東北新幹線

登録日:2013/07/10 (水) 01:58:00
更新日:2024/03/22 Fri 09:36:51
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ひかりは北へ

東北新幹線(とうほくしんかんせん)とは東京駅から新青森駅まで結ぶ、JR東日本の新幹線路線である。


概要

東京駅新青森駅間の実キロ数は674.9km、営業キロ数713.7kmとなっており、日本の鉄道では一番長い距離を運行している。
また、首都圏から東北地方までを南北に縦断するだけでなく、途中で上越・北陸・山形・秋田の各新幹線と分岐する為、JR東日本の重要路線となっている。

さて、新幹線ということもあって華やかなイメージがあると思うが…。
実はこの路線は結構…いや、新幹線の中で最も不遇な歴史を辿っている。

まず建設に着工したのは1971年11月28日だが、東京~新青森間全線開業したのは2010年12月4日。
なんと39年もの期間がかかっている。
他の新幹線だって、せいぜい長くても20年程度である。
なんでこれほどの年月を要したのか?

最初に開業したのは1982年6月23日で大宮~盛岡間で暫定開業(本開業は上越新幹線開業時の同年11月15日)。
東京都内に延伸したのは1985年3月14日で、これも上野駅までである。
なぜこの区間のために3年かかったかというと、新幹線が通る戸田市、浦和市、与野市(戸田市以外は現さいたま市)の住民による建設反対運動のためだった。
最終的には新幹線に並行して埼京線が建設されるなどの条件付で建設に至った。
しかし、その他の条件に「最高速度110km/hで運転」というものが盛り込まれているため、上野~大宮間の所要時間は在来線の列車と大して変わらないという状況となっている。
2002年に東京~大宮間の最高速度を少し引き上げる計画が挙がったが、それについては結局何の進展もないまま自然消滅したと思われた。
しかし、2018年5月に新たな動きが見られ、埼京線の戸田公園~大宮に並行する区間の速度を最大130km/hまで引き上げる事を目指し、そのための工事が開始される事が発表された。
工事完了後の2021年3月13日から最高速度が引き上げられ、1分程度と僅かではあるが所要時間が短縮された。

JR化後の1991年に東京駅延伸したものの、盛岡から先の延伸は2002年の八戸までの延伸と11年かかっている。
この辺りは整備新幹線に起因する問題になるのだろうが…。
建設経緯の違いもあり、鉄道会社(JR東日本)が直接保有する区間と整備新幹線区間が混在する唯一の新幹線となっており、盛岡以北の速度向上は難しくなっている。
そして八戸延伸から8年後の2010年12月4日、念願の全線開通を果たす。
翌年の2011年3月5日にはE5系による「はやぶさ」の運転が始まる。



そんな喜びもつかの間、その6日後に悲劇が起こる。



記憶に残っている人も多いだろう。



そう、2011年3月11日に発生した東日本大震災である。



路線は内陸部にあったため津波こそ免れたものの、地震による被害は想像を絶するものだった。
走行中のE2系1本が脱線した他、数本の列車が駅間で立ち往生。
仙台駅のホーム天井落下など5つの駅が損傷。
大宮~いわて沼宮内間の563kmで線路、電柱、高架橋の橋脚損傷、架線切断合わせて約1100ヶ所もの被害が出ている。
距離にしてみると、新潟県中越地震で上越新幹線の被害を受けた越後湯沢~燕三条間の約5.6倍にもなる。
それでも、橋が落ちたりトンネルの崩落がなかったのと、死傷者が一人も出なかったは幸いだった(海外メディアでは「やっぱり日本の技術ってすげえ」的な報道だったという)。

その後、急ピッチで復旧作業が進められ徐々に復旧していった。
4月20日頃に全線復旧予定だったが、4月7日の大きな余震により約450ヶ所の被害が新たに発生
最終的に全線開業は4月29日となったが地震の影響は大きく、那須塩原~盛岡間では最高速度を落として運転することとなった。
復旧作業が進むにつれて徐々に速度を上げていき、9月23日に完全復旧することとなった。

実際その後も同地域では震災の余震名義の地震が度々発生しており、比較的長期に運休となった例も少なくない。

こうして見ると、本当に苦労人のように見えてくる。
今後も苦難が待ち構えているかもしれない。

その後、2016年3月26日に開業した北海道新幹線とも接続し、新函館北斗駅まで乗り入れている。

列車愛称

東海道新幹線と異なり、列車愛称は停車駅区分ではなく走行区間に応じて設定されている。
そのため、同じ「やまびこ」でも速達便と各駅便が分かれている。予約の際には注意が必要。
なお、車内販売は「はやぶさ」のみで実施される。

○はやぶさ
東北新幹線内の最速種別で、車両はE5系とH5系のみが使用される*1
北海道新幹線にも直通し、東京~新函館北斗間を最速3時間58分で結ぶ。
最高速度320km/hと営業運転ではフランスのTGV、ドイツのICEと並び世界最速の記録を持っている。
これにより、東京~新青森間を最速2時間59分で結び、同区間で初めて3時間を切った。
なお、秋田新幹線「こまち」との併結時も2014年3月のダイヤ改正以降320km/hで運転される(改正以前は300km/h)。
全車指定席で全車グランクラスの設定があるが、仙台発着列車や一部の臨時列車では座席のみのサービスでアテンダントの車内サービスは実施されない(その代わり料金も安くなる)。
一般公募では「はつかり」(第1位)、「みちのく」(第3位)など青森にゆかりのあった特急の名称、現状維持の「はやて」(第5位)、E5系のカラーリングからまさかの大躍進を遂げたネタ票「はつね」(第2位)を押しのけ、東京から西鹿児島までを走る寝台列車だった先代のように長距離を駆け抜けるイメージから、得票数第7位ながら採用されることになった。
同時期に同じ名前のJAXAの探査機が注目されていたことから、後日JR東日本では両者をコラボさせたポスター*2を制作している。

○はやて
八戸開業時に設定された種別で、「はやぶさ」がデビューするまでは最速種別だった。
定期列車は盛岡~新函館北斗間の区間運転のみの運行。
E5系が使用されるが、運転区間の都合上最高速度は260km/hとなっている。
2019年3月のダイヤ改正で東京発着の定期列車が消滅したが、繁忙期には東京~新青森間の臨時列車として運行される事が多い。その場合最高速度は275km/hで、E2系が使用される場合もある。
2014年3月までは東京~盛岡間で秋田新幹線「こまち」と併結していたが、その役割はすべて「はやぶさ」に統一された為、現在は行われていない。
以前は仙台駅以北のみの列車に自由席が設定されていたが、北海道新幹線の開業に伴い全列車が全車指定席となった。
E5系の列車はグランクラスの設定もあるが、座席のみのサービスとなる。

○やまびこ
東北新幹線開業時からの種別で、通過駅がある列車と各駅に停車する列車が存在。
こちらは最長でも東京~盛岡間の運転となっている。
車両はE2系・E5系・H5系(東京発仙台行き1本のみ)が使用されるが、一部列車は増結車としてE3系やE6系を併結したままの運転となる。
また、仙台行きの一部列車は東京~福島間で山形新幹線「つばさ」と併結する。
「はやて」がデビューする前は、最速列車に「こまち」が併結されていた。
最高速度320km/hのE5系やE6系使用の列車でも、最高速度は275km/hとなっている。
E5系・H5系での列車はグランクラスの設定もあるが、「はやて」同様座席のみのサービスとなる。
2019年3月16日のダイヤ改正で全列車の車内販売が終了。
乗車前に飲み物などはしっかり準備しよう。

○なすの
東京~郡山間のみ運転する種別で各駅停車。
1995年12月のダイヤ改正で登場した。
もともとは宇都宮線上野~黒磯間を結ぶ急行→新特急の愛称だったが、在来線列車は「おはようとちぎ」・「ホームタウンとちぎ」に改称されている。
朝方上りと夕方下りは東京~那須塩原間の運転が主体。日中は仙台行きのやまびこと交互に運転される。
車両はE2系とE5系で、一部列車にはE3系やE6系も併結される。
E5系での列車はグランクラスの設定もあるが、「はやて」・「やまびこ」同様座席のみのサービスである。
2015年3月14日のダイヤ改正で車内販売が終了した。

○あおば
開業時からの種別で仙台以南発着の各駅停車。
かつては仙台から北上線経由で秋田に向かう特急列車の愛称として使用されていた。
1997年12月改正で那須塩原・郡山止まりが「なすの」に分離され、仙台止まりも「やまびこ」に統合されて廃止された。


使用車両

本項では定期列車に使用される車両のみ記述する。

現行車両

○E5系
最高速度320km/hで10両編成。
全種別で使用されるが、「はやぶさ」と一部の「やまびこ」以外での最高速度は275km/hとなる。
グリーン車の更に上位に位置するグランクラスを連結した車両。
後述するH5系はこの車両をベースに作られている。
秋田新幹線「こまち」と山形新幹線「つばさ」との併結運用もある。
2012年鉄道友の会ブルーリボン賞受賞。

○E2系
最高速度275km/hで10両編成。
「やまびこ」「なすの」で使用。2019年3月のダイヤ改正を以て定期運用では仙台より北には入線しなくなった。
E3系と連結して走行することもある。
山形新幹線「つばさ」との併結が行われていたが、2024年3月ダイヤ改正で併結運用を終了した。

○E6系
最高速度320km/hでの運転で7両編成。
秋田新幹線「こまち」用の車両だが、東京~盛岡間のみ運転の「はやぶさ」「やまびこ」「なすの」の増結用として使用されることもある(「やまびこ」「なすの」で運転する場合の最高速度は275km/h)。
在来線直通対応。
2014年鉄道友の会ローレル賞受賞。

○E3系
最高速度275km/hで0番台は6両編成、1000番台・2000番台は7両編成。
山形新幹線「つばさ」用の車両だが、E2系(2024年3月15日まで)やE5系と併結して東北新幹線内のみの運転を行う列車がある*3
0番台はかつて秋田新幹線「こまち」用の車両だったが、2014年3月のダイヤ改正で「こまち」から撤退。その後は「やまびこ」「なすの」の増結用車両として使われていたが、それも2021年に運用を終了した。
在来線直通対応。

○H5系
E5系をベースに作られたJR北海道の車両。
走行性能なども基本的にはE5系と同じだが、普通車にも全席モバイルコンセントが設置されている。
この他にも車体中央の帯色や内装、北海道の地図をベースにしたロゴマークなどがE5系と異なる。

○E8系
E3系の後継車として山形新幹線用に2024年3月のダイヤ改正で投入された車両。これにより「つばさ」の一部の最高速度が275km/hから300km/hとなり所要時間短縮に貢献している。

*4


過去の車両

200系
東北新幹線開業時からの車両で、東海道新幹線の0系ベースの「だんご鼻」が特徴。
一部は100系ベースの尖った顔の車両も製造され、100系同様2階建て車両連結の貫通16両というJR東日本のフラグシップを担った。
カラーはクリームボディに緑色の帯。これは寒冷地を走行するため、雪解けの新芽をイメージしたとのこと。
1999年からは塗装を変更したリニューアル車も登場した。
2013年4月14日に惜しまれつつも引退となり、これにより国鉄時代の新幹線車両が線路上から去る事となった。
1983年鉄道友の会ローレル賞受賞。

○400系
山形新幹線「つばさ」用の車両。
1992年に初代ミニ新幹線用車両としてデビュー。
デビュー当時、白いボディに帯が入る塗装ばかりだった新幹線の中に現れた銀一色のカラーリングは非常に斬新だった。
E3系2000番台の投入に伴い2010年4月10日に引退。

○E1系
オール2階建て車両「Max」の初代車両で12両編成。
非常にビッグなボディだったが、1999年に全車両が上越新幹線に転用。
2012年9月28日には上越新幹線からも運転を終了して引退となった。

○E4系
2代目「Max」で8両編成。
8両編成を2つ繋げて16両編成で運転したり、「つばさ」との併結運転にも使用された。しかし、E5系増備に伴う高速化についていけなかったため、上越新幹線専用となっていた。
当初はE7系・W7系に置き換えられて2020年に引退予定だったが、同年の台風19号による被害のためE7系・W7系が冠水→大量廃車となったためピンチヒッターとして延命措置を受け現役を続行、その後2021年に引退した。

車両基地

○東京新幹線車両センター
東京・上野発着の列車の折返し整備などを担当する車両基地。車両の入出庫は東京駅方向に向かって行う。

○小山新幹線車両センター
小山駅から出入りする車両基地。大宮暫定開業時の首都圏側車両基地として機能していた。現在は夜間の車両留置がメイン。
配下に那須塩原駅電留線を持つ。

○盛岡新幹線車両センター
盛岡駅から出入りする車両基地。盛岡止まりの列車の折返し整備などを担当する。秋田新幹線が運休した時にはこまちがここへ入庫する。

○盛岡新幹線車両センター青森派出
新青森駅から出入りする車両基地。新青森止まりの列車の折返し整備などを担当する。八戸開業時に設置された八戸派出の移転。

○新幹線総合車両センター
仙台駅から出入りする車両基地。総合の名がつく通り、JR東日本の新幹線車両の整備を一手に担う。山形新幹線が運休した時にはつばさがここへ入庫する。

駅一覧


東京東海道新幹線東海道線上野東京ライン宇都宮線高崎線常磐線)・横須賀線総武快速線山手線京浜東北線中央線京葉線東京メトロ丸ノ内線乗り換え。
各方面へ向かう新幹線が揃う起点駅で、終日列車の往来が激しい。
駅周辺だけでなく駅構内にも店が非常に多く、平日・休日問わず人が多い。
元は1面2線だったが、長野新幹線開業に向けて在来線ホームをずらして無理矢理2面4線とした。
東京~秋葉原間では新幹線の上を上野東京ラインが走行する。

上野…宇都宮線・高崎線・山手線・京浜東北線・常磐線、東京メトロ銀座線日比谷線京成本線(京成上野駅)乗り換え。
かつて北の玄関口とも呼ばれていたターミナル駅で、かつては東北・信越・上越・北陸各地方への在来特急列車が頻繁に発着していたが、新幹線開業後は相対的に地位が下降しつつある
新幹線の駅としては唯一の地下駅で、ホームは地下4階と深い場所にある。
大半の新幹線が止まるが、はやぶさなどの最速便は通過する。

大宮上越新幹線北陸新幹線・宇都宮線・高崎線・京浜東北線・埼京線川越線東武野田線、埼玉新都市交通伊奈線(ニューシャトル)乗り換え。
埼玉県最大のターミナル駅で、かつては通過列車があったものの現在では全列車が停車する。現在では上野駅から北の玄関口の称号を奪ったとも言われている。
東北新幹線開業時の起点駅で、3面6線の構造はJR東日本の新幹線駅では最大だが、真ん中のホームはあまり使用されていない。
当駅から宇都宮駅までは最高速度が275km/hとなる。

小山…宇都宮線・両毛線水戸線乗り換え。
栃木県南部の中心都市、小山市の中心駅で、東西南北に線路が通る交通の中心でもある。
が、止まる新幹線は各駅停車タイプのがほとんど。
留置線がある関係で、朝に1本だけ当駅始発のなすのがある(逆に当駅止まりは無い)。

宇都宮…宇都宮線・日光線烏山線宇都宮ライトレール線乗り換え。
栃木県の県庁所在地&北関東最大の都市で餃子の町、宇都宮市の中心駅。
ただ、その割にはホームの構造は2面2線で貧弱であり、「はやぶさ」「こまち」は全て通過、「やまびこ」「つばさ」も一部は通過であり、少し淋しい。
当駅以北は320km/h運転が可能になる。

那須塩原…宇都宮線乗り換え。
塩原温泉郷や大田原市への玄関口である西那須野駅と、東北本線の運転系統上の境界駅である黒磯駅との仲裁のために新幹線停車駅に選ばれた幸運な駅。元々は東那須野駅という小さな駅だったが大出世した。
「なすの」の一部は当駅で折り返しとなる。留置線がある。
朝に1本だけ当駅始発で仙台行きの「やまびこ」がある。

新白河東北本線乗り換え。
所在地が福島県西白河郡西郷村で、新幹線の駅としては唯一「村」にある駅。
ただし、西郷村は白河市のベットダウンであるため人口は意外と多く(村なのに2万人以上いる)、上越新幹線越後湯沢駅がある新潟県湯沢町や、実は北陸新幹線軽井沢駅がある長野県軽井沢町よりも人口が多い。
白河市の中心にある白河駅は一駅隣。

郡山…東北本線・磐越西線磐越東線水郡線乗り換え。
福島県のほぼ中心にあり、県庁所在地の福島市を差し置いて経済や交通の要所となっている郡山市の中心駅。
実際、県庁移転の話も出たとか。西口には超高層ビル「ビッグアイ」がある。
「なすの」の大部分はここで折り返す。

福島山形新幹線・東北本線・奥羽本線、阿武隈急行線、福島交通飯坂線乗り換え。
福島県の県庁所在地である福島市の代表駅だが、実質的には郡山市の方が発展しており、利用者数も郡山駅のほうが多い。
山形新幹線とはここで分岐だが、その分岐が下り線側の14番線にしかなく、上りやまびこ・つばさの線路支障がダイヤ上のネックとなっている。
新幹線ホームは2面4線(+通過線)で、大宮駅~仙台駅間の途中駅の中では最大の規模を誇る。これはかつて当駅から奥羽新幹線を分岐させる計画があったため。山形新幹線開業で白紙となってしまったが。
この状況を改善するため、上り線側の11番線に入線するためのアプローチ線を建設する工事が2021年4月から開始。2026年度末を目途に完成する予定。
新幹線ホームでは夏の甲子園(全国高校野球選手権大会)のテーマソングである『栄冠は君に輝く』が発車メロディとして採用されている。これは作曲家の古関裕而氏が福島市出身であるため。ちなみに在来線の発車メロディは『高原列車は行く』。

白石蔵王…単独駅で乗り換え路線なし。
東京~福島間各駅停車のやまびこは当駅を通過し、逆につばさと併結しているやまびこが当駅に止まることが多い。
東北本線の白石駅は1.5kmほど離れている。
また、蔵王の名がついているが蔵王への直行バスは季節運行なので注意。
以上から東京~盛岡間では利用者数が最下位になっている。

仙台…東北本線・常磐線・仙山線仙石線、仙台空港アクセス線、仙台市地下鉄南北線・東西線乗り換え。
全列車が停車する東北地方最大の駅で、宮城県の県庁所在地&東北地方最大かつ唯一の政令指定都市、仙台市のメインターミナル。
実は日本一駅弁が多い駅でもある。
開業前の計画だと東北本線長町駅から分岐する貨物線に沿って新幹線の線路を敷設し、現在の仙台貨物ターミナル駅付近に新幹線仙台駅を設置する予定だった。

古川…陸羽東線乗り換え。
宮城県北部の中心都市である大崎市の中心駅。鳴子温泉郷への玄関口。
元々は小さな駅だったが、新幹線停車駅になってから大出世した。

くりこま高原…単独駅だが、当駅から北へ数km先でくりはら田園鉄道と交差していた。
しかし、そちら側に接続駅ができる事はなく、くりはら田園鉄道自体も廃線に…。

一ノ関…東北本線・大船渡線乗り換え。
岩手県内陸南部の中心である一関市の中心駅で、世界遺産にもなった平泉の出入口ともなっている*5
東北本線は当駅を境に運転系統が分断されている。

水沢江刺…単独駅。新花巻と共に上野延伸時に開業した請願駅。
大物政治家・小沢一郎の地盤に近いことから「政治駅ではないか?」という噂もあるが、真相は不明。
奥州市の中心である東北本線水沢駅までは車で15分と割と遠い。

北上…東北本線・北上線乗り換え。
盛岡・一ノ関と並ぶ岩手県有数の地方都市、北上市の中心駅。
北上市はかつては工業地帯としてにぎわっていたが、現在は学園都市としてにぎわっている。
秋田新幹線の工事のため田沢湖線が運休していた間は当駅から代替特急「秋田リレー号」が運行されていたため、スーパーやまびこ(のちの「はやて」「はやぶさ」の前身)も停車していた。

新花巻…釜石線乗り換え。
水沢江刺と共に上野延伸時に開業した請願駅。
花巻市の中心となる花巻駅は2駅隣。
花巻市は宮沢賢治生誕の地とされていて、20分以上歩くが宮沢賢治記念館や童話館の最寄駅でもある。
なお、花巻駅と仙台方面との行き来は新花巻駅を使うよりも盛岡や北上に止まるはやぶさを使う方が速いことも。

盛岡秋田新幹線・東北本線・田沢湖線山田線花輪線、IGRいわて銀河鉄道線乗り換え。
岩手県の県庁所在地&第1の都市である盛岡市の中心駅で、開業時から2002年までの終着駅。
東口の駅名は「もりおか」とひらがなで表記されているが、これは地元出身のどクズ歌人・石川啄木の筆跡を写したもので、駅前には歌碑も設置されている。

いわて沼宮内…IGRいわて銀河鉄道線乗り換え。
全国の新幹線の駅で2番目に利用客が少ない駅(2016年度の1日利用客は85人)。
しかし、在来線は1000人近い乗降客がいる。

二戸…IGRいわて銀河鉄道線乗り換え。
新幹線の駅としては珍しい地上駅であり、ホームが1階に、改札口・コンコースは2階にある。
運がよければ新幹線のホームから貨物列車を見る事ができる。

八戸…八戸線青い森鉄道線乗り換え。
青森市、弘前市に並ぶ青森県南部地方の中心、八戸市のメインターミナルだが、中心市街地は八戸線で2駅先に行った本八戸駅が近い。
大半の列車が止まるが、最速便は当駅を通過する。
2002~2010年までは当駅が終点で、その名残から2面4線の駅構造となっている。

七戸十和田…単独駅だが、当駅近くを南部縦貫鉄道が通っていた。
両線の接続も計画されていたが、盛岡以北の延伸が遅れている間に南部縦貫鉄道が廃線に…。
無料の駐車場があるため、新青森を使わずに当駅まで車で来て利用する人もいる。
改札内にはトイレが無いため注意が必要。

新青森奥羽本線乗り換え。北海道新幹線との境界駅。
東北新幹線の終点駅だが、青森市の中心にある青森駅はお隣。

【停車パターン】

:なすの :やまびこ・つばさ :はやて :はやぶさ・こまち
●:停車 ○:一部停車 │:通過 ¦:設定なし
注意:シーズンによって停車駅が臨時に変更になる場合あり。

東京
上野
大宮
小山
宇都宮
那須塩原
新白河
郡山
福島
白石蔵王
仙台
古川
くりこま高原
一ノ関
水沢江刺
北上
新花巻
盛岡
いわて沼宮内
二戸
八戸
七戸十和田
新青森

◯詳細
  • 朝の上り1本のみ、小山駅を始発とする「なすの」が存在する。これは新幹線で東京方面に通勤する栃木県南部および茨城県西部在住のサラリーマンのために設定されているものである。逆に下りの「東京発小山行き」の列車は存在しない。
  • 東京~仙台間で完結し、かつ、「つばさ」を連結しない「やまびこ」は東京~福島間は各駅停車だが、白石蔵王のみ通過するという列車も少なくない。
  • 東京~福島間で山形新幹線「つばさ」を連結する「やまびこ」は全列車が小山、那須塩原、新白河を通過する。しかし、逆に白石蔵王には停車するという列車が多い。
  • 「つばさ」を連結する「やまびこ」の大部分は宇都宮と郡山に停車するが、臨時列車の中には宇都宮と郡山のどちらか、またはその両方を通過するという速達列車も一部存在する。
  • 1日1往復のみ、定期列車の「つばさ」を連結する「やまびこ」で上野を通過する速達列車が存在する。停車駅は東京、大宮、福島、仙台のみ。「つばさ」を連結する「やまびこ」は分割、連結の関係で福島には全列車が停車する。
  • 盛岡発着の「やまびこ」は小山、那須塩原、新白河、白石蔵王は通過となる。ただし上り1本のみ、白石蔵王に停車する列車が存在する。また、これとは別に上り1本のみ新白河に停車する列車が存在する。
  • 盛岡発着の「やまびこ」は定期列車は仙台~盛岡間は各駅停車となるが、臨時列車の中にはくりこま高原、水沢江刺、新花巻を通過するものも存在する。
  • 毎週金曜日(金曜日が休日の場合は前日の木曜日)の夜の下り1本のみ、東京発仙台行きの「やまびこ249号」(別名スーパーやまびこ)が運行される。途中停車駅は上野、大宮のみ。大宮~仙台間はノンストップとなるが、最高速度が275km/hであること、自由席が存在することから、「はやぶさ」や「はやて」ではなく「やまびこ」として運行されている。
  • 「はやぶさ」および「はやて」は全列車が大宮~仙台間の途中駅(宇都宮、郡山、福島など)を全て通過する。ただし、「はやぶさ」は最高速度が320km/hなのに対し、「はやて」は最高速度が275km/hである点で区別される。
  • 新青森または新函館北斗発着の「はやぶさ」は仙台~盛岡間ノンストップの列車が多いが、盛岡発着の「はやぶさ」は仙台~盛岡間が各駅停車となる列車もある。
  • 新青森または新函館北斗発着の「はやぶさ」および「はやて」は盛岡~新函館北斗間の停車パターンにかなりの違いがある。盛岡~新函館北斗間が各駅停車になる列車や、いわて沼宮内のみ通過の列車、逆に途中八戸と新青森のみに停車する速達列車や、八戸すら通過し新青森のみに停車する最速達列車も存在する。
  • 新青森または新函館北斗発着の「はやぶさ」は大部分が東京~盛岡間で秋田新幹線「こまち」を連結する。定期列車はすべて盛岡で分割または連結を行うが、一部の臨時列車では仙台で分割や連結を行うものもある*6
  • 「こまち」を連結する「はやぶさ」の一部は上野を通過する。東京~盛岡間は途中、大宮と仙台にのみ停車する。
  • 1日1往復運行される「はやぶさ」の最速達列車は上野を通過する。停車駅は東京、大宮、仙台、盛岡、新青森、新函館北斗のみ(途中停車駅は4駅、始発と終点を含めても6駅のみ。)。ちなみにこの列車は「こまち」を連結せず単独運転となる。

◯区間運転について
  • 朝の下り1本のみ那須塩原発仙台行きの「やまびこ」が運行される。この列車は白石蔵王を含め各駅停車となる。
  • 夜の上り1本のみ仙台発郡山行きの「やまびこ」が運転される。
  • 1日1往復のみ、仙台~盛岡間で完結する「やまびこ」が運行される。各駅停車である。
  • 「はやて」の定期列車は1往復が盛岡~新函館北斗間で完結、これとは別の1往復が新青森~新函館北斗間で完結する。いわて沼宮内以外の各駅に停車する。
  • 1日1往復のみ、仙台~新函館北斗間で完結する「はやぶさ」が存在する。仙台~新青森間はいわて沼宮内を含め全駅に停車するが、奥津軽いまべつと木古内は通過する。ちなみにこの列車は仙台~盛岡間では「こまち」も連結する。


【今後について】

整備新幹線区間である盛岡~新青森間について、最高速度を260km/hから320km/hに引き上げる方針を発表。これが実現すると、全国の整備新幹線で初めての事例となる。
2019年5月より新型の試験車両「ALFA-X(E956形)」を導入し、仙台~新青森間にて最高速度360km/hでの試験走行が行われている。なお、車両性能試験のために最高速度400km/hの運転も複数回行う予定となっている。



追記、修正よろしくお願いします。

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最終更新:2024年03月22日 09:36

*1 仙台行きや盛岡行きの一部は、E6系を連結した17両編成で全区間運転する列車がある。

*2 正確には探査機の映画「はやぶさ 遥かなる帰還」とのコラボで、ポスターには主演俳優の渡辺謙が登場している。

*3 山形新幹線が運転見合わせになった場合、「つばさ」のまま仙台行きとして運転されることがある。

*4 出典:Wikipedia URL: https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/cc/H5%E7%B3%BB_H2%E7%B7%A8%E6%88%90_%E7%9B%9B%E5%B2%A1%E9%A7%85%E5%85%A5%E7%B7%9A.JPG 日時:2016/03/29 出典者 Sukhoi37

*5 平泉駅自体は東北本線で2駅隣

*6 その場合、「はやぶさ」が仙台~盛岡間各駅停車で、「こまち」は仙台~盛岡間ノンストップだったりする。