ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

登録日:2009/09/06 Sun 20:41:33
更新日:2024/01/16 Tue 20:39:33
所要時間:約 7 分で読めます




シンジ「…僕に守る価値なんてないよ」


ミサト「私も、初号機パイロットを信じます」



EVANGELION:1.0
YOU ARE (NOT) ALONE.

概要

2007年9月1日公開の、新世紀エヴァンゲリオンシリーズの新シリーズ映画の第一作目。スタジオカラー設立第一回作品。
初見だと素通りしてしまいがちだが、タイトルは「ヴァンゲリン」である。

制作発表時に全4部作と発表され、タイトルを能、狂言の演出技法である「序破急」から取った。
ちなみに序破急とは起承転結と同じような意味。

当初の公開時期はそれぞれ
  • 前編 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 2007年初夏
  • 中編 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 2008年陽春→後に2008年内に変更
  • 後編 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:急+完結編 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:? 2008年初夏(同時上映の予定)→後に公開時期未定に

だった。
しかし、『序』の時点で予想以上に新作部分が膨らんだため、大幅に予定がずれ込むこととなる。

2009年7月3日にはTV放映も行われた。(次回予告が破で実際に使われた映像に差し替えられている)

主題歌は宇多田ヒカルの「Beautiful World」。

内容としては、基本的にTVアニメ版第壱話〜第六話に当たる。

コンセプトは「現代のアニメ技術によって、TVシリーズの魅力を再確認する」というものであり、
大筋はTVシリーズと変わらないが、一部の展開に差異があったり、また随所にCG技術が用いられている。
特に、クライマックスである「ヤシマ作戦」はTV版の原画はほとんど流用されておらず、完全新作と言っていいほどの完成度の高い仕上がりとなっている。

公開されたバージョンは大きく分けて三つ。
  • 「1.0」劇場公開版。
  • 「1.01」初期DVD版。劇場公開版のフィルムの質感を再現しており暗め。解説テロップ収録版の「EXPLANATION OF EVANGELION:1.01」も収録している。
  • 「1.11」BD版。大きく普及されたバージョン。デジタルマスターをそのまま収録しており、明るい画質。追加シーンも収録している。
他、地上波放送版の「1.01'」「1.01''」が存在する。


エヴァンゲリオン

正式名称「汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン」。人の字がカタカナになっている。デザインは一部デフォルメされている。

エヴァンゲリオン初号機

搭乗者:碇シンジ(第3の少年)
エヴァンゲリオン試験初号機。バイオレットカラーに、ところどころ緑の色がある。緑の部分は暗闇では蛍光塗料のように光る。双眼。
肩の部分の形状が変わり、プログレッシブナイフが中折れ式になっている。またパレットライフルは訓練時にのみ使い、第五の使徒戦ではガトリング砲を使った。
第六の使徒戦では狙撃用のG型装備も使用。

エヴァンゲリオン零号機

搭乗者:綾波レイ(第1の少女)
エヴァンゲリオン試作零号機。機体色は山吹色で、単眼。
原作ではラミエル戦においてSSTO船底を流用したものを盾としていたが、今作では専用装備となっている。ダメージを受けると各部破損、蒸発する描写があった。

使徒

今作の使徒は倒すと血を撒き散らして原型を留めず、「形象崩壊」する。
TV版では第三、第四、第五使徒だったサキエル、シャムシエル、ラミエルはそれぞれ第四、第五、第六使徒に変更され、
各個に名前は付けられずそれぞれ出現した順番の数字が割り当てられている。

第四の使徒

外見は旧世紀版では水を司る天使が由来の第三使徒サキエルと同じ。
人型で、頭部には仮面のような顔がある。
手から光の槍や目からビームを出して攻撃。自爆もした。
N2地雷によってダメージを受けた際には新たな顔が出てきた。

第五の使徒

外見は旧世紀版では昼を司る天使が由来の第四使徒シャムシェルと同じ。
背中に第四の使徒と同じ顔が付いている。
筒のような体で飛行して接近、光の鞭で攻撃。
腹部に脚が生えており、直立するとさかんに動かす。
初号機を貫いた鞭は形象崩壊しても残った。

第六の使徒

外見は旧世紀版では雷を司る天使が由来の第五使徒ラミエルと同じ。
青い水晶のような正八面体だが、攻撃・防御時に幾何学的な形に変形する。
一定範囲内または攻撃してきた敵に加粒子砲で攻撃するが、その間はコアが見える。ただし強力なA.T.フィールドをもつ。
また微速ながら装甲板を貫通する触手を伸ばす。

リリス

生命の祖先と言われる第二の使徒。ネルフ本部地下のセントラルドグマで磔にされている。
原作と違い早期に公表され、ネルフ職員も知っている。
仮面はサキエルの顔と同じ。

原作との主な差異

  • 第四の使徒戦まで
海の色が青ではなく赤になっている。
第四の使徒は初登場時、ミサイルを防ぐ描写がなくなったが、国連軍の攻撃をA.T.フィールドで防いでいる。
初号機に乗る前にガレキが降らず、初号機が防ぐ描写が削られた。
初号機出撃後の使徒戦において、TVアニメ版では頭が貫かれた後は一旦途切れ、後にシンジが思い出す形で暴走するさまが描かれたが、すぐに暴走へ入っている。

  • 第五の使徒戦まで
クラスメートにエヴァのパイロットであることが知れ渡るシーンが省かれている。
第五の使徒戦では、エントリープラグにトウジとケンスケを入れたことによるシンクロ率低下の様子が省略。
また使徒は形象崩壊するために、後の使徒の遺伝子パターンの解析は行われていない。

  • 第六の使徒戦まで
シンジが逃げ出した後、ケンスケに出会うことなく連行される。
第六の使徒戦は変更点が多く、初登場時から変形して攻撃。防護ビルを展開するが、また変形してさらに強力なビームで破壊。
カタパルトが融解しているので初号機が収容できず、ボルトを爆破してビルごと回収している。
原作では機械のようなドリルを使ったが、今作では下部が螺旋状に変化し、侵食する形で進行する。
ヤシマ作戦前にミサトがセントラルドグマへシンジを連れていき、リリスの存在および予測されるサードインパクトについて告げる。
ヤシマ作戦では、陽電子砲の狙撃準備中から都市迎撃機能による援護射撃を開始。
しかし使徒は360゚来るミサイルをビーム一発で薙ぎ払った後で砲台を2基蒸発させ、遠距離砲撃は防御形態でブロック、攻撃して砲台を破壊。
他にも無傷で次々と被害を出している。
陽電子砲の狙撃の一発目は当たり、一度トゲトゲした形状になって血を撒き散らすが致命傷ではなく、スターミーのような星型に変形して反撃する。
この際山が半分吹き飛んでいる。
その後もう一回やろうとするが、シンジの姿にゲンドウが業を煮やし更迭しようとするのを、ミサトの説得で思い止まる。その間に初号機は這って狙撃位置へ。
また時を同じくして触手がジオフロントへ到達。
後はほぼ原作と同じ。充電中に攻撃されるも、零号機が守る。というかそれまでどこ行ってた
そして陽電子砲を発射、使徒が変形を解除するも間に合わず、後部から火を噴出。再びトゲトゲした形になって各部が凹み、コアが潰れて形象崩壊した。
血の海から零号機を引き上げ、プログナイフでエントリープラグを出し綾波を救出。
そして、綾波の笑顔。現代版綾波の笑顔には賛否両論あるがどうだろうか。

+ ネタバレ
第六の使徒戦後、カヲルが登場。月で、複数並ぶ棺の様な物体から姿を現す。

そしてゼーレの人間に促され、全裸のまま立ち上がるカヲル。
そしてその付近にはリリスが。それもネルフにいたのとは異なり、こちらはTV版に近いデザイン。

そしてそのままエンディングとなるが、その直後に「破」の予告が流され、
仮設伍号機や六号機といった新たなエヴァや、何体もいる光の巨人(?)等、意味深なシーンが流され、多数のファンを驚かせた。








予  告


出撃するエヴァ仮設5号機。

配属されるエヴァ2号機とそのパイロット。

消滅するエヴァ4号機。

強行されるエヴァ3号機の起動実験。

そして、月より飛来するエヴァ6号機とそのパイロット。

次第に壊れていく碇シンジの物語は、果たして何処へと続くのか。





次  回

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:



さぁ〜て、この次も、サービス、サービスゥ!


西暦2009年6月27日公開

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最終更新:2024年01月16日 20:39