぎが必要なくなり、最初から全武器がチャージ・連続攻撃可能になった。
設定的には封印から目覚めたばかりで記憶喪失のゼロ1・整備不良で1年間戦い続けて諸々破損したゼロ2と違い、ゼロが物語開始時点で万全の状態である事。そして本来の力を取り戻してきたという事でもある。
今回のロッド枠は「リコイルロッド」。
トンファーのように構える一対の武器で、チャージすることで敵や障害物を吹き飛ばせる他、下に突けば地面や敵を踏み台に大きくジャンプ出来る。
一撃では倒せない敵でも、吹き飛ばして他の敵にぶつけるとまとめて倒せて、一気に撃破数を稼げる。更にはボスクラスですら吹き飛ばせる頼もしい武器。
ちなみにゼロ3開発中は
パイルバンカーという名称だった。
ヘッド・ボディ・フットのチップを組み替えることで、ゼロの能力を自由に設定できる「チップカスタム」が導入された。
ヘッドチップは主にエネルギー関連、ボディチップは攻撃関連、フットチップは移動関連の能力を付加する。
初期状態も含めて全部で18種類あり、ボスを倒すと入手できるものとシークレットディスク解析で入手できるものに分類される。
ちなみにこれまでも存在したエレメントチップはボディチップ扱いとなる。
今作ではステージ中に、そのエリア内に限り所持しているサイバーエルフの能力が自動的に発動する「サイバー空間」への扉が現れる。(アイコンにAマークが付いているエルフが自動発動対象となる)
一度入っただけでミッションの得点が5点減点されてしまうが、ライフ増強系や回復量倍増・一撃死回避・ヒットバック無効・チャージ時間短縮といった強化系統が一斉発動する様はなかなか圧巻。どうしてもステージが攻略出来ないなら使ってみるといい。
もちろん一度クリアしたステージならリザルトは関係ないので、俺TUEEEEEを楽しんだりシークレットディスク探索をやりやすくするにもうってつけ。
また、後半のとあるステージでのみサイバー空間に入っても減点が発生しない。そしてそのステージには…
なお、今作では
ロックマンエグゼ4 トーナメントレッドサン/ブルームーンとの連動があり、ROM毎に1枚ずつバトルチップ「Zセイバー」が入った隠しフォルダが存在する。
このZセイバーを通信によってエグゼ4側(チップトレード画面)に送る事ができるが、通信するとサイバー空間内の敵がエグゼシリーズのウィルス(カブタンク・スウォーディン・プクール)に変化する。
本来はこの作品が最終作の予定だったためか、これまでの伏線回収が行われており、
ラスボス戦は最高の盛り上がりを見せる。
◆登場人物
■
ゼロ
(CV:風間勇刀)
主人公。アカルイミライの為に奮闘する。オメガやドクターバイルとの戦いを通じて、自身の体の秘密を知る事になる。
レジスタンスのメンバーと打ち解けたためか、以前よりも口数が多くなっている。
■
シエル
(CV:
田中理恵)
ネオ・アルカディアで科学者をしていた人間の少女。
新エネルギーシステム「システマ・シエル」を完成させ、ネオ・アルカディアとの争いを解決するため再びレジスタンスのリーダーとして活動している。
リザルトでは相変わらず厳しい評価をして下さる。
■
エックス
(CV:
水島大宙)
前作でエルピスに自身のオリジナルボディが破壊されたゼロの親友。
前作までは戦いの疲れを癒すためにあまり出てこなかったが、ダークエルフが復活してはそうも言ってられないと積極的なサポートでゼロを助ける。
■
ダークエルフ
かつての妖精戦争の立役者にして、強大な力を持つ呪われたサイバーエルフ。
前作で封印を解かれたことにより一旦は自由になったが再びバイルの手に堕ちてしまう。
■
クリエ&プリエ
ダークエルフからコピー製作された二体のベビーエルフ。青い方がクリエで赤い方がプリエ。命名はアルエット。
前作でエルピスから開放された…というか彼の無念を利用してダークエルフの封印を解かせた二体だが、
今作では母親(?)のダークエルフへの親愛を逆手に取ったバイルにそそのかされ利用されてしまう。
出会い頭にゼロの事をニセモノ呼ばわりするなど、無邪気であるが故に残酷。更に今回はボスとしても2回戦う。
■
バイル
(CV:
大塚周夫)
100年前に妖精戦争を引き起こし、オメガ共々ネオ・アルカディアを追放された科学者。レプリロイドを復活させる技術に長ける。
ダークエルフが再び動き出した事を察知し、自身が復活させたコピーエックスと共にネオ・アルカディアへ復帰した。
自ら改造したバイル八審官を使い、様々な作戦を実行する。
ちなみに2のEDで何やらのたまってた人はコイツ。
「クヒャーッハッハ」という珍妙な笑い声を持つ。
■
コピーエックスMk2 - EXスキル:リフレクトレーザー
(CV:風間勇刀)
バイルによって復活したコピーエックス。再生が不完全なのか、発語に時折機械音が混じる。
実質はバイルの都合のいい傀儡。ゼロ1の時の彼と比べて一段と小物感が増した。
今作の8ボスにあたるレプリロイド達。元はネオ・アルカディアの裁判官としてイレギュラー認定されたレプリロイドの裁定を行っていたが、バイルの改造によって新たに戦闘形態を搭載、その人格は豹変してしまった。
バイル・ナンバーズとも呼ばれるが、番号のような序列がある訳ではない。
- 曼荼羅火砕竜 ブレイジン・フリザード - EXスキル:バーストショット
(CV:三浦祥朗)
アグニス火山基地のボス。エリマキトカゲ型。広範囲への火炎放射を得意とする。
- 凍葬の死兎 チルドレ・イナラビッタ - EXスキル:斬鋭弾(ザンエイダン)
(CV:広津佑希子)
海上のハイウェイ跡地のボス。兎型。高速機動を活かした氷の刃やミサイル、機雷などを駆使する。 ノロマー!
- 神死慟瞑 ヘルバット・シルト - EXスキル:落砕牙(ラクサイガ)
(CV:荻原秀樹)
兵器再生工場のボス。コウモリ型。 翼で攻撃を防ぎながらトリッキーにワープ移動する。
- 殺刃祈祷師 デスタンツ・マンティスク - EXスキル:サウザンドスラッシュ
(CV:平井啓二)
旧居住区のボス。カマキリ型。自慢の鎌を自在に操り、広範囲を攻撃する。
- 百念の狐毒 キュービット・フォクスター - EXスキル:ソウルランチャー
(CV:矢薙直樹)
エネルギー施設のボス。狐型。狐火のパターンは少ないがどれも回避困難。ちなみにぱっと見紛らわしいが男です。
- 超球氷覇王 グラチャー・レ・カクタンク - EXスキル:サーキュラシールド
(CV:杉野博臣)
雪原のボス。サボテン型。炎チャージがあれば楽勝だが、ハンマーのダメージは大きいので深追い注意。
- 能鰻雷神 ヴォルティール・ビブリーオ - EXスキル:Vショット
(CV:戸北宗寛)
水没した図書館のボス。ウナギ型。部屋全体に電気を流す技はダメージも大きく危険。
- 咬哭の守護 トレテスタ・ケルベリアン - EXスキル:烈風撃(レップウゲキ)
(CV:江川央生)
巨大エレベーターのボス。ケルベロス型。巨体の上半身しか攻撃が通らない。
ゼロ1に登場したレプリロイド達で、今回はバイルによって復活する。
- アヌビステップ・ネクロマンセスⅤ世 - EXスキル:クロールシールド
アヌビステップ・ネクロマンセスⅢ世が再生したボス。番号が1飛んでるのはゼロ1でのボスラッシュ再戦時をⅣ世とカウントするため。
前回より弱体化しておりゼロ1と違って砂から出てくるときはミイラを召喚しないしステップの投げ方が弱く威力も低く、明らかにゼロ1の方が強い。
- ハヌマシーンR - EXスキル:天裂刃(テンレツジン)
ハヌマシーンが再生したボス。死して尚ファントム>バイルだった
テック・クラーケンと違い、復活させたバイルへの忠誠心のみで動いている模様。それでいいのか自称斬影軍団No.2。
- ブリザック・スタグロフR - EXスキル:ブリザードアロー
ブリザック・スタグロフが再生したボス。本来の上司であるレヴィアタンはクビになったため、これまたバイルにのみ従っている。
【以下 ネタバレ】
■
オメガ
(CV(第三形態):
諏訪部順一)
妖精戦争時に、泥沼化する戦況を変える為に投入され、世界を破滅に導いたレプリロイド。
ダークエルフとの融合によってとてつもない力を発揮した。
その正体は、バイルにより傀儡と化したゼロのオリジナルボディ。
性格が自信過剰であるためか、登場セリフで自分が救世主(メシア)だと発言している。ちなみに、オメガとは「終わり」の意味。
戦闘中は結構頻繁に喋るが、シナリオ上でのセリフ(第三形態)は「どうした、ダークエルフ…!」しかない。
第1形態のボディ(灰色、金色のボディ)は、ゼロのオリジナルボディとあまりに大きすぎる出力を抑える拘束具であると同時に鎧であり、内部にゼロのオリジナルボディが格納されている。
第3形態で使用してくる技の殆どは、かつてロックマンXシリーズにおいて
ゼロが使っていた必殺技である。
ちなみに、
ロックマンゼクスにも隠しボスとして、別物レベルにまで大幅強化されて登場する。
◆ミニゲーム
各キャラクターをプレイヤーが操作してハイスコアを目指すモード。
本気でやり込むと1プレイに何時間もかかる。
本編を条件付きでクリアするか、エグゼ用周辺機器・バトルチップゲートとの連動で順次開放される。
ただしその中には入手困難な「メテオレッドサン」や「ブルームーンレイ」のリアルチップ(エグゼ4初回限定版に同梱)を使わなければならない物も含まれるので、実際にバトルチップゲートを使ったプレイヤーは少ないだろう。
カプコン発売の公式攻略本『ロックマンゼロ3攻略本 S級ハンターへの軌跡』ではこのギガチップ2枚のプレゼント企画が行われていた。
なお、バトルチップゲートはGBAの外部拡張コネクタに接続して使うが、
DS移植版のロックマンゼロコレクションやswitch/PS4移植版のダブルヒーローコレクションではそもそも機器が非対応なため、どの道自力で条件を満たして開放するしかない。
逆に言えばこの鬼畜な隠し条件を無断で設定したことで移植版でもなかったことにされず、ミニゲームが遊べるようになったと捉えるべきか、
もしくは簡単に解放可能な特定のコマンドが移植において追加されていた可能性があったというべきか…(エグゼはVC版では一部要素が簡単に解放できるようになっている)
出現条件:本編を一度クリアする
斜めを含む左右6方向から突撃してくるハチ型ザコをリコイルロッドでひたすら破壊する。
方向転換と攻撃(チャージ可)以外はできない。
出現条件:ランクSでクリアする
あみだ状のコンベアを流れてくるジュエルを、色別に指定されたボックスへ分岐路を塞ぐなどして誘導する。
シエルは顔グラでしか表示されず、本人を操作してる感覚がない。
出現条件:ハードモードで本編をクリアする
ベルトコンベアを流れてくるサンダー/アイス/フレイム三種のチップを、コピーエックスをそれぞれの弱点属性に切り替えて攻撃、破壊する。
ボタンを押してから実際に攻撃するまで一瞬のタイムラグがある。
出現条件:セイバーだけでランクSクリアorバトルチップゲートでメテオレッドサン・ブルームーンレイ以外のチップをスロットイン
アステファルコンに乗って、斬撃で敵を倒しながら画面を進む。
強制スクロールでソニックブームは出せない。
出現条件:リザルトのアベレージ100でクリアorバトルチップゲートでブルームーンレイをスロットイン
レヴィを水中で左右に動かして、生き物の魚をさけて魚型メカニロイドだけを下突きで破壊する。
ゲームオーバーになることでお手軽に彼女の悲鳴を拝聴できる。
出現条件:リザルトのアベレージ100でクリアorバトルチップゲートでメテオレッドサンをスロットイン
4つのコンテナを盗みにくる運搬メカニロイドをソドムとゴモラの上撃ちで撃退する。
出現条件:バスターだけでランクSクリアorバトルチップゲートでメテオレッドサン・ブルームーンレイ以外のチップをスロットイン
左右に揺れながら浮遊する手裏剣の上をジャンプで乗り移りながら進む。
シエル以外で唯一攻撃動作がない。
ゼロ「オマエは、ひとりじゃない。追記、修正はオレたちにまかせろ。」
シエル「ゼ…ゼロ……」
画像出典:ロックマンゼロ3
© CAPCOM CO.,LTD. 2004 ALL RIGHTS RESERVED.
- 4が要らない子扱いされるくらい完成されてたゲームだよなぁ -- 名無しさん (2014-02-02 11:51:19)
- ゼロのみにゲームってたしか10匹ごとに強いのが出てくるから、数さえ数えればいつまでも続けられるんだよな -- 名無しさん (2014-02-02 14:15:53)
- オメガ最終戦のBGM大好き -- 名無しさん (2014-02-02 14:32:28)
- メルネットたたきをやってると、決まって何故か顔やら首筋やら痒くなって集中できない不思議 -- 名無しさん (2014-05-30 19:07:56)
- ロボットならではの『もう一人の自分』との戦い・それを通しての『大切なのは器でなくそこに宿る魂』というテーマの表現が秀逸。 -- 名無しさん (2014-05-30 19:13:47)
- タグの食用兎ってイナラビッタの事? -- 名無しさん (2014-06-16 01:43:26)
- メルネットたたきは硬いメルネットがローテで出てくるのでスコアがプレイヤーの体力とゲーム電池に依存する -- 名無しさん (2014-06-16 02:32:10)
- ボスの異名がこれまでに輪をかけて頭悪そうw珍走団かw -- 名無しさん (2014-08-08 18:26:08)
- エグゼも大正義ポケモン商法に当てられたし絶許 -- 名無しさん (2015-12-18 15:52:59)
- ユーザーとして、インティにはよくやったと言いたい。俺はバトルチップゲートどころかエグゼ自体が専門外だったし -- 名無しさん (2015-12-18 22:44:34)
- この頃のカプコンは良かったなあとなんか今になって思う。ロックマンもう作りそうな感じしないし -- 名無しさん (2015-12-18 22:58:29)
- 強い隠し装備があって、ステージを頑張ると強い技が手に入って、カスタムが豊富でー、もう褒めるところがありすぎる -- 名無しさん (2016-08-07 01:46:06)
- 公式改造カード+アルティメットモードは見事な破壊神っぷり。君もメシアの気分に…って言うか本物超えてませんかね -- 名無しさん (2016-08-08 20:13:26)
- ミニゲームの解禁条件のアベレージ100クリアが鬼畜。 -- 名無しさん (2016-08-08 21:01:45)
- まあこのカプコンとインティの考え方、割とどっちも言い分が分かってしまうからどっちも責められないというか…外部商法が酷いと言えば酷いけど、ポジション的に四天王のミニゲーム本当の意味でのおまけのつもりでもあったからそういう連動だったんだろうしな… -- 名無しさん (2021-05-05 17:16:40)
- ↑3 ゼロコレでも出来たな…それ。 ↑2 確かに苦労したな。 ↑1 そのおかげでゼロコレでも出来る様になったしな。 -- 名無しさん (2022-01-19 01:17:55)
- 4も面白いけど、当時は結局延々と3をループするのが日課みたいになってたわ。それぐらいストーリー面白くて難易度も程よい感じだったし -- 名無しさん (2022-04-21 16:48:09)
最終更新:2023年10月14日 10:10