カオス・アヴェニール

登録日:2012/09/26 Wed 01:10:35
更新日:2024/04/24 Wed 03:06:25
所要時間:約 7 分で読めます





カオス・アヴェニールは『キン肉マンⅡ世 究極の超人タッグ編』の登場人物である。


目次

概要

ケビンマスクを救うため、過去の時代にやってきた万太郎一行。
彼らがタッグパートナー探しのため、インチキ超人レスリングを見に行った際、「ブタ肉マン」としてダブルキン肉バスターを使うなど活躍したことで万太郎の目に留まり、スカウトされる。
本人曰く、彼はただの人間であり、キン肉バスターもかけられる側がバランスをとったから出来たのこと。
しかし、万太郎との様々な交渉の末にカオスが偶然手にしていたキン肉マングレートのマスクを被ることで究極タッグへの参加を決意する。
性格は若干ヘタレでマニアック。超人をこよなく愛し、手先も器用。
さらに超人以外のことにも意外と博識。まあ当時(1980年代半ば)話題になり始めた「おたく族」って奴である。
幼い頃に孤児院である「がきんちょハウス」の前で倒れており、それ以前の記憶は一切ないが、時折、過去の記憶から発作を起こす。


活躍

●間引きバトルロイヤル

トーナメントの日程を考えると12チームでトーナメントを行うべきだが、参加チームは16チームだったため、
急遽4チームがKOされるまで全チーム参加のバトルロイヤルが開催される。
その中、世界五大厄(ファイブ・ディザスターズ)のサンダーを受け流すなどの活躍を見せるも経験の差から不利に。
さらにイリュージョンズの字・アルファベットが惨殺される瞬間を目の当たりにして発作。
楽に狩れる相手を探していたヘル・イクスパンションズに目をつけられてしまう。
ニュー・クロスボンバーにかけられるも万太郎の機転で回避。
しかし、逆に万太郎が激しい攻撃を受けてニュー・クロスボンバーにかけられてしまう。
間一髪、カオスの可能性を信じたバリアフリーマンイリューヒンが身代わりになる形で万太郎は難を逃れ、本戦出場が決定する。

●組み合わせ抽選

バリアフリーマンやイリューヒンの散り様を見て失神。
さらにミートが万太郎にカオスとのタッグ解消を提案したのを聞いてしまい、逃亡。
急遽イケメン・マッスルがキン肉マングレート代役として組み合わせ抽選に参加することに。
カオスはシスターの説得を受け、メモリーズキーを受け取る。
しかし、それを使うことができないが万太郎と戦って使う勇気を手にすることを決意する。
抽選でイケメンと入れ代わり、タッグ再結成される。

●一回戦/地獄のカーペンターズ

プラモ戦術を駆使するカーペンターズに対し、豊富なオタク知識を駆使して万太郎のサポートに徹する。
プラモの余りパーツで酸素ボンベを作り、カナヅチの万太郎を救う。
マッスルドッキングは失敗するも、最後はプラモマンにパワーボムを浴びせて勝利する。

一回戦終了後、万太郎や凜子を見て、自分に仲間や親がいないことに(万太郎たちと仲良くなれても分かれざるを得ない)絶望し
2000万パワーズとの試合への恐怖で落ち込むも、インチキ超人レスリングの仲間が現れて励ましたことにより、自分が一人じゃないことを思い出す。

●二回戦/2000万パワーズ戦

噛ませの密告で人間であることがバレてしまい、ジェロニモの件で慎重になった委員会によって
炎上金網デスマッチが採用される(人間ならば恐怖で逃げ出すだろうとの判断)。
カオスはこの試合で命を落とすことを覚悟しており、シスターやがきんちょハウスの子供たちに遺書を残していた。
ボロボロになりながら戦うカオスにそれを止めようとするシスター。
発作も始まり、もはや戦える状態では無かった。



しかし、カオスの手元にメモリーズキーが落ち、自らのこめかみにある鍵穴に差し込もうとする。



「やめなさーい、カオスーッ」
「過去の扉を開かなくても、あなたはいま充分幸せじゃないの」
「シスター」


「さあ、ゲンタやみんながいるがきんちょハウスに戻りましょう…」
「あなたの大好きな手ごねハンバーグを食べに帰りましょう…」





「ご…ごめんシスター。ワ…ワチキはやはり知りたいんだ自分が何者なのか。なんのために7年前にがきんちょハウスの前に倒れていたのか…」



カオスの中に記憶が流れ込む。
インチキ超人レスリング仲間と楽しく働いていたこと。
クリスマスサンタとして、がきんちょハウスの子供たちにプレゼントを渡したこと。
督促状を家族からの手紙だと勘違いしたこと。
パパ、ママの文字を作り涙したこと。
初めてヘッドギアをつけたこと。
がきんちょハウスの前に倒れていたこと。

幼い頃、父と大衆の前でレスリングの手ほどきを受けていたこと。

彼は全てを思い出し、グレートのマスクやスーツは剥がれる。
以下カオスの正体に関わるネタバレ















正体は時間超人
世界五大厄に殺害された一族の復讐のために、彼らが行くつもりであった夢タッグの時代にタイムスリップしたのだが、
幼いゆえにコントロールができず、予定の7年前に行き、さらに全ての記憶を失ってしまった。
記憶を取り戻したあとは勇ましい口調になり、圧倒的な格闘能力で2000万パワーズを圧倒。
さらにバッファローマンの超人パワー吸収も耐えるなど、並以上の能力を発揮。
さらに金網から人間を守るなど正義超人としての心構えも見せ、モンゴルマンの心を動かす。
モンゴルマンはマスクを外してカオスが以前ドクター・ボンベから伝え聞いていた「間隙の救世主」なのか確かめることに。
そして、ロングホーン・トレインを破り、マッスル・Gとキングジャーマンの合わせ技、「マッスル・エボルシオン」で勝利する。
試合後、力尽きたラーメンマンはカオスの体に弁髪を残して消えてしまう。

なお、基本の超人強度は200万パワー。
バッファローマンが吸収に失敗したのは、かつてのスグル同様、潜在的な火事場のクソ力によるものかもしれない。


●準決勝/ザ・マシンガンズ戦

スグル死亡に伴う万太郎消滅を気遣いながら戦う。
ザ・マシンガンズの反則スレスレな戦い方に失望し怒りを覚えるが、意識を失った際に現れたラーメンマンの霊に諭され
ザ・マシンガンズの2人がベテラン正義超人として若い自分たちに戦いの厳しさを教えてくれていること、
そして彼らが自分の憧れた真の正義超人であることに間違いがないと理解する。
また自分達を懸命に応援してくれる凛子や仲間たちの声援で精神的にも成長した。

試合後、復讐心から先走ってしまい、両親の仇である世界五大厄(ファイブ・ディザスターズ)の控室に単独で殴りこむも万太郎の助けで事なきを得る。
さらに以前から好意を持っていた凛子との距離も縮まっていくが…



●準決勝第二試合後

ネプチューンマンに見切りをつけたマンモスマンを止めるも、不可能であり、
世界五大厄によって倒されたネプチューンマンの命を救うためトーナメントマウンテンを登るが、ネプチューンマンは火口に投げられてしまう。
だが、自身のエキゾチック物質でネプチューンマンの肉体を、ウォーズマンのチップによってネプチューンマンの心臓を再生する。
そしてネプチューンマンを説得し、残されたエキゾチック物質でネプチューンマンを21世紀に戻した…


●最期

ネプチューンマンを助けたことで、自身の力を失い、火口からはい上がれなくなってしまう。

以下物語の根幹に関わるネタバレ















時間超人は15歳になる前に魔時角(抜くと生涯1回だけタイムスリップする角)を抜いてしまうと致命的な後遺症が残ってしまう。
一族の復讐のために7歳で抜いてしまった彼はその時点で長生きできない運命が確定していた。
もはや力尽きたカオスはなす術なく噴火に巻き込まれ、樹海に落ちてしまう。
救世主となるはずだったカオスの命を顧みない行動に疑問を投げかけるラーメンマンの霊に対し、
カオスは自分はどうあがいても長生きできず、もし救世主となってもそこで1人孤独に力尽きていた事や
救世主になれる超人は他にいること、ネプチューンマンを救えたのは自分しかいなかったこと、
そして自分が正義の時間超人で万太郎と同じ新世代正義超人であることを伝え、
せめて最期は大切な人たちに囲まれて死ぬくらいの幸せは許されるだろうと言い残し、その場を去る。

一方、カオスを必死で捜索していた万太郎たちだったがカオスは見つからず、雨のため一旦がきんちょハウスに戻る。
すると玄関に彼の靴があった。慌ててカオスの部屋に行くと、彼がキンケシで遊んでいた。
しかしどうしたわけか正義超人として目覚める以前のカオスに逆戻りしていた。
困惑する万太郎達に対し、ミートがエキゾチック物質を大量放出し力尽きたことでカオスが精神退行を起こし、
さらに最早助からないことを宣告する。
しかし当のカオスは気にする素振りも無く、自身が戦った記憶を全て失ったまま万太郎たちと撮った写真を笑顔で見返す。
だが最早目も見えなくなってしまい、困惑するカオスにこらえきれず凛子はしがみつく。

そして…



「り…凜子ちゃん、万太郎…お腹すいたろ、シスターの牛丼…食べて帰ってね…」
「き…気持ちいいなァ…、だ…大好きな女のコに抱かれるのって…」
「こ…こんなに…幸せなんだ…」





「シスター」
「み…みんな」
「ま…万太郎…」
「り…凜子ちゃん…」







「あ…ありが…とう…」


カオスは最愛の人の腕の中でゆっくりと息を引き取った。そしてそれと入れ替わるように彼の育てたピラリアの花が咲いた。
死後、カオスは仲間との特訓場で眠りについた。
すると、ピラリアの花粉が大量に放たれ、ジェイドとスカーの傷を癒し、万太郎のスパーリングパートナーとして回復させた。


そして全てが終わった後、万太郎が手にした球根のかけらが彼の墓に投げ込まれるが、彼が生還したかは定かではない。


余談


彼の墓は21世紀から旅立つ前に万太郎が誤って蹴り壊してしまったが、墓石に土が被さり、パッと見誰の墓なのかはわからなかった。
わずかに見える文字は、連載時では「~MAN」だったが、単行本では「~OS」に修正されており、
究極の超人タッグ編連載初期(下手をするとブタ肉マン(MAN)として登場したあたりから)から彼の運命を予想した読者も少なくないだろう。


「さらば、ボクの最高のタッグパートナーカオス!」
追記・修正は正義を持ってお願いします。























「そうか…」









「とうとう使命を果たす時が来たようだね」




「今度こそは…必ず。」





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最終更新:2024年04月24日 03:06