小野寺ユウスケ

登録日:2009/09/04 Fri 03:28:37
更新日:2023/07/18 Tue 19:10:13
所要時間:約 8 分で読めます




小野寺ユウスケとは『仮面ライダーディケイド』の準主人公
リ・イマジネーションライダーである。

演:村井良大


【概要】

名前の由来は下が原作クウガの五代雄介、名字が石森プロ社長の小野寺 章から(ちなみに石ノ森章太郎の本名は小野寺章太郎であり、小野寺社長はその次男である)。
中の人は『クライマックス刑事』にも出演している。ちなみにその時の父親役はジョーカーたこ焼き屋でお馴染み森本亮治氏。

『クウガの世界』で仮面ライダークウガとして未確認生命体・グロンギと戦っていた青年。
一緒に戦う女性刑事の八代藍に恋心に近いものを抱いており、彼女を「アネさん」と呼んで慕っている。
愛車はトライチェイサー2000。

当初は精神面で未熟な点が目立ち、戦う理由は自分の存在意義だった。
しかし戦いに勝って八代に誉めて欲しい、笑って欲しいという思いを抱くようになる。
しかし八代は世界を襲った滅びの現象の果てに死ぬ事態に。
嘆くユウスケに八代は「私の笑顔のために戦ってあんなに強いなら世界中の人の笑顔のためだったら貴方はもっと強くなれる」と遺言する。
この遺言によりユウスケはついに「全ての世界の全ての笑顔を守る」という真の願いに目覚めて大きく成長した。

八代刑事の弟の様な存在であり、彼女に甘える子供のようだったが、上記の一件以降は自立している。

『クウガの世界』に来た士と鳴滝の吹き込みで戦うも、最終的に共闘する。

グロンギとの戦いが終わったあと、キバーラによって『キバの世界』に連れて行かれ、そこで士と再会。
以降は一緒に世界を巡る事になる。


【人物】

非常に単純なお気楽思考だが、ノリの良い明るく真っ直ぐな性格。そのため仲間内ではムードメーカー的な立場になっている。
熱血漢な一面もあり、度々熱くなりやる気を爆発させる事がある。
また、気恥ずかしくなるような事も平然と口にし、臆面もなく士に仲間だ友達だと言ってのけた。
士に対しては特に仲間(相棒)意識が強く、『龍騎の世界』ではシンジとレンのコンビを見て思う所があった模様。
また士を相棒として信頼している反面、やや過大評価している節があり、
士本人は気まぐれや思いつきで行動したのに「~のため」「~という事まで考えて」と持ち上げる事が多かった。
『MOVIE大戦』では士を倒すと決意しても士一人では死なせないと自分も死ぬ覚悟だったり、士との絆は非常に強固である。

逆に海東大樹のことは、当初は「海東さん」と敬語で話していたが、彼の盗人としての性格にあきれたのか中盤以降は呼び捨てかつため口と、かなり辛辣。

適応力も高く、途中参加でも仲間内ですぐ馴染んだり、初めて来た世界でも割と簡単に適応する。

上記の通り主人公の士より主人公らしい性格をしており、この「俺様な主人公と、主人公らしい準主人公」という関係は
仮面ライダーカブト』の天道と加賀美を彷彿とさせる。*1

ちなみに、たまに原作のオマージュ的な台詞や仕草(サムズアップ)も交えている。

ユウスケ「だって俺クウガだし」
雄介「だって俺クウガだもん」

ユウスケ「俺はこれ以上、誰かの涙を見たくない!」
雄介「こんな奴らのために、これ以上誰かの涙は見たくない!」


【強さ】

戦闘力についてはそこそこ。ボスクラスにはまず勝てないが、雑魚にもあまり負けない(が、負けることもしばしば)。
まあ中の下である。
身体能力は、リタイアが続出するG3-X装着者選抜試験に一応とはいえ合格するなど、高いレベルを持つ(アマダムの力の可能性もあるが)。
あくまで補欠で、受かったのは海東だが。

また『クウガの世界』で怪人の番号を逆算していくと、僅か5体で基本4形態を出現させたことになり*2
これは原作より遥かに短期間であるため才能があるのかも知れない(あるいは鳴滝に説明してもらったのか)。
原作では禁忌の力とされたアルティメットフォームも、「闇もまた自分の一部である」と考え否定せず受け入れることで目は黒いまま理性を保てている。(パラレル設定)
またライダーバトルでは仮面ライダーXを倒し決勝まで残っている。

戦闘センスは悪くないらしいが、それ以前に戦闘に入らせて貰えないのが残念である。


【評価】

放送当初は
「五代じゃないクウガなんて……」
「オダギリじゃないのかよ」など
散々ケチがついたが、いざ蓋を開けてみると理屈っぽいパーティの馬鹿担当及びツッコミ役としての地位を確立していき、
時折ナイスボケをかます愛嬌のあるキャラクターで視聴者の心を掴んでいった。

そして、本人のキャラはいいだけに徹底的な扱いの悪さが嘆かれる。

クウガが準主役扱いという事でファンから活躍が期待されたが、始まってみるとレギュラーなのに変身頻度が極端に少なく、
また度々話の裏方に周るため扱いはあまり良くなかった。
しかも変身はしないのに士や夏海を庇ったり洗脳されたり悪い方に忙しい。
だが忙しいのはまだ良い方で、中盤などはほとんどギャグ要員と化し、ホントに準主人公なのか疑わしくなるほど一緒にいる意味が薄かった。
変身しても出番は少ししかないことが殆ど。
誰が呼んだか『仮面ライダークウキ』。替え歌も作られた。


【各世界での活躍】

テレビ本編

◆クウガの世界
メインキャラクターとして精神的成長が描かれ、戦闘でも全フォーム披露する。
攻撃を受けて変身が解ける時に一瞬グローイングになったり芸が細かい(この演出はここだけだが角は短くならない。単にCGで白くしただけの為)。
なお客演終了後はこの世界で引き続き頑張っていたらしく、2019年の「ゼロワン」のヒーローショーで描かれている。

◆キバの世界
ワタルと友情を深めたりとかなり大活躍。反旗を翻したファンガイアからワタルを逃がす為に変身するが、流石に数の優位は覆せず敗北してしまった。

◆龍騎の世界
シンジとレンのコンビを気遣う。変身はなし。ミラーワールドだから仕方ない。
その代わり相変わらずぶっきらぼうで口下手な士に代わり、事件解決の為奔走する。

◆剣の世界
士を過大評価しつつカズマを諭す。でも士は絶対そこまで考えてなかった。
社員食堂の売り上げ向上とボーナス獲得を企む士の発案で執事化。やけに似合っている。
ユウスケのトライチェイサーとカズマのブルースペイダーが並走する熱いシーンがあるのだが、その後アンデッドに急襲されても変身しない。
クウガではアンデッドを倒せないからだろうか……。
この辺から空気化が始まる。

◆ファイズの世界
「この味噌汁うま過ぎっ!」
そして、海東に気絶させられる。

◆アギトの世界
原作がクウガの続編*3であるため別人であるが八代が生きているなど、ほとんど主役扱い。だが変身はせず八代が開発したG3-Xを装着した。
アギトとクウガの共演は6年後のとある作品までお預けとなったが、「クウガをモデルにしたGシリーズをクウガの変身者が装着する」というロマン展開である。
士を庇ってダメージ一回目。

◆電王の世界
モモタロスに憑かれて電王に変身(なのでユウスケとしての役割は皆無)。
最後で9話(約2ヶ月)ぶりにクウガに変身したが、ネタ的でまともに戦ってない。つうか酷すぎる。
まず変身シーンは映らず(変身音のみ)、変身直後に放った飛び蹴りはモモタロスに命中。
改めて彼らが裏切り者の善玉怪人ということを認識させるシーンでもある。
極めつけにクウガゴウラムに変形中とはいえ、デンガッシャーでアッー!された
こうして9話ぶりの変身はくそみそ…ではなく散々な結果に終わったのだった。
この為、『超・電王&ディケイド』には残念ながら登場しない。
出たとしたら散々タロスズに「にどっかで~」といじられただろうし。
全く関係ない『キバ』のアームズモンスターの人間体は出てるのに……。

◆カブトの世界
「萌え~」
以上。
「虫には虫だ!」とクウガには士が変身。
ペガサスフォームでクロックアップを破るという大活躍。

◆響鬼の世界
変身して響鬼を助けた(が、その後響鬼の引き立て役に)。この際、響鬼の演出に合わせて“空我”の文字が青空をバックに描かれた。クウガファン歓喜。
しかしラストの音撃大合奏でハブられる。楽器持ってないししょうがない。

◆ネガの世界
士のお見合い相手が怪人化、驚いて逃げた。戦えよ。
しかし相手は存在が人類終了のお知らせで有名なレイドラグーンだったので、
逃げたのは賢明な判断なのかもしれない。

◆ディエンドの世界
敵に洗脳された。
「クウガVSディケイド」とか「ライジング出現」とか様々な期待を集めたが、
洗脳されるだけされて蚊帳の外だった。どうせなら戦えよ。

◆シンケンジャーの世界
「ライダーのいない世界」とそこで戦う侍集団の存在に困惑。
かなりナーバスになった士や夏海ほどではないが
「確かに、ライダーは要らない世界だよな」と気落ちした様子を見せた。
しかし結局見捨てておくことができず、シンケンジャーに加勢。
戦隊と一緒に戦うクウガの雄姿は感動の一言に尽きる。前回の変身から6話(1ヶ月半)経っている。
久しぶりにまともな活躍。
曇りの中戦うシンケンジャーに助太刀したクウガ、その背後に青空が広がるシーンはクウガファンなら必見。

◆RX/BLACKの世界
敵が現れ、夏海が攻撃を受けてから変身。しかし敵がすぐ逃げたため変身時間は約5秒。追えよ。
後は夏みかんの看病。
一度夏みかんが死んだ時士に伝えに行ったが、その時のRXの「任せろ」の安心感は異常。

◆アマゾンの世界
タイタンで敵の武器を奪い、そのままを撃破する。
TVシリーズでは『クウガの世界』以外で唯一の超変身。
カマキリ怪人の鎌を奪い、タイタンに変身して仕留めるという演出は見事。

◆ライダー大戦の世界
ラストだけあって割りと普通に活躍。
ディケイドに味方すれば自分の世界が消えると知ってなお、士を助けに入ったシーンは最終回の一番の見所。
最後に士を庇って気絶し、キバーラにより復活、暴走状態の黒目究極に変身した。

外伝

◆劇場版 オールライダー
棒術つながりでドラゴンフォームでXライダーと戦い、チーム戦ではV3達とも対戦したが士を庇って脱落。
その後、ライジングアルティメットフォームに強制変身させられ生身の士をボコるも、味方に戻った途端シャドームーンにボコられるというスパロボ的な扱いを受けた。
せっかくの新フォームが……。
だがサムズアップしてくれた。

◆劇場版 MOVIE大戦2010
世界の破壊者と化した士を倒すために戦う(ディケイドとの決戦の際には最終話同様、黒目究極に変身。ただし、何故か自我を保っている)。
変身前だがバイクアクションなど原作のオマージュが多数見られ、前回が嘘のような優遇。だがRUの出番は数秒。

◆てれびくんの世界
敵と戦うディケイド&ディエンド。
ユウスケ「どうすれば……」お前も戦え。
机の糊を使い付録のディケイドバズーカを作る姿は中々シュール。
シナリオ分岐の際には、唯一まともな答えを出している。士&海東ェ…
クウガ自体は久しぶりの赤目アルティメット登場の上、アルティメットキックが実写初登場している。

◆ディケイド館のデス・ゲーム
仮面ライダージオウ』のスピンオフ作品にて、MOVIE大戦2010以来の久々の映像作品での登場。
謎の男が開催した王様ゲームのプレイヤーとして強制参加させられる中、館に現れた士と久々の再会を果たすが…


◆ストロンガーの世界(『S.I.C.HEROSAGA MASKED RIDER DECADE EDTION -ストロンガーの世界-』)
RUが不遇。

◆OOOの世界(『S.I.C.HEROSAGA MASKED RIDER DECADE EDTION -オーズの世界-』)
今までの鬱憤を晴らさんばかりに大暴れ。
巨大サゴーゾに対して、クウガゴウラムで挑み、士と共に比奈(実際は鳴滝の変装だったが……)を救出。
歴代組織グリード勢との戦闘でもタイタンフォームで大立ち回りを演じ、ディケイドとのタッグで圧倒等、正直本編よりも大活躍してるかも。
更にRUがスーパーRUにパワーアップしたりした。
地味にかのムテキゲーマーに匹敵する能力を誇る。


仮面ライダークウガ


ユウスケが変身する『クウガの世界』の仮面ライダー。
使用するフォームはマイティ、ドラゴン、ペガサス、タイタンの4形態で、ライジング及びアメイジングはない。
しかし覚醒ペースは7号出現の時点で4形態発現と言う驚異的な物。
最終的にアルティメットとオリジナル形態ライジングアルティメットを習得した。

スーツアクターは若手の伊藤教人だが『シンケンジャーの世界』や映画などは原作クウガの富永研司が担当。


『仮面ライダー バトライド・ウォー』では五代クウガと出会ったディケイドの口から存在が仄めかされているが、
第3作『バトライド・ウォー創生』にてプレイアブルキャラとして登場が確定した。ダークアイのアルティメットにもなれる。
ちなみに、ほぼ別人のはずだが、五代雄介の方のクウガとは同時に登場できない。大体同一人物の激情態や「中の人」が同じファングジョーカーなら分かるのに。
この辺の事情については紅渡の項目ラストの考察も参照。……そこ、「ゲーム作品なんだからなんだっていいだろ」というツッコミは禁止だ。


《ライジングアルティメット》

『オールライダー対大ショッカー』で登場した新フォーム。
能力は歴代最強だったアルティメットのさらに上ととんでもないが、せっかくの新フォームだったのに全く活躍しなかった。
漫画版(藤沢真行)ではシャドームーンを相手に活躍した。
シャドームーンの20倍近いスペックを誇るのにボロ負けするクウガRUはちょくちょくネタにされる。

なお、この力はアルティメットフォームの地の石による強化によって発現したもの、つまり外付けの強化形態である。そのため「ライジング」とはつくが「金の力」とは無関係である。
更に前述のストロンガーの世界での登場経緯から「外部からの力で強化されるとこの姿になる」可能性が高まりつつある。
だが、ユウスケ役の村井良大は「オダギリさんからの借り物ではない“自分だけのライダー”ができて嬉しい」という旨の発言をしている。


【余談】

ちなみにユウスケはクウガを含む三種類のライダー*4になったため変身したライダーの数が歴代1位タイだったが、のちに初代令和ライダー*5に追い越されたため現在では2位タイ。
他には555の木場、草加、ドライブ進ノ介*6が該当する。



行こうか、士。次の項目へ…

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最終更新:2023年07月18日 19:10

*1 奇しくも加賀美が変身するガタックとユウスケが変身、装着するクウガ、G3ーXは同じクワガタモチーフである。

*2 士が訪れた時点で9号、2号もクウガならさらに-1

*3 という構想だったが、結果的によく似たパラレルワールドという形で収まった。

*4 アギトの世界のG3-X、電王の世界の電王

*5 ゼロワン、001、ゼロツー、アークワン。ゼロワンとゼロツーを同一ライダーとして扱っても3種類。

*6 進ノ介の場合「~ドライブ」と呼ばれるライダーに変身するが、変身アイテムの関係で本来変身する仮面ライダードライブとは別物として扱われている(別ベルト同名義のゲンムやバロンよりも、斬月と斬月・真やクローズとクローズチャージに近い)。また『超MOVIE大戦ジェネシス』に登場した「デッドヒートドライブ」も含めれば4種類で或人に並び歴代1位タイとなる。が、実のところ媒体の関係で扱いが微妙になっている。詳しくは各自で。